11月25日の田の浦の様子をお伝えします。
山の伐採は進み、巨大なショベルカーが、運ばれてきた数十個の一辺2mほどの巨大なサイコロから
ぶちまけられた地盤改良材(セメント)をかき混ぜていました。
あの肥沃な黒土からはもう二度と植物は育ちません。(写真1)
最前線に座り込んだ時に見える風景。(写真2)
中国電力上関現地事務所から副所長が久々にやってきました。(写真3)
現地事務所に副所長は5人いますが…。
その副所長さんが、あまりに勝手な理屈ばかり言うので、抗議行動をしている誰かが思わず叫びました。
「自分に都合のいいことばかり言うな!」
すると副所長さんは咄嗟に反論しました。
「自分に都合のいいことを言ってるのは、そっちも一緒だろ!」
ちょっと待って下さい。私たちがいつ自分たちに都合のいいことを言いましたか?
放射性廃棄物の問題。
廃炉の問題。
核兵器製造の問題。
毎秒190トンの7度温められた温排水の問題。
生物多様性のホットスポット、瀬戸内の聖地、田の浦が今にも埋め立てられそうなこと…。
何一つ私たちにとって都合のいいことはありません。むしろ自分に都合の悪いことばかりです。
副所長さんが自分の考えを当たり前のものに思い込んでしまっていることがよくわかりました。
「みんな自分に都合のいいことばかり言ってるから、私も都合のいいことだけしか言わない。」
ごめん。私はそんなふうに考えたこと無いから、びっくりしてしまいました。
私は金にはならないし、自分に子供もいないけれど、日本の七世代先の子孫たちのためにやってるつもりでしたから。
さらに副所長さんは祝島の清水議員のことで、とても失礼なことを言いました。
「(この間の強風で倒れかかっている)あのフェンスがもし倒れたら、
怪我人が出るかもしれないと質問したら、その時には清水さんは責任をとると言った。」
と言いました。
「そんな言い方してないじゃないっー!」
女性の声が響きます。
で、副所長さんによく聞きただしてみると、
「…私がそう質問した時に、清水さんはずっと黙っていました。」
「当たり前やろ!そんな責任なんか取れるか!」
ヤジが飛びました。
「…そして清水議員の回りにいた女性たちが、その時には私が責任とると言いました。」
「なんだそれ?じゃあ、清水さんじゃないじゃん!さっき清水さんが責任とるって言ったってのは何なんですか?」
「現役の町議員さんに対して失礼じゃないですか。言っても無いことを言ったようにでっち上げられたわけですよ!」
抗議の声が飛びます。清水議員に謝罪するように再三求めましたが、一切訂正、謝罪の言葉はとうとう聞かれませんでした。
副所長さんを始め、すべての中国電力社員たちが目を反らし、口を閉ざします。(写真4、5)
「誠意が無い!」「台船帰れ!」の声の中、副所長さんを先頭にぞろぞろと無言で引き上げて行きました。
別にその副所長さんを個人的にやり玉にあげるつもりもありませんが、副所長という責任ある立場の人が、
そんな無責任な考え方をしていることに驚き、呆れてしまいます。
そして中国電力という大企業のやり方がこの会話にシンボライズされているように思いました。
田の浦は穏やかで、若者たちとネコがのびのび元気に動き回っていました。(写真6、7、8)
追伸。一隻残っていた台船もとうとう引き上げたそうです。
ずっと24時間体制で監視して下さった祝島の漁師さん、虹のカヤック隊の皆さん、ありがとうございました☆ホントにお疲れ様でした!
もう二度と台船が田の浦に来ませんように。
虹の手紙は転送・転載大歓迎です♪
最終更新:2010年11月27日 16:03