あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「三つの『二つ名』 一つのゼロ-07」で検索した結果
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三つの『二つ名』 一つのゼロ
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三つの『二つ名』 一つのゼロ-04
前ページ次ページ三つの『二つ名』 一つのゼロ 「じゃあなによ、結局タダメシ食えたんじゃない」 教室のドアをくぐりながらヴォルフが言う。 キクロプスの話によると、厨房で働かせてくれと頼んでみたはいいが、貴族の使い魔を横取りするようなことはできない、と断ら れてしまったらしい。 ただ、食事はまかない食でいいなら好きなだけ出す、いつでも食べに来てくれということだった。 「…………ずいぶん気のいい親父だった……親切な話だ……」 キクロプスは感動しているようだった。表情があまり動かないので分かりにくいが。 「いい奴もいたもんねぇ。こりゃラッキーだわ」 「…………全くだ」 クリフ達はルイズの後ろについて低い階段を登る。教室はちょうど大学のような浅い傾斜のある形式だった。ただ、全て石ででき ているのが違う。 へえ、とクリフは思った。自... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-05
前ページ次ページ三つの『二つ名』 一つのゼロ 焼け爛れた天井の掃除を終えて、クリフは念動で操っていた雑巾を手元に降ろした。 「よっ……と」 あれから、クリフ達は教室に残って、ルイズの起こした爆発の後片付けをしていた。 周囲の人間に被害を及ぼすことだけはなんとか阻止することに成功したものの、なぜか十分に集まりきらなかったサイコキネシス では抑えきることができず、爆発の圧力が上に逃げて教室の天井を大きく焦がしてしまっていた。 「……ふむ」 クリフは手の中の雑巾を見つめ、確かめるように握った。 ……なんだろうか。雑巾は今、自分が操作した通りに確かに動いていた。しかしさっきもそうだが、なぜか力が入りきらない。思 い切り念力を込めると、すっぽ抜けるようにパワーが拡散してしまう。 「どしたのクリフ?」 隣に立つヴォルフが、不思議そうな面... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-03
前ページ次ページ三つの『二つ名』 一つのゼロ 「うう……ん」 妙な寝苦しさに、意識が覚醒しはじめた。 やたらと背中が痛む。ベッドが、変に硬い。まるで床の上にでも寝ているようだ。 ごろり寝返りを打つと、なにかにぶつかった。 表面は柔らかいが、奥にちょっとした固さと質量感がある。なんだこれは? うっすらと目を開ける。大きな何かが目の前にあった。 なんだろうか、頭の方にピンク色の毛があって、その下に肌が覗き、白いのはTシャツ……。 「……うおおっ!?」 クリフは驚いて飛び起きた。隣で、ヴォルフが眠っていた。 なんでこいつはこんなところで寝ている。ここは僕のベッドでは? ふと、ベッドについた手に冷たさと硬質感を感じた。 下を見ると、ベッドではなく床の上に眠っていたことに気づいた。 ああ、そうか。そうだった。 僕は... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-02
前ページ次ページ三つの『二つ名』 一つのゼロ 「ふんだ。そんな嘘信じないわ」 夜食のパンをほおばりながら、ルイズはそっぽを向いた。 クリフとルイズはテーブルを挟んで、椅子に腰掛けていた。 ヴォルフは壁にもたれかかって腕を組んでおり、キクロプスはそのまま床に座り込んでいる。 ここはルイズの部屋だ。 二十平米ほどの広めにとられた部屋に、彼女のベッドやタンスなどが並べられていた。 あれからクリフ達はルイズに連れられて、学院内にある彼女の部屋まで来ていた。 「生き返った話のくだりは、僕も正直なところ半信半疑なんだけどね……」 頭をポリポリと掻きながら、クリフはそう言うしかなかった。 自分達は日本の東京・藍空市というところにいた事。 そこで襲われ、命を失った事。気づいたら、草原にいてなぜか蘇っていた事。 そこまでをクリフはルイズに話していた。 自分... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-01
前ページ次ページ三つの『二つ名』 一つのゼロ 「あんた達、誰?」 急速に開いた視界に映ったのは、抜けるような青空と、一人の少女の怪訝な顔だった。 まだ若い。十代のなかば程度だろうか。不思議そうな顔でこちらを覗き込んでいる。 少女は美しかった。特徴的な桃色のブロンド。透き通るような白く細い首筋、整った顔立ち。 丸く大きめな鳶色の瞳が印象に残る。 「……はい?」 クリフ・ギルバートの口から間の抜けた声が出た。 どこかで春を告げる鳥の鳴き声。柔らかな風が頬を撫でる。穏やかな陽光が心地よい。 ? 脳内にクエスチョンマークが大量に浮かぶ。眼前の光景が理解できない。 先ほどまで自分がいた場所との大きな落差に、処理が追いつかない。 自分は仰向けに寝転んでいるのだろうか。起き上がり、あたりを見回す。 少女と同じ服装をした大勢の子供達が、物珍しそうにこち... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-08b
