佐天「ポケットから秘密道具を取り出せる能力かぁ」 > 03


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アレイスター「何故だ……? 何故お前は私の言いなりにならない!?」

佐天「へっへーんだ! 初春に借りた花飾りのお陰で、悪い電波は届かないんだよ!」

佐天「でも、みんなも情けないよ! あんなやつに操られちゃうほど、私たちの友情は弱っちいもんだったの!?」

佐天「忘れたとは言わせないよ、私たちの友情伝説を!」

佐天「命を懸けた幻の古代神殿での大冒険……そこで見つけた、不滅の友情を誓える者だけが使うことを許される、伝説の秘密道具!!」


佐天「その名も、親友テレカッ!!!」サッ


──ピカァァァーーッ!!


削板「……っ、俺は一体!?」

心理「まさか私が操られるなんてね」

麦野「クソがぁ……ブチコロシ確定ね……ッ!!」

御坂「そうよ、私たちが負けるはずなんてない!」

垣根「俺たちの友情に、常識は通用しねぇ……!」

一方「見せてやろォじゃねェか、最強の力ってヤツをよォ!!」



佐一垣御麦心削『──我ら、レベルファイブズッ!!!』


ビカビカビカビカァァァッ!!!


初春「凄い……これが、友情パワー……!!」


 ──アパート・佐天の部屋


佐天「……ケチャップと……マスタードたっぷり……」ムニャムニャ

──ジリリリリリリリ!!

佐天「………ん~」カチ

佐天「……もう朝か……ううぅ、き、筋肉痛が……体の節々が痛い」ノビー


佐天「さて、と。何はともあれ、能力が使えるようになって今日で三日目か」

佐天「昨日はスキルアウトに追いかけ回されるし、その前は雨でズブ濡れ。この分だと、今日もロクな目に遭わなそうだなぁ……」

佐天「ていうか、いくら何でもレベルアップしてから良いこと無さ過ぎない? いや、所詮レベル1なんてこんなものなのかもしれないけど、それにしても割に合わない苦労ばっかり味わってるような……」

