佐天「きゅ、吸血殺しの紅十字ッ!」 > 第一部 > 3


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―――第七学区、とある廃ビル、四階




御坂「……やっぱり」タッタッタッ

白井「この階も、ですわね……」タッタッタッ

ボロッ……

黒衣の男たち  ぐたっ

御坂「誰かが誘拐犯と戦ってるんだわ」

白井「一体誰が……。しかし今は一刻も早く佐天さんたちを見つけませんと。
 この戦闘に巻き込まれている可能性もあります」

御坂「そうね。急ぎましょう!」

御坂(この戦闘の跡……発火能力?しかもこの壁や床の破損具合から見て
 かなり高位の能力者だわ。風紀委員は動いていないはずだし、一体誰なの?)

白井「お姉様!!」

御坂「どうしたの?」

白井「向こうの部屋に……」
ボォ……

御坂「明かり?」

白井「行ってみましょう!」

御坂「ええ」

タッタッタッ



御坂「何、これ……」

ユラユラ、ボォーー……

白井「祭壇、でしょうか? 蝋燭と銀の杯がこんなに沢山……」

御坂「何なの、これ? こいつら誘拐犯たちが作ったってことよね?」

白井「そのようですわね。残念ながらこういうオカルト関連には詳しくありませんので
 これが何なのかは分かりませんが。少し、恐ろしいですわ……」
御坂「これが一体何の目的で作られたのか分かんないけど、これではっきりしたわ」

ボォーー……

御坂「こいつら異常よ。学園都市の上層部が絡んだ能力者の仕業だと思ってたけど
 そんなのじゃない、もっと……なんて言ったらいいか分かんないけど
 私たちとは、まったく違う人間なんだわ」

「あらあら、ひどい言い草ね」

御坂白井「!?」

ローブの女「自分たちの常識の範疇にないからと言って
 頭ごなしに否定するのは良くないと思うわ。
 生きる世界は違っても、私たちは手を取り合うことができるはずよ」

御坂「あんたッ!? 監視カメラに映ってた女!!」ビリビリ

白井「ジャッジメ……あッ!?
 えーと、ジャッジメントではなく、ただの学生ですの!!
 貴女がたが学生を誘拐したのは分かっています。この場で拘束します!」

ローブの女「まあ怖い。いきなりそんな不躾な態度を取るのはレディとして如何なものかしら?」
御坂「ゴチャゴチャ五月蝿いのよ!! 誘拐した学生はどこにいるの? 教えなさい!!」

ローブの女「あらあら、そんな怒った顔をしたら、折角の綺麗な顔が台無しよ」

白井「それについてはまったく異存ありませんの!!」

御坂「黒子ッ!!」

ローブの女「ウフフ。心配しなくても大丈夫。六階の突き当たりの部屋にみんないるわ。
 多少衰弱してるかも知れないけど、命に別状はないはずよ。信用して」

御坂「信用してって……。誘拐犯の言葉を信用できるわけないでしょ!」

白井「本当ですわ。それにさっきからお姉様を舐め回すようなその視線。
 そして『綺麗な顔』といった如何にもな発言……。
 お姉様を見て何かいかがわしい妄想を繰り広げているに違いありませんわ。
 あぁー気持ち悪いッ!」ブルブル

御坂「……ツッコミ待ち?」

白井「ん?どうされましたの、お姉様?」
ローブの女「アハハハ。貴女たちって面白いわね。素敵だわ」

御坂「あんた、さっきからすっっごい余裕ぶってるけど、自分が今いる状況分かってんの?
 あんたの仲間はほとんどやられちゃってるみたいだし、ここにはあんた一人。
 しかも能力者二人を目の前にしてね」

ローブの女「貴女たち、能力者だったの? 強い能力者なのかしら?」

白井「強い?はッ!貴女の目の前に立っているのがどなたかご存じないようですわね。
 この方こそ常盤台中学のエースにして、レベル5の第3位
 『超電磁砲』」御坂美琴お姉様ですのよ!」