前ページ次ページ三つの『二つ名』 一つのゼロ 今までとは別の意味で、周囲に緊張した糸のような空気が広がる。 「……ごぷっ」 ヴォルフが血を吐いた。その胸からは、まっすぐに心臓を貫いた剣が生えていた。 一瞬の間を開けて、誰もが息を呑んだ。ヴォルフの目の前にいるギーシュは、限界まで目を開いてただ見つめている。周りの全て が停止していた。 やがて、胸から幾筋も赤い糸を溢れさせながら。 ヴォルフはゆっくりと、ゆっくりと――動き出した。 「やッ……てくれた……わね……坊や……」 がしり、と自分を貫いた剣を後ろ手に握りしめる。ずるりと引き抜くと、その剣が足元に落ちた。震える手で、ギーシュの肩をが しり、と掴む。だが大きな巨体は、力を失い――膝を、ついた。 「ひぃっ!?」 「やって……くれた……わ、……よくも……よくも……!」 「あ... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-06
前ページ 三つの『二つ名』 一つのゼロ 次のページ 「……なるほど、そうかね。……ふむ、これは……」 長く白い口ひげをいじりながら、その総髪の老人、学院長のオールド・オスマンは呟いた。 「なるほどのう……。そういうことが……うーむむむ……」 厳かに呟いてはいるが、どうにも対処が分からない、ということはなんとなく分かる。 あれから、ルイズ達は状況を近くにいた教師に報告して、学院長の居室まで連れて来られていた。 一応、目撃者兼証人ということでキュルケとタバサもついてきている。 「……前代未聞じゃのう、これは。はっきり言って、考えられん事態じゃ。使い魔は常に一人一つ……根っこからひっくり返すよう な珍事じゃな」 「……」 クリフは黙って聞いている。キクロプスは壁を背に、ヴォルフは物珍しそうに周囲を見回していた。才人は当然ながら、心... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-09
前ページ 三つの『二つ名』 一つのゼロ 次ページ クリフ達が異世界に飛ばされて、ここトリステイン魔法学院で過ごすようになってから一週間ほどが過ぎた。 ギーシュとの諍いが終わり、彼が崇高な犠牲になった翌日から、クリフはコルベールと連日のように図書館で調べ物を続けていた。 時には彼の研究室へ寄り、詳しく話を聞いたり、議論めいたことまでしていた。 「うーむ……。まずいなぁ……もう一週間だ」 そろそろ昼食の時間を迎えるため、ルイズ達が一旦集まる寮塔寄りの場所へ向かいながら、クリフは暗澹として呟いた。 「これだけ調べて手がかりの一つもないとは……。どうにもならないのか……?」 非常によくなかった。一度は死んだ自分達三人はまだしも、才人は普通の生活を放り出したままなのである。両親も心配している だろうし、おそらく失踪状態として扱われているはずで... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ-08a
前ページ 三つの『二つ名』 一つのゼロ 次ページ 「はあ……今日はもうダメかな……」 図書館やコルベールの研究室から構内のあちこちを回って、それでも会えないことにクリフはうんざりとして呟いた。 道中人に尋ねてみたりもしたが、ほとんど知らないという答えばかりで、たまに見かけたという話を元に追いかけてみてもすでに そこはもぬけの殻。どうやらオスマンに言われたコルベールもこちらを探して歩いているようで、お互いに入れ違いを繰り返してい るらしい。 「うーん。どうも運が悪いなぁ。どこか一つの場所で待っていたほうがいいかな?」 コルベールに会えないことには話がはじまらない。これではまるでいたちごっこである。 「となるとやはり図書館あたりが妥当だけど。もしくは、夜を待って彼の研究室かな。いや待てよ、その前に夕食時に食堂にいれば …... -
三つの『二つ名』 一つのゼロ‐07
前ページ 三つの『二つ名』 一つのゼロ 次ページ 「参ったな……入れ違いとは」 図書館の前で立ち尽くしながら、クリフは呟いた。 ルイズ達と分かれたクリフはオスマンにも言われたとおり、元の世界に帰るべくまずは魔法に詳しいというコルベールを探しに出 ていた。 しかし手近なメイドなどに道を聞きながら図書館に行ってみると、ちょうどコルベールは調べ物を一旦終えて外に出て行ってしま ったらしい。 オスマンが許可を出した話を聞いたからか、怪訝顔をしてクリフを見つめる女性司書によれば、彼がどこに向かったかまでは分か らないとのことだった。 「タイミングが悪いな……しかし、どうしたものか」 コルベールがいなければ、魔法についてなにも知らないクリフでは勝手が全く分からない。そもそも、どこが『フェニア』の区画 であり、どの棚に... -
リンク切れっぽいページ
... 三つの『二つ名』 一つのゼロ-10 新約・使い魔くん千年王国 第四章 皇太子 これまでの「悪魔くん」のあらすじ hellouise-8 ゼロの使い-15 豆粒ほどの小さな使い魔-22 寄生獣ゼロ ... -
テスト空間
... 三つの『二つ名』 一つのゼロ-10 新約・使い魔くん千年王国 第四章 皇太子 これまでの「悪魔くん」のあらすじ hellouise-8 ゼロの使い-15 豆粒ほどの小さな使い魔-22 寄生獣ゼロ ... -
長編(五十音順)-01
... 51 (Sun) 三つの『二つ名』 一つのゼロ ARMS クリフ、ヴォルフ、キュクロプス 2011-11-13 18 50 55 (Sun) ゼロの使い魔×相棒 ~トリステイン魔法学院特命係~ 相棒 杉下右京 2010-03-16 00 13 10 (Tue) アウターゾーンZERO アウターゾーン ? 2011-09-06 21 03 16 (Tue) アオイツカイマ アオイシロ 小山内梢子 2016-01-05 14 24 08 (Tue) 笑顔が好きだから 赤ずきんチャチャ チャチャ・リーヤ・しいね 2009-10-03 19 49 43 (Sat) ゼロのアルケミスト アクエリアン・エイジ クラリス・パラケルスス 2009-10-11 16 26 48 (Sun) 使い魔くん千年王国 悪魔くん 松下一郎 2009-10-11 16 33 42 (Sun) SERVANT S... -
