湖のほとり。 一羽の妖精が恐怖にかられた表情でぺたんと座り込み、巨大蛙を見上げていた。
蛙が大きな口を開き、今まさに捕食しようとしたとき。
妖精の体を光がつつんだ。

そしてそれからしばらくの後、魔法使いの少女が箒にのって飛んでいると、湖の上空で彼女を見下ろす妖精を視認した。
「うふふふふ、ようやく見つけたわ魔理沙! もうあんたなんか楽勝なんだから!」
「負けたことを覚えていたのが驚きだぜ」
「ねえ、なんでか知りたい?知りたくないって言っても見せちゃうけど」
「見せちゃうって言われても何もさせないけど」
お互いにスペルカードを抜く。 魔理沙のもとへ、膨大なちからが急速に集まっていった。
「悪いが用事に追われてるんだ、まっすぐ行かせてもらうぜっ!」
そのとき、妖精の体は激しい光を纏う。
光が収まったとき、彼女の体は家屋ほどもある巨大な氷塊に覆われていた。
「ダイヤより硬い氷の鎧!あたいったら最硬ね!」
その圧倒的な光景に、魔理沙は戦慄した。そして同時に、自分の中に異様な高揚感がわきあがるのを感じた。
(わたしの切り札が通じるかどうか、やってやろうじゃないか)
さきほど溜め込んだ大魔力では飽き足らず、あとに控える難敵相手にとっておくつもりだったぶんまで総動員するつもりだ。
暴れ狂うちからを押さえ込み、標的を定めようと構えた瞬間。
妖精は眼前にはいなかった。
(馬鹿な)
魔理沙のなかで、警報が鳴り響く。 自分は破壊することにとらわれすぎており、周囲の警戒を怠っていた。
もうすでにチェックメイトなのだろうか。 ぞっとするほど冷たい死が、背中にぺたりとはりついたような感覚。
必死に周囲を探り、自らの活路を見出そうと努めた。

しかしそれはすぐに見つかった。目線の下に薄青い固まりが見える。
そのなかの妖精と視線が合う…意外にも表情は勝者のそれではなく、恐怖にひきつっていた。
妖精の羽には、氷塊の質量を支える力がなかったのだ。ただただ、自由落下に身を任せている。
だんだんと離れていく妖精を見ながら、魔理沙は瞬時に救出方法を検討し、しかしなにもしてやれないことが導き出されると、自分のふがいなさに歯噛みした。
「儚いな。 淡雪のようだ。」
眼下は遥か遠くで、氷は弾けて光を乱反射した。
















  • アホやwwwww
    けど妖精だし勝手に復活するとみた -- 名無しさん (2009-03-28 17:52:02)
  • 飛ばないで戦えば最強じゃね? -- 名無しさん (2009-05-02 02:40:17)
  • 地上で戦うとしても動けるかどうかが問題だよな -- 名無しさん (2009-10-17 16:37:45)
  • 落下途中で解除すれば助かったのかもしれないのに・・・ -- 名無しