基本用語
◇基本用語
- 天羅:この世界。
- 紗(しゃ):世界に満ちるエネルギ-。いわゆるマナと考えると分かりやすい。
- 珠(おうじゅ):希少な金属。人の想いに感応する。武器に埋め込んであるものは球状にしてあり、殺意に反応して爆発し、威力を上げる。これで作った武具などは高価であり、所有することは王族や金持ちにとって一種のステータスである。
- 業:心に積もっていくもの。魂の穢れ、俗世のしがらみ。反面、経験の豊富さでもある。
- 因縁:心をつなぎ止めるもの。
- 修羅:理性を失った人。業が108を越えてしまった存在。いわゆるジャーム。
- 明鏡(めいきょう):銅鏡によく煮た形状の機械。いわゆるコンピュータみたいなもの。これに接合(せつごう=魂をつなげる)することによって、情報の通信やヨロイの操縦などさまざまなことを行うことができる。
- 機面鏡(きめんきょう):明鏡のコピー。神宮家以外が明鏡を作ろうとした結果。性能は明鏡に劣るが、金剛機やヨロイを動かすことはできる。
◇アーキタイプ
- ヨロイ:巨大ロボ。明鏡との接合によって動く。操縦者の業は低いことが求められるため、無垢な子供が選ばれることが多い。
- 陰陽師:術使い。式神とか飛ばす。
- サムライ:珠を体に埋め込み、自らに憑かせた式を起動することによって人外の力を振るうことができる戦士。
- 法師:いわゆる坊主。だが法術や拳法を使うのでモンクに近い。
- 機人:体を機械で改造した人々。
- 金剛機:ロボット。修羅の魂を封じた明鏡を原動力にして動いている。「高速機動」という能力を持ち、めちゃくちゃ強い。機面鏡を使ったものは「機面金剛機」と呼ばれ、性能は少し金剛機に劣る。第一幕で薫が倒したのは機面。
- シノビ:忍者。闇の世界の住人。
- 傀儡(くぐつ):作られた人形。術によりほぼ人間と変わらない能力を持つ。愛玩用が多いが、影武者用に作られることもある。
- 蟲使い:蟲を体内に飼う者たち。人々から忌み嫌われていることが多い。
- オニ:いわゆる鬼。角が特徴であり、大地の声を聞ける。イメージはネイティブアメリカン。彼らの心臓にあたる「心珠」と言う器官は莫大な霊力を秘めており、そのために彼らはよく狙われる。
- 神官/巫女:天羅を支配する一族「神宮家」に仕える者たち。明鏡を使いながら各地を見張っている。
- 妖(あやかし):妖怪。自然発生するものや、器物が転じたものなどがある。強力だが、何らかの弱点を持つことが多い。
+
- ヨロイ狩り:ヨロイすら倒せる巨大な刀「八連斬甲刀(はちれんざんこうとう)」を使う者たち。
- 銃槍使い:銃と槍が一体になった武器「銃槍(じゅうそう)」を使う者たち。
◇専門用語
- 名代(かばね):国を支配する人物。神宮家の許しをえて、国を運営する。
- 明鏡剣士:明鏡が組み込まれた刀、「明鏡剣(めいきょうけん)」を操る剣士。
特殊な才能と修練が必要とされるためその数は少ない。
- 明鏡ネットワーク:神宮家は明鏡同士をつなぎ合わせ、一瞬にして情報をやり取りすることができる情報網を有している。
今で言うネット通信のようなもの。
◇今回のシナリオの用語
◆登場人物
◇ハンドアウトNPC
- 常吹桐人(きりひと) (旧名:齋木桐人 さいき・きりひと)/男性・14歳
「…うん、でも、兄さんは僕の知らない僕を知ってるよね」
常吹国の第四王子。故・紀陽国名代、齋木柊馬(さいき・とうま)と白藤の子。
母親譲りで線が細く、顔は整っている。
施鬼ヶ原の戦いの後、白藤と共に常吹国に連れてこられた。以後、武尊や城の者たちからいじめを受けながら暮らす。
本人は非力であるが、明鏡剣士の才があり、接合によって並の剣士以上の能力を発揮可能。
居合いの構えから紅い斬撃を飛ばすことができ、それによって薫に攻撃した。
所有する明鏡剣は血のような色をした紅い剣。ちなみに、父の形見である。
第零幕―― 彰司の言葉によって猫を斬るのをやめる。
だが、同じく彰司の言葉によって、二人の兄を廃する可能性に気づく(CP+1)。
第一幕―― 彰司と薫の前に現れ、鈴の身柄を要求する。「腕」と共に薫に攻撃するが、討ち漏らす。
彰司に頑張れと言われ、受け容れられ、協力を申し出られる(CP+?)