長編(話数順)-02
... 37 (Sun) 三つの『二つ名』 一つのゼロ ARMS クリフ、ヴォルフ、キュクロプス 2011-11-13 18 50 55 (Sun) 使い魔は四代目 ゲームブックドラゴンクエスト2 エニックスオリジナル版 竜王のひ孫 2012-05-03 07 57 12 (Thu) Adventure-seeker Killy in the magian world quest BLAME! 霧亥 2015-11-02 23 49 07 (Mon) ルイズとヤンの人情紙吹雪 HELLSING ヤン・バレンタイン 2011-10-13 11 20 05 (Thu) Call of Different Call of Duty Modern Warfare 2 ゲイリー・ローチ・サンダーソン軍曹とゴースト中尉 2012-01-05 15 16 57 (Thu) ゼロと魔王 魔界戦記ディスガイ... -
『使い魔くん千年王国』 第七章 授業
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 「(ゴホン)では、あらためて授業を始めます」 シュヴルーズが杖を振るうと、教壇の上にいくつかの『石ころ』が現れた。 「メイジにはみな『二つ名』がありますね。 私の二つ名は『赤土』。『赤土』のシュヴルーズです。 『土』系統の魔法を、これから一年間、皆さんに講義します。よろしく。 さて、魔法の四大系統はもちろんご存知ですね?」 はじめに行われた簡単な説明は、生徒には常識的で退屈な復習だったかも知れないが、 松下にとっては非常に貴重で有意義な情報だった。 この世界の魔法は、『始祖ブリミル』という存在が六千年前にもたらしたものであり、『土・水・火・風』という四大元素の系統で構成されているということ。 さらに失われた『虚無』という伝説の系統が存在すること。 また魔法が広く... -
長編(五十音順)
... 51 (Sun) 三つの『二つ名』 一つのゼロ ARMS クリフ、ヴォルフ、キュクロプス 2011-11-13 18 50 55 (Sun) ゼロの使い魔×相棒 ~トリステイン魔法学院特命係~ 相棒 杉下右京 2010-03-16 00 13 10 (Tue) アウターゾーンZERO アウターゾーン ? 2011-09-06 21 03 16 (Tue) アオイツカイマ アオイシロ 小山内梢子 2016-01-05 14 24 08 (Tue) 笑顔が好きだから 赤ずきんチャチャ チャチャ・リーヤ・しいね 2009-10-03 19 49 43 (Sat) ゼロのアルケミスト アクエリアン・エイジ クラリス・パラケルスス 2009-10-11 16 26 48 (Sun) 使い魔くん千年王国 悪魔くん 松下一郎 2009-10-11 16 33 42 (Sun) SERVANT S... -
長編(話数順)
... 37 (Sun) 三つの『二つ名』 一つのゼロ ARMS クリフ、ヴォルフ、キュクロプス 2011-11-13 18 50 55 (Sun) 使い魔は四代目 ゲームブックドラゴンクエスト2 エニックスオリジナル版 竜王のひ孫 2012-05-03 07 57 12 (Thu) Adventure-seeker Killy in the magian world quest BLAME! 霧亥 2015-11-02 23 49 07 (Mon) ルイズとヤンの人情紙吹雪 HELLSING ヤン・バレンタイン 2011-10-13 11 20 05 (Thu) Call of Different Call of Duty Modern Warfare 2 ゲイリー・ローチ・サンダーソン軍曹とゴースト中尉 2012-01-05 15 16 57 (Thu) ゼロと魔王 魔界戦記ディスガイ... -
超魔王(?)使い魔-9
ふう。一時はどうなるかと思ったが無事に脱出できたな。あのマルトーとかいう料理人、なかなかの腕前だった。 あとあのシエスタとかいうメイド…あいつには気を付けよう。いろいろと危ない気がするからな。 「…どこ行ってたのよ」 「さあな。どこでもよいだろう」 バカ正直に言ってまた厄介な目にあうのは御免だからな。ここは適当にながすことにする。 「まあいいわ。今から授業だから」 「そうか。ではオレは部屋に戻って寝ることに…ぐえっ」 部屋に戻ろうとしたらマフラーを引っ張られた。く、首が…絞ま… 「あ・ん・た・も・来・る・の!使い魔なんだから当たり前でしょ!」 「わ、分かったから、は、離せ、ぐるじ…」 やっと離した。し、死ぬかと思った… 「何をするのだ貴様!危うく死ぬところだったぞ!」 「何か文句でもあんの?」 「ないとでも思っているのか!?」 「…ご... -
ゼロのドリフターズ-16
