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第三話:ニギワイ -A&U-

大雑把な流れ

 簡単に言うと、「もうすぐ行われる祭の準備中、何だか危険な匂いのする事件が起こってるから解決しろ」という依頼。
 依頼と言うよりは、もうちょっと何と言うか、アレだけど。ホシを上げたやつには賞金が出るぞ形式。ついでに猫探し。
 第一話より掲示板に貼られっ放しだった猫探し、ゲーム内で二週間の時を経てようやっと解決。すごいな子猫の生命力。
 さておき、楽しげな雰囲気の中、立て続けに湧き出る不穏な気配。街中の蛮族の影、盗賊の後姿。ちょっと不穏すぎやしませんか?
 そんな気もします。でも悩むのは後。まずは解決するのが先ですよ。とりあえず蛮族倒し、とりあえず盗賊捕らえ。
 ううむ、見えた答えは何ぞこれ? いまいち納得がいかないような、いくような。その辺は次回以降にすっきりさせます。そんな感じ。

シナリオネタ

 前二話のネタのもうちょい大きな存在主張、それから楽しい話(の準備の雰囲気を出す話)をしよう。そういう意識。
 ううむ、何だか不穏な気配が強くなりすぎてしまったような。悪い癖です。もうちょっと薄くなるよう頑張ろう。

  • 不在のニカとレックス
 ニカは謎の遺跡と謎の呪文に関する手掛りがあった。レックスは元パーティに追いついて見ようと出立。
 そんな感じで一時離脱(PLが欠席)。次回参加時にその辺のやりとりは描写されます。多分。

  • ねじれた狐の巣穴亭でウェイトレスをしているカイ、厨房に立つソラ
 NPCのキャラ立て自己主張。まあ、親近感を持ってもらえたら、的な試みで。こいつらも結構このGMでは定型な性格。
 日常の雰囲気って大事にしたいと思うのだが、その辺上手くできてるだろうか。どうだろうか。ううむ。

  • 焼魚定食を注文できない操霊術師、アゲハ
 新NPC登場。このおどおどっぷりを強調する為にアッパーなカイをウェイトレスに配置した、というどうでもいい事情もあったり。
 セッション中に言われましたが「前髪で目が隠れているとギャルゲの主人公っぽい」ってのは、いつ頃からお約束ではなくなったのかな。
 得意分野(魔術の成立、歴史関係、術式研究の類、要するに実践以外)になると口が回るようになる、よくあるタイプ。
 祭が終わってから地下水路の浄水施設にフィールドワークにいくんです、と告げてこの場は退場。

  • 華々しき祭、『星誕祭』(※前編未発表情報)
 セイタンサイ、と読む。今より昔、ステラという名の少女が“剣”の力でこのトスターの地を護ったという伝説がある。
 それに感謝し彼女を讃える為の祭である。文献によれば、言葉を喋る剣を友にしていたとかいなかったとか。その所在は現在不明らしい。
 KAGIYAをはじめ、有名な芸術家たちが集まり、盛大に行われる予定。

  • 隣町で起こった爆破テロ
 詳細はまだ分かっていないが、市議会が爆破テロにあったのだとか。議長ら重鎮に被害はなかったものの、一般議員らの死傷者数は多い。
 ホシはティーゲル、という名の蛮族。恐らくドレイク。なんかヤバそうな気配しかしてこない。すごいヤバい。マジヤバい。頭悪いなこの文。
 自由都市同盟全域で指名手配された模様。

  • 翌朝、賢者の学院に侵入者?
 なんでも三階倉庫から「エンジェルリング(対象の時間を停め、仮死状態にする。ルールブックⅠ参照)」が盗まれたんだとか。
 カンパネルラの元・冒険者の勘によれば、侵入者でなく内部犯の仕業ではないか、とか。賢者の学院に侵入、とかどんだけー。
 目撃者の情報によれば、「身長180程度、顔は童顔気味だが雰囲気は鋭い、壁をずるりとすり抜けて脱出した」らしい。ええー?

