絹旗「つまり超修行ってことです」1


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一方通行「……帰れ」バタン

絹旗「超開けてください!
   貴方には事前に連絡がいっているはずです!」ガンガンガン

一方通行「オイィイイ! 他人様の家の扉を凹ましてンじゃねェよ、クソガキがァ!」ガチャ

絹旗「超失礼しました。
   あまりの超冷遇っぷりに、超取り乱したみたいです」

一方通行「超超、超超、うっせェガギだなァ……。
     そォだ。テメェは蝶でも追っかけて超超言ってろ、それが修行だ」バタン

絹旗「……超了解しました、では」トタタタ

一方通行「…………」




~~~~∞ヒラヒラ

絹旗「超素早いですね」トテテテ

絹旗(恐らく、これは足腰と精神面を超強化するトレーニングなのでしょう)

絹旗(超、蝶を追うなど誰が考え付きますか。
   流石は学園都市第一位『一方通行』…!!)




一方通行(オイオイオイオイィ、アイツ戻ってきやがったぞ!!
     大体、五時間近く経ってってから帰ったもンだと……)

一方通行(陽も暮れてきやがったっつゥのに、まさかこのまま蝶を追い続ける気かァ……?
     正気の沙汰とは思えねェぞ)

一方通行「…………」ピッピッピッ

一方通行「……芳川、俺だァ。
     あァ、それより昼過ぎに妙なガギが家を訪ねてきやがったんだけどよォ――」




     *―*―*

絹旗「蝶も超お眠の時間なんですね……」

絹旗(でも、このトレーニングは一体いつ続ければいいんでしょう?
   ……はっ! 超理解しました! これは超試されてるんですね!)

絹旗(そうと解った以上、超おめおめと戻るわけにはいきません!
   一晩でも二晩でも超付き合ってやりますよ、蝶!)

絹旗「では、お休みのところ超申し訳ないですけど……」ソォー

一方通行「オイ、いい歳扱いてこンな時間まで虫と戯れてンじゃねェよ」

絹旗「ア、一方通行!?」ビクッ

一方通行「…………」

絹旗「いえっ、これは決して超戯れていたわけでも、かといって超サボってたわけでもありません!」ワタワタ

一方通行「……アホだろ、オマエ」

絹旗「な、何か超間違っていましたかっ!?」

一方通行「はァ……もォいい、今日の修行とやらはおしまいだから、さっさと帰れ」

絹旗「超ありがとうございました」ペコリ

一方通行「…………」スタスタ

絹旗「…………」トタトタ

一方通行「……オイ」

絹旗「はい、なんでしょう?」

一方通行「なンで付いてくンだ、とは訊かねェ……が、オマエはこれからどこへ行こうとしてンだ……?」

絹旗「超愚問ですね、一方通行の自宅です」エッヘン

一方通行「…………」シュイン

絹旗「あれ? 予想に反して、何の反応もありませんね」

一方通行(戯言なんざ反射、っと……)

絹旗「……超無視ですか、超シカトですか。
   それはもう超気に食わないのは見れば解りますが、
   これからしばらく一つ屋根の下で暮らすんですから、馴れ合いとまではいかなくとも多少……」

一方通行「…………」

絹旗「…………」コッコロコロ

一方通行(……石ころ蹴飛ばすな、邪魔臭ェ……)

絹旗「…………」コッコロコロ

一方通行「…………」ウィーン

絹旗「……コンビニ?
   あ、超待ってください」イラッシャイマセー

一方通行(この銘柄にも飽きてきたし、別のに……コレにすっか)ガシャガシャガシャガシャ

絹旗「そんなに缶コーヒーばかり超買ってどうする気なんですか?」

一方通行(コイツ、まだ喋りかけてきてンな……ハッ、滑稽だァ……)

絹旗「晩御飯はどうするんですか?
   超空腹なんですが……も、もう! いい加減超無視するのはやめてください……」

一方通行「…………」シュイン

絹旗「…………」

一方通行「はァ……どォしたっンだよ?