前ページ次ページゼロのドリフターズ ウェールズを乗せたシャルルとその風竜は全速で飛び続ける。 しかし魔法による補助を加味しても、重量の分だけ距離は確実に狭まりつつあった。 アルビオン皇太子という、ある種の枷と重圧こそあれ、シャルルにとっては恐れるほどではなかった。 追撃は二騎ぽっち。引き離せないのであれば殺すという選択になるだけである。 それが例え精強なアルビオン竜騎士であったとて―― 「殿下、迎撃に入りますので振り落とされぬようお願いします」 「・・・・・・わかった、よろしく頼む」 ウェールズは素直に従う。シャルルの表情に焦りなどが見出だせなかったからだった。 竜の上での戦闘において、ウェールズは殆ど門外漢に近い。 高速で飛行する中での攻防は、相応の修練を必要とする。 俄かな連携は邪魔にしかならず、精神力の無駄遣いだけに留まらなくなる。 ... -
もう一つの虚無と狂信者-01
アンデルセン達がルイズ達に召喚された頃。 多くの孤児達を抱え、彼らを年長者として切り盛りする一人の少女、ティファニア。 その容姿は可憐であり、その肢体は女性としての魅力に溢れ、 その心はアルビオンから湧き出る霧のように白い、全てにおいて完璧な美女である。 そんな彼女には一つだけ大事なものが欠けている。 友達 長く麗しい金色の髪から顔を出すその長い耳、エルフを表すそれはハルケギニア全土の 恐怖の象徴である。それは彼女を人との交わりから遠ざけていた。 同年代の友達 それは彼女の最大の望みであり、同時に決して叶わぬものであった。 鬱屈とした願望を燻らせていたある日のこと。彼女を世話するマチルダ、別名土くれのフーケより、 彼女から送られてきた手紙につけられた紙の束。そこに書かれていたのは魔法陣、呪文、注意書き 「サモン・サーヴァン... -
疾走する魔術師のパラベラム-01
前ページ次ページ疾走する魔術師のパラベラム 第一章 召喚の儀式 1 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの人生には、不遇がつきものだった。本人がどんなに努力しても、実力とは全く結びつかなかった。どんな勉強も、どんな訓練も報われない。そんな状況が何回も続くと、人間は努力をやめてしまうだろう。 けれどもルイズは、努力を怠らなかった。 人より多く杖を振り、人より多く本を読み、そして人より多く失敗した。 火、水、風、土。知りうる全ての呪文を唱えた。ありとあらゆる本を読み、知識を溜め込んだ。 しかし、ルイズの魔法が成功することはなかった。 初めて笑われたのはいつの事だっただろうか。 恐らく魔法学院に入学して、しばらく経った時だ。 それまでは座学で、魔法の基礎や国の成り立ちについて説明を頭にいれる。 そう、その... -
とある魔術の使い魔と主-23
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 ウェールズと当麻は、結婚式会場となる場所で新郎新婦の登場を待っていた。 神父の役として、ウェールズが中央の始祖ブリミルの像の真下にて、静かに待っている。 当麻は、とある一つの長椅子に座っていた。このような晴れ舞台、礼装を着ないかね? と当麻はウェールズに質問をされたが、いえ、とやんわりと断った。 他の人達はいない。皆戦争の準備で忙しいのだろう。ウェールズもこれが終わったら直ぐに向かう予定だ。 「なぁ、ラ・ヴァリエールの使い魔」 「何ですか?」 暇つぶしの雑談目的なのか、ウェールズは当麻に口を開いた。 「もう一つ、君に頼みたいことがある」 「頼みたい、ことですか?」 当麻が想像していなかった言葉に思わず復唱した。ウェールズは黙って頷く。 なんだ? と思った。まさか伝説の秘宝を授けよう、とか失われた魔... -
ベルセルク・ゼロ-01
前ページ次ページベルセルク・ゼロ ルイズは朗々と歌い上げる。鈴が鳴るような透き通る声で。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール…」 その歌の名は『サモン・サーヴァント』。己が使い魔となる生物を召喚する呪文。 『トリステイン魔法学院』に所属する学生は二年生に進級する際、皆例外なくこの儀式を執り行う。 トリステイン魔法学院―――この『ハルケギニア』と呼ばれる世界に存在する大国の一つ、トリステインに作られた魔法使い養成機関である。 この学校において、今年二年生進級する生徒たちはこの儀式で召喚された使い魔によって自分の『魔法属性』を決定し、それぞれの専門課程へと進むのだ。 そして今日、その儀式を行うため今年二年生に進級する生徒たちは学院からおよそ2000メイル程離れた草原へと集められていた。 集められた生徒たちは... -
押忍!闘え!応援団
ちゅどーん トリステイン魔法学院の広場にお約束の爆発音が響く。 原作準拠のため一発で成功なんかしてくれないのだ。 ―――このままだと留年になっちゃう! 貴族としてのプライドと自分の将来への不安、耳に響く同級生達の嘲笑が 例によって例の如くその二つ名に恥じぬ胸に突き刺さる。 ―――どうしよう!どうしよう!・・・・・・え、何? 追い詰められた桃色ツンデレ少女の頭に、 一つの呪文、聞いたことの無い響きの言葉が浮かび上がる。 「・・・お」 もはやどうしようもないほど追い詰められていた落ちこぼれ少女は。 「お、お」 その”召喚呪文”に悲痛を込めて大音量で叫んだ! 応 援 団ーーーーーーーーー! ふぁーすときっすからはじまる~ 押忍! 金ボ... -
消えそうな命、二つ
「ドラゴンボールZ 絶望への反抗!! 残された超戦士・悟飯とトランクス」より、孫悟飯召喚 消えそうな命、二つ-01 其の一:カトレアと孫悟飯 消えそうな命、二つ-02 其之二:見たこともない月の下で 消えそうな命、二つ-03 其之三:悟飯の涙、カトレアの背中 消えそうな命、二つ-04 其之四:まずは苦難の道 ~指名手配 孫悟飯?~ 消えそうな命、二つ-05 其之五:倉で…… 消えそうな命、二つ-06 其の六:一つ目の決意 消えそうな命、二つ-07 其之七:孫悟飯の戸惑い 消えそうな命、二つ-08 其之八:よろしくない遭遇 消えそうな命、二つ-09 其の九:長女エレオノール 消えそうな命、二つ-10 其の十:カトレアとエレオノール、そして孫悟飯 原作の未来版トランクスのエピソードを元にオリジナルシーンを加えTV用スペシャルエピソードとして放映されたも... -
