春晶 詔

●Name「かすが、と読む。変っているだろう? 覚えておいてくれたまえ」
春晶・詔【Kasuga・Mikoto】

●Codename「なに、昔とった杵柄というヤツだ。今は自主的に名乗りはしないさ」
折れぬ神意【-Invincible Providence-】

●Birth「若く見えるかい? それはそうだとも。実際私は若いのだから」
A.D.2083/12/23:Age/23

●Sex「……まあ、不本意ながら偶に間違えられる事もあるがね」
Male

●Style「言霊、というものが在る。要は自分を如何に信じることが出来るか、だよ」
Karisma=Karisma◎ Hilander●

●Image「毎朝、鏡を見て身嗜みは整えるべきだ。それが紳士としての勤めなのだから」

 身の丈は170cm前半、必要最低限に筋肉が絞られた細身。艶のある黒髪を背中まで伸ばし、細いピンクの紐で縛り一本の尻尾にしている。肌は人に比べて白いが、健康的な色の範疇である。瞳の色は右が明るい鳶色、左が瞳孔の縦割れた金瞳。変装時以外はカラーコンタクトやサングラスで隠すなんて真似はしない。デザインの古い茶色のボギーコートを羽織って街中を踵を鳴らして歩く姿がよく目撃される。

●Setting「ようこそ、春晶快奇浪漫相談所へ。――さて、用件はどんな浪漫だろうかね?」
 トーキョーN◎VA、イエローエリア。世辞にも上品とは決して言えない街の中央区に、一際異様な建物が建っている。まるで古い御伽噺の世界、CDな造りの庭付きの豪邸。木目の美しい表札には、達筆な文字で大きくこう書かれているのだ。『春晶快奇浪漫相談所』と。
 一見妖しげな家屋の住人は、現在三人が確認されている。一人は、執事服の良く似合う背の高い老紳士。洗馬【Seba】という名の使用人だ。今年で何歳になるか、という話は誰も聞いたことがない。昔は裏社会で暴れていたとの噂もあるが、人当たりの良い“お爺ちゃん”である。
 もう一人は、正確に言えば人ではない。金枝玉葉【Kinshi-gyokuyoh】という機械人形だ。小さく冷たく硬い金属の躰の内に、熱いオイルの血潮が流れる寡黙な好漢である。
 そして、春晶・詔。未だ青年ではあるが、彼こそ屋敷の主であり当事務所の所長である。ある日突然、彼はトーキョーN◎VAに現れた。それ以前はやれ聖母殿のエージェントだった、やれ秘密結社の幹部で組織を抜けてきたのだ、などと無粋な噂が流れたが、そんなことは些細なこと。彼が奇妙な邸宅に居を構え、萬屋業を始める内に彼の人柄は次第に知れ渡っていった。
 幼い少女の頼みから、国家転覆の一端まで、彼が請け負う仕事は多岐に渡る。しかし、それを請けるには大事な条件が有るのだ。「所長の琴線に触れる依頼であること」である。暗殺、誰かを陥れる為の裏工作、収賄など、そういった類の犯罪は決して請け負わない。とうに見飽きた、とでも言うような表情で間抜けな依頼人は屋敷から詔に蹴り出されるのである。そういった一種の清々しさに、周囲の住人は彼らを歓迎した。幼い子供達と戯れる詔の姿もたまに見受けられている。
 ただ、時折詔の周囲で“おばけ”を見たというものたちがいる。これもあくまで噂でしかないが、そういった奇妙な話も『春晶快奇浪漫相談所』に人を集める要因の一つである。ただ、所長が仕事を選り好みし過ぎるせいで、仕事をするのは月に一度あるかないか、のようだが。しかし彼らが金銭的に困っている様子も見えない。全く以って不思議の限りである。

