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翌朝、全生徒が正門前に集まり整列していた。何でも、この学院にトリステイン王国の姫君が来訪するらしい。
幸村、利家、氏政も一緒に並んでいる。
しばらくすると正門から王女を乗せた馬車が現れた。
「ぬぁんとおぉぉぉー!!馬に角が生えているでござるうぅぅぅああぁぁぁぁぁー!!!」
「しええぇぇ!妖怪じゃ!妖怪が来よったああぁぁぁぁぁー!」
「このバカムラ!静かにしなさい!」
「ウジマサ!姫殿下の御前なんだから…」
馬車を引くユニコーンを見て叫びだした幸村と氏政を静かにさせるルイズとギーシュ。
衛士は騒ぎが収まったのを見て、一度咳払いをする。
「トリステイン王国王女、アンリエッタ姫殿下の御成ぁーりぃー!」
衛士が声を上げて宣言すると馬車の扉が開き、先ず使用人が降りてくる。
そして使用人の手に取られ、アンリエッタ王女が馬車から現れた。
まだ少女の面影が残るものの、気品が溢れているその姿に生徒は歓声を上げる。
ルイズはその姿を黙って、そして尊敬の眼差しを向けていた。
一方ルイズの隣にいるキュルケは王女の容姿を観察している。
「あれがアンリエッタ姫?私の方が魅力的じゃない。ねぇトシイエ?」
「うぅ…それよりもそれがし腹減った…早く飯…」
いつもの事とはいえ、食べる事しか考えていない利家にキュルケは呆れてしまった。
さらに隣で、モンモランシーは王女のプロポーションに目がいっている。
「…やっぱりギーシュはあんなのが好みなのかしら…」
「まぁお主では胸の大きさであの姫さまには負けておるの…」
ゴンッ!!!!
「ほがぁっ!!」
「ん?どうしたんだいウジマサ?」
何故か悶えている氏政をギーシュは不思議そうに見る。
モンモランシーに思いっきり足を踏まれたのだ。
「あ~ら、姫殿下の前なんだからちゃんと姿勢を正さないとダメよ。おじいさん?」
「…こ、こんな老骨になんちゅう仕打ちをするんじゃ…」
「ところでタバサ、あなたの使い魔はどうしたの?」
「寝坊」
本多忠勝、起動せず。
「まったくあいつは…洗濯にどれだけ時間が掛かっているのよ!」
アンリエッタ王女の出迎えも無事に終わった夜、ルイズは自分の部屋で苛ついていた。
というのも洗濯を頼んでおいた幸村が中々戻ってこないのだ。
「またシエスタに教えて貰っているのかしら…まさかキュルケに誘惑されているなんて…」
「そんなに気にすんなって、おっぱい姉ちゃんには裸の大将が付いているから大丈夫だろ?」
デルフと話していると、ドアをノックする音がルイズの耳に入る。
初めに長く2回、次に短く3回叩く音だ。
まさか…ルイズは慌てて服装を正し、ドアを開けるとフードを被った女性が素早く部屋に入ってくる。
「久しぶりですね、ルイズ・フランソワーズ」
そう言いながらフードを取る女性。そこからは朝の正門で見た、忘れる事の出来ない顔があった。
「ひ、姫殿下!何故このような下賎な場所へ!?」
ルイズは慌てて跪き、頭を下げる。
「ルイズ、そんな堅苦しい流儀は止めて。私達は友達でしょう?」
跪いたルイズをアンリエッタは抱き締める。
「ああルイズ、懐かしいルイズ。会いたかった…」
「姫さま…私も…また姫さまと会えて嬉しゅう御座います」
ルイズもまた、アンリエッタを優しく抱き締めた。
「ところで…」
不意に、アンリエッタが何かを探すように部屋を見回した。
「あなたの使い魔は何処にいるのかしら?」
そう、彼女がここに来たのは早くルイズに会いたかったのと、親友がどんな使い魔を召喚したのか知りたかったからである。
しかし、ルイズにとってこれは聞かれたくない質問だった。
まさか変な格好をした平民を召喚しましたなんて…出来ればあまり知られたくない。
「あ、あの姫さま……私の使い魔はその…」
「ルイズ殿ぉ!洗濯完了致しましたぞ!!!」
ルイズが説明しようとしたその時、その問題の使い魔が意気揚揚と帰ってきた。
「な…ル、ル、ルイズ殿…」
洗濯物を持って帰って来た幸村が見たものは…
何故か抱き合っている自分の主人と王女であった。
「は、は、は………破廉恥いいいぃぃぃーーーーブホッ!!!」
「…あの…ルイズ、彼は?」
「…わ、私の使い魔です…」
「ごめんなさいルイズ。私てっきりあなたが雇った傭兵かと…」
アンリエッタもこれには少しばかり驚いた。
まさか人間…平民を召喚するんて聞いた事もなかったからである。
「でも良かった。無事に呼び出せたのですね」
「そんな!雑用もまともにこなせない駄目な使い魔ですわ!」
幸村は面目なさそうに頭を深く下げる。
実際、持って帰った洗濯物を自分の鼻血で台無しにしてしまったばかりだ。
「でも、あなたの為に一生懸命働いているのでしょう?彼はきっと素敵な使い魔だわ」
そう言ってルイズに微笑むと、アンリエッタはまたフードを被った。
「では、私は戻ります。ルイズ、明日の品評会を楽しみにしていますから」
「お任せくだされアンリエッタ姫!!この幸村の槍捌きを特と御覧に…ぐおっ!?」
大声で話している途中で幸村はルイズに頭を押さえられ、床に押し付けられる。
「頭が高いわよユキムラ!」
その様子を見ていたアンリエッタはもう一度微笑み、幼い頃からの親友に別れを告げて部屋を後にした。
いよいよ使い魔の品評会が明日に迫っている…
#navi(異世界BASARA)
翌朝、全生徒が正門前に集まり整列していた。何でも、この学院にトリステイン王国の姫君が来訪するらしい。
幸村、利家、氏政も一緒に並んでいる。
しばらくすると正門から王女を乗せた馬車が現れた。
「ぬぁんとおぉぉぉー!!馬に角が生えているでござるうぅぅぅああぁぁぁぁぁー!!!」
「しええぇぇ!妖怪じゃ!妖怪が来よったああぁぁぁぁぁー!」
「このバカムラ!静かにしなさい!」
「ウジマサ!姫殿下の御前なんだから…」
馬車を引くユニコーンを見て叫びだした幸村と氏政を静かにさせるルイズとギーシュ。
衛士は騒ぎが収まったのを見て、一度咳払いをする。
「トリステイン王国王女、アンリエッタ姫殿下の御成ぁーりぃー!」
衛士が声を上げて宣言すると馬車の扉が開き、先ず使用人が降りてくる。
そして使用人の手に取られ、アンリエッタ王女が馬車から現れた。
まだ少女の面影が残るものの、気品が溢れているその姿に生徒は歓声を上げる。
ルイズはその姿を黙って、そして尊敬の眼差しを向けていた。
一方ルイズの隣にいるキュルケは王女の容姿を観察している。
「あれがアンリエッタ姫?私の方が魅力的じゃない。ねぇトシイエ?」
「うぅ…それよりもそれがし腹減った…早く飯…」
いつもの事とはいえ、食べる事しか考えていない利家にキュルケは呆れてしまった。
さらに隣で、モンモランシーは王女のプロポーションに目がいっている。
「…やっぱりギーシュはあんなのが好みなのかしら…」
「まぁお主では胸の大きさであの姫さまには負けておるの…」
ゴンッ!!!!
「ほがぁっ!!」
「ん?どうしたんだいウジマサ?」
何故か悶えている氏政をギーシュは不思議そうに見る。
モンモランシーに思いっきり足を踏まれたのだ。
「あ~ら、姫殿下の前なんだからちゃんと姿勢を正さないとダメよ。おじいさん?」
「…こ、こんな老骨になんちゅう仕打ちをするんじゃ…」
「ところでタバサ、あなたの使い魔はどうしたの?」
「寝坊」
本多忠勝、起動せず。
「まったくあいつは…洗濯にどれだけ時間が掛かっているのよ!」
アンリエッタ王女の出迎えも無事に終わった夜、ルイズは自分の部屋で苛ついていた。
というのも洗濯を頼んでおいた幸村が中々戻ってこないのだ。
「またシエスタに教えて貰っているのかしら…まさかキュルケに誘惑されているなんて…」
「そんなに気にすんなって、おっぱい姉ちゃんには裸の大将が付いているから大丈夫だろ?」
デルフと話していると、ドアをノックする音がルイズの耳に入る。
初めに長く2回、次に短く3回叩く音だ。
まさか…ルイズは慌てて服装を正し、ドアを開けるとフードを被った女性が素早く部屋に入ってくる。
「久しぶりですね、ルイズ・フランソワーズ」
そう言いながらフードを取る女性。そこからは朝の正門で見た、忘れる事の出来ない顔があった。
「ひ、姫殿下!何故このような下賎な場所へ!?」
ルイズは慌てて跪き、頭を下げる。
「ルイズ、そんな堅苦しい流儀は止めて。私達は友達でしょう?」
跪いたルイズをアンリエッタは抱き締める。
「ああルイズ、懐かしいルイズ。会いたかった…」
「姫さま…私も…また姫さまと会えて嬉しゅう御座います」
ルイズもまた、アンリエッタを優しく抱き締めた。
「ところで…」
不意に、アンリエッタが何かを探すように部屋を見回した。
「あなたの使い魔は何処にいるのかしら?」
そう、彼女がここに来たのは早くルイズに会いたかったのと、親友がどんな使い魔を召喚したのか知りたかったからである。
しかし、ルイズにとってこれは聞かれたくない質問だった。
まさか変な格好をした平民を召喚しましたなんて…出来ればあまり知られたくない。
「あ、あの姫さま……私の使い魔はその…」
「ルイズ殿ぉ!洗濯完了致しましたぞ!!!」
ルイズが説明しようとしたその時、その問題の使い魔が意気揚揚と帰ってきた。
「な…ル、ル、ルイズ殿…」
洗濯物を持って帰って来た幸村が見たものは…
何故か抱き合っている自分の主人と王女であった。
「は、は、は………破廉恥いいいぃぃぃーーーーブホッ!!!」
「…あの…ルイズ、彼は?」
「…わ、私の使い魔です…」
「ごめんなさいルイズ。私てっきりあなたが雇った傭兵かと…」
アンリエッタもこれには少しばかり驚いた。
まさか人間…平民を召喚するんて聞いた事もなかったからである。
「でも良かった。無事に呼び出せたのですね」
「そんな!雑用もまともにこなせない駄目な使い魔ですわ!」
幸村は面目なさそうに頭を深く下げる。
実際、持って帰った洗濯物を自分の鼻血で台無しにしてしまったばかりだ。
「でも、あなたの為に一生懸命働いているのでしょう?彼はきっと素敵な使い魔だわ」
そう言ってルイズに微笑むと、アンリエッタはまたフードを被った。
「では、私は戻ります。ルイズ、明日の品評会を楽しみにしていますから」
「お任せくだされアンリエッタ姫!!この幸村の槍捌きを特と御覧に…ぐおっ!?」
大声で話している途中で幸村はルイズに頭を押さえられ、床に押し付けられる。
「頭が高いわよユキムラ!」
その様子を見ていたアンリエッタはもう一度微笑み、幼い頃からの親友に別れを告げて部屋を後にした。
いよいよ使い魔の品評会が明日に迫っている…
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