”舵輪(ヘルム)”の使い魔-05
前ページ次ページ”舵輪(ヘルム)”の使い魔 魔法学院の教室は、講義を行うメイジの教卓が一番下の段に位置し、階段の様に机が続いている。 ルイズとミュズが中に入って行くと、先に教室にやって来ていた生徒達が一斉に振り向き、そして、くすくすと笑い始める。 皆、様々な使い魔を連れていて、教室中に沢山の生き物が居た。 梟、蛇、烏、猫。ミュズの中のデータにある地球に存在する生き物が見える。 しかし、ミュズの目を引くのは、椅子の下で眠り込んでいるキュルケのサラマンダーの様な見た事も無い未知の生物だった。 アバロス星人に似た姿の、六本足のトカゲがいた。 ミュズは気になって、ルイズに尋ねた。 「あの六本足のトカゲは何ですか?」 「バジリスク」 ミュズは次々に不思議な生き物の名前を尋ねる。 ルイズはそれを次々と不機嫌な声で答えて、席の一つ腰掛けた。 ミュズはその傍らに... -
アーカードはそこにいる-1
「…サモンサーヴァントは聖なる儀式。例外は認められません。」 今にも血が出んばかりに唇を噛み締めている少女に、彼は静かに告げた。 この学院に奉職してから20年ばかり。 これまでに数え切れない程使い魔の召喚に立ち会ってきたが、流石に今回の様な事態に遭遇したのは初めてだ。 コルベールは、その少女の魔法成功率がゼロである事、それが元で級友達から『ゼロ』という二つ名を冠されている事を知っていた。 彼女が他の誰よりも努力家である事も。 召喚は成功した。 『ゼロのルイズが魔法を成功させた』という事実は、その場に束の間の静寂をもたらした。 が、やがてどこからともなく笑い声が聞こえだすと、それは瞬く間に広場全体に広がった。 彼女が召喚したもの―――それは『死体』だった。 嘲笑の渦巻く中、彼女は儀式のやり直しを求めてきた。 拳を握り締めて。唇を噛み... -
双月の女神 第五章
半円階段状に配置される石机のある教室の講堂。 デイン王立の学院よりも大きいと、ミカヤは見立てる。 既にメイド服とカチューシャは、巫女装束とサークレットに着替えている。 朝食は厨房のまかない食のシチューで済ませたが、非常に美味だった。 ルイズと共に中に入るとすでに、他の生徒達が集まっている。 此方に気がついたのか、一様に生徒達は驚きの表情と思考を向けてきた。 無論、思考もほぼ一致していた。 『ゼロ』のルイズが女神を連れて来た、と。 彼らの思考は分からないでもないが、快く思えない。 その中で今朝方、ミカヤと面識を持ったキュルケは落ち着いており、右手を軽く振り、笑みを浮かべつつ挨拶。 そんな気さくな彼女に苦笑し、少し気を持ち直した。 一方のルイズは周囲の使い魔を見比べながら、此方が注目され、満悦だった。 何しろ、今まで魔法の行使を一度たりとも成功できなかった自分が、今回の... -
『使い魔くん千年王国』 第二十六章 審判の日
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 黒雲と雷雨の中、地水火風は再び激しく変動する。大地は揺れ動き、あちこちで稲妻と竜巻が起こる。 「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム」「エロヤマエッサイモ……」「バランガバランガ」「カモーーーイ!!」 「テクマクマヤコン」「マハリクマハリタ」「おらといっしょにぱらいそさいくだ!」「オーーーーーム……」 地下の魔法陣、いや『地獄の門』の周りでは、救出された村人たちが手を繋ぎ、口々に怪しい呪文を唱えていた。 まるで気が触れたかのように、村人の叫びは大きくなる。 「おらの連れ合いを奪った奴らに、死を!!」「父ちゃんを返せ!」「姉さんを返して!」「熱い! 火傷が痛い!」 「あたしの子供を、家を返せええええ!!」「マコト……くん……」「オンゴロ……アラベ・ムニ・オンゴロ……」 「... -
もう一人の『左手』-07
前ページ次ページもう一人の『左手』 「だめか……」 ぼそりと呟くフーケ。 まあ、ここは仮にも王立魔法学院の宝物庫なのだ。 王宮ほどでは無かろうが、それでも歴史的にも貴重な“お宝”の数々が貯蔵されているはずだ。 『アンロック』や『練金』ごときで、容易く扉が開くとは思ってはいない。 だから、彼女は焦らない。 これでも『土くれ』のフーケといえば、トリステインはおろか、ハルケギニア全土に跨る神出鬼没の怪盗として鳴らしたものだ。 この程度の警備は何度も潜り抜け、無事標的を手中に収めている。 焦らず、逸らず、じっくりと機会を待てばいい。なんせ、今の自分は学院長の秘書なのだから。 フーケは、そう思い、きびすを返した。 その時だった。 廊下の窓から、何かが見えた。 何か、打ち上げ花火のようなものが、深夜の上空に発射される... -
マジシャン ザ ルイズ 十一話
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (11)力の解放 「どうしたのかしら、お互い動きが鈍くなったわよ」 「膠着状態」 タバサが説明するには、実力高い者同士の魔法戦において、お互いが決定打を欠いた状態になると… このようにお互いが最低限の攻撃だけを行い、相手の出方を待つ膠着戦に陥りやすいのだという。 「へーって、じゃあ、私達が援護すればおじさまの勝ちってことじゃない!」 「…無理、再生するだけ」 「えー、じゃあさ、何か考えましょうよっ!」 「何かって何よキュルケ、何かいい考えでもあるの?」 「そりゃあ……じゃあ!今から王都に戻って騎士団を呼んきましょう!」 「………」 「あんたねぇ、もうちょっと頭使いなさいよ、せめていい武器を持ってきてあげるとか」 「そんなもの、あっ... -
