上条「なんだこのカード」 > Season1 > 05


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朝 第10学区 某病院
(トウマ。トウマ。起きてください)

上条(…ん~、あー…う~、うおぉ!な、なんとか、おきれましたが、ひじょうに、ねむたいです)

(体の方はもう再生してます。今のうちに逃げますよ)

上条(はいはい~。だっしゅつね、脱出、ダッシュつ、だ…)

上条「へヴぁ! 」
自分の右手が右頬に直撃する

(すみません。まどろっこしかったので。少々手荒でしたが、起きましたか? )

上条(サンキュ。大分目が覚めた。おっしゃ!)

ベッドから飛び起き、床に颯爽と着地しようとした。が、少しバランスを崩す

(まだ完全ではないって言ったでしょう。あまり無茶はできませんよ)

上条(あ~、カッコ悪るっ。了解ですよ。慎重にいきます)

部屋の中には、ベッド・パイプ椅子・点滴器具ぐらいしか無い

早速部屋の扉を開こうとするが、開かない

窓を開けようとしても開かないし、割れそうにないほど分厚かった

(ガッチガチですね。外部からの攻撃にも対応しているようですし)

もう一度部屋を見回すが、扉をこじ開けることが出来そうなものは無い
仕方なくベッドに腰をかけ、理由なく枕元を見る

(さすがにそう簡単には出れませんか。さて、どうやって尋問を避けるかでも考えましょうかね。基本は)

上条は枕元をずっと眺めていてなにかに気がついた

上条(いや、それよりお前、ナノマシンで電極を弄れるって言ってたよな)

(はい、言いましたが。!…OK、把握しましたよ。貴方の危機を打破する能力には驚かされます。任せてください)

朝の病院の看護センターにけたたましく警告音が走る

当直看護師「703室から生命警告が出たぞ」

当直看護師B「703…あそこの患者は昨日まで瀕死だったんじゃあなかったか。ヤバいな。俺が見てくるよ」

当直看護師「先生は?」

当直看護師B「まず俺が様子を見るよ。誤報かも知れないしな、じゃ」

センターから駆け出した
当看B(あそこの患者は俺たちの尋問対象)

当看B(今日いる当直の先生は俺達側じゃないから診せることもできないし…)

当看B(死なすと俺の責任か?大失態だ。くそっ、まずは容態を確認しなければ!)

彼は焦って上条の部屋に飛び込んだ が、ベッドは蛻の殻だった


当看B(居ない!?馬鹿な!ここは完全に密室だったはずだ。一体d!!!!)

ベッドに居ない上条を見て一瞬混乱した隙に、横から点滴の棒で首筋を強打された

上条(うおおおおぉぉ…罪悪感が、上條さんの心を締め付けますよ)

(可哀相ですが、もしかすると敵の繋がりのある看護師だったのかもしれません。とりあえず、役立ちそうなものは無いか、特に鍵やパスカードなどを、探しましょう)

上条(携帯端末に財布に名札に拳銃か。って拳銃って、なんでこんなものを。ここは野戦病院かなにかですか)

(ほら、やっぱりそういう人間でしたか。遠慮はいりません。財布以外頂いていきましょう)

部屋を出て、エレベーターに乗る
(端末の記録から、あの看護師はあなたの担当として都市から派遣された看護師だったことが分かりました。他にも、ここは第10 学区の病院ということ、あなたの装備は全部第7学区のどこかへ送られてしまったこと等が分かりました)

上条(第10学区ね。道理で窓から見てもどこか分からなかったわけだ。それで、装備なんだが、取りに行く必要は?)

(端末は初期化しましたし。物理的に大破してしまいました。必要なデータは最小限で脳の方へ保存してあります。銃なんかは特に出所が分かるものでもないですし、必要性は低いですね)

上条(えっと、俺のサイフは?)

(あー、えっと、キャッシュカードとかは再発行できますから。看護師から奪った端末で今しておきましょうか?)

上条(ううん。もう、いいんですよ。いつものことだし。話は変わるけどなぜ第7学区なんだ?)