     さっさと帰れっつっただろ」

絹旗「え、あ、い、一応、超休暇をもらっているので……」

一方通行「ン……? なら路上で寝ろ、その超休暇が終わるまでなァ」

絹旗「流石は学園都市第一位……こんなか超弱い乙女に路上で寝ろだなんて、麦野以上の超鬼畜ですね」

一方通行「ケッ……それを知っててそンな減らず口が叩けンだから、テメェも大した玉だな」

絹旗「そ、そんなつもりじゃ……!」

一方通行「しっかし、超か弱い乙女ねェ……レベル4の『窒素装甲』がよく言うぜ」

絹旗「知っていたんですか!?
   それであの対応は超不満です!」

一方通行「オマエみたいな雑魚も、修行とやらの件も知るわけねェだろ……。
     誰かさんが蝶と戯れてる間に確認取ったンだよ。
     そしたらあの女、案の定一枚噛ンでやがったようだ……」

絹旗「レベル4が雑魚ですか……。
   たしかにレベル5の――それもその頂点に君臨するあなただからこそ、超何気なく言えるセリフですね」

一方通行(何が実験の一環だ……胸糞悪ィこと考えやがる……)

絹旗「えっと、とりあえず、訊いているでしょうけど、私から名を名乗ってはいませんでしたよね。
   絹旗最愛です、超お世話になります。超よろしくお願いします」

一方通行「あァ……チッ、今日のところは俺がホテルを取ってやるからよ……。
     第三学区までは一人で行け、まさか方向音痴なンて抜さねェよなァ」

絹旗「ちょっ、超待ってください!」

一方通行「あン?」

絹旗「その、ですから、私はあなたの自宅に超泊めていただきたくことに……。
  ほら、毎日通うのも超面倒ですし」

一方通行「……オマエ、何が目的だ?
     残念ながらこっちは、テメェみてェなガギにはこれっぽっちも興味がねェンだよ」

絹旗「は、はぁ!? 超誤解ですッ!!」カァァ

一方通行「俺に取り入ろうって女が結構いンだよ、最終的な目的はどうだか知らねェがな。
     だからよォ……俺はそんな『雌犬』が、虫酸が走るほど大好きなンだよ……」

絹旗「む、矛盾、超矛盾してますよ」

一方通行「オマエ、ザクロの実って見たことあっか?
     外皮を割ると紅色の小さな果肉が無数にあって、まァ、パッと見『ボコボコ』してンだよなァ……」

絹旗「っ……!?」ゾクッ

一方通行「その果肉は本っ当に真っ赤でよォ、超簡単に潰れンだぜ……こう、プチュッとなァ……」

絹旗「ち、違います! 超違います!
   本当にそんな気はこれっぽっちもないです!」

一方通行「カカッ! なァに青ざめてンだよ、チビィ」

絹旗「あ……あんな話をされれば誰だって超青ざめますよ!」カァァ

一方通行「じゃあな」

絹旗「こうなったら意地でも、一方通行の自宅に泊ってやりますよ!
   あ、私の飲み物はこれで超お願いします」

一方通行「自分で買えっ!!」




     *―*―*

絹旗「最初訪問した時も思ったんですが、なんでこんな狭っ苦しい学生寮なんかに住んでるんですか?」

一方通行「…………」ガチャ

絹旗「超お邪魔しま……ああっ、超閉めないでください!」ガチャバンッ

一方通行「うるせェ……」

絹旗「おおっ、超生活感のない部屋を想像していましたけど……これは超シックといったらいいんですか?」

一方通行(更に馴れ馴れしくなってやがる……逆効果だったか……)ドサッ

絹旗「む、そのソファー超高そうですね。
   なるほど、こういったことには超お金をかけるんですか」

一方通行「なァ……ちょっとは黙れねェのかァ?」カシュ

絹旗「…………」

一方通行「…………」ゴクゴク

絹旗(私も黒酢コーラを超飲みましょう)トテトテ

一方通行(あン? 何勝手に、隣にかけてンだよ、コイツ……)

絹旗(予想に反せず、キッチンは新品同様でしたね。
   こっそりを買い物かごにおにぎりを入れておいて超よかったです)ガサゴソ

一方通行(あァン!? なンんで握り飯なンか……?)