ゼロの破壊神6
ギーシュが去った後背中を叩いてルイズが言う。「あんた馬鹿?」 「勝つ自信が有るからこその物言いだ。それとも我を心配しての発言か?」 「ばっ馬鹿っ!そんなんじゃないわよ。ただ…」 「我が勝てばギーシュとやらの魔法以上の働きが出来る使い魔と認識できるし、 負ければ新たな使い魔を入手できるチャンス。どちらに転がろうとも主が損する事は無いと思うが。 それはそうとヴェストリの広場とは何処に有る?」 「あんたを呼び出した広場よ。」 「そうか。ならば先方を待たせ過ぎるのも悪いし、早く行かねばな。」 「あんた昼食抜きでやる気なの!?朝食もろくに食べてないのに?」 どうやら我が主も相当な高さの『棚』を持っているらしい。 「なに、さしたる問題ではない。」 ヴェストリの広場へ行こうとするも三歩で違う誰かに止められる。シエスタだった。 「ごめんなさい。私のせいで。」 「さしたる問題で... -
双月の女神 第六章1
人払いをした学院長室にて、コルベールとオスマンは神妙な顔つきで話し合っていた。 と言うのも、先程、異例であるミカヤの召喚について、コルベールが学院図書館特別閲覧区画『フェニアのライブラリ』で、 調べていた文献があったからであり、該当する情報を入手したのだ。 「では、間違いないのじゃな?」 「はい。ミス・ミカヤの額のルーンの写しと、文献の中にあったルーン文字は一致しておりました。」 コルベールが持ち出した書物は、『始祖ブリミルの使い魔』。 その一項の中の文字と、彼が模写したミカヤの額のルーン文字は完全に同じだった。 ―――神の頭脳『ミョズニトニルン』。あらゆる魔道具を行使でき、そのルーンから得られる膨大な英知をもって、 始祖ブリミルを導いたとされる、賢者の使い魔。 「それが正しく、ミス・ミカヤが『ミョズニトニルン』であるならば、確かに一大事じゃな。」 「... -
ZERO×SWORD-03
それは、宇宙の底にあるもう一つの御伽の国 天に幻想 地に策謀が溢れる魔法使い(ボンクラ)達の理想郷 夜空を見上げれば、二つの月が人々を見守っている だが、人々は知らなかった その日、その空に浮かぶ衛星(つき)が一つ増えた事を・・ だが、それは仕方の無いこと 何故ならば、その衛星(つき)は二つの月に比べてあまりにも小さく、いびつで・・ そしてたった一人の男しか見守っていなかったのだから ZERO×SWORD ep.Ⅲ 『その「平民」に用がある』 派手に腹の虫を鳴らし、ぶっ倒れた黒づくめの平民を前に呆然と立ち尽くすルイズに声をかける男がいた 「ミス・ヴァリエール・・儀式を続けなさい」 男の名はコルベール。此度の使い魔召喚の儀式を取り仕切る、トリステイン魔法学園の教師である。 ルイズは焦った、何故ならばこのまま儀式を続... -
とりすていん大王-エピローグ
前ページとりすていん大王 とりすていん大王 エピローグ ルイズがお父さんとの奇妙な生活を経験してから数年の月日がたちました 今ではみんながそれぞれ様々な事をしています 「それでは、今日の授業はここまで」 「「「はい、ツェルプストー先生」」」 キュルケは魔法学院に残って教師になりました 生徒(特に男子)に人気です 「テファ、ちょっと子供達の様子を見てくるわ」 「はい、お姉さん、私もサイトの迎えにでますから」 フーケこと、マチルダさんはその後ウェストウッドに戻ってテファやサイトと孤児院を経営しています 「暇・・・」 「「「シャルロット女王様、ばんざーい」」」 タバサはイザベラ王女から正式にガリア国の王権を譲渡されて王座につきました そのイザベラ王女は退位した後に、ハルケギニア最大のアイドル事務所を運営し、成功を収めました そしてジ... -
BIOHAZARD CODE:Zero-02
前ページ次ページBIOHAZARD CODE Zero 「夢……じゃなかったようだな」 藁束の中で目覚めたレオンは、辺りを見回し、溜息を吐いた。 必要最低限の家具しかない殺風景な室内は自分の部屋と似ていなくもないが、そこに置 かれているアンティーク風のタンスやベッドは、明らかに自分の趣味ではない。 何よりベッドの中では、今もこの部屋の主がすやすやと寝息を立てているではないか。 部屋の隅に敷かれた藁束。それが使い魔であるレオンの現在の寝床だった。 申し訳程度に与えられた毛布から這い出ると、女物の下着がその手に触れる。そういえ ば昨夜、自分の主となった少女に洗濯しておけと渡された気がする。 使い魔の役割は、主人の目となり耳となる事。そして、主人の望むものを見つける事。 昨夜そう説明を受けたレオンだったが、本来ならば可能なはずの視覚・聴覚... -
帝王(貴族)に逃走はない(のよ)!-08
前ページ次ページ帝王(貴族)に逃走はない(のよ)! どんな夜にも必ず朝は訪れる。 腐敗と自由と暴力の真っ只中を生き抜く人々にも。 魔法が世を支配する世界を生きる人々にも。 そして、かつて南斗聖拳最強と呼ばれていた将星の男が居を構える場所にも当然朝は訪れる。 夢の世界の真っ只中の者。日々を生きるための糧を得るために起きだす者。 トリステイン魔法学院はただ一つの例外を除いて何時もどおりの朝を迎えていた。 魔法学院本塔。 先のフーケの襲撃で開いた宝物庫の穴(実際はルイズが開けたようなものだが)は応急的に塞がれ 何時もと変わらぬ様子を見せていたが、そのさらに上の塔の先端部分。 「……朝……か」 ここ最近の一連の騒動の主犯。世紀末非情の帝王こと聖帝サウザーがそこにいた。 もちろん、こんな場所で寝ていたわけでもなく、日の出を拝... -