(それですね。都市機関機能は第一学区に集中してるわけですから第一学区に送るのが自然です。ここで第7学区ということ は、そういった、表立って出てこないような組織や諜報工作の頭が第7学区にあるのかもしれませんね)

上条(そうなると、武器流入とかの情報は第一学区よりも、そっちにまとまってる可能性が有るな。わざわざ回収する必要性 は無いけど、探してみますかね)

(了解です。ではこの端末に有る連絡先から掴んでみましょう。いえ、まずはここから脱出して安全なところで休息を取るの が最優先ですね)

一階についた。まだ病院は開く前で、大きな出入り口は開いてない。なので、非常口から出ようとした

(待って下さい。ここは職員のロッカールームみたいです。服を頂きましょう)

上条(あの看護師のロッカーは、ここだな 深緑のジャケットと紺のシャツにGパン、青と白のスニーカーに、薄茶のサングラスという恰好になった

(流石、学生の街に潜むに向いてる一般的な服装ですね)

上条(他人の私服を着るのって微妙な体臭とかして、複雑です)

着替えて、非常口から出る

(さて、今の私たちには監視カメラの目を誤魔化す手段は有りません。この一般的な携帯端末ではハード的に不可能です)

上条(でも、この服装で誤魔化せるんじゃないかな?いや、でも病院ないのカメラが…ああ、駄目だ。思考が纏まらない)

(不味いですね。病院から出れて集中の糸が切れてます。TRH濃度の激減が確認されました)

上条(やっばい。もう無理だぁ。少々無茶していい、から、あとは、まかせ、ru)

(了解。お休みください。仕方ないですが、こうする他無いですよね)
携帯端末を使ってあるところへ連絡をとった

 

 

朝 第7学区 カエル病院

 

御坂「おはよう。佐天さん。顔色悪いけど大丈夫?」

佐天「別にどこか悪いってわけじゃないんですよ。昨日あたしが見つかった場所が場所だけに入院してるだけですから」

御坂「良かった。ごめんね、今日は黒子と初春さんは風紀委員で集合かかってて、遅れてくるって」

佐天「いいですよ。私の体に問題が有るわけでもないし。たとえ、私たちを守ってくれない組織でも、お仕事は、お仕事です」

御坂「…えっと、その、昨日は大変だったね」

佐天「ただのお祭り感覚で行ったんですけどね、酷い光景でしたよ。特に、能力者の風紀委員が虫けらみたいにたくさんの人を殺すところはね」 御

坂「仕方ないとは、言えないけど、混乱が酷かったって聞いてるわ。とりあえずテレビでも見て、気持ちを落ち着けましょ」

ブン
眼鏡のおっさん「我が学園都市の生徒・学生、並びに生活している市民のみなさん。昨日は、大変いたたまれない事件が起きました」

御坂「…アハハ、チャンネル買えるねー」

ピ
眼鏡のおっさん「先日のー 」
ピ、ピ、ピ、ヒ
どのチャンネルに合わせても同じ格好の初老の紳士が現れる

佐天「この番組で良いです。どんなことが有ったのか、私も知りたいし」

御坂「そ、そう」

おっさん「また、再びこのような事件が起きてしましました。このことについて、統括理事会を代表して報告させていただきます」

お「まず、被害についてですが、10万人の死傷者が出ました。内、死者1.5万人。死傷者の大半はデモに参加した学生・生徒 でした。風紀委員・警備員にも62人の死傷者が出ました」

お「死因ですが、大半がデモの混乱によって転倒者が他の参加者にふまれたことと、超多人数による圧迫によって押し潰れたことによります」

佐天「そんなの嘘だ!能力者が殺した!私は見てたんだから!」

お「そして、この混乱の原因は、デモの参加者の一部が警備員や風紀委員の制止に従わなかったことによって生じた、衝突によるものでした」

お「この衝突が全体に広がり、学生・生徒主体の風紀委員は早期に引き上げるような指示が下されましたが、その際、彼らの正当防衛による能力使用によって多少の被害が出ました」

