佐天「ポケットから秘密道具を取り出せる能力かぁ」 > 02


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 ──チュンチュン


佐天「Zzz…Zzz…」

ジリリリリリリリ!!!

佐天「ん、んぅ~……うぅん」ピッ

佐天「……ふわぁ~、もう朝か……眠い……」ムニャムニャ

佐天「それにしても、昨日は酷い目にあったなぁ……まさか傘から雨が出て来るとは想定外だった」

佐天「せっかく晴れて能力者になったってのに、使い方が分からないんじゃねぇ……」

佐天「白井さんは、レベルが上がればもっと良いものが出るかも、なんて言ってたけど、この分じゃ……あんまり期待できそーもないね……こりゃ………」ウツラウツラ



佐天「──……ハッ、あれ? ヤバい、もしかして二度寝しちゃった!?」

佐天「時計時計──うわっ! もうこんな時間!? い、急がないと遅刻する~っ!!」バタバタ



初春(佐天さん今日は遅いなぁ~)

初春「……ッ、クシュン!」

クラスメートA「あら、可愛らしいクシャミ。初春風邪でも引いたの?」

初春「え? あ、いや、そういう訳じゃないんだけど……」

クラスメートB「そういえば昨日はいきなり雨降ってきたもんねー」

クラスメートA「あれっぽっちの雨で風邪引くなんて、初春は軟弱だな~」

初春「ハハハ……(雨のせいというか、佐天さんの傘のせいというか)」

先生「はい、みんなおはよぉ~」ガラガラ

佐天「……ハァ……ハァ…」

佐天「ああ、もうダメだ。HR始まっちゃう……絶対に間に合わないや……」ゼェゼェ

佐天「結局、昨日は1時過ぎまで眠れなかったんだっけ。流石にあんな時間まであれこれ考えてたのはマズかったか……」

佐天「これじゃレベルが上がる前と大して変わらないや……いや、遅刻する分むしろ悪くなってるか」ウーム

佐天「ん? 待てよ」

佐天「昨日は傘が欲しいと思いながらポケットを探ったら、ホントに傘が出てきたんだよね。傘の機能果たしてなかったけど」

佐天「ということは、学校に早く着きたいと思いながらポケットを探れば……」ゴソゴソ

佐天「お、何か出てきた」





佐天「──プロペラ?」




先生「えー、佐天……佐天は居ないのか?」

初春(多分レベルが上がったのが嬉しくて、なかなか眠れなかったんだろうなぁ。私の時もそうだったし)

先生「何だ、あいつはまた遅刻か。しょうがない奴だなぁ」

初春(それとも、風邪引いて寝込んでるとかじゃ……一応メールしておこう)カチカチ

クラスメートD「おい、あれ……」ヒソヒソ

クラスメートC「何だよ……ん?」ヒソヒソ

初春(──? 何だろ、みんな外のほうを見てるけど……?)





佐天「誰か窓開けてーーーーっ!!!」

初春「!?」

ドターンッ!!

