とある世界の残酷歌劇 > 第二幕 > 01


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「知ってます? 御坂様の噂」

「ええ。近頃どこもかしこも御坂様のお話ばかり」

「そうなの?」

「それはもう! だってわたくしたち、乙女ですもの。恋のお話は大好きですのよ。そうでしょう?」

「学校は規則規則で小五月蝿いんですもの。ファンも多い方ですし、ラブロマンスを語るにはもってこいでしょう?」

「ファンって、結局のところアンタたちよね」

「今年の一端覧祭は見物ですわね。演劇部がやるに決まってますわ」

「でももう来月ですわよ? 今から脚本を書くとして、時間的に少々難しくありません?」

「既存の台本をそれっぽく脚色すればいけるんじゃない? ほら、ロミオとジュリエットとか」

「それだとバッドエンドじゃありませんの」

「しまった。こんな事言ったのがばれたら殺される」



「ところで、わたくし思うのですけれど」

「んー?」

「御坂様を射止めた殿方って一体どんな方なのでしょうかね」

「ああ、それはわたくしも常々疑問だったのです。寡聞にして存じませんの」

「他校とはあまり交流もありませんしね。閉鎖的過ぎるのが困り物ですの……」

「御坂様が好きになられたお相手ですもの。きっと素敵な方に違いないのですけれど」

「……あんまり夢見ない方がいいと思うなー」

「あら、どうしてです?」

「アイツだって、超能力者といえど結局ただの女子中学生よ?
 なんでもない馬鹿なヤツを好きになって、どこにでもあるような普通の恋をしたっていいじゃない」

「それはそうですけれど……でも」

「でも?」

「わたくし、夢を見るのもただの女子中学生の特権だと思うのです」

「あらま、一本取られた」





「おっと、もうこんな時間」

「あらあら。こういう話をしていると時間が経つのも早いですわね」

「ほんと、お喋りに夢中で……」

「アンタたち、早めに帰りなさいよー。門限破ると怖いんでしょ? 寮監」

「ええ。それはもう」

「怖や怖や。そろそろ帰りませんと」

「さてと。それじゃ私も行くわね」

「はい。それでは」

「御機嫌よう」

「はいはい、ごきげんよー」

「……あら、出待ち?」

「遅いわよ」

「真打ちは遅れて登場するものよ」

「それ普通、自分で言う?」

「ごめんごめん。ちょっと話し込んじゃって」

「誰と?」

「ともだち?」

「……なんで疑問形なの」

「夢見る乙女である事は間違いないわね」

「脳ミソお花畑っぽくて羨ましい限りね」

「歌にもあるわよ?

 ♪ What are little boys made of?
   Snips and snails,
   And puppy dog tails,
   That's what little boys are made of.

   What are little girls made of?
   Sugar and spice,
   And everything nice,
   That's what little girls are made of!」

「……残念でした。女の子も大概似たようなものよ」

「残念でした。知ってるわよ」





「私も歌えるわよ。

  ♪ Humpty Dumpty sat on a wall,
    ハンプティ=ダンプティ塀の上
    Humpty Dumpty had a great fall.
    ハンプティ=ダンプティ落っこちた
    All the King's horses, And all the King's men
    王様の馬たち、王様の家来たち
    Couldn't put Humpty together again
    皆が騒いでもどうにも元には戻らない」



「諺にもあるわね。覆水盆に返らず。
 じゃあこれは知ってる?

  ♪ Three little kittens,
    三匹の小さなこねこちゃん
    They lost their mittens,
    てぶくろなくして
    And they began to cry,
    みんなで泣いてた
    Oh, mother, dear,
    おかあさん、おかあさん
    We sadly fear,
    ごめんなさい
    Our mittens we have lost.
    てぶくろなくしちゃったの」

「――What! Lost your mittens,
    まあ! 手袋をなくしたの
     You naughty kittens,
    いけない子たちね
     Then you shall have no pie.
    パイはおあずけよ
     Meow, meow,
    みゃあ、みゃあ
     Then you shall have no pie.
    パイはおあずけよ」



「手袋は見つかった?」

「ええ」





「「 ♪ The three little kittens,
    三匹の小さなこねこちゃん
    They washed their mittens,
    みんなでてぶくろ洗ってね
    And hung them out to dry.
    お日さまでかわかしたの
    Oh, mother, dear,
    おかあさん、おかあさん
    Do you not hear,
    ねえ聞こえたかしら
    Our mittens we have washed?
    みんなでてぶくろ洗う音

    What! Washed your mittens?
    まあ! あなたたちで洗ったの?
    Then you're good kittens!
    まったくお利口さんたちね――――」」





「…………」

「…………」

「……せーのっ」





「「 ♪ But I smell a rat close by.
    でもね近くにねずみの匂い

    Meow, meow,
    みゃあ!みゃあ!

    We smell a rat close by.
    近くにねずみの匂いがするよ」」









「――じゃあラスト。

 ”Who killed Cock Robin?”」





「――――――”I”」






































第二幕
『 せ か い 』






















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