  • 自称“探偵”セイロン、再び
 なんかたまたまモンタージュに近い風体だったため、犯人と疑われたのはGMも予想外。おおっと。違うヨ?
 さておき、彼の口からちょっと重要な情報が出てきました。

  • 犯人が使った逃走手段、存在するはずのない魔法「ゲート」
 古代の文献に残されていて、たまたまセイロンと付き合いのある冒険者が知っていたらしい、謎の魔法。謎の魔法。
 どうやらこの世界には、過去の文明とも合致しない正体不明の遺跡がいくつか存在するらしく、そこから発掘された謎の呪文。謎の呪文。
「ゲート」の内容は、A点とB点の物理的な距離、障害を無視し移動するもの。これを壁を通り抜けるように見せかけて使ったのではないか、という推測。
 謎の魔法、謎の呪文、正体不明の遺跡。あれれ、どこかで聞いたような言葉だな? あれれ、どこかで聞いたような言葉だな? 二度言います。

  • それはさておき猫探し
 これはちょっと自分らの手に収まる話じゃないかな? と判断したPCらはとりあえず貼りっ放しだった猫探しの依頼を解決しようと動きます。
 依頼人は王様通りにある花屋「ヌワラエリヤ」の娘、アマレット(人間.女性.10)。報酬はぶたさん貯金箱ひとつ分(50ガメル分)。
 先ほどセイロンから探し猫は「地下水路に落ちたらしい」との情報を聞いていたので、速攻速攻即解決。超あっさり。メイン筋ではないから、そんなもの。

  • 自由都市同盟の地下に張り巡らされた上下水道、浄水施設
 アゲハとの会話でもちょっと出てきた地下水路。それは魔道機文明時代に作られた、巨大な遺跡だそうな。
 都市部では網目状に水路を張り巡らせ循環させ、街道下ではそれを一本にまとめ管理する円環型。自由都市同盟の水源の七割を占める。
 都市の下に遺跡があったのではなく、遺跡があったから都市を造った。そんな歴史があったとかなかったとか。
 また、水路内に紛れ込んできた異物を排除するためのクリーニング・ユニット(蟹型、自己修復能力アリ、複数体存在)が常時警邏している。
 自由都市同盟のエンターとネスト、フィーンとライマーク、それぞれの中間地点に浄水施設があり、月に一度大放水を行う。

  • 猫を助けた帰り道、謎の男と蟹料理
 トスターへの帰路で、クリーニング・ユニットが交戦している気配を感じたPCら。向かってみれば、何やら怪しい男とカニが1vs1で戦闘中。
 よくよく見れば、賢者の学院に侵入したという男の様相に似ているような。レイシアーがセンスマジックしたところ、男のザックに何らかの魔法反応。
 見ているとカニの増援が来て、自分たちも見つかってしまうかも。ということでカスミを除く四人は安全圏まで撤退。
 カスミのみその場に残って男を観察してみると、男はかなりの実力者であり、何やら時間を稼ぐような戦い方をしている様子。
 ううむ、何ぞこれ? と考えていると男のナイフ投擲によりカニにカスミの存在が露見、こりゃまずいとスタコラサッサ。
 結局男が何故ここにいるのか、何をしていたのかは不明のまま地下水路から撤退することに。

  • こいつは臭いな、不快で不快で目が覚めちまった
 下水道から上がってきたPCたちのことではなく。蛮族退治でないなら暇だー、とセッション開始時からセリフのなかったヴィントがお目覚め。
 彼曰く、「この街の中に蛮族の匂いがする。誰かに命令されて動いているような、小物の匂いがプンプンするぜ」とのこと。
 先日聞いた隣都市での爆破テロの件もあり、警戒し動き出す一行――と思いきや、狐の巣穴亭でまずはディナー。美味しいです。