●Indeed「大丈夫だ、心配することは何も無い。――こう見えても、私は色々と経験豊富だよ」
 遥か昔、地軸が傾く以前より異能を行使していた春晶【歌透-Kasuga】の民、一言主【Hitokotonushi】と謳われる言霊使いの一族である。言霊とは、言葉に込められた意志であり、意義であり、意味である。即ち、心。即ち、魄。他者と自身の言葉<こころ>を支配する者。ニューロエイジになり人体を構成する言葉、遺伝子すらも支配することに成功した春晶の民は、その威を以って真教教会“聖母殿”異端改宗局嘱託祓魔師となる。自身の存在を保証する代わりに、能力を対価として組織に貢献する。よくある話で、詔も幼少の頃よりそうして暮らしてきた。
 ある日、聖母殿に“悪霊”憑きの少女がやってきた。マリア、旧世紀の一神教の聖母の名を持つ幼子。寂しげで不安そうな表情を浮かべる彼女の世話を、生来面倒見のいい詔は進んで引き受ける。年齢差から兄と慕われ、自身の心の安寧も得つつ、やがて審判が下る。彼女は“悪霊”憑きではなく、“聖霊”に見初められた娘なのだと。詔と同じ活法具として認定され、系統は違うが教官としてそのまま詔が就き、ある程度の訓練の後に彼女は軌道への布教の為の第一波として送られることになった。そしてその流れで、詔も軌道に上がることになる。変らず、世話係兼護衛として。後進の育成も度手がけており、活法具候補生のエステルらに惜しまれつつ。――そして、笑顔で去った詔がドゥーム・ド・モスクに戻ることは無かった。
 軌道に送られてから一ヶ月、それなりの安定した生活を送っていた詔は一人で歩いていたところを刺客に襲われる。それは真教浄化派、“氷の静謐”のテロリストだった。新たなる聖女の誕生を好しとしなかったのである。その凶弾は運良く急所を外れたが、詔は意識を失ってしまう。そして次に気がつけば、キャンベラAXYZの廃倉庫の中だった。自分の不手際に歯を食い縛り、詔は世界を放浪することになる。マリアの安否を確かめる為、真教浄化派の動向を掴む為。
 その間、色々な事があった。かつて争っていたM∵C∵A、殺戮と混沌の逆十字教会からフリーになったことから「以前からお前の実力は買っていた。どうだ、私の仲間にならないか?」「いや、残念だが先に終らせなければならないことがある。それが済んだら考えさせてもらおう」「……むう」と殺戮人形と会話をしたり。とある女大公に「中々に甘露そうな血脈、気に入りました。元・教会の貴方を誑かすのもまた一興。どうです、一曲踊りましょうか」「いや、申し訳ないが(後略)」「……むう」勧誘されたり。活法具となったエステルに「兄さん、どうして戻ってこないんですか? あれは兄さんの責任じゃないというのに……」「ケジメ、というやつだよ。自分自身とマリア、それから奴らに対する、ね」「……まったく、ウェットなんだから」「……むう」戻ってくるように説得されたり。某国のとある遺跡にて機械人形を発掘して、『Ga!』「何だ、これは?」『Ga!』「……むう」主従の契約をしたり。そうして事件から三年経ち、詔はトーキョーN◎VAに流れ着いた。(以下Settingへ)
 最初に述べたとおり、春晶の民は言霊使いの一族である。その言ノ葉を以って他者を圧倒するのが本来の異能の行使だが、詔は一段上の階梯に至った。『神性との契約』である。意志を込めた言葉により、神性を現世に具現し使役する能力である。従える神の名は『天津帝星【Amatsu-Mikaboshi】』、肘王、卑弥呼、ナポレオン、ヒトラー、その時代の覇者の頭上に常に輝いていた、と言われる星を具現化した神性である。その者の威が欠けると同時に砕け、再び相応しき者が現れるまで眠る、とも言われる。それを従えた詔の威厳は、かくたるものなのか。その堂々たる態度と他者を圧倒する霊威故、“聖母殿”からは法具腕“神意-Providence”とそれに由来する“折れぬ神意-Invincible Providence”の字を戴いた。だが、件の事件からは腕と字を用いて仕事は行っていない。――神をも従えた言ノ葉の刃は折れてしまったのだろうか?
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