佐天「ハァ?この人何言ってるの?いきなり解散だとか言い始めたから混乱したんでしょ!普通に始めて普通に終わればこんなこと は無かった! 」

佐天「そして何なの?風紀委員が正当防衛で少々被害が出たって。大半が風紀委員の、能力者の手による被害でしょ!?」

お「我々は、このような暴力的な事件が二つ起きたことにより、治安組織の強化と安全性の向上を決定いたしました。内容と しては、主に警備員の装備強化と増員、そして風紀委員参加学生・生徒の安全を確保するため、風紀委員からの非能力者の削除です」

佐天「待ってよ!これって!昨日の私たちの主張の正反対じゃない!これ以上無能力者を陥れて、なにがしたいの?!こいつらわざと煽ってんでしょ?!なめてんのか無能力者を!」

御坂「落ち着いて、佐天さん。安全性の向上だって言ってるじゃない」

佐天「そりゃそうでしょうよ!能力者にとっては、お荷物になるか裏切りそうな無能力者を消せるんだもん!都合いいでしょうよ!」

御坂「そ、そういうつもりじゃ、ない、わよ。きっと」

佐天「やっぱり、御坂さんも、あっち側なんですね。そりゃそうですよね。お金も一杯もらえるし、ちやほやされるし。」

御坂「そんなんじゃないよ。私だって、」

佐天「うるさい!言い訳なんて聞きたくないっ!…もういいです。ごめんなさい。ありがとうございます、お陰で元気になれました。ですから帰ってください。初春も白井さんも来ないでって伝えといてください」

御坂「…分かった。でも、…いや、ごめんね。さよなら」

 

 

学園都市某所

TVの放送が終わった

青髪(決定的だな。これで都市の中で無能力者と能力者の対立は増す。都市は二分される。おろかな連中だよ、全く)

青髪(ひとまず、本国の狙い通り。これで土台は整った)

青髪(量産品の到着は夕方に変更もない。恐ろしいほどタイムチャート通りに進んでいる)

青髪(だが、これの成果次第で事の成立が変わるが、どうせこれも予定通りだろう)

モニターに文字が浮かび上がる

青髪(お、かみやん、脱出したのか。やるやん)

青髪(でも、うちを頼るとは、追い込まれたものやなぁ)

第10学区 ストレンジ CIA拠点

CIA1「上条当麻の保護、無事終了しました」

CIA上「御苦労。彼の行動経歴は掴めたか?我々を誘き出させるとは、やってくれたが」

CIA2「やはり、独自で行動していた模様。青髪のとばっちり食らって捕縛命令出て捕まったみたいですね」

CIA上「フン。不安定要素の彼が本計画には保険として必要不可欠というのだから面倒だ」

CIA1「そうですね。どうやらうちの行動を嗅ぎまわっているみたいですし」

CIA上「彼の治療や支援は十分に。だが、情報を握っているのは我々だ。決して無駄に情報を流すなよ。うまく最終目標を達成させるように誘導するんだ」

CIA上「それよりも、今日の到着は支障ないな?」

CIA1「滞りありません。青髪以外にも動ける人間が配置してありますから、対妨害工作対策も十分です」

CIA2「無能力者の集会も予定通り開催します」

CIA上「よし。ようやく本番だ。ぬかるなよ」

 

学園都市 アイテムアジト

 