「儂の他に神仏に喩えられる者がいるなら、是非会うてみたいものだ」
アーキタイプ:天下人/ヨロイ狩り/竜騎兵
当代の王。武勇に優れており、武断政治を行う。武尊、法正、彰司、桐人の四人の王子を持つ。
「施鬼ヶ原の戦い」によって紀陽国の美しい奥方、白藤を手に入れ、側室にした。
得物は「天の羽々切り(あめのははぎり)」という巨大な八連斬甲刀。
愛馬「黒旋風(くろかぜ)」に跨りながら戦場を駆け回るその姿は、味方に希望と畏怖を、敵に恐怖と絶望を与える。
第零幕―― 施鬼ヶ原の戦いにおいて敵を蹂躙。凪と会話し、その才を気に入る。
第一幕―― 凪に「翡翠の宝剣」を彰司から取ってくるように命令。
また一幕の最後に、二つの剣を揃え一つにした者を王にすると発表した。
「大根持ってきたでよ-。ゴボウや人参もあるべな」/「こらー、しょうじ、また悪さしてー!」
村長の娘。はしょった着物にほっかむりが普段のスタイル。
髪はショートカット。分かりやすい田舎訛りで明るく喋る。
村に来た薫を助け、定住を進めた。新参者に世話を焼くが、彰司には特に世話を焼いているようだ。
第一幕で薫にオニの神通力「恵み(ミグ)」を使用。それによって角の封印が解け、オニであることが判明した。
その後現れた桐人にさらわれそうになるも、蟲の能力を限界まで引き出した薫によって難を逃れ、共に逃亡する。
- 腕(かいな)/?/アーキタイプ:傀儡、半妖、機人、?
「天羅一の大泥棒から、心臓を貰うってのも悪くねェな!」
2~3年前から戦場に出没し、兵士を殺して回る黒衣の人物。
時期的には「施鬼ヶ原の戦い」以後、出没するようになった。
低めの声で乱暴な男言葉を喋るが、全身を黒衣に覆われ顔もよく見えないため詳細は不明。身長はそこそこ高い。
傀儡をベースに改造され、おまけに妖化していることまで判明。
どうやら殺した相手の血を吸っているようだ。
■行動
第零幕―― 金沢笑左衛門と金沢一家を殺害。笑左衛門の心臓を奪う。
第一幕―― 金沢笑左衛門と凪の前に現れ、翡翠の宝剣を要求⇒二人には逃げられる。
また桐人の指示に従い薫を狙撃するも、薫の超人的な能力によって回避された。
■現在判明している装備
腕部-金剛爪・紫電筒/脚部-疾走輪
NPC
- 常吹武尊(とこふき・たける)/男性、享年28歳くらい/アーキタイプ:天下人/ヨロイ狩り
「どうやらお前には…格の違いを思い知らさねばならないようだな」
正室の子。武勇に優れると評判だが傲慢。
血と武勇を重んじ、側室の子である彰司と桐人を馬鹿にしていた。
父親を誇りに思い、上に立つ者はまずあのように力が無ければならないと強く信じている。
実は少し衆道も嗜んでいる設定であり、彰司に「お前は好みじゃない」といったのはそういう意味。
好きなのはあくまで美少年系。
第零幕―― 4年ほど前、何かと理由を付けては桐人をいじめていた。
第一幕―― 4年経っても桐人をいじめていた。
そして嵐堂から命を受けた凪を追い、彰司の前に現れ、翡翠の宝剣を要求。
その後彰司の屋敷に火を放ち、その罪を笑左右衛門になすりつけようとするも、笑左衛門の奥義に敗れ、死亡する。
また屋敷内に侵入した機面金剛機も彼が送り込んだものであった。
※ちなみに笑左衛門を後一歩まで追い詰めた二連撃は「霞二段(かすみにだん)」という。ロマ○サガ的に。