一方通行(あァ……どォりで会計の時、無駄に話しかけてきたわけだ)

絹旗(鮭……麦野達は今頃どうしているでしょう?)モグモグ

一方通行「ふゥ……」

絹旗「あ、超食べかけですけど食べますか?」

一方通行「要らねェよ」

絹旗「そうですか……ごちそうさまでした」

一方通行「お粗末さン……」

絹旗「それは謙遜してるわけではないですよね。
   『オマエにはそんなもンでじゅーぶンだァ』って感じですか」

一方通行「うっぜェ……」

絹旗「ふふふ……」

一方通行「その口元に手を添える仕草すらうっぜェよ。
     飯喰ったンなら、とっとと糞して寝ろ」

絹旗「では、退いていただk」

一方通行「…………」ゴロン

絹旗(……超優しいところもあるんですね)




     *―*―*

一方通行「そのガギがなンで俺のところに、それも修行だよ……。
     俺がお守りをする質だと思うか? ふざけンのも大概にしろよ」

芳川《まぁまぁ、落ち着きなさい。
   『暗闇の五月計画』については、あなたは知っているのかしら?》

一方通行「あン……?」

芳川《そう、とりあえずこれも実験の一環だから、その子を見てやりなさい》

一方通行「質問に答えないわ、ワケの解らねェ話を持ち出すわ……。
     芳川、テメェ俺をキレさせてェのか?」

芳川《滅相もないわ、詳しい話は後日ということで了承してちょうだい》

一方通行「……、随分と勝手だなァ」

芳川《ええ、勝手ね。大人は勝手よ、子供のことなんて全然考えてないのよ》

一方通行「ケッ……」

芳川《だからあなたが……いえ、なんでもないわ》

一方通行「大方、俺を試してンだろ? くっだンねェ。
     覚悟なんざ必要ねェ、罪悪感なんざ生じるかよ」

芳川《……そう、じゃあよろしくね》




     *―*―*


一方通行「ン……?」パチッ

絹旗「おはようございます。
   寝顔は超歪んでないですね、こう、主に眉間が」

一方通行「チィッ……退け!」

絹旗「ちょっと! 超急に起きあがらないでください!」

一方通行(そォいやァ、コイツがいたか……面倒臭ェ……)バタンカシュ

絹旗「またコーヒーですか。 胃に超穴が空きますよ」

一方通行「つっまンねェ……」グビッ

絹旗「消化器官ギャグじゃありません!」

一方通行「はァ……うっぜェ……」

絹旗「それで、朝食はどうするんですか?」

一方通行「勝手にしやがれ」

絹旗「普段朝食は取らないんですか?」

一方通行「…………」ゴクッゴクッ

絹旗「はぁ……また超黙りですか」

一方通行「……、出てくる」

絹旗「超付いてこいってことですね、了解です」

一方通行「違ェよっ!」

絹旗「どこへ行くんですか?」

一方通行「……いいからテメェは飯喰ってこい!!」

一方通行「では、途中まで超お供します」

一方通行「しなくていいっつゥの!」

絹旗「超照れないでくださいよ」

一方通行「テメェは一度その目玉を取り替えた方がいいみてェだな……」

絹旗「心の目は取り替え不可です」

一方通行「折ってやろうかァ?」

絹旗「超物質変換! 私の心はゼリーのように超柔らかくなりました!」

一方通行「なら潰す、プチュッと潰す」

絹旗「ひぃ、もはや超トラウマですよ!」

一方通行「アっホらし……」



     *―*―*

一方通行「…………」

絹旗「……ファミレス」

一方通行「…………」スタスタ

絹旗「アレですか、超ツンデレっt」

一方通行「じゃあな」クルッ

絹旗「明らかに進行方向が超変わりましたよね!?
   とりあえず入りましょうよ、あなたは超コーヒー飲めばいいです」カラカラン

「お一人様……いえ、お二人様ですね。ご案内致しまーす」

一方通行「ハッ、小さ過ぎて目に入ンなかったのか」

絹旗「むっ……一方通行」

一方通行「あン?」

絹旗「超ありがとうございます」

一方通行「……はァ? なンのことだ」

絹旗「超沢山頼みますから」

一方通行「テメェ……」

絹旗「超ありきたりなものしかありませんね」

一方通行「まともなだけマシだろォが」

絹旗「それもそうですね」

一方通行「でェ? 何すンだよ?」

絹旗「あなたは?」

一方通行「肉、コーヒー」

絹旗「肉……すみません、オーダー」

「はーい」

絹旗「サイコロステーキセットと、地中海ラザニア。
   ドリンクバー一つに、コーヒーも一つ。以上で」

一方通行「……オイ」

絹旗「サイコロステーキは超不満でしたか?」

一方通行「もォいい……オマエ、俺が恐くねェのか?」

絹旗「ぶっちゃけ超恐いです、泣きそうです」

一方通行「……なら、無理しねェd」

絹旗「超嘘です」

一方通行「爆ぜたいのか、テメェ……」

絹旗「確かに恐いことは恐いんですが、超平気です」

一方通行「痩せ我慢かァ?」

絹旗「あなたと同じくらい超恐ろしい上司と働いているので」

一方通行「はァン……」

絹旗「それに扱い方も超解ってきましたし」

一方通行「はァー! 感心するねェ!
