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ゼロと桃色の魔法使い 一話
その日、急いで部屋のドアを開けたらでっかい鏡があった。
大きなお腹を抱えた妹は鏡の中へ消えていく姉を引きとめようと手を掴んだが、結局彼女は鏡の中へと消えてしまった……。
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「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ! 神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに、応えなさい!!」
もう百度も繰り返された呪文。空では星が輝き始め、いつものように爆発が起きたが、煙の向こうに影が見える。
「やった!成功したわ!」
しかし……煙が晴れた先に居たのは………
「ここどこー?麗ちゃーん?あれー?おかしいなー。さっきまで家に居たはずなのに………」
少しとぼけた表情をした女が一人。服装は制服に見えなくも無いが、きっと平民だろう。
顔は結構な美人と言っていい。年は……20、くらいだろうか?
「ミスタ・コルベール!やり直しを要求します!」
「これは神聖なる儀式だよ。やり直しは認められない。」
ルイズはぶんぶんと頭を振る。
「でも!こんな平民を使い魔になどしたくありません!………そうだ。」
何かの呪文を唱え始めるルイズ。何を?と怪訝な顔をするコルベール。
「フライ!」
と、召喚された女の居た場所で盛大な爆発が起きる。
彼女には悪いけどこれで今度は立派な使い魔が召喚できるわとほくそえむルイズ。
が、思考に没頭していたルイズには聞こえなかったがコルベールには爆発と同時にかすかに聞こえた声。
「マージ・マジ・マジーロ!」
と、次の瞬間には爆発の煙からピンク色の服と蝶の紋章が描かれた変わった形状の兜を被った人物が飛び出してきた!
「吹きゆく風のエレメント、桃色の魔法使いマジピンク!いきなり魔法で攻撃なんて卑怯じゃない?」
と、変身を解いて元の服に戻った女。
「か、風のエレメント?は?あなたメイジなの?メイジならメイジってはっきり最初から言いなさいよ!」
そんなもん、無理な話である。
「メイジ(Magi)?メイジって魔法使いのこと?うん、そうだよ。私、小津芳香。あ、外人さんみたいだからホウカ・オヅかな?」
「魔法使い?ああ、そうとも言うわね。さっきは悪かったわ。
私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
てっきり平民を召喚してしまったものだと思ったから。
よかったわ。少なくとも唯の役立たずな平民じゃないみたいね?でも系統魔法とは違うわね?先住?」
謝ってはいるものの、居丈高そうに胸を張って名乗る。そのうえさっきは本気で亡き者にしようとしたくせに、
自分の役に立ちそうな所謂『レアモノ』の使い魔だと知ると現金なものである。
「平民?先住?ねえ、ルイズちゃん、ところでここは?
日本でもなさそうだし、インフェルシアにしては明るいし、マジトピアにしてはルイズちゃん普通の人だし。」
目をパチクリしているホウカ。さっきは殺されかけたはずなのにケロリ(義弟のことではない)としているのはある意味凄い。才能か?
「普通の人ですってぇ!?私はヴァリエール公爵家の三女よ?
それにニホンとかインフェなんとかとかマジトピアなんて聞いたことも無いわ。どこの田舎メイジよ!」
ずっと蚊帳の外にいたコルベールがとうとう口を挟んだ。
「ちょっといいかな?ミス・ヴァリエール。ええと…ミス・オヅ。そろそろコントラクト・サーヴァントを。」
ああ。とうなずくルイズ。
「まさか人間が召喚されるとは思わなかったし、あなたは女の子だから感情には入れないからね。
我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。 この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
と、ルイズが芳香にキスをした。コルベールは内心、ここにミスタ・マリコルヌがいなくてよかったな、と思った。
……確か彼、最近は美少女同士の恋愛小説を蒐集しているという噂があったから。
「痛いっ!痛いよルイズちゃん。コレ何?」
「使い魔のルーンよ。すぐに収まるから安心なさい
傍目で見ていたコルベール、ツッコミのミス・ヴァリエールとボケのミス・オヅを見ていて果てしなく不安になるのだった………。
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