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#navi(ゼロの斬鉄剣)
ゼロの斬鉄剣 -プロローグ-
日本-
日本海側に面した静かな山林、地元の人間すらうかつに立ち寄らない
山小屋の主は、今静かに瞑想をしている。
主の名は石川五ェ門、かの大盗・石川五右衛門から数えて13代目に
あたる男である。
明鏡止水
今この男を言葉で表現することが適うならこの境地であるといえる
普段聞こえて来るのも鳥のせせらぎなどであったが・・・
-*-¥-・・・*-
五ェ門は刀を構えすぐさま身を翻す
「・・・・・」
(おかしい、確かに人の声・・・)
しかしあたりは静寂が支配している、気のせいか、と己の修行の足りなさ
を恥じる五ェ門、しかし
・*・*・!・*・--!
五ェ門は再び誰かが喋っている声を捉えた
「(妙だ、人の気配が無いのにも関わらず声が・・・・)」
五ェ門はあたりに注意を払いつつ気はぬかない
パチ!
五ェ門が驚いて背後を振り向く、するとそこには今まで見たことの無い
光の壁が聳えていた。
「面妖な・・・・」
五ェ門は思わず光の壁に手をかざす・・・・
--------
----
--
ハルケギニア -トリステイン魔法学院-
「これで全員使い魔を召還できましたかな?」
見事に禿げ上がった頭の男は教え子たちを一瞥する。
「いいえ、まだひとり!」
「ゼロのルイズがまだ召還できていません!」
その場にいた生徒たちはクスクスとある種侮蔑の念をこめた笑いで
一人の少女を見つめている。
教師たる男は失念していた
進級試験をかねたこの召還儀式、その興奮もあいまってか一人問題を
抱えていた生徒がいたことを。
同級生の誰よりも熱心に学び努力する生徒、しかしその努力はいまだ報われた事は
ないのだ。
「そうでした、ミス・ヴァリエール。」
名前を呼ばれキッと男を見つめる桃色の髪を持つ少女
(ゼロのルイズは何を呼び出す・・・・)
(呼び出せるわけが無い・・・)
(どうせ失敗・・)
ボソボソと少女の周りの生徒は好奇にみちた視線を「ゼロのルイズ」におくる。
「宇宙の果てのどこかにいる私の下僕よ!」
(なんだ、あの呪文は?)
「強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!」
(ある種独創的だね)
「私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!」
ルイズは構えた杖を一気に振りかざす、瞬間 -
バーン!
通常の召還(サモン・サーヴァント)ではありえない大爆発
ルイズを中心におびただしい土煙をあげる
「ゴホッ!大丈夫かい?モンモランシー?」
ギーシュという少年は傍らにいた少女に呼びかける
「・・・・・あれ」
モンモランシーはルイズの杖の先に影をみた。
(ルイズが・・・成功したのか?)
(あのゼロのルイズが・・・)
軽い混乱状態にあった広場は徐々に沈静化していく。
そして土煙の中から現れたのは-
「(む・・・・、ここは・・・?)」
光の壁に触れたところまでは覚えている、しかし目の前の状況は把握できない
なにせ自分は今まで鬱蒼とした森林の中にいたのだから・・・。
ルイズは硬直した
土煙の影を確認して成功した、と内心興奮していたが煙の中から現れたのは
みすぼらしい変わった服装をした平民が立っていたのだ。
「さすがゼロのルイズだ!『サモン・サーヴァント』で平民を呼んだぜ!」
どっと沸く生徒たち
その瞬間ルイズは教師たる男に
「ミスタ・コルベール!」
コルベールと呼ばれた教師はルイズの方を向く
「なんだね?」
「もう一度召還させてください!」
ルイズは間髪いれず声を上げる、しかし
「それは許されません、サモン・サーヴァントは進級にも関わる重要な儀式、呼び出したのは・・・
人間というのは前例はありませんが、取り消すことは出来ません、契約を結ぶのです。」
うっとルイズは涙目になった。
「?*+‘?*+}+!」
「*+*++?」
「?>?<>?#<?>$()!」
五ェ門は当惑していた、目の前に広がる風景と、人間・・・この不思議な服装の者たちの
言葉の異質さに。
「(顔立ちからして西洋人・・・しかし聞いたことも無い言葉とは・・・・)」
五ェ門は刀の鞘に手をおき、不測の事態に備える。
そしておもむろにピンクの頭の少女が近寄ってくる、顔を赤らめて。
「か、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから!」
少女は現れた男の襟を引っ張り
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司る
ペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