     この一方通行の扱い方とやらを理解した、と。
     ククク、ハヒヒヒ……」

絹旗「……急にどうしたんですか?」

一方通行「[ピーーー]ぞ、クソガキがァ……」

絹旗「…………」ビクッ

一方通行(冗談じゃねェての……誰も俺のことなんざ……)

絹旗「超冷めた振りをして、誰にも解らないなんて超苦悩してるくらいなら、
   いっそ超感情的になればいい思いますよ」

一方通行「……はァ!?」

絹旗「一位となると色々と超複雑なんでしょうけど、超無理しているように感じたので」

一方通行「ハッ……面白ェ……」

絹旗「と、あなたが考え込んだ隙に私はデザートを大量注文します」

一方通行「オイ」

絹旗「いただきます」パクッ

一方通行「…………」パクッ

絹旗「あ、うん……超美味しいですね」モグモグ

一方通行(ほンっと、変わったガキだなァ……。
     あァっ! なンか違ェ……昨日から調子が崩れてるよなァ……)

絹旗「……いただきっ」シュッパクッ

一方通行「っ、テメェ!」

絹旗「あと五つもあるんですから、超多めにみてください」

一方通行「行儀がなってねェようだなァ」

絹旗「それはあなたもですよ。
   いただきますくらい言いましょうよ」

一方通行「自分で金出して喰ってンだから、必要ねェだろ!」

絹旗「ほら、よくお百姓さんに……超解りました!
   代わりに私のラザニアを超あげましょう」

一方通行「要らねェよ」

絹旗「まぁまぁ、そう言わずに」グイッ

一方通行「要らねェって……」

絹旗「超かわいい私があーんしてあげてるんですから、ほら!」ブスッ

一方「ン……、不味ィ……」

絹旗「超照れ屋さんですね」

一方通行「あァ、今ならヤれそォだ!」




絹旗「ごちそうさまでした」

一方通行「お粗末さン……」

絹旗「それは謙遜してるわけではないんですよね。
   『オマエにはそんなもンでじゅーぶn」

一方通行「そのくだりは昨日やっただろォが!」

絹旗「あれ? フリじゃなかったんですか。
   笑いの基本は超繰り返しですよ」

一方通行「笑いなンざ求めてねェよ!」

絹旗「そんな顰めっ面だからてっきり」

一方通行「喧嘩売ってンのかァ……?」

絹旗「喧嘩なんてそんな! 超楽しんでますよ」

一方通行「楽しむなァ!!」

絹旗「あなたは楽しくないんですか?
   私は一方通行という人間と話していて超楽しいんですけど」

一方通行「……不愉快に決まってンだろ。
 それより、この俺が人間だと? ソイツは愉快な話だな」

絹旗「こんな超照れ屋な化け物いませんよ」

一方通行「そンなに死にてェか、そォかそォか」

一方通行「…………」ゴクッ

絹旗「そんなにコーヒーばかり飲んで、超飽きないんですか?」チューチュー

一方通行「コーヒー自体には飽きねェな」

絹旗「超大人ー」

一方通行「悪意しか感じ取れねェ……」

絹旗「そんな、超滅相もありませんよ。
   ていうか、もしかしていつもファミレスなんかで、こうやって過ごしていたりするんじゃ……」

一方通行「……、違ェよ」

絹旗「今の超間はなんですか!?
