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宝石泥棒・2




青色の屋根の上には、小柄な少女が立っている。

片手にはジャラジャラと音を立て、キラキラと太陽に触れて光る 白い袋。

少女は、袋を肩に掛け、「ふう」と一息ついてから、

上を向き 手を頭にそえて、こう言った。



「うーむ。 快調ーっ ですっ!!」






   宝 石 泥 棒 2







「ここまで逃げ切って正解でしたぁー。

 良いタイミングで、宝石店の店主が1人オセロをやってて良かったですー。

 っていうかあの店主、少し寂しいお方でしたなぁ・・・・。

 オセロをやってくれる人がいなかったのかしらぁー。

 涙ためてやってましたからえねぇー・・・。」




のんびりとした口調で、店主の事を思い出し、

宝石泥棒は すこし苦笑いになった。



「まあ、後はこの宝石を家に持って帰るだけ・・・」


そう言った瞬間、宝石泥棒は、

自分が乗っている屋根に誰かが乗ろうとしているのを感じとった。

どんどんと誰かが上ってくる。

下には、乗っている家や、お隣の住民が、ざわざわと音をたてている。


それでも、ふむ・・・どうやら少しヘマをしたようだ と、

泥棒は至って冷静だった。



「誰ですかぁ。 私の元へ来ているのは。」



そこでやっと屋根まで上り詰めた女

紅葉が、泥棒に対し、こう告げた。



「やいやいやい!! 宝石泥棒!

 わざわざ警察署の前に逃げてるたァ 大したこったなァ!!

 神妙にお縄につきなさい!さもないとどうなるか解ってんでしょうね!!」



紅葉は乱暴に銃を取り出し、泥棒の方に向けた。



「むぅ。どうなるかなんて知ったこっちゃあないですー。

 そうですかぁ、警察署の前に来てしまったんですねー。

 またやっちゃいましたぁー・・・。

 今度こそヘマしてないと思ったのに・・・。」



泥棒は、ぶつぶつと言いながら何かを取り出した。



「仕事の邪魔をしないでくださいー!

 おあいにく、私はこうゆう場合 慣れてるんですっ!」



そう言って、紅葉めがけて 爆弾を投げつけた。



「んなっ・・・!? どこから取り出したんだよ!?」



「ぎゃーーー!! 部長!部長ぉ! 私どうなるんですか!?」



言い終わらないうちに、紅葉と楓は爆弾を受け、

真っ逆さまに地面へと落ちた。



「まったくもう・・ 迷惑な人たちですー。

 今度は私の前に現れないでくださいね!!」



そして、泥棒は軽々と屋根と屋根の間を飛び移って去って行った。


一方、落とされた紅葉と楓は、

ドロドロの液体に埋もれて、しばらく動けなくなっていた。



「ヘドロ爆弾・・・・か・・・・

 あんな外見のくせに、何グロいモン持ち歩いてんだよ。」



大きなため息をついて、紅葉は続けた。



「ったく・・・ 迷惑なのはどっちだってんだっつーの。」



「部長・・ 私達いつまでこうなんでしょうか・・・」


恥ずかしさを胸に、楓は身動き取れないまま、警察署に助けを呼んでいた。


それにしても、なんでヘドロ爆弾?

それを少し考えて、楓は どうでもいいことか と一息ついて、

助けられたあと 夜も更けたので 家に帰っていった。

















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