浜面「上条当麻が脱走したぁ?!」

絹旗「ありえません。昨日の段階で、左腕以外、超潰れて超千切れてたハズです」

フレンダ「まさかあの容態で一人で出たって訳じゃないわよね」

麦野「ふふ、そのまさかよ。カメラの映像では四支そろって動いてるのが映ってるの」

浜面「うぉお、マジだぜ。人間じゃねえのかアイツは」

麦野「この私をあそこまで追い込んだんだもの、そんじょそこらの人間じゃ困るわよ」

滝壺「麦野、少し嬉しそう」

フレ「はぁ、命がけで助けられたくらいでこうなっちゃうんだから、結局、麦野も一匹の女なわけよ」

麦野「は、はぁ?何言ってんの?ちゃんと決着付けたかっただけよ。それに、ターゲットに好意を向けるような混同はしないわ」

フレ「ちょっと、カマ掛けただけなんだけど」

絹旗「さすがに麦野に裏切られたら手の出しようがないんですが」

麦野「だからそんなんじゃないわよ!」

浜面「どうでもいいけどよ、もう一度捕縛しないといけないのか? 」

麦野「そうね。同じ内容の指示が来たわ」

絹旗「でもどうするんです?あの人には同じ戦術は二度通じないでしょう?」

麦野「大丈夫。次からは銃器の使用許可が出たから。あの再生能力を見せ付けられて上も考えを変えたようね」

浜面「銃器か、再生能力あるやつに効果あるのか疑問だがな。まぁ、いいや。まずはターゲット見つけようぜ」

滝壺「こんどは、見失わないでね、浜面」

 

第7学区 昼

「あの放送みたか? 」

「ああ、もちろんだ。ふざけてるよな 」

「あそこまで露骨な無能力者差別な決定をするとは 都市運営に関与するなって事だろ。無能力者だからって俺たちを何だと思ってんだ」

「おい、聞いたか?各学区で今晩集会が有るってさ」

「どうせデモとかの計画でも練るつもりなんだろ。意味無いさ」

「いや、噂程度だか、今回の主催者は急進派らしいぜ」

「おいおい、また武装蜂起するメンバーでも募る気かよ」

「俺、正直、参加しようかと思ってる」

「はぁ?正気かよ?低レベルの奴らならまだしも高位の能力者には銃じゃ歯が立たないだろ」

「死んでも良いさ。昨日のデモで弟が死んだんだ。復讐も兼ねてやってやる」

「…そうか。で、集会はどこでやるんだ?」

「お前…OK、場所は~だ」


「 聞いた?また無能力者が徒党を組んでるんだってさ」

「はぁ?また銃撃戦でもするつもりかよ。逆恨みもほどほどにしろっての」

「だよな。カスがいくら積っても所詮はカスよ。おとなしくビビってろってんだ」

「この都市があるのは誰のお陰で、誰のお陰で飯にありつけてるのか考えろってんだよな」
ギャハハハハハ

道行く人の中で、こんな会話ばかり聞こえる

御坂(この状況は何?今まで対立は有ったかもしれないけど、こんなに酷くなんて無かった)

御坂(ここ最近、操られてるみたいに分裂が進んでる)

御坂(誰かの手の上で起きてる人形劇を見てるみたい)

御坂(そう言えば、あの武器はどこから入ったか公表はされていなかったわ)

御坂(つまり、都市上層部も掴んでないって可能性が高い。ダミーの情報すら流さないなんて混乱してる証拠よ)

御坂(そして、あの放送。わざと対立を煽るような判断。今までここまで露骨な決定はあれど、表だって公表されてこなかった)

御坂(デモの混乱に至っては完全に佐天さんが言ってたのとは異なる発表)

御坂(もしかして、都市の運営者側にまで情報が捻じ曲げられて伝わってる?でも、そんなこと)

御坂(この混乱を導いている組織が有ったとして、それが、)

御坂(想像以上に都市の内部まで食い込んでいるとしたら)

御坂(十分にあり得ことよね)

御坂(まずは、都市情報のクラウドにアクセスして、昨日の事がどんな内容なのか確認して、それが誰によって報告されたものか確かめないと)