 まぁ、それなら超親近感が湧きますね」

一方通行「この能力を利用した実験に引っ張りだこだ。
     最近じゃくだンねェもンは蹴っちまってるしてるけどな」

絹旗「ファミレスで過ごして、たまに仕事ですか。
   更に超親近感が湧きますね」

一方通行「あァ……暗部か。
     オマエは、どォしてンなところにいンだ?」

絹旗「おっ、ようやく一方通行が私に超興味を持ったようですね」

一方通行「コーヒーおかわり」

「はい、ただいまー」

絹旗「なんだが超悔しいです!」

一方通行「ハッ……ざまァねェな」

絹旗「逆に私の扱い方を超理解したということですか。
   流石は第一位、超侮れませんね」

一方通行「まるで関係ねェ……。
     つゥか理解してもいねェし、理解したくもねェよ……」




絹旗「そろそろ昼時ですね、超込んでくる前に出ますか?」

一方通行「そォだな……」

絹旗「さて、いよいよ修行ですね」

一方通行「修行ねェ……大体、なンだってンだ?
     能力を向上させてェなら、俺よりそこら研究者にでも頼ンだらいいだろ」

絹旗「もう超薬漬けも脳みそ超弄られるのもごめんです……」

一方通行「ハッ、ご愁傷様ァ……」

絹旗「…………」

一方通行「……オマエ、何が目的だ?」

絹旗「また、ですか?」

一方通行「たしかに能力が向上したらそりゃあいいだろォが、
     オマエを見てるとどォもソイツはあくまでついでのように思えンだよなァ」

絹旗「超考え過ぎですよ、さっさと私をぱぱっと超強くしてやってください」

一方通行「……まァいいか。
     オマエの能力は俺の能力の下位交互みてェな……なるほどォ、それでか」

絹旗「私の能力の超詳細まで解っているんですか」

一方通行「昨日、ご丁寧に説明されたンだよ。
     それなら近いうちに絶好の機会があるぜ」

絹旗「ドンパチでも超やらかすつもりですか」

一方通行「そンなとこだ、高みの見物になるかどうかはオマエ次第だ」

絹旗「超修行っぽくなってきましたね、超見て盗めみたいな感じですね」

一方通行(これで流石にコイツも離れンだろ)

絹旗「それまで超暇ですね」

一方通行「どこへでも行きやがれ」

絹旗「そうやって超厄介払いするつもりですか……そうだ、映画を観にいきましょう」

一方通行「……はァ?」




     *―*―*

絹旗「むむ、どれにしましょうか……超悩みどころです」

一方通行「あァン? 明らかにどれもクソみてェな内容じゃねェか……」

絹旗「だから一方通行は一方通行なんです。
   B級C級映画の素晴らしさを理解出来ない超貧弱な感性を、これから矯正してあげます」

一方通行「オマエの感性の方がよっぽと貧弱だ……オイ」

絹旗「はい?」

一方通行「前屈みでケツ向けて、誘ってンのかテメェは」

絹旗「訳:パァンツ見えるから気を付けろォ」

一方通行「張り倒すぞ、チビガキ」

絹旗「角度とか超計算してるので、問題ありません」

一方通行「そォかよ……」ゴクッゴクッ

絹旗「またこのカフェイン中毒者は……超ぴらーん」

一方通行「ブ――ッ!?」

絹旗「残念ながらこっちは、テメェみてェなガキにはこれっぽっちも興味がねェンだよォ」

一方通行「ごほっかはっ……テメェ、イースター島に送り返すぞ!」

絹旗「なっ、超かわいい私の名前はモアイじゃなくてサイアイです!
   最も愛されるべき存在で、最愛です!」

一方通行「どォりでチビなわけだァ……あとは顔だけがぐンぐン成長すンだろうなァ……」

絹旗「超コロス! 超超超コロス!」

一方通行「カカカッ、やれるもンならやってみろモアイ!」



絹旗「映画のお供といえばポップコーンとコーラに決まっています」

一方通行「……でェ?」

絹旗「買ってください」

一方通行「自分で買え」

絹旗「すみません、ポップコーンLサイズのバターで。
   飲み物は炭酸爆発コーラとアイスコーヒー。
   おや……財布を超忘れてきましたね、超困りました」

一方通行「……、カードで」

「はい、少々お待ちくださーい」

絹旗「まんまと私の策略にはまりましたね」

一方通行「おーおー、参った参った。流石モアイは違ェな。
     頭がデカい分、脳味噌のサイズも馬鹿デケェみてェだ」

絹旗「超小顔の私を見てそんなこと言うんですから、あなたは超目が悪いんですね」

一方通行「あァ、まだ成長途中のモアイだったな」

絹旗「だからモアイじゃありませんって!