佐天「──う、イッタタタタ……思いっきり頭から突っ込んじゃった……」

初春「さ、佐天さ……!?」

佐天「あ、初春。おはよー」

初春「おはようございます……じゃなくて、何で窓から!? ここ2階ですよ!!?」

佐天「いや~、着地失敗しちゃって……まだ自分でも上手く操縦できなくってさぁ」テヘヘ

初春「いや、というか、え? 今佐天さん空飛んでませんでしt──」

先生「こら、佐天っ!! いきなり窓から入ってくるとは何事だ!!!」

佐天「ゲッ、先生…! す、すいません。遅刻しちゃマズいと思って急いだら、つい……」

先生「バッカモーン!! 廊下に立っとれッ!!!」

佐天「ハ、ハイッ! ごめんなさいっ!!」ピュー


~昼休み~


佐天「──とまぁ、かくかくしかじかと言うことがあった訳で」

初春「嘘みたいな話ですね、こんなオモチャみたいなプロペラでここまで飛んできたなんて……」

佐天「自分でも信じらんないけどね。でも、空を飛ぶってのはいい気持ちだったよ。何だかか自分が鳥になった気がしてさ~」

初春「それは確かに魅力的ですけど、だからって直に教室に飛び込んでこなくて……も……?」

佐天「どしたの初春、マジマジと見つめちゃって。あ、惚れ直しちゃった?」ニヤリ

初春「ちち、違いますよ…! 佐天さん、もう一度聞きますけど学校まで空を飛んできたんですよね!?」

佐天「そうだけど、どうかした?」

初春「その格好で飛んできたんですよね!?」

佐天「やだなぁ~、当たり前じゃん。初春にはこれがパジャマにでも見えるわけ?」

初春「い、いや、そうじゃなくてですね……その……」

佐天「?」

初春「スカートで飛んだら──……」

佐天「え?」





佐天「」

初春「と、とりあえずお昼にしましょうか」

佐天「うう……もうお嫁に行けない……」シクシク

初春「だ、大丈夫ですって! 普通は人が空飛んでるだなんて思いませんし、きっと見つかってないですよ!」

佐天「グス……、う、ういはるぅ……」

初春「そ、それに、何だったら私が佐天さんを、その、お嫁にもらって……」ゴニョゴニョ

佐天「……あ、しまったぁ~~!!」

初春「ひゃいっ! ど、どうしゅたんですかっ!?」

佐天「(噛んだ…)いや、さ。そういえば今日お弁当持ってきてないんだった」

初春「ええっ!? 今からじゃ多分購買も売り切れてますよ?」

佐天「ううう、寝坊したから作る暇なかったんだよ~……」

佐天「そうだ、ポケットから何か出てこないかな?」ゴソゴソ

初春「食料は流石に出てこないんじゃ……」

佐天「ん~、まあ、パンでも出てきてくれればラッキーってことで。あ、何か掴んだ」

初春「なんだか次に何が出てくるのか楽しみになってきますね」ワクワク

佐天「段々福引きやってる気分になってきたよ。……何だろ、ぶよぶよしてる……よっと」ヒョイ

初春「これは、お団子と……こんにゃく?」

佐天「……食い合わせ悪そう」


佐天「あ、でも意外と美味しい」モグモグ

初春「大丈夫なんですか? そんな包装もされてないコンニャク食べて」

佐天「特に変なカンジはしないけどなぁ。見た目もただのこんにゃくにしか見えないし。……あ、強いて言うなら、お味噌の味付けがちょっと弱い気がする」

初春「うーん、秘密道具って言うからには、ただのこんにゃくと団子ではないと思ったんですけど……」

佐天「初春は心配性だなぁ~」

初春「ふむ……。佐天さん、こっちのきび団子少し食べてみてもいいですか?」

佐天「いいよー。ん~、やっぱり少し薄い気が……味噌よ出てこーい」ゴソゴソ

初春「いや、流石に味噌は出てこないんじゃ……ホントだ、結構美味しい」

佐天「お、出てきた」

初春「出てこないものないんじゃないですか?」

佐天「お、このお味噌もなかなか美味しいね。もうちょっと付けてみよう」ヌリヌリ

初春「しかし、女子中学生がお昼ご飯に味噌コンニャク食べてるってのはどうなんでしょう」

佐天「フッ……背に腹は代えられないんだよ、初春」

初春「いや、全然格好ついてませんよ
?」

先生「おーい、佐天はいるかー?」ガラガラ

佐天「あ、先生。何か用ですか?」

先生「今日の放課後、お前の能力査定に関する手続きがあるから、忘れずに職員室までくるように」

佐天「はーい、わっかりましたー」

先生「ウム。……それと、これを渡しておく」ドサッ

佐天「へ?」

初春「な、何ですか、このプリントの山は……」

佐天「い、いや、あの、先生。このプリントの束は一体……?」

先生「お前の宿題だ。提出期限は三日後の放課後までだから、遅れずにな」

佐天「しゅ、宿題!? ていうか、私限定!?」