考え事をしながら歩いていると、向かい側から見知った顔が駆けてくる

白井「お姉さま、どうしてこんなところに?」

初春「佐天さんには会えなかったんですか?」

御坂「…その、帰ってって言われちゃってね。体は大丈夫だったけど、精神がかなり不安定だったわ。あの放送を見ちゃって特に ね」

初春「そうでしたか。佐天さん、大丈夫かな?今から私も病院に行って様子を見てきますね」

御坂「駄目。来ないよう伝えて欲しいって言われたわ。今の彼女は、風紀委員に対して、その、かなり懐疑的だったから」

初春「…そうですか。そう言えば、あの放送見たって言いましたよね。佐天さんの言ってることと違いませんでしたか?」

御坂「うん。それでかなり熱くなってたけど」

白井「やはり、ですか」

御坂「風紀委員でも何か有ったの?」

白井「ええ。私たちは支部で連絡と報告を聞くために今日集まったんですが、 」

白井「昨日現場で参加していた人から、実際と違うと報告が上がったんですの」

初春「でも、私たちに送られてきたカメラの映像は発表に沿うような物でした」

初春「なので、その報告は事実誤認・ショックで記憶が混乱していたためという結論になりました」

白井「でも、怪しいと感じたので初春に調べてもらったんですが、どうやらカメラ映像を編集された可能性が有りますの」

初春「データベースに保存されているものは全て編集された可能性があるものに置き換わってました。置き換えられた時間も、混乱が起きてからすぐなので、まるで起きるとわかってたみたいな感じすらします。これはもしかすると…」

御坂「昨日のデモの混乱はもともと計画されたものだったかもしれないってわけね」

白井「そうですの」

御坂「私も、同じようなこと考えてた。それで初春さん、聞きたいんだけど、まだ武器の侵入については何も分かって無いのよね?」

初春「はい。完全に痕跡を消されたかのように、足が出てきませんでした」

御坂「そう 」

御坂(やっぱり、かなり深くまで入ってるかもしれない。探ってみないと)

白井「お姉さま。今度ばかりは絶対に変に動いたりしないでくださいね。私達と、治安組織の一員として、争う可能性が出てきますので」

御坂「大丈夫よ。そんなことしないわ」

 

夕方 第10学区

佐天(ストレンジ、スキルアウトの根城、ここなら)

暗がりから、いかにもな人が出てくる

スキルアウト「お譲ちゃん、ここは君みたいなのが来るようなところじゃなないよ~ぅ?」

ス2「皆気性が荒いからねぇ~。どうなってもおかしくないよぉ」

ス「分かってて来てるなら、俺たちみたいなのにぐちゃぐちゃにされても仕方ないよ?」

ス3「分かって無くても、させてもらうけどね」

ジリジリと距離を詰めていく
が、彼女は引かない。それどころか前に足を出してくる

佐天「いいわよ。好きにして。でも、お願い」

佐天「私に武器を頂戴。風紀委員を、能力者を殺せるような、強い奴を」

野蛮な、荒々しい強い目で訴えた
暫くにらみ合いが続く

ス「…はっ。可愛くねえな。俺たちはな、別にガキを食う程腹ぁすかせてねぇよ」

ス2「ここに来るやつなんてのは大概、おかしくなっちまった奴か、興味本位で来るやつさ」

ス「んでぇ、武器が欲しいんだっけ?昨日のにでも巻き込まれたか?死にたくないなら、やめときな」

ス3「ツマンネェ意地だとか、責任感とかで来たんなら、なおさらな。自分を大事にしやがれ。これからは本当に死ぬぞ」

佐天「ここまで来て引き返すつもりならないよ。別に、尊い意思とかが有るわけじゃないけど。ただ、復讐したいだけ。守ると言いながら、自分のためだけに殺した連中を、ね。」