   そもそもモアイは成長しません!」

一方通行「可哀相ォに……一生チビのまンまなのか……」

絹旗「キィイイイ、超ムカつきます!」

一方通行「おっ、猿に進化したかァ?
     よかったなァ、人間様に近付けてェ」

絹旗「……窒素パーンチ、きゃっ!」

一方通行「…………」

絹旗「くっ、今日のところは超引き分けですね……」

一方通行「オマエも年相応だな……」

絹旗「なんです、私のハシャぎっぷりに超和みましたか」

一方通行「ガキって言ってンだよ、チビモアイ」

絹旗「始まりますよ、上映中は超お静かに」

一方通行「そォしてくれると助かるわ……」

絹旗「早速超寝ようとしてますね。
   そうはい神裂! 一々超解説してあげます」

一方通行「モアイはモアイみてェに黙ってスクリーンに顔向けてろ」

絹旗「せめて絹旗、と呼んでください」

一方通行「超スーパーモアイ、黙って観てろ」

絹旗「最愛とサイア人をかけてるんですね、超つまんねー」

一方通行「いいから黙って観てろっ!!」

絹旗「言われなくても」

一方通行(入りからクセみてェな臭いぷンぶンさせてやがって…こりゃあマジで寝るか……)

絹旗「一方通行! これは後々超重大な伏線ですよ、超バレバレですけど」

一方通行(……、反射しなくてもそのうち寝れンだろ)

絹旗「早速超あくびですか、ほら、ポップコーンで超眠気覚まし」グイッ

一方通行「チッ……」シャクシャク




一方通行(結局寝れなかった……うとうとし始めっと、口にポップコーン突っ込んできやがるしィ……)

絹旗「なかなかでしたね、超序盤制作費使い切ってるところがまた」

一方通行「そォかよ」

絹旗「さて、次はどれにしましょうか……」

一方通行「はァ!?」

絹旗「ご希望があれば超受け付けますよ」

一方通行「こンなクソつまンねェ映画をあと何本観せる気だ、テメェは」

絹旗「時間の超許す限り」

一方通行「俺は許さねェよ!
     いいじゃねェか、貸切で。一人寂しく観てりゃあよ」

絹旗「いつも一人なんですけど、今日は超楽しかったです」

一方通行「……あン? 帰ンのか?」

絹旗「はい、弟子は師匠に超付き従うものですから」

一方通行「ハッ……いつから俺とオマエが師弟関係になったンだよ……」

絹旗「…………」

一方通行「……、あァっ!!」

絹旗「ど、どうしました?」

一方通行「……戻ンぞ」

絹旗「……え?」

一方通行「…………」

絹旗「……超押忍、師匠!」

一方通行「師匠はやめろォっ!」




     *―*―*

絹旗「カフェイン師匠、辺りが超真っ暗です」

一方通行「何時間観たと思ってンだ……つゥか、カフェイン師匠ってなンだよ」

絹旗「つまり超空腹ということです」

一方通行「……オマエはアレか?
     俺に集るためにやって来たのか」

絹旗「何をおっしゃるうさぎさん。
   私、これでも超稼いでるんですよ」

一方通行「なんとおっしゃる、だァ。
     だったら一人で喰いにいけばいいだろォが……」

絹旗「個食は超いけません、あなたは超警戒心の強い犬ですか」

一方通行「話が逸れたぞ」

絹旗「それで、うさぎ師匠。
   何を食べにいきましょうか?」

一方通行「……勝手に決めろ」

絹旗「では、焼肉か寿司の二択ですね」

一方通行「オマエ、そりゃあ兎に角高いもンご馳走になろうってことだろ!?」

絹旗「何言ってるんですか、私は師匠の好物を超考えて挙げたまでです」

一方通行「あァ、肉か……って、寿司が好きなンて一言も言ってねェぞ!」

絹旗「超お嫌いでしたか」

一方通行「別に嫌いじゃねェけど……」

絹旗「じゃあ焼肉から寿司にスライドしていく流れで」

一方通行「……もォいい、行くぞ」

絹旗「いえーい、流石が師匠! 超太っ腹!」

一方通行「煽てても奢らねェぞ」

絹旗「それでも超構いませんよ」

一方通行「あン……?」




     *―*―*

一方通行(なンなンですかァ……?