初春「この量を三日でこなすのはちょっと無理があるんじゃ……」

佐天「いやいやいやいや、おかしいですって!? 確かに今日は遅刻しましたけど、それにしたって何で……!?」

先生「いや、先生にもよく分からんのだが、何故かお前に宿題を出さなければいけない気がしてな」

佐天「そ、そんな……」

先生「では、しっかりやっておくんだぞ」ガラガラ

初春「行っちゃった…。さ、佐天さーん、大丈夫ですか……?」



佐天「」チーン

初春「あぁっ!? さ、佐天さんがメデューサの魔法を受けた石像のように……! 目を覚ましてください佐天さーん!! 佐天さーんっ!!」


 帰り道──


佐天「……うう、今日は酷い一日だった……」トボトボ

佐天「あの後も何でか私ばっかり宿題多目に出されるわ、授業中はピンポイントで指名されまくるわ、ホント勘弁してよ……」

佐天「おまけに、能力査定の話が長引いてこんな時間だし。晩御飯どうしよう……」

佐天「ていうか、何で途中から先生の失恋話聞くハメになっちゃったんだろ……。あれ絶対誰かに愚痴りたかっただけじゃん」

佐天「これも秘密道具の影響ってことなのかな……きび団子は初春も食べてたし、となると原因は味噌かコンニャクか。美味しいからってあんなに食べるんじゃなかった」

佐天「あ、でも英語はいつもよりスラスラ解けたような……何でだろ?」

佐天「……駄目だ、考えても分かんないや。というか、今日はもうサッサと帰って寝よう。絶対寝よう」

??「──よお、そこのお嬢ちゃん」

佐天「え?」

スキルアウトA「こんなとこで何やってんだい?」

佐天(ス、スキルアウト……!?)

スキルアウトB「こんな遅い時間に出歩くなんて、感心しねぇなー」ニヤニヤ

スキルアウトC「折角だ。ちょっと俺たちと遊んでいこうぜ?」

佐天(うわぁ、ここまでテンプレ通りな人初めて見た……っと、いかんいかん。そんなこと考えてる場合じゃないって!)

佐天(と、とりあえず、ここは相手を極力刺激しないようにしつつ、やんわりと断るしか……!)

佐天「い、いやぁー、実は今日スゴい量の宿題出されちゃったんで、早く帰って片付けないといけないんですよねー。と言うことで、また次の機会にでも…」サヨナラー

スキルアウトB「へえ、そいつは大変だな。なんなら俺たちが手伝ってやるよ」

スキルアウトC「勿論相応のお代は頂くけどな」

スキルアウトA「なーに、心配することねぇさ。全部終わったら、俺たちがちゃんと責任持って家まで送ってやるからよ」

佐天(うん、ですよねー)

佐天(駄目だ、こうなったらかくなる上は……)

佐天「戦術的撤退っ!!」ダッ

スキルアウトA「お、逃げる気か?」

スキルアウトB「まあ逃がさねーけどなぁ!」

スキルアウトC「待ちやがれっ!!」

佐天(待てって言われて待つ奴が何処にいるってのよ! ああ、も~、何で私ばっかりこんな目に……!!)

佐天「不幸だーーーっ!!!」







??「──ん? 今何か聞こえたような……」


スキルアウト「オラオラ、もっと早く走らないと追い付いちまうぜぇ!?」

佐天「このままじゃ捕まっちゃう……!」

佐天「そうだ、朝のプロペラ……あれがあれば……!」ゴソゴソ

佐天「あった! って、これただの竹トンボじゃん!? こんなんで飛べるかぁっ!!」ポイッ

佐天「漫才やってる場合じゃないんだって、頼むよ~!! これも違う、あれも違う……」ポイポイポイッ

佐天「ああもうっ、座布団だのしゃもじだの使えないものばっかり……何で肝心な時に出て来ないのよぉっ!?」ウワーン

スキルアウトB「おおっと、残念。追いかけっこは終わりだ」

佐天(──っ、回りこまれちゃった!? ど、どうしよう……)

スキルアウトA「ようやく捕まえたか……ったく、逃げても無駄だってのによぉ」

スキルアウトC「ま、手間かけさせてくれた分は、この子にお願いしようじゃねーか。なかなかの上玉だぜ?」

佐天(うぅっ……せ、せっかく能力者になれたのに……)

スキルアウトB「おーおー、怯えちゃって。カワイイなぁ」ヒヒヒ

スキルアウトA「安心しな、お嬢ちゃん。俺たちがすぐに楽しませてやるからよぉ?」







??「──誰が、誰を楽しませるって?」


スキルアウト「ああん?」

スキルアウト「なんだ、テメェは?」

上条「いやー、道々に菜箸やら盆栽やらが転がってるのを見たときは何事かと思ったけど、お陰で辿るのは結構楽でしたよ」

スキルアウト「誰だって聞いてんだろ、答えろ!」

上条「俺が誰かなんて、そんなのどうでもいいんだよ。それよりさっさとその子から離れろ」

佐天(……え? 何この状況?)

