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宝石泥棒 5



少女は ただ、ただ走っていた。

とても広い屋敷の中を、とても早く走っている。



目的は ・・宝石。



   宝 石 泥 棒 5




「とりあえず・・ 一部屋ずつ探していきますかねぇー。」


泥棒は、走りながら しかも 近くの警備員を適当に蹴散らしながら、暢気な声を出していた。

そして、勢いよくドアを開け、その部屋の隅から隅々まで値の張る物を探し続けた。

もちろん宝石のみ。


そして、次の部屋、また次の部屋と探して行った。

警備員は、大半が泥棒によって倒されている。


「んんー・・・ あんまりありませんねぇ。二階に行ってみましょ。」


複雑な顔をしながら、泥棒は二階への階段を駆け足で上っていった。


そこで二階に行くと、3・4部屋の個室のドアがあった。

どうやら人の部屋のようだ。


がちゃがちゃとドアを無理矢理開けると、

そこには可愛らしい少女が、泥棒を見て驚いている。




「・・・っ・・・!!はうう・・・。」




どうやらツボに入ったらしい。美しい人も好物のようだ。

いきなり少女の頭をなで始めた。


少女は意味が分からないという顔で口を開かずに、泥棒を見ている。



「まん丸とした瞳・・ 適度なフリフリ服・・ 白色だけど少しピンクがかかったのほっぺ・・

 か、可愛すぎます・・!! わぁん、お持ち帰りしたいですー!」



そんな事を言ってると、いきなり警備員がドアを開けて泥棒に十を向けた。


「おい! その手を離せ! ブーズ様の大事な娘、マリア様だぞ!」


「・・あの人の娘ですかぁ? そうか・・ マリアちゃんはパパ似なんですねぇ~」


可愛くてたまらないという表情で、マリアをなで続ける泥棒。


「聞こえなかったのか!その手を離せ!」


「五月蝿いですねぇ。じゃあ、バイバイマリアちゃん~。

 私はこの変な人たちを倒してから 気を取り直して 再度この屋敷の宝石収集しますー。」

そう言ったかと思うと、泥棒は堅い宝石の入った袋を警備員の群に殴りつけた。

警備員はドタバタと倒れた。ショボイ。


さて、出口が開いた泥棒は、さっさと他の部屋に行った。

ドアにに掛けてある板に、「マレーヌ」と書いてある。


「女の子・・ですよね・・! マリアちゃんのお姉ちゃんか妹かしら・・・

 ・・・ どっちにしろ綺麗だろうな・・・。金持ちだからエステとかも行ってるのかも・・」


少し頬を赤く染め、ドキドキしながらドアを勢いよく開けてみた。


バンッ・・・・


そこには、ぽっこり太った体型に、似合わないゴスロリ服

寝転がりながらむしゃむしゃとポテ●チップスコ●ソメ味を食べている、

10代くらいの女の子がこちらを向いている。目は細く、鼻が大きかった。


泥棒は、先ほどの顔とは比べものにならないほどの、絶望に満ちた悲しい目でこう言った。


「・・前言撤回・・・・」


マレーヌは何か言い返そうとしたようだが、

泥棒は言葉を発した後に すぐさま、今のは見ていないという用にドアを閉めたので、

マレーヌの言葉はかき消された。


泥棒は、後の部屋は行く気がしなかったのか、すぐに二階から一階へ飛び降りた。


そこには、特性ヘドロの粘着力でまだもがいている楓と紅葉がいる。


「んあっ!! 泥棒!! お前ただじゃすまねぇからな!!あたしをこんな目に遭わせておいて!」


「それなら部長、さっさと捕まえちゃってくださいよっ!毎日お風呂が大変なんですからねー!」


叫んでいる警察二人組の所へ歩み寄り、紅葉の顔をのぞき込むと、泥棒は潤んだ目でこう言った。


「部長さん・・・ 遺伝って・・・ 残酷ですねぇ・・・・。」


「・・はぁ? 何言って・・・」


紅葉がそこまで言うと、泥棒は一回の窓から早々と逃げ帰った。



この屋敷で見た、「者」を否定するように。












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