     俺に惚れているなンてまずあり得ねェし……クソッ、読めねェな……)

絹旗「ここからここまで全部、タイミングを超見計らって次々と運んできてください」

「は、はい……店長ォー店長ォーッ!!」

一方通行「……オマエ、払う気ねェだろ?」

絹旗「へけっ」

一方通行「うっぜェエエエエエエ!
     テメェはどこのハムスターだよ、あァン!」

絹旗「飼います? 五百万円になりますけど」

一方通行「高ェ……今時人身売買でもそンな高額いかねェよ」

絹旗「そうですよね……私の価値はどれくらいなんでしょう?」

一方通行「さァな」

絹旗「あなたなら、いくらで買います?」

一方通行「要らねェよ。利用価値がねェしなァ」

絹旗「超ありますよ!
   酷いことも多少されてもいい覚悟です」

一方通行「人を買う目的なンざその内容は異なれど、酷いことに使う以外にあるかよ。
    多少なンて甘ったれたこと抜かしてるようじゃ、一円の価値すらねェ」

絹旗「…………」

一方通行「……オマエ、『置き去り』だろ?」

絹旗「っ……!?」

一方通行「ハッ……くっだンねェ……」

絹旗「なっ……」ギュッ

一方通行「あァ、納得した……そりゃあ自分の価値だとかくだンねェことを考えるわけだァ」

絹旗「そうですよ……何かいけませんか……?」

一方通行「いや、ただくっだンねェなァと思っただけだ。
     ……他人に縋ってンじゃねェよ、ガキが」

絹旗「別にいいじゃないですか……私には超他人しかいないんですから」

一方通行「……テメェの価値なンてもンのは、テメェで決めろ。
     あとはそれを認めさせりゃあいいだけだ」

絹旗「あなたはそうしてきたんですか……私には超難しそうです……」

一方通行「なるほどなァ……チッ、うじうじとうざってェな……。
     オマエのいう価値っつゥのは、俺にもねェよ。
     俺には能力以外なンの価値もねェ、オマエと同じだ。
     だから、そのォ、なンだ……」

絹旗「……超ありがとうございます」パクッ

一方通行「ケッ……慣れねェことさせンじゃねェよ……」

絹旗「超超ありがほふほはひはふ」パクッパクッ

一方通行「…………」



一方通行「…………」モグモグ

絹旗「なんですか、それ?」

一方通行「レバ刺し」

絹旗「ください」

一方通行「注文すりゃいいだろォが」

絹旗「超ケチ臭いですね」

一方通行「むしろ太っ腹じゃねェか……」

絹旗「あー」

一方通行「……ウインナーでも突っ込んでやろォか」

絹旗「超お粗末ですね、きゃーセクハラー」

一方通行「ほォ、死にてェのか」

絹通「超多感な年頃の超無知な女子に下ネタはやめてください」

一方通行「それにしては随分上手い返しですことォ……」

絹旗「花も恥じらう乙女ですよ」

一方通行「使い方間違ってるっつゥの……。
     大体オマエのいう花も恥じらう乙女はスカートめくり上げて、他人様に下着見せつけたりしねェよ」

絹旗「きゃっ、一方通行にずりネタを提供してしまいました」

一方通行「俺と変わンねェな、オマエ……ちょっと心配になってきたぞ……」

絹旗「超屈辱……!」



一方通行「…………」モグモグ

絹旗「今度は何を食べてるんですか?」

一方通行「牛刺し」

絹旗「ください」

一方通行「自分で注文しろ……って、またこの流れかよ……」

絹旗「だから今度こそ、一方通行は超照れながら私にあーんするでしょう。あー」

一方通行「……エリンギでもぶち込ンでやろォかァ?」

絹旗「超お粗末」

一方通行「テメェはどンなビッチだよっ!」

絹旗「一体何を想像したんですか、超不潔です」

一方通行「…………」

絹旗「あー」

一方通行「ほォら、焼けたぞォっ!」グイッ

絹旗「熱っ! 超熱っ!」

一方通行「いつまでもふざけ倒してっから罰が当たったンだろ」

絹旗「今のは明らかに超人為的なものでしたよ!