しばらくスキルアウト同士での視線のやり取りが続いた

ス2「はぁ。…こいつ、ぶっ飛んでるし、使えるんじゃね?」

ス3「量産型の最終確認がしたいとか言ってたしな。これぐらいの餓鬼に適応したら他でも大丈夫だろう」

ス「そうだな。ここでずっと居られてもウザい。おい、女」

佐天「なによ。誰から来るか決まったの?」

ス「聞け。ここをまっすぐ行って、右だ。んで、緑のドアがあったらノックして、ずっと黙って動くな。いいな」

佐天「わかった。ありがと」

ス「フン。これがおれたちの役割だ。どうなっても知らねえぞ。じゃぁな」

男たちが消えた。言われるがままに進み、緑のドアをノックした

?「誰だ?今手が離せない。急ぎじゃない限り要件をまとめてそこのポストに入れてくれ」

言われた通り、何もしない。声も出さない

?「糞!こんなところで餓鬼の悪戯か!おい、誰もいないんだな?おい!畜生!」

突如ドアから銃弾が飛び出す。佐天の右ほほを掠った。それでもなお、彼女は黙っていた
銃弾が飛び出し、3分が経過した。突如、ドアが開く

?「落ち着いて待ってるとは、イカれてるか、強いのか。どちらにせよ、良いところに来た。入れ」

男は白衣を着ていた
研究者か何かなのだろう

研究者「量産型のチェックをさせてもらう。それも、二つだ。まぁ、何を言ってるか分からないだろうが」

研「試作型の方で単数のテストは成功したからな。ま、もったいないから君以外は単数なんだけどね」

研「なあに、"彼"の理論上は問題無い。大本は一つだったんだから、当然と言っちゃ当然か」

研「おい、口を開けろ」

言われた通り口を開ける
研「よし、飴やガムは無いな。血色もいい。そのままだ」

二枚ほど口にフィルムを入れる

研「自然に溶ける。動かすなよ」

完全に溶け切ったので視線で伝える

研「気分が悪いとか、頭痛がするとか、痺れを感じたりは無いか?」
縦に首を振る

研「OKだ。脳波を見るからここで寝ろ」

研「異常は無いな。AIMも安定している」

研「試験成功だ。完璧」
そう言って、固定端末に文字を打ち込む

しばらく、呆然として彼を見ていた

研「ふぅ、私の役目は終わった。やっと本国へ帰れる!ああ君、ここは閉めて破棄するから危険だ。外へ出ておけ」

外へ出ると、部屋が吹き飛びドアが佐天めがけて飛んできた
当ると身構えたがドアは体に触れない。おそるおそる目を開けると空中で静止していた

研「驚いているようだな。無理もない。今、君の脳内には生体チップが2枚ほど入っている。この都市で言うレベル4相当が 2つだ」

研「無能力者が無能力者である最大の理由は、進化してしまったからだ。完全に進化してしまった場合、絶対に能力者になる ことはない。つまり脳内に演算処理装置・蓄積炉が生成されないということだ」

研「このチップは第二位の体を"彼"が分析して調べた結果、能力を紡ぎだす方法を得、体系化・簡略化したものを機械化したものだ」

研「設置用のナノマシンは簡略化し使い捨てになっている。そして機械化と言っても端末の中に入っているような機械が入っ てるわけじゃない。生体の細胞に近い形をしているからEMPパルスの効果も受けにくい」

研「だが、これは量産型なので試作型にあったようなハイレベルな能力を出せるわけでもないし、チップ自体も原理は一般的な物で、Amot用のような量子化やAIがあるわけでもない。が、その分コストはずいぶん押し下げることに成功した傑作だ」

研「あっと、長くなったな。ま、とりあえず君は人工能力者になったわけだ。説明はプリセットされているからそっちを聞 け。何か質問は?」

佐天「えっと、特にあr」

研「OK。じゃあ私は消える。反乱、せいぜい頑張れよ」

 

 

第7学区 小集会 夜

「諸君、今朝の放送を見たか。」

「都市はついに我々から警察権を奪った。これで、奴らの好きなように我々は犯罪者に仕立てあげられる」

「これではまるで、少数民族の迫害のようだ。だが、我々は多数派。数では勝っているのにこの差別だ」

「そして、このような差別を変革させるためのデモは昨日の結果に終わった。」

「結局、彼らの暴政の元である能力という暴力を排除せねば、我我が表舞台 に立つことはできないだろう。」

「彼らの能力を抑え、我々の主張を通す為には何が必要か。言われなくとも分かるだろう。力 だ!」

「都市には我々の言葉を聞く耳がないとわかった以上、今こそ再び武器をとり、昨日散って逝った者たちの無念の為にも、我々は立ち上がらねばならんのだ!」

「共に戦ってくれる同士は残ってくれ。戦わないという判断をした同士は気をつけて帰ってくれ。」

「我々はどっちの判断も尊重する。武力だけでは勝つことはできない。大義名分にそった、平和的な活動も必要なのだ。それは 我々の助けにもなる!だからどんな形でもいい!諦めずに戦おうではないか! 」