ローブの女「レベル5? それって確か凄く強い能力者なのよね?」

白井「はあ!? な、何を言ってますの!!
 レベル5とはこの学園都市にいる230万人の頂点!
 その第3位とは、事実上お姉様はこの学園都市で3番目に優れた能力者ですのよ!!」

ローブの女「……フフ」

白井「?」
御坂「?」

ローブの女「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
 ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」

御坂白井「ッ!?」
ローブの女「なんて幸運なのかしら!! まさかこんな強い能力者に出会えるなんて!!
 想像以上の福音。フォルトゥナのご加護があったようだわ。
 私はいつの前に女神の前髪を掴んでいたのかしら」

御坂「き、気持ち悪ッ……! 何なのあんた?何者なの!!」

ローブの女「ウフフ。またその質問? でも好奇心旺盛なのは良いことだわ。
 私は、『魔術師』よ。能力者のお嬢さん」

白井「ま、『魔術』、ですって!? 『0930』事件を起こした
 あの超能力開発機関ですの!?」

御坂「ってことは、今戦争をしてる相手ってことじゃない!!」

ローブの女「んー……厳密には違うのだけれど、まあここで説明しても仕方ないわね。
 少なくともこの場において、私は貴女たちの『敵』ですものね」

御坂(学園都市上層部がこの連続失踪事件に介入した理由はこれ?
 風紀委員や警備員を使って、公になる解決を望まなかったからなの?)

白井「どういうつもりですの!! 敵国の、しかも学園都市という本陣に潜入し
 学生たちを誘拐して何をするつもりでしたの?」

ローブの女「誘拐? 私たちは能力者自らが自発的に
 私たちの元を訪れたのだと認識しているのだけれど?」

御坂「精神を操って、無理矢理にでしょ!! その『魔術』とかいう能力を使って!」
ローブの女「私たちは、今は二つに分かれている『科学』と『魔術』は本来一つであり
 最終的には統一されると考えているの。
 今ここにいる能力者の人たちには、その協力をしてもらっていたのよ」

御坂「人の話を聞け!!」ビリッ!

白井「お姉様、この方の話を聞いていても埒があきませんわ」

御坂「そうね。悪いけど、あんたの電波な話を聞いてる暇はない。
 実力行使でいかせてもらうわよッ!!」

ローブの女「あら? そんなに簡単にいくのかしら?」

御坂「……だから、そんな余裕ぶってんじゃないッ!!」ビリッ!!

ローブの女「フ……」カチャ

御坂(銀の、筒!?)

ローブの女「汝は水、汝は乙女。契りを違えし愚かな騎士に、甘き死の接吻を」サッ

ローブの女  バシャ
ゾワゾワゾワゾワッ!!  ギュムッ、ギュムッ!!

白井「何ですの、あれ!?」

御坂「水が、人の形に……!」

ローブの女「さあ、お行きなさい。『ウンディーネ』」バッ

ゾワゾワゾワッ!

御坂「来るわよ!」

白井「お姉様! ここは黒子にお任せを!
 水流操作系の能力でしょうが、そんなもの……」パッ

ヒュンッ!

ドゴッ!!  ビシャ!!

白井「このように操っている水の体積より大きなものを
 瞬間移動で割り込ませればイチコロですの」

ベチャ、ベチャ……
白井「水流操作とは水分子を操る能力のこと。
 しかし大きさ1ナノメートルに満たない水分子一つ一つを動かすことなど不可能。
 実際はある程度まとまったの分量の水分子に圧力を掛けることしかできませんわ。
 つまりこのように集合した水を小さな飛沫にしてしまえば―――」

ギュムッ!!

白井「なッ!?」

御坂「再生したッ!?」

ローブの女「貴女が何を言っているのか分からないけど、
 私の生み出した『ウンディーネ』を物理攻撃でどうにかすることはできないわ。
 この子は自分の復讐を果たすまで止まらないの」

ゾワワッ!