   まったく、師匠は超恥ずかしがり屋さんなんですから」

一方通行「モアイちゃァん、あーんしようかァ……」

絹旗「超お断りします。
   だから、そのアツアツのお肉を超大量に掴んだ箸を下ろしましょう、ね?」




     *―*―*

一方通行「マジで梯子しやがった……」

絹旗「大将、トロで超お願いします」

一方通行「いきなり赤身からいくンじゃねェよ……タイ、コイツにも同じの」

「あいよ……ヘイ、お待ち」

絹旗「いただきます」

一方通行「待てェっ! ネタを上にすンな、先に舌に付くように下にしろ」

絹旗「……超うるせー、小姑ですか。
   超好きに食べるのが一番ですよ」パクッ

「ハハハッ、こりゃお嬢ちゃんの勝ちだ」

一方通行「……トロだァ、トロ寄越せェ!」

絹旗「超美味しい~……超ほっぺが落ちそうです……」

一方通行「うねるな」

絹旗「これだから一方通行はいけませんね。
   超美味なものを食べた時くらい超素直になってください」

一方通行「……美味ェ」

「ありがとうございます」

絹旗「じゃあ何の宝石箱ですか? 何のIT革命なんですか!?」

一方通行「うぜェ……いいから黙って喰え」

絹旗「つまんねー」

一方通行「はァ……オマエの相手してると疲労感が凄まじィ……」

絹旗「それでも相手をしてくれてるんですから、あなたも超いいとこありますよね」

一方通行「どォも……」




     *―*―*

絹旗「超満腹でもう歩けません……」

一方通行「じゃあな」

絹旗「今なら超かわいい私を負んぶまたは抱っこですよ」

一方通行「片手で持ち上げて運ぶのならやってやるよ」

絹旗「……歩きます、超歩きます」

一方通行(やっぱなンか違ェ……著しくコイツのペースに乗せられてやがる……)

絹旗「こんなに楽しいのは超久しぶり……いえ、初めてかもしれませんね」

一方通行「そォかよ」

一方通行(こンなの俺じゃねェよなァ……ちょっと痛い目見せてやるかァ……)

一方通行「オイ、明日俺と闘え」

絹旗「え……あ、はい」

一方通行「お望みの修行だ、文句はねェよなァ?
     ……安心しろ、殺しはしねェよ」

絹旗「超唐突にどうしたんですか……?」

一方通行「俺は気分屋なンだよ」

絹旗「…………」

一方通行「…………」




     *―*―*

芳川「あら……こんな時間にどうしたのかしら?」

一方通行「……オマエはこンな時間まで仕事か」

芳川「『妹達』の最終的な調整を急いでいるからね、明後日からあなたも大忙しよ」

一方通行「…………」

芳川「絹旗最愛の件ね」

一方通行「違ェ……」

芳川「ん? もしかして待ちきれないの?
   初日の目標は一二〇体よ、焦らなくても彼女達は逃げたりしないわ」

一方通行「なァ……ちィと疑問に思ったンだが、なンで殺さなきゃなンねェんだ?」

芳川「え……?」

一方通行「レベル6ってのは、精神に負荷をかけて成るもンなのかよ。
     戦闘に意味があるなら、殺す必要はあまりねェはずだ。
     それを二〇〇〇〇人の『妹達』の『殺害』なンてよォ。
      だから、殺害による精神変動が目的で、戦闘は単なる後付けなンじゃねェのか?」

芳川「……私からはなんとも。   それにしても、どうして急にそんなことを?」

一方通行「別に……それならそれでいいンだけどよォ、この実験は意味がねェと思ってなァ……」

芳川「その理由は?」

一方通行「俺はこの能力のせいで、今まで多かれ少なかれ人を殺してンだよ。
     今更二〇〇〇〇人を『殺害』しようが、なンとも思わねェって話だ」

芳川「……最初はあんなにノリノリだったのに、どうしたというのかしら?」

一方通行「…………」

芳川「彼女達はただの人形よ、あなたに殺されるためだけに存在するただの人形」

一方通行「チッ……」

芳川「あら、絹旗最愛のことは?」

一方通行「…………」バタンッ


芳川「…………」
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