スキルアウト「ちっ、変なのがしゃしゃり出てきやがって……興が冷めちまったじゃねーか」

スキルアウト「悪いが、俺たちゃこれからお楽しみタイムなんでな。見逃してやるからサッサと消え───」

上条「おらぁぁッ!!」バキッ

スキルアウト「がはっ!?」

スキルアウト「こ、この野郎いきなり!?」

スキルアウト「ガキが……これでも喰らいやがれッ!!」ボオッ

上条「うおっ!? 危ねえッ!!」

スキルアウト「んなッ……、炎が欠き消えた!?」

スキルアウト「コ、コイツ何しやがったんだ!?」

上条「いきなり人に向かって火の球ぶっ放しやがって……パイロキネシストかなんかか、あいつ?」

佐天「あ、あのー、あなたは……?」

上条「ん? いやぁ、俺は怪しい者じゃないですよ。それより怪我とかはしてないか?」

佐天「え? あ、はい」

上条「なら良かった。……とりあえず俺があいつらを上手く引き付ける。その間に君は逃げるんだ」ゴニョゴニョ

佐天「え? いや、でも……」

スキルアウト「何をコソコソやってやがる!」

スキルアウト「テメェ、覚悟は出来てんだろうなぁオイ!?」

上条「今のうちだ、早く……!」

佐天「は、はいっ」タタッ

スキルアウト「っ、女が逃げるぞ!」

スキルアウト「待ちやがれ!!」

上条「おっと、お前らの相手は俺だって言ってんだろうが!!」



佐天「ハァ……、ハァ……」タッタッタッ

佐天「こ、ここまで来れば……何とか……。あー、もうダメ。ホントに今日は厄日だ……」

佐天「けど、誰だったんだろう、さっきの人……おかげで何とか逃げられたけど。あ、お礼も言ってないや」

佐天「せめて名前ぐらい聞いとけば良かったかなぁ。まあ、そんな余裕全くなかったけどさ」

佐天「うう、階段上るのもしんどい……。明日から丁度休日だし、もう少しちゃんと能力について調べよう……じゃないと、こっちの体がもたないよ」

佐天「とりあえずまた初春とか御坂さんたちに相談してみようかな。ああ、そうだ、あとあの山のような宿題も片付けていかないと……」

佐天「…………」

佐天「私、レベル上がったんだよね……?」



今回の秘密道具

『タケコプター』
皆さんご存知、毎回お馴染み、登場回数歴代トップのレギュラーナンバー。
お手軽に空中飛行が味わえるが、ご指摘通り大長編では電池切れするシーンが多い。

『桃太郎印のきび団子』
今回はただの食料として扱われたが、本来は食べた動物を懐かせる道具。
本当は団子ネタもあったのだが、都合により割愛。
人間には効果があったりなかったりと、割と曖昧。

『ほんやくコンニャク』
食べると外国の言葉や宇宙人の言葉はおろか、機械の言葉も分かるようになる。
見た目はただのコンニャク。
その便利さから、登場回数はそこそこ。
ちなみに今回登場したのは、ほんやくコンニャク『お味噌味』。

『くろうみそ』
食べるだけで何をするにも大変な苦労を伴うようになる。
今回の主な原因。
別に嫌がらせを受けるようになるわけではないので、原作とは微妙に効果が違うような気もするが……。
ま、日常生活を送るのに苦労したってことで。



小ネタ



 ──ジャッジメント第177支部


初春(大丈夫かなぁ、佐天さん……。最後は幽霊みたいな足取りで職員室に行っちゃったけど……)テクテク

初春「こんにちは~」ガラガラ

白井「──それでですね……あら、ご機嫌ようですの」

固法「こんにちは、初春さん」

初春「遅くなってすいません……」

固法「そんなに遅れてないわよ。今日は大きな事件も起こってないし」

白井「そうだ、初春なら知ってるかも知れませんの」

初春「何かあったんですか?」

固法「何かあったってわけじゃないんだけど……。実はね、今日の朝、女の子が猛スピードで空を飛んでたって噂が話題になっててね」

白井「しかもその女性、聞くところによると柵川中学校の制服を着ていたらしいんですの。初春、何か知りませんこと?」

初春(………佐天さん、やっぱり見られてたみたいです)



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