ここまで前編。ここから後編。


  • ニカ、合流。
 前回欠席だったニカが合流する為、それまで何をしていたのか、という話。
 実はセイロンは昔ニカの出身集落を訪れていたことがあったんだよ! な、なんだってー! という流れ。
 ここで新しいNPCを出すのも面倒臭かったので、カンパネルラかセイロンの二択。動かしやすいセイロンの方になりましたとさ。
 それはそれとしてもう一人、一族の生き残りがいるということがセイロンの口から語られます。自由都市同盟の一角ライマーク、そこを治めるエンダー伯という人物に保護されているとか。また、現在隣都市ネストで行われている代表会議に伯のお供としてやってきているらしく。そりゃあ居ても立ってもいられない、ということで、ニカは出立。

  • ニカ、爆破テロに遭遇。
 ニカのシーン、その二。ネストに到着したニカは無事、幼馴染と合流。再開とおたがいの無事を喜びます。が、その直後。
 大会議場が爆発。何事だ、幼馴染が伯の無事を確かめに走り出した横で、ニカは(ヴォルケは)路地を縫うように走る蛮族の影に気がついた。
 幼馴染と別れ、追跡したニカは難なく(判定もなく)蛮族を捕らえることに成功。蛮族は自決するが、「次はトスターだ……ッ!」との言葉を残した。
 これは危険なのではないか? とニカはトスターへと戻るのであった。ここまで回想。

  • ばんぞく を さがそう!
 ネストから戻ってきたニカと合流し、街中に感じる蛮族を探す為に動くPC一行。ヴィントとヴォルケの蛮族センサーを利用して、夜の街を歩く。
 大まかな方向としては、市街地から外れた高級住宅街。松明に火を付けてうろついていると、自警団が寄ってきて時間が余分にかかる予定でした。

  • とうぞく を おいかけよう!
 蛮族を探す途中、住宅街で怪しい影。はっきりと視認できなかったが、地下水路で見かけた姿に似ていたような。
 どうするどうする? とひとしきり悩んだあと、ニカとエレクトラの二人が追うことに。残り三人は蛮族捜索。
(中略)二人は影を見失ってしまいましたが、影が入ったと思しき家屋は確認。印をつけて、夜が明けてから再捜索ということに。

  • この俺がやられても、第二、第三のこの俺が……っ!
 賢者の学院のお偉いさんの家に火を放とうとしていた蛮族、レッサーオーガのヘッツァーをあっさり撃破、捕縛した一行。
 ヘッツァーの名前元はWW2時代のドイツ製軽駆逐戦車から。小物っぽいイメージで。
 彼の横には、どこかで見たような紫色の狼。第一話からの再登場、キナンオオカミくん。今回の件には、ヴィルベルヴィントも関わっているとか。
 彼の口からはあまり蛮族連中の全体像は見えませんでしたが、とりあえず幹部は三人らしいことは判明。第一話のヴィルベルヴィント、第三話で名前だけ出てきたティーゲル。三人目の名前は【未定:きっとドイツ戦車系】。こいつらが出てくるか、それとも物語の影で別の連中に倒されて消えるのか、さてさて。

  • そして翌朝、現れたのは前髪を目が隠れるほどに伸ばした……おや?
 ヘッツァーを自警団に引渡し、報酬を得た一行。さて、盗賊の方を確認しようと住宅街に向かった一行。
 聞き耳を立ててみれば、人がひとり生活している気配。しばらくして出てきたのは、先日知り合ったアゲハでした。
 むむむ、と思った一行は理由を付けて昼頃にアゲハを狐の巣穴亭に呼び出します。その間に、周囲での聞き込みと家宅捜索を決行。

  • 聞き込みでわかったこと。
    • アゲハと母親が二人で暮らしていた。
    • 母親は身体が弱く、ここしばらく姿を見ていない。
    • いじめるのに理由はいらない。強いて言うなら金がないから。アゲハらは周囲の住民から虐げられていた。

  • 家宅捜索でわかったこと。
    • 狭い家。二部屋しかなく、玄関のある部屋が居住区。乱雑に詰まれた文献、資料。その中にはニカが見覚えのあるような謎の文字で書かれたものも。
    • もう一つの部屋は寝室。ベッドには母親が寝ていた。二度と起きてこない、眠りについていた。
    • 寝室のロッカーの中に、地下水路で見かけた男が持っていたサーベルを発見。古いものだが、しっかりと手入れはされている。