「兄さん、いくら本当のことだって言っていいことと悪いことがあるよ」/「な、何でもする、命だけは助けてくれェ!」
常吹国の第二王子。真面目だが小心。
武尊とはよく揉めていたが、武尊の方が立場は上だった。「正しいこと」やルールにこだわる癖がある。
2~3年前(和神31~32年)の「紀陽の乱」の最中、金沢笑左衛門に「珠の兜(おうじゅのかぶと)」を盗まれた。
(to Ygi:「珠の兜」はおそらく頑丈なので、なかなか壊れないかと思います。そこで「その時、金沢笑左衛門は「腕」と遭遇、爆散したが、「珠の兜」は「腕」がそのまま持って行ったために世間的には金沢笑左衛門が盗んでいったことになっている」…というのは如何でしょう。でも兜は壊れて「地獄まで持って行った」というのも格好良いですね/Sig)
■後日談
盗まれてしまったことは既にばれているが、別の「珠の兜」を用意して被っている。以前のものに比べると質は劣る。
その他NPC
- 瀬羽谷九兵衛(せわや・きゅうべえ)/60~70歳くらい
「少しは上に立つ者としての自覚を持って下され、彰司さま!」
常吹国の臣であり、過去における彰司の世話役。義理に堅いが頭も固い。
周囲からは色んな理由で疎まれがちな彰司を心配し世話を焼く。
だがあまりにも彰司が飄々(ひょうひょう)といたずらして回るため頭の血管とストマックに直接ダメージを食らう日々を過ごしていた。
3年前、彰司が辺境伯に任ぜられて、心配しつつも安心していたが、今回のことで多分すごいびっくりする。
多分御家人だが、彼のセッションはまだ始まったばかり。まだまだ死ねない。
伝統と血を重んじているため、桐人に対してはあまり快く思っていない。
- 奔多平八郎只克(ほんだ・へいはちろう・ただかつ)/30~40代くらい
常吹の武将。臆病で怠け癖があり、その逃げ足の速さから「逃げの平八」と言って笑われる駄将であった。
2~3年前の「紀陽の乱」の時に辛うじて勇気を振り絞り、主君・法正を身を挺してかばうものの、気絶。
財宝と主君(こちらは無事だったが)を金沢一家から守りきることができず、激しく後悔する。
その時、彼は自らの甘さを悔い、「只、己に克つ」ことを誓願して「只克」と変名した。
その後、彼は一琴坂(ひとことざか)の戦いにてただ一人殿(しんがり=最後衛で味方を逃がす役目)を務める。
その時、敵である大杉右近はその忠義心に感心し、彼をわざと逃がした。
その後に大杉が詠んだ歌がこれである。
「法正に過ぎたるものは二つあり 珠(たま)の兜に奔多平八」
――大杉右近、一琴坂の戦いにて
日枝阿空『天羅世々戦絵巻(てんらぜぜいくさえまき) 常吹の章』
なおこの歌の解釈であるが、法正はこの戦いの時、代わりの「珠の兜」を用意していた。大杉もそのことを知っていたと思われる。
「本物の珠の兜は奪われた上、今度は大事な部下さえ失う所だった。全く確かに、どちらも法正の手には過ぎた物だよ」
そんな皮肉がこの狂歌に込められているのかもしれない。
◇場所
僭越ながら、
こちらにて補足させていただきます。
なお、常にGMにはPLが投げつけた設定を改変し、書き換える権限がございます。
◇物品
二対の剣。嵐堂はこの二対の剣を「一つ」にし、持ってきた者を王とすると宣言した。
蒼い物の方は「しょうじ」に、母が形見として渡したものであり、母の家に代々伝わる物であったらしい。
最終更新:2011年04月07日 19:03