五ェ門はあっけに取られていた、迂闊にも襟を寄せられて少女とはいえ整った
顔立ち-美人-の部類に入るであろう女性の顔が至近距離据えられたとおもったら
接吻をされた-
「なっ!」
瞬間、五ェ門の左手の甲に激痛が走る。
「ぐ、うぅぅぅぅ・・・・」
思いもよらない痛みに膝をつく五ェ門、
痛み出した左手になにやら文字が浮かび上がっていく。
「すぐ終わるわよ。使い魔のルーンが刻まれているだけよ。」
先ほどまでわけの分からない言葉であったのに急に理解できるようになった
明らかに異常だ、と五ェ門の本能はそう訴えていた。
そしてルーンが刻まれたのち、五ェ門は痛みから解放された。
傍に寄ってきたコルベールは、刻まれたルーンを見て
「や、珍しいルーンだな。」
一言言うなりせっせとルーンの形状をメモしていた
そして書き終える。
「とにかく、これで全員終えたので教室に戻るぞ。」
コルベールは踵を返し空を飛ぶ。
それにあわせ周りの生徒たちがコルベールに続く。
「ルイズ、お前は歩いてこいよー!」
「平民を呼び出すなんて、まあルイズにはお似合いだな!」
心無い言葉が少女に突き刺さる。
それよりも今、目の前で起こっていることについて五ェ門は唖然としていた
人が空をとんだ、と思わず見とれていると下から
「あ、あんたなんなのよ!」
少女が涙を浮かべ怒鳴る。
「それはこちらが聞きたいものだ、いったいここは・・・・?」
「っ!・・・ どこの田舎から来たかはしらないけど、ここはトリスティンよ。」
五ェ門はますます困惑する、自分は今まで世界中を旅して修行をしていた、しかし
トリスティンという地名は聞いたこともなかった。
そもそも景色がおかしい、城のような建物が見える、空気も綺麗だ。
「とりす・・・てぃん・・?」
「そ、そしてこの場所はトリスティン魔法学院、わたしはそこの2年生、ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。」
五ェ門は先ほどの光景を思い出す
魔法学院-
魔法などと冗談だろうと考えたが五ェ門は周りの景色を見渡しここが異質な世界だということを理解した
「夢、ではなさそうだな・・・・」
「はぁ?なにいってんのよ、それよりあんたは使い魔として呼び出されたの、わかる?」
五ェ門はルイズの一言に反応する、使い魔と。
「ま、まてお主、使い魔といったのか?」
華奢なルイズの肩をつかみ五ェ門が声をあげる
「そ、そうよ。あんたは使い魔、あたしの忠実なる僕よ。」
五ェ門はへたり込む、突然接吻され言い渡されたのは
使い魔という奴隷宣告。いったい何の冗談かと。
「・・・・・」
五ェ門は少々怒気をはらんだ目でルイズをにらむ
「な、なによぅ」
「・・・・拙者は戻れるのか?」
「残念だけど、あんたを元の場所に戻すことはできないわ、そういう魔法なの」
五ェ門は心臓を貫かれた思いをした、今まで生きていたなかでも指折りのショックを受けた。
「(しかし・・・これも天の与えた試練・・・か。)」
呼び出した少女から戻れないと通告をうけ五ェ門は真っ白になったが状況を整理しはじめる
・ ここは得体の知れない土地
・ 目の前の少女は自分のことを使い魔として呼んだ
・ 言葉は通じる
今まで散々な体験をしてきた五ェ門は深く考えることはとりあえず辞めた
「それより、あんた名前は?主人から先に名乗らせておいて自分は名乗らないなんて。」
少々の沈黙、ルイズは少々怯んだ。
目の前の男・・・みすぼらしい身なりにもかかわらずその眼はあくまで澄んでいる。
「拙者、石川五ェ門と申す」
「イシカワ・ゴエモン?変わった名前ね。呼びにくいからゴエモンと呼ぶわ。」
五ェ門は少々むっとした、年下の人間から呼び捨てにされるなどとは思っても見なかったからだ
しかしここは異界の土地、下手に逆らうのは下策と判断した五ェ門は
「すきに呼ぶがいい。」
「じゃあ部屋にもどるわよ、ついてらっしゃい。」
飛んでいかないのか?と聞こうとしたが自分は飛べないので歩きでもかまわないと思う五ェ門
こうしてなんの因果かルパン一味である筈の石川五ェ門はここトリスティンでの生活をおくることになってしまったのであった
#navi(ゼロの斬鉄剣)
#navi(ゼロの斬鉄剣)
ゼロの斬鉄剣 -プロローグ-
日本-
日本海側に面した静かな山林、地元の人間すらうかつに立ち寄らない
山小屋の主は、今静かに瞑想をしている。
主の名は石川五ェ門、かの大盗・石川五右衛門から数えて13代目に
あたる男である。
明鏡止水
今この男を言葉で表現することが適うならこの境地であるといえる
普段聞こえて来るのも鳥のせせらぎなどであったが・・・
-*-¥-・・・*-
五ェ門は刀を構えすぐさま身を翻す
「・・・・・」
(おかしい、確かに人の声・・・)
しかしあたりは静寂が支配している、気のせいか、と己の修行の足りなさ
を恥じる五ェ門、しかし
・*・*・!・*・--!