  • にか の あぷろーち!
 なんかそんな感じ。学院で課題を提出してきたアゲハとねじれた狐の巣穴亭で接触。担当はニカ。
 聞き込みや調査で分かった情報から、色々とさぐりを入れては見るものの、さっぱり微妙な感触しか返さないアゲハ。
「最近魔法を覚えているんです。独学だからちょっと不安で、しっかりと勉強している人に見てもらいたいんですけど、いいですか?」
 うさんくせぇー。けれど基本善人で疑ったりしないアゲハはホイホイ着いていき、街外れの広場で待ち伏せていた一行に囲まれます。

  • アゲハ反転、ウスバ登場。
 アゲハを総がかりで追い詰める一行。しばらくすると、アゲハの意識が朦朧として、別の人格が現れた。
 ここまで書いて気がついたが、なんだかシナリオネタというよりはシーンごとのあらすじですねコレ? まあいいや。
 このフラグは「アゲハに事件のことを強く意識させる」というもの。自身の記憶と矛盾する目撃情報、その辺で押されましたね。

  • ウスバの言い分。
 アゲハの人工心臓に宿る意志、ウスバ。彼は自身の犯行を認め、基本的に聞かれたことには全部答えるスタンスで話します。
 -お前は何なの?
   アゲハの人工心臓に宿る人格。アゲハの父は元冒険者で、その戦利品の中に転がっていた。“ツルギ”の基礎システムの初期型でもある。
 -何で賢者の学院に盗みに入ったの?
   母親の死期が迫っていた。治療費はない。エンジェルリングを正規に買う金もない。アゲハの魔法の実力では延命も無理。だから盗んだ。
 -どうやって壁抜けしたのさ?
   セイロンが言っていた通り、“ゲート”の魔法を使った。これもアゲハ父の戦利品の中に転がっていたオーパーツ。残り使用回数は二回。
 -地下水路にいたのはどうしてよ?
   結局、盗みに入って帰ってきたら、母親は既に死んでいた。間に合わなかった。地下水路に落ちた猫の噂を思い出した。だから。
 -どんな理由でも、犯罪ですよ?
   分かってる。悪いとは思っている。でも反省はしていない。自分にはそれが出来るだけの力があった。だからやった。力を持っているやつが強いんだ。
 -どうしてそんなにひねてるの?
   魔導機文明時代、そんな連中ばかり見ていたから。弱いやつは蹂躙される。そんなのは嫌だ。  ※力の信仰、蛮族寄りの思考?
 -ちなみに、君が引っ込んだあとにエンジェルリングをのせている母親を見たアゲハへのフォローは?
   ……あっ。

  • うっかりウスバ、おおらかアゲハ。
 一行に説教されて、「自衛目的以外には表面に出てきて戦闘行動を行わない」と約束するウスバ。
 手紙を書く→意識を切り替える→手紙を読む→返事を書く→意識を切り替える→、の筆談でアゲハもウスバの存在を認識し、和解。
 ウスバの行動をアゲハは認め、いわゆる二人三脚エンドを迎えました。きっと。多分。だったらいいな。

  • 最後の最後に、謎の狙撃手。
 これで〆でいいんじゃねー? 的な空気が流れたところに最後の一発。アゲハ/ウスバを狙った弾丸が飛来。
 危険感知判定に成功し命中はしませんでしたが、相手にも逃げられてしまいました。
 ヴィントとヴォルケ曰く、「恐らく蛮族。でも相手が纏っていたマントのせいか、さっぱり分からなかった」だそうな。
 そんな高性能マントなのか、あるいは蛮族ではなかったのか? そんな疑念を残しつつ、第三話:後編終了ー。



以下コメント欄。PLの方々も何か思うところがあったら書いてくだちぃ。
最終更新:2008年06月21日 01:23
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