ときめきメモリアル0-12
「あんた、誰?」 抜けるような青空を背景に才人の顔をまじまじと覗き込んでいる少女が言った。その瞳に、今にも溢れそうな涙が浮かんでいる。 頭痛を感じた才人は頭を降りながら言った。 「誰って……。俺は平賀才人」 一滴の涙が透き通るような白い頬を伝った。 「なんで、成功しちゃうの?なんでよ?私はゼロのルイズでしょ?なんで、こんな時に限って……」 平賀才人と名乗る青年はどことなく彼に似ていた。だけど、彼ではない。 残酷な結果を突き付けられたルイズはとめどなく鳴咽を漏らした。 その光景を見守っていたキュルケは、ルイズにかける言葉も見つからず、沈痛な面持ちのまま俯くしかない。 サモン・サーヴァントの成功は、皮肉にも一つの事実を示唆していた。 それは、一度結ばれたはずの主従関係の消滅。つまり、小波の死である。 才人は目の前で泣き伏せる少女を呆然と見つめ続けた。... -
使い魔のゼロ 外伝 第ゼロ話
外伝 第ゼロ話 過去、遠い過去の話。 ある研究所、そこにゼロはいた。 「ふん、こんなのが最強のロボットねえ?」 「そうともこのゼロこそが最強の存在、究極のロボットよ!」 「ゼロ、こいつの名か?ゼロなんざ一番ちいせえ数字じゃねえか。何だってわざわざそんな名を?」 「ほう、知りたいか。教えてやろう。 お前とゼロに搭載した新エネルギー、フォルテニウム。こいつを発見たことであらゆる可能性が広がった。 究極のエネルギー、すべてを無に返すエネルギー。いわば虚無の力、ゼロの力とでもいうべきものじゃ。 ゆえにその力を最大に引き出す体を持つこいつの名はゼロにふさわしいのじゃよ。 ゼロさえ完成すれば世界はわしのものよ!」 「下らん、いいか、覚えておけ。最強はそいつで無ければロックマンでもない、この俺だ!」 彼らは知らない。遠い未来ゼロこそが... -
ゼロの破壊神3
案内された場所はトリステイン魔法学院学生寮のルイズの部屋。 そこでルイズから『使い魔の仕事』を教えられた。 「 まず一つ目は主の目となり耳となること、つまり『感覚を共有する』んだけど… あなたの脛の痛みが私に伝わってこない所を考えるとどうも無理っぽいわね。」 「 ここは我の居た世界とは異なる。即ち異世界の生物であるが故に 既存のルールのうち幾つかが適用されない事も有るのだろう。 だがルーンが我の左手に焼き付いた時にこの世界の文字や 言葉に関する情報が同時に流れ込んできた以上、その効能が消えたとは考え難い。」 「 そう…じゃ二つ目だけど、秘薬の材料や資源を集めてくることだけど、どう?」 「 おのぼりさん同然の我には難し過ぎる仕事だ。」 「 はぁぁぁぁぁぁ…三つ目は聞くまでも無いわね。『剣となり盾となり』とか言ってたんだから。」 「 確かに。元来我の専門は『殴る、... -
『使い魔くん千年王国』 第十五章 怪盗フーケ(後編)
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《主なる神は『土の塵』で人を造り、『命の息』を吹き入れられた。そこで人は生きたものとなった》 (旧約聖書『創世記』より) 《あなたの目は、私の『まだできあがらない体(ゴーレム)』を見られた》 (旧約聖書『詩篇』第139篇より) 「『占い杖』? な、何よ、あんた知っているの?(ぐすっ)」 ルイズは、ミス・ロングビルの目の前での惨死に蒼白・涙目になっている。 松下やタバサはわりと冷静だ。腹の中では何を考えているのか。 「ああ、ぼくの故郷…『東方』の自然魔法で作られたものだ。トリステインにもあったとはな。 だが戦闘向きではない。あまり今は役立ちそうにないな」 「じゃあ、どんな効果があるの? 見た目は凄そうよ」 「うむ……危ない!! 逃げろ!!」 身の... -
虚無と狂信者
注)本SSは『HELLSINGのキャラがルイズに召喚されました』スレに掲載された作品です。 「HELLSING」のアンデルセン、アーカードを召喚 虚無と狂信者-01 虚無と狂信者-02 虚無と狂信者-03 虚無と狂信者-04 虚無と狂信者-05 虚無と狂信者-06 虚無と狂信者-07 虚無と狂信者-08 虚無と狂信者-09 虚無と狂信者-10 虚無と狂信者-11 虚無と狂信者-12 虚無と狂信者-13 虚無と狂信者-14 虚無と狂信者-15 虚無と狂信者-16 虚無と狂信者-17 虚無と狂信者-18 虚無と狂信者-19 虚無と狂信者-20 虚無と狂信者-21 虚無と狂信者-22 虚無と狂信者-23 虚無と狂信者-24 虚無と狂信者-25 虚無と狂信者-26 虚無と狂信者-27 外伝 もう一つの虚無と狂信者-... -
ゼロの騎士団-00
前ページ次ページゼロの騎士団 今とは違う時代 どこかにあるというスダ・ドアカワールド・・・ 人間族とモビルスーツ族が平和に暮らしていた時代は、魔王サタンガンダムの出現によって長い戦乱の時代が幕を開ける。 サタンガンダムと魔王の先兵たるジオン族は、その恐るべき力によりラクロア地方を瞬く間に恐怖と混乱に陥れた。 人々は自分達を救ってくれる勇者の存在を求めた。 そして、流星が地に落ちる頃、その勇者は出現した。 かつて存在した伝説の勇者の名を冠する者の名、その名をガンダムと言った。 ラクロア国王レビル王はガンダムにナイトの称号を授け、サタンガンダムの討伐を命じた。 ナイトガンダムは仲間達と共に魔王サタンガンダムの討伐に向けて出発した。幾多の強敵を打ち倒し、新たな仲間を得ながら遂にナイトガンダムは、魔王サタンガンダムの城で、サタンガンダムの討伐に成功する。 だが... -