佐天「ふわぁぁぁ……とりあえずシャワーでも浴びてこよう」トタトタ


佐天「あー、サッパリした。朝のシャワーは格別だね~」ホカホカ


佐天「よし、バッチリ目も覚めたことだし、今日はどうしようかな」

佐天「差し当たり能力の事をもう少し調べたいところだけど……やっぱりこういうのは初春とか御坂さんたちに相談してみるのが一番かなぁ」

佐天「メールで今日会えるかどうか聞いてみよっと」カチカチ

佐天「……んー、『今日暇だったらいつものファミレスで会えませんか』、と。こんなもんでしょ。よし、送信」ピッ

佐天「さて、それじゃ朝ご飯に……。あれ? 変だな、パンの在庫もうなかったっけ……?」ガサゴソ

佐天「んー、今からご飯炊くのも面倒だし、わざわざ買いに行くのも何だかなぁ~」


佐天「……一応、ポケットの中も探してみよう」ゴソゴソ


佐天「いや、まぁある程度分かってたけどさ、何でこのポケットにはパンだの味噌だのこんにゃくだのが入ってるんだろ……?」

佐天「う~ん、見た目は何の変哲もないただの食パンなんだけど」

佐天「……けど、昨日の一連の出来事は十中八九秘密道具のせいだよね。いくらなんでもあれが全部偶然とは思えないし」

佐天「となると、この食パンにも何か得体の知れないトンデモ能力が……? でも、考え過ぎってことも……」


佐天「…………お腹空いたなぁ」

佐天「──ハッ、いやいや、ダメだよ涙子。そうやって昨日は酷い目にあったんだし、ここはビシッと我慢したほうが……」グゥ~


佐天「………」


佐天「……一口食べてみて、何かあったら止めればいいか」


チーン

佐天「お、焼けたかな」

佐天「ん~、いい匂い。狐色の焦げ目といい、どこからどう見てもただのパンにしか見えないね」

佐天「でもやっぱり、普通のパンじゃないんだろうなぁ……。どうせだったら取説とか付けてくれればいいのに」

佐天「ま、いいか。何も悪い事が起きるって決まった訳じゃないんだし、まずは食べてから考えよ」

佐天「えーと、確か冷蔵庫にジャムの残りが……お、あったあった」ガチャガチャ

セカイハグーチョキパーデヒトツジャナ-インダネェ-

佐天「お、電話だ。この着信は──」ピッ

佐天「もしもし、初春~?」

初春『おはようございます、佐天さん』

佐天「おはよー。どしたの? 何かあった?」

初春『いえ、さっきのメールの返事をしようと思って。私は今日1日空いてますから大丈夫ですよ』

佐天「了解~……って初春、まさかそれを言うためだけに電話してきたの?」

初春『まさか、そこまで私も暇じゃないですよ』

佐天「と言うことは……ははーん、さては愛しの涙子ちゃんの声が聞きたくなったのかな?」

初春『え? い、いや、何言ってるんですか佐天さん、そんなんじゃないですって!』

佐天「まったく、素直じゃないなぁ初春は……っと、うわっ!?」

初春『どうしたんですか?』

佐天「いや、うっかり食パンを床に落としちゃって……」

初春『もう、私のことをからかってばかりいるからですよ』

佐天「あははは、ゴメンゴメン」

初春「パンのほうは大丈夫なんですか?」

佐天「まあね。チラシの上に落ちたから、少なくとも床よりはマシかな」

初春「ちなみに聞きますけど、そのパンは……」

佐天「いやぁ、パンの買い置きが切れてたみたいでさぁ」

初春「……佐天さん、そんなの食べないほうがいいですって」

佐天「えー、でも見た目は何の変わりもないし」

初春「昨日そう言って結局酷い目に会ったのは誰でしたっけ?」

佐天「初春。フロンティアスピリッツってのは人生におけるスパイスみたいなもんなんだよ」

初春「言ってる意味が分かんないですよ……」

佐天「イヤイヤ、というかあの後がまた大変でさー………ん?」

佐天「え、何これ! セブンスミストで在庫一掃セール!?」

初春『佐天さんのところにも来てました? 安売りのチラシ』

佐天「あ、このワンピース可愛い! コッチのやつも! いや、これは行かなきゃ損でしょー」

初春『はい、なのでファミレスで合流したらセブンスミストに行くのはどうかなと思って。勿論、佐天さんの都合が良ければですけど』

佐天「成る程ね、それなら全然大丈夫だよ。こっちは能力について色々話したかっただけだから、買い物しながらでも問題ないでしょ」

初春『了解です。それじゃそういうことで』

佐天「はいよー」

初春『ちゃんと御坂さんたちにも連絡しといて下さいね』

佐天「分かってますよーだ……って、初春よく分かったね、御坂さんたちにも声かけてること」

初春『ふふっ、伊達に佐天さんの友達やってませんって。こんなことちょっと考えればすぐに分かりますよ』

佐天「成る程、つまりは私を思う初春の愛が成せる業ってことか……」

初春『えっ!? いや、あ、愛だとかなんとかそう言うことではなくてですね、その、このぐらいのことは佐天さんから聞かなくても簡単に……』

佐天「いやはや、美しさが罪だってのは本当の事だったんだねぇ」フフン

初春『そういう発言は鏡を見てからしたほうがいいと思いますよ?』

佐天「そ、その言い方は酷くない?」

初春「ふんだ。元はといえば佐天さんが悪いんですからね?」

佐天「ゴメンってば初春ー。冗談だって冗談。機嫌直してよ~」

初春「……もう。佐天さんはしょうがない人ですね」クスクス


佐天「……けどね、初春。その想いはとっても嬉しいんだけど、かといって他人の部屋に勝手に盗聴機を仕掛けるのはどうかと……」

初春『───なっ!! い、いつから気付いてたんですか、盗聴機のこと!?』



佐天「…………えっ?」

初春『いや、今のはジョークですからね? 本気にしないでくださいね?』

佐天「うん、大丈夫、分かってるから。例え初春に盗聴癖があっても、私たちはしn……友達だから」

初春『いやいや、リアルに引かないでくださいよ! ていうか、今親友って言いかけて直しましたよね!?』

佐天「それじゃ、また後で、ね……」

初春「ちょ、佐天さn──」ピッ


佐天「……ふっふっふ、私をからかおうだなんて百年早いんだよ、初春」

佐天「よし、それじゃ私も朝食にしようかな、ちょっと遅めだけど」


佐天「焼きたてのパンにたっぷりとジャムを塗って……と」ヌリヌリ

