■チェインメイル

  • Ⅰ 真鉄を用いた鉄輪を連結して作った鎧。
  • Ⅱ 丈夫な甲殻を用いた鉄輪を連結して作った鎧。
  • 鎖帷子と訳される。金属製の細い鎖を連結させて服状にしたものが一般的で、高い防御性能と柔軟性を兼ね備えていたため東西を問わず発達した。
  • また、その柔軟性から重ね着も可能で、中世の騎士などは打撃対策の布鎧、斬撃対策の鎖帷子、そして総合防御の装甲鎧を全て身につけることもあった。
  • 鎖帷子と書くと忍者のイメージがあるが、実際は重い上に音が鳴るので隠密行動に向かず、あまり用いられなかったらしい。
  • そもそも(忍者が使う)鎖帷子と(西洋の)チェインメイルはまったくの別物である。鎖を編んで作るという原理が同じなだけで、用いられる鎖の太さ等もかなり差がある。(一般に日本の鎖帷子の方が細い鎖を細かく編んで作られた服に近かったといわれるのに対して、チェインメイルはあくまで「メイル」すなわち鎧としての頑丈さを求めたものだったとされる)
  • ただ西洋東洋どちらにしても、鎧のように外部から装甲をつける形ではなく「(服のように)着る」という構造は同じであり、当然すべての重量を肩だけで支えなければならなかったという欠点を持つ。(ゆえに、その反省から後期のものはベルトで固定することによって腕や腰に重量を分散する構造が採用されている)
  • ちなみに手入れ(砂入りの桶で掻き混ぜた後に油漬け)、補修(鉄の環を繋ぎ直すだけ)共に結構簡単。重労働ではあるが何処でも誰でもオッケー。
  • 日本の忍者が使う鎖帷子は、創作のようにメッシュ状の素材を素肌に着用するものであってはならない。網目によって身体の色々な部分を挟んでしまい、ちぎれて大怪我する危険性があるからだという。
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