集まっていた人間の多くが帰って行った。が、残った者も少なくは無い

「よくぞ残ってくれた。さあ同士よ。これがこの度の武器だ」

並べられたのは、大量の、透明な板。これを見て多くの者は唖然とした

その中で一人が、急に泡を吹いて倒れた

「残念だが、同士の中に風紀委員のスパイがいた。私は、人工能力者のレベル4"脳内強盗"。今倒れた奴の脳内を探索したと ころ、風紀委員であることが判明し、脳内を少々、破壊させてもらった。私と同じ能力を持つものがこの規模の小集会に必ず 一人参加している。無論、学園都市側の潜入捜査を防ぐためである。決して諸君らを疑っているわけではない。安心してくれ」

「そして、今、私は人工能力者といった。諸君らの目の前に有るものがその方法である。この板からフィルムが出てくる。それを 舌の上に載せれば諸君らも、レベル4相当の能力者となる。二つ以上の使用は脳死の可能性があるから、一人一枚ずつとるように」

「なぜ我々がこのような物を持っているかというと、学園都市にはすでにこのような研究はもともとあったのだ。だが、既得権益を守るため隠されていた。」

「奴らは自分たちの身の安全と利益の為に我々を無能力者でいさせようとしていたのだ」

どよめきが部屋に広がる

「それを我々が発見した。もともと諸君ら用の物だ。使ってくれ。」

充分数あったので、全員に滞りなく行き渡った

「諸君、明日の10時に我々は宣戦布告する。この事は穏健派・平和的工作派にも伝わっている。能力の使用はそれまで隠し通せ。奇襲を仕掛けるためにだ。」

「そして、今ここにいる我々は1チームとなる。各小集会が一つのチームとなる。今後はチーム単位で動くことになるだろう。このチーム内で絆を深め、勝利に貢献しよう!」


このような小集会が学園都市内で行われ、各学区に約50のチームが出来た。平均1チーム50人弱が23区画で約1000チーム 一夜にして約5万人のレベル4が誕生したのだった

 

深夜 ストレンジ
ベッドで横たわっている少年が目を覚ます
上条(…ここは?)
知らない天井が有った

(今はもう夜の2時ですが、おはようございます。ここはCIAの拠点だった所ですよ。体の方は回復しきってるみたいですね)

上条(ああ、気分もはっきりしてる。で、なんで奴らの拠点何かに?)

(あの状況では、また捕まってしまうことが目に見えていたので、最終手段をとりました)

上条(へぇ。でもどうやって?ここの位置を知ってたわけじゃないだろ?)

(簡単ですよ。奪った端末で、わざと低いセキュリティレベルで連絡を取ったんです。"上条当麻の身柄を確保した。場所は ~"と)

上条(それがどうしたら、CIA拠点に辿り着くんだ?)
(まず、前提条件として、あの看護師の端末が奪われたことが、病院の監視カメラに映っていることがあります)

(その事実は、都市の追手側にも当然行きわたっているはずですから、その端末から上条当麻確保の連絡は、当然ブラフである可能性を考えるでしょう)

(しかし、行かないわけにもいかない。すると、結構な装備と人数で動くわけです。都市の暗部の人間がそれなりの規模で動 くということは、当然CIAにも感知される)

(感知してから、逆にどういう経緯でそういう動きになったのか、CIA側は調べます。すると、どうやら上条当麻が捕まっていたのを脱走し、その時端末を奪っていた事実も見える)

(その端末からわざと罠のあるような連絡を送っていたとなると、驚くわけです)

(なぜわざと敵を呼び寄せるようなマネをしているのか、と。そこでCIAも考えます。他に意味が有るのではないかと。そうなったら私の思い通り)

(今まで単独で隠れた行動をしていて、捕まっても助けを借りようとしなかったのに、今になってこんなピンチを自ら作るということは、逆に助けを求めているんじゃないか、と言う仮説が上がる)