ルイズと無重力巫女さん-54
前ページ次ページルイズと無重力巫女さん 四方を乳白色の壁に囲まれた広い部屋の中、一人の男が杖を片手に佇んでいた。 顔から判断すれば二十代後半くらいに見えるがそんな風に自分を見せないためか、立派な口髭を生やしている。 手にしている杖は軍の官給品であり、レイピアをモチーフにしたデザインは美しさと実用性の両面を兼ねていた。 平民が着るような薄い胴着を羽織ってはいるが、体から自然と滲み出る雰囲気は彼がただのメイジではないと周りに知らせている。 最も、この場には彼一人だけしかいないので大して意味はないのだが。 天井のフックに引っ掛けられたカンテラは微動だにせず、その真下にいる男を照らす。 頭上から降り注ぐ弱い光を浴びながらも、彼は明りが届かぬ前方の闇を見据えていた。 ――奴を接近戦に持ち込むためには、距離を縮めなければいけない。 心の中でそうつぶや... -
『使い魔くん千年王国』 第二十三章 二つの銅像
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 婚姻の式典で朗誦する、荘重な詔の案をルイズが練り始めて、二週間ほど経った頃。 松下の『休暇の願い』は唐突だった。都合一週間ほど休みを取りたいと言ってきた。 「はぁ? シエスタの故郷の村に行く? なんで?」 「戦力の増強がてらだ。フーケやワルドとの戦いで、やはり火力不足を痛感してな。 彼女の故郷、タルブ村の山奥に『火竜の巣』があるらしい。 ミスタ・コルベールも一緒だし、ちょっとルーンで操って何頭か乗騎にしたい」 この間の港町『ラ・ロシェール』にわりと近いところで、馬で三日かかるとか。ホウキならもっと早いだろう。 「その間、きみの身の回りの世話はこのメイドたちがする。モット伯が解放した人たちだ」 「…マツシタ、モット伯とかチュレンヌ徴税官とかが破産したって本当? どれだけカ... -
ムシウタzero-紫電の使い魔-01
愛車に仰向けになったまま携帯の電源を切り、目を閉じる。 頬を撫でる風と、潮の香りが心地よい。 ここで自分の旅は終わる。思えば短い人生だったが、一つだけいいことがあった。 ぎりぎりでしかも補習扱いとはいえ、鯱人の育成が完了したことだけは僥倖だった。 正直まだ心配なところはあるが、鯱人ならば浸父とも戦っていけるだろう。 心配といえばもう一つ…。 最強にして最悪と恐れられる虫憑き。自分にはない強さを持ち、今も一人で戦う虫憑き。 嘗ては彼の背中を守れるのは自分だけだったが、 これからは自分の教え子達が、彼と共に戦ってくれるだろう。 もう一度前線に戻りたいという願いは、ついに叶うことがなかったが。 死ぬ寸前まで悔いにまみれた自分は、彼の目にはどう映るのだろうか? 「…やはり、呆れられるのだろうなー……」 自分が死んだと知った彼は、どんな反応をする... -
もう一つの虚無と狂信者-02
由美江と由美子がティファニアに召喚されてから一月ほど。この生活にも慣れてきた。 由美子とティファニアは太陽と共に起きて、朝食の準備を始める。朝食が済めば、由美江に代わって、 今度は薪割りや狩猟といった力仕事を行う。特に薪割りは男でのないウエストウッド村ではかなり 重宝される。この効率のよさは由美江の能力だけではなさそうだ。 (左手のルーン?って奴かな。) 初めて薪割り用の斧を握って見た時、その変化に気づいた。体が軽くなった感覚を覚え、どれだけ 動いても疲れにくい。狩猟用の弓も、使ったことなど全くない由美江でもあっさりと使いこなせた。 ためしに由美子にも使わせてみたが、その効果は変わらず発揮された。無論能力の差はあったが。 これを戦いに応用できれば、対吸血鬼戦で強力な活躍ができるだろう。 しかし、不思議とそんな気はおきない。 「由美江?休憩にしよ?」 ... -
ウルトラマンゼロの使い魔-017
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第十七話「タルブ村の宝物」 黄金怪獣ゴルドン 登場 アルビオンからの帰還後、ルイズと才人はキュルケに誘われて、宝探しの旅につき合うことになった。 しかしどれだけ危険を冒そうと、見つかるのはガラクタばかり。嫌気が差してきたところで、 キュルケは次を最後にするという。その対象はタルブ村の『竜の羽衣』というお宝。それは、何の巡り合わせか、 シエスタの祖父がタルブ村にもたらしたものなのだという。 だが一行が訪問した時には、タルブ村は壊滅状態に陥っていた。近くの山に怪獣ゴルドンが棲みつき、 餌の黄金を探しに行く際の通り道にされたことで、村が蹂躙されてしまったのだった。 こうなっては『竜の羽衣』どころではない。キュルケはタルブ村を救うために、 自分たちで... -
疾走する魔術師のパラベラム-09
前ページ次ページ疾走する魔術師のパラベラム 第八章 波紋が広がる 0 メイジ/[Meiji]――系統魔法を扱うことができる人間。四の段階に分かれており、それぞれドット、ライン、トライアングル、スクエアと呼ばれる。スクエアに近づくほど魔力が多く、強力な魔法が使える。 パラベラム/[Parabellum]――自分の殺意や闘志を、銃器の形にして物質化することが可能な特殊能力、およびその能力者。 1 体が微熱を帯びるのをキュルケは感じた。 食堂でルイズが起こした一連の騒動を見て思ったのは『面白そう』。 あの『ゼロ』があんな啖呵を切ったのだ。あの『ヴァリエール』があんな喧嘩を売ったのだ。 ――ぞくぞくしちゃう。 キュルケにとってルイズは特別な存在だ。単にヴァリエールだから、というわけではない。 もちろん... - @wiki全体から「三つの『二つ名』 一つのゼロ-07」で調べる