御坂「黒子、危ないッ!!」

白井「えッ!?」
ゾワワッ!!

ボムッ!!

白井「ああ゛ッ!?」ゴボゴボ

御坂「黒子ッ!!」

ローブの女「あらあら、飲み込まれてしまったのね。可哀想に」

御坂(水の体積が減っていく!?)

ローブの女「あの子の口から中に入ろうとしてるのね。
 このままじゃあの子……」

白井「―――ッ!!」ゴボゴボ

ローブの女「死ぬわ」ニコッ

御坂「黒子、逃げてッ!!」

白井「―――ッ!? ―――、―――ッ!!!」ゴボボッ

ヒュン!
白井「あぅッ!?」

ベシャッ!

御坂「黒子ッ!?」

白井「ゲホゲホッ!! だい、じょうぶ、ですの……。
 しかし……危なかったですわ。もう少し逃げるのが遅れていたら
 水で内部から内臓を圧迫されるところでしたの……」ポタポタ

ローブの女「素晴らしいわ! 物だけじゃなく、自分も動かすことができるのね。
 えーと、なんて言ったかしら? てれ、てれぽ……」

ゴッ!!!  ビリリリィッ!!!

ローブの女「あら?」

御坂「よくも、私の後輩を傷めつけてくれたわね。
 お返しはたっぷりさせてもらうわよ」

白井「お、お姉様……」

ローブの女「私ではなく、『ウンディーネ』が、なのだけど。
 きっとそこの勇ましいお嬢さんが、昔愛した騎士に見えたのね」

御坂「だから…………もうあんたの電波話は、聞き飽きたっつってんでしょ!!」ダッ
ローブの女「でもどうするつもり?『ウンディーネ』に普通の攻撃は通用しないわ」

御坂「だったら、これなら、どうだッ!!」

ビリリリィッ!!  ズド――――――ン!!!

ビリリッ……

御坂「私の電撃なら、このくらいの分量の水、蒸発させるくらいわけないわ。
 さあ大人しく―――」

ローブの女  カチャ

御坂「キャア!?」

バシャアー!

白井「お姉様!!」

御坂「冷たッ! 何これ、ただの水? 一体何のつもり!」ポタポタ
ローブの女「さあ? 何かしらね」

御坂「ふざけてんじゃ――」

白井「ふざけてんじゃねぇーですのッ!!
 突然衣服の中から黒々と鈍く光る棒状のモノを取り出し
 そこから勢いよく大量の液体をお姉様の肢体にぶち撒けるなど、言語道断ですの!!」

御坂「なんであんたはいやらしく言うのよ!!」

ローブの女「それで? どうするの?」

白井「白井黒子最高裁判所の判決により、貴女は……
 死刑(デス・ペナルティ)ですのッ!!!」ヒュン

ズダンッ!!

ローブの女「くッ!!」グラッ

白井「お姉様への無礼、串刺しの刑で償いなさい!!」

ヒュンヒュン

トストストストストストスッ!!
ローブの女  ダンッ!

御坂「どきなさい黒子!! なんのは串刺しじゃなくて、黒焦げよ!!」ビリッ!!

ジジジジジッ、ズド―――ン!!

ボォォ―――ン!!

御坂「やった!!」

白井「うッ!?お姉様!!」

御坂「はぁ?何これ!?」

ポタポタ……

白井「あの女が、ただの水に……。
 お姉様、人体が液状化するような出力で電撃を放ったんですの?
 犯罪者とは言え、さすがにやり過ぎですわ!!」アセアセ

御坂「んなわけないでしょ!! ちゃんと気絶するくらいに調節したわよ!!」

白井「じゃあ、これは……」

御坂「こいつの能力ってこと? 水を使った分身?」

白井「分からないことだらけですわ……」

御坂「一体、何なの……」

ぽた、ぽた……

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