(そうなると、”今助けなければ、上条当麻はもう一度つかまり、次は自発的に逃げれない。わざと小細工をして見つかるような マネをしたのは、助けてほしいからだ”という本当に私が伝えたかった意思まで読み通せます)

(連中にとっても、あなたがつかまって中身を調べられるのは嫌がるはずですし、最終目標の事もあるので、助けを出す、と なるわけです)

上条(ほ~ぅ。流石科学の頂点のAIなだけはありますな)

(褒められても、実は賭けみたいな要素も多いですからね。私たちはCIAにも隠れて行動しておきたかったわけですから、極力こんなところには来たくなかった)

上条(だよな。催眠術的な物をかけられるかもしれないし、来たところで俺達に俺たちが探している情報を公開するはずが無いからな)

(そうです。でもここまできたのだから、調べてやろうと思ってました。ですが )
ベッドがあった部屋を出ながら、周りを探索する。何もないし、誰もいなかった

上条(な~んもないな)

(寝ている時に聞こえた音情報から判断すると、どうやら移動したらしいです。といってもばれたわけじゃ無いようで、あなたが目覚めるまでは安全だろうという判断から、護衛も付けなかったようですね)

上条(なんでばれても無いのに移動なんだ?)

(「次の段階へ移行する」という声が、かすかに聞こえました。次の段階が何かは分かりませんでしたが、よりよい場所があ るのでしょう)

上条(気になるところだが、手掛かりは無いし、とりあえず帰ろうか)

建物から出て駅の方へ歩いていると、何かがぶつかっている音が聞こえた

音がする方へ身を隠しながら向かう
暗くてよく見えないが、黒の長い髪をした少女が、一心不乱に壁に向かって何かを打ち出していた

上条(能力者だな。ストレンジの近くでよくやるよ)

(なかなかのレベルですね。圧縮した空気を打ち出しているようですが、無反動であの威力とは目を見張るものが有ります)

上条(空力使いとかかな?)

(でしょうね。まず間違いないでしょう)

雲間に入ったのか、月明かりが一瞬が差し込む

上条(あれ、あの子、御坂の友達にいたような?人は見た目によらないんだな)

(その一番の典型が何を言ってるんですか。なんでこんなところで練習してるのか分かりませんが、下手に巻き込まれる前に消えましょう)

上条(そうだな)

離れようとして、なぜかそこにちょうど良く転がってきた缶を蹴飛ばしてしまう

(ああ、どうしてこう、お約束通りなんでしょうかね、あなたは)

上条(俺が聞きたいです。切に)

佐天「誰?」

返事などせず、暗がりを利用して逃げようとした

即座に先ほど壁に撃っていたものと同じ空気の塊が押しあてられる
当然のように打ち消すが、強い風が起きた
風によって反射的に目を閉じ、開いた時には側に少女が立っていた

佐天「風紀委員の差し金?だったら殺しますよ?」

(早いですね。とても空力使いだけとは思えません)

上条「いえいえ。私はたまたま通りがかったただの無能力者ですよ」

佐天「アタシの攻撃を防いでおいて、よく言えるわね。それで、どこの人ですか? 」

上条「だからどこでもないって。一般人」

佐天「あくまでしらをきりますか。いいでしょう、一般人さん。あなたが一般人ならこの攻撃で死んじゃいますよね。…だか ら、死に曝せこの能力者がぁ!」

上条の肩を掴み、何かをしようとした が、なにも起きない

佐天「え、なんで?」

(直接、何かをしようとしたようですね )

上条「何をしても、俺を君は倒せない。そして、俺は本当にたまたまここを通っただけだから、気にしないで練習してくれ 。それじゃ」

佐天「畜生!余裕見せやがって!だから嫌いなんだッ!!」

背を向けて帰る上条に空気弾を連射するがやはり彼には効かない
そのうち射程外になったのか攻撃は無くなった

上条(相当、いきり立ってたな)

(そうですね。しかも自分が能力者でありながら、能力者に対していかっているようにも見えました)

上条(デモで無能力者の友達でも死んだか、風紀委員を逆恨みしてるのか、純粋な無能力者にとってはどっちにしてもあれは怖いぞ)

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