佐天「いただきま~す」

佐天「んー、美味しい。外はさっくり、中はもっちり。なかなかいい生地使ってるね、このパン」ムシャムシャ

佐天「初春はいちごジャムこそが至高だなんて言ってたけど、やっぱりパンにはりんごジャムが一番だよねー」

佐天「そして、パンに欠かせないものと言えば牛乳、と……うん、美味しい」

佐天「ああ、こういう細々とした幸せが重要なんだね。なんだか昨日の不幸が馬鹿馬鹿しく思えてくるなぁ」シミジミ


佐天「パン、牛乳、りんごジャム、三者三様の想いが交差するとき、私の朝ご飯は始まる──!」


佐天「……変なこと言うのはやめとこう。万が一初春が本気で盗聴してたら笑われちゃうよ」

佐天「というか、美味しくって結局そのまま食べちゃったけど、大丈夫かな」

佐天「でもこれといって変わったところは無いような……体調も問題ないし、妙な出来事が起こるでもないし」

佐天「やっぱり私の杞憂だったかな? いやまあ、それならそれでいいんだけどさ」

佐天「よし、もう一枚食べちゃおう」ペタペタ

佐天「──いや、待てよ? もしかして、何か変化があっても自分で気づいてないだけとか……」

佐天「例えば、急にネコ耳が生えてきたり、いつぞやのように眉毛がぶっとくなってたり……」サワサワ


佐天「……有り得ないと思うけど、一応、洗面所で鏡見てこよう」スタスタ


佐天「──うん、ネコ耳も尻尾もついてない。赤っ鼻でもなきゃヒゲも生えてない」

佐天「やっぱり考えすぎなのかな?」

佐天「まあ、ポケットからは何故か日用品も出てくるわけだし、普通のパンが出てきても不思議はないけど」

佐天「ああ、もう。ホントなんで自分の能力でいちいちやきもきしなきゃいけないんだか……」

佐天「考えても仕方ないか。とりあえず朝ご飯の続きに戻ろう」テクテク

佐天「もしかしたら後から何か起こるかもしれないけど、既に一枚食べちゃったし、仕方ないよね」

佐天「ま、この辺のことも含めて御坂さんたちに相談すれば、少しくらい何か掴めるかも……」


佐天「──あれ?」



佐天「パンが無い……?」

佐天「え? え? なんでなんで?」

佐天「さっきまで確かにもう一枚パンがあったのに……」

佐天「……これ、勝手にどこかに消えちゃうパンとかじゃないよね?」

佐天「それとも、放置しておくと透明になるパンとか……いや、お皿の上にもないなぁ」コンコン

佐天「けど、そうなると一体……?」

佐天「まさか、パンから足が生えて、ひとりでに何処かに行っちゃった、とか?」

佐天「まさかね、アンパンマンじゃあるまいし。流石にそれはない……と思いたいけど……」

佐天「でも、空を飛べるプロペラがあるぐらいなんだから、パンが歩き回ってもおかしくは……いや、おかしいか」

佐天「他に考えられる可能性としては……誰かが食べちゃった、とか?」

佐天「でもこの部屋には私しかいないし……私だけだよね?」

佐天「いやいや、ドアも窓もしっかり鍵がかかってるし、そもそも人がいたら気付かないわけ無いって」


佐天「となると、後は……え~っと……」

佐天「……………」


佐天「……ダメだ、頭がこんがらがってきた」

佐天「まあいいや、とりあえず深く考えるのはヤメとこ。それよりもそろそろ出掛ける準備を──」



───ガタッ


佐天「~~~!!?」ビクッ

佐天「な、何? 今の音?」

佐天「まさか、ほほほ本当に何かいるの?」

佐天「………」

佐天「ネ、ネズミとかだよね、きっと。いや、まあネズミでも十分嫌だけど」

佐天「お、落ち着こう。とりあえずまずは落ち着くのよ涙子」ブツブツ

佐天「そうだよ、沈着冷静に……考えてみれば、隣の部屋の物音かも知れな」


───ゴトゴトッ


佐天「!!」ビクビクッ

佐天「……間違いない、この部屋だ……」

佐天「こ、こっちから聞こえたけど……」

佐天「……クローゼットの中?」

佐天「こんなとこに人は入れないし、やっぱりネズミかなんかかな…」

佐天「うん、まあ冷静に考えてみれば当たり前か。あー、ビビって損しちゃった」

佐天「とりあえず確認……しなきゃダメだよね、やっぱり」

佐天「一応、何かこう、武器になるものないかな。ひっぱたけるような……」ゴソゴソ

佐天「お、出てきた。けど……何だろコレ、杖?」

佐天「ん~、何にもないよりはマシか」

佐天「よし、それじゃ開けてみますか」

佐天「…………」

佐天「ううう、どうして自分の部屋のクローゼット開けるだけでこんなにビクビクしなきゃいけないんだろ」

佐天「……おーい、誰か入ってたら返事してくださーい」コンコンコン

佐天「…………反応なし」

佐天「君たちは完全に包囲されている。大人しく降伏しなさーい」

佐天「…………」

佐天「何やってんだろ、私……」

佐天「よし、女は度胸だ! 1・2・3で開けてみよう!」

佐天「……1……2の……」


佐天「──……3っ!!」ガチャ



───パパパパパーンッ!!!


佐天「うわひゃああああっ!!?」


佐天「」





佐天「」






佐天「──ハッ!?」


佐天「び、びっくりしたぁ~……」

佐天「危ない危ない、今ちょっと意識が飛んじゃってたよ……」

佐天「ていうか、何コレ? リボンのシャワーに紙吹雪?」

佐天「なんかアレだな、アレに似てる。お祝い事とかによく使うやつ……あ、そう、クラッカーだ」

佐天「駄目だ、訳分かんない。驚き過ぎて混乱してきた……何でクローゼットの中がくす玉状態になってるんだか……。あ、今になって腰が抜けた」ヘタヘタ

佐天「それにしたって、いくらなんでもムチャクチャだよコレ。心臓止まるかと思った……」


佐天「うわ、部屋中に飛び散っちゃってる。先週片付けたばっかりなのに……。どうせなら、ポケットからメイドさんが出てきて掃除してくれないかなぁ……」


クイクイ

佐天「ちょっと待って、少し落ち着かせて」


クイクイ

佐天「ちょっと待ってって。そんなに引っ張らないでよ、お願いだか──」


佐天「……………」


佐天「………引っ張る?」クルッ







「──ドラドラ~♪」



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