五ェ門は再び誰かが喋っている声を捉えた
「(妙だ、人の気配が無いのにも関わらず声が・・・・)」
五ェ門はあたりに注意を払いつつ気はぬかない
パチ!
五ェ門が驚いて背後を振り向く、するとそこには今まで見たことの無い
光の壁が聳えていた。
「面妖な・・・・」
五ェ門は思わず光の壁に手をかざす・・・・
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ハルケギニア -トリステイン魔法学院-
「これで全員使い魔を召還できましたかな?」
見事に禿げ上がった頭の男は教え子たちを一瞥する。
「いいえ、まだひとり!」
「ゼロのルイズがまだ召還できていません!」
その場にいた生徒たちはクスクスとある種侮蔑の念をこめた笑いで
一人の少女を見つめている。
教師たる男は失念していた
進級試験をかねたこの召還儀式、その興奮もあいまってか一人問題を
抱えていた生徒がいたことを。
同級生の誰よりも熱心に学び努力する生徒、しかしその努力はいまだ報われた事は
ないのだ。
「そうでした、ミス・ヴァリエール。」
名前を呼ばれキッと男を見つめる桃色の髪を持つ少女
(ゼロのルイズは何を呼び出す・・・・)
(呼び出せるわけが無い・・・)
(どうせ失敗・・)
ボソボソと少女の周りの生徒は好奇にみちた視線を「ゼロのルイズ」におくる。
「宇宙の果てのどこかにいる私の下僕よ!」
(なんだ、あの呪文は?)
「強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!」
(ある種独創的だね)
「私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!」
ルイズは構えた杖を一気に振りかざす、瞬間 -
バーン!
通常の召還(サモン・サーヴァント)ではありえない大爆発
ルイズを中心におびただしい土煙をあげる
「ゴホッ!大丈夫かい?モンモランシー?」
ギーシュという少年は傍らにいた少女に呼びかける
「・・・・・あれ」
モンモランシーはルイズの杖の先に影をみた。
(ルイズが・・・成功したのか?)
(あのゼロのルイズが・・・)
軽い混乱状態にあった広場は徐々に沈静化していく。
そして土煙の中から現れたのは-
「(む・・・・、ここは・・・?)」
光の壁に触れたところまでは覚えている、しかし目の前の状況は把握できない
なにせ自分は今まで鬱蒼とした森林の中にいたのだから・・・。
ルイズは硬直した
土煙の影を確認して成功した、と内心興奮していたが煙の中から現れたのは
みすぼらしい変わった服装をした平民が立っていたのだ。
「さすがゼロのルイズだ!『サモン・サーヴァント』で平民を呼んだぜ!」
どっと沸く生徒たち
その瞬間ルイズは教師たる男に
「ミスタ・コルベール!」
コルベールと呼ばれた教師はルイズの方を向く
「なんだね?」
「もう一度召還させてください!」
ルイズは間髪いれず声を上げる、しかし
「それは許されません、サモン・サーヴァントは進級にも関わる重要な儀式、呼び出したのは・・・
人間というのは前例はありませんが、取り消すことは出来ません、契約を結ぶのです。」
うっとルイズは涙目になった。
「?*+‘?*+}+!」
「*+*++?」
「?>?<>?#<?>$()!」
五ェ門は当惑していた、目の前に広がる風景と、人間・・・この不思議な服装の者たちの
言葉の異質さに。
「(顔立ちからして西洋人・・・しかし聞いたことも無い言葉とは・・・・)」
五ェ門は刀の鞘に手をおき、不測の事態に備える。
そしておもむろにピンクの頭の少女が近寄ってくる、顔を赤らめて。
「か、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから!」
少女は現れた男の襟を引っ張り
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司る
ペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
五ェ門はあっけに取られていた、迂闊にも襟を寄せられて少女とはいえ整った
顔立ち-美人-の部類に入るであろう女性の顔が至近距離据えられたとおもったら
接吻をされた-
「なっ!」
瞬間、五ェ門の左手の甲に激痛が走る。
「ぐ、うぅぅぅぅ・・・・」
思いもよらない痛みに膝をつく五ェ門、
痛み出した左手になにやら文字が浮かび上がっていく。
「すぐ終わるわよ。使い魔のルーンが刻まれているだけよ。」
先ほどまでわけの分からない言葉であったのに急に理解できるようになった
明らかに異常だ、と五ェ門の本能はそう訴えていた。
そしてルーンが刻まれたのち、五ェ門は痛みから解放された。
傍に寄ってきたコルベールは、刻まれたルーンを見て
「や、珍しいルーンだな。」
一言言うなりせっせとルーンの形状をメモしていた
そして書き終える。
「とにかく、これで全員終えたので教室に戻るぞ。」
コルベールは踵を返し空を飛ぶ。
それにあわせ周りの生徒たちがコルベールに続く。
「ルイズ、お前は歩いてこいよー!」
「平民を呼び出すなんて、まあルイズにはお似合いだな!」
心無い言葉が少女に突き刺さる。
それよりも今、目の前で起こっていることについて五ェ門は唖然としていた
人が空をとんだ、と思わず見とれていると下から
「あ、あんたなんなのよ!」
少女が涙を浮かべ怒鳴る。
「それはこちらが聞きたいものだ、いったいここは・・・・?」
「っ!・・・ どこの田舎から来たかはしらないけど、ここはトリスティンよ。」
五ェ門はますます困惑する、自分は今まで世界中を旅して修行をしていた、しかし
トリスティンという地名は聞いたこともなかった。
そもそも景色がおかしい、城のような建物が見える、空気も綺麗だ。
「とりす・・・てぃん・・?」
「そ、そしてこの場所はトリスティン魔法学院、わたしはそこの2年生、ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。」
五ェ門は先ほどの光景を思い出す
魔法学院-
魔法などと冗談だろうと考えたが五ェ門は周りの景色を見渡しここが異質な世界だということを理解した
「夢、ではなさそうだな・・・・」
「はぁ?なにいってんのよ、それよりあんたは使い魔として呼び出されたの、わかる?」
五ェ門はルイズの一言に反応する、使い魔と。
「ま、まてお主、使い魔といったのか?」
華奢なルイズの肩をつかみ五ェ門が声をあげる
「そ、そうよ。あんたは使い魔、あたしの忠実なる僕よ。」
五ェ門はへたり込む、突然接吻され言い渡されたのは
使い魔という奴隷宣告。いったい何の冗談かと。
「・・・・・」
五ェ門は少々怒気をはらんだ目でルイズをにらむ
「な、なによぅ」
「・・・・拙者は戻れるのか?」
「残念だけど、あんたを元の場所に戻すことはできないわ、そういう魔法なの」
五ェ門は心臓を貫かれた思いをした、今まで生きていたなかでも指折りのショックを受けた。
「(しかし・・・これも天の与えた試練・・・か。)」
呼び出した少女から戻れないと通告をうけ五ェ門は真っ白になったが状況を整理しはじめる
・ ここは得体の知れない土地
・ 目の前の少女は自分のことを使い魔として呼んだ
・ 言葉は通じる
今まで散々な体験をしてきた五ェ門は深く考えることはとりあえず辞めた
「それより、あんた名前は?主人から先に名乗らせておいて自分は名乗らないなんて。」
少々の沈黙、ルイズは少々怯んだ。
目の前の男・・・みすぼらしい身なりにもかかわらずその眼はあくまで澄んでいる。
「拙者、石川五ェ門と申す」
「イシカワ・ゴエモン?変わった名前ね。呼びにくいからゴエモンと呼ぶわ。」
五ェ門は少々むっとした、年下の人間から呼び捨てにされるなどとは思っても見なかったからだ
しかしここは異界の土地、下手に逆らうのは下策と判断した五ェ門は
「すきに呼ぶがいい。」
「じゃあ部屋にもどるわよ、ついてらっしゃい。」
飛んでいかないのか?と聞こうとしたが自分は飛べないので歩きでもかまわないと思う五ェ門
こうしてなんの因果かルパン一味である筈の石川五ェ門はここトリスティンでの生活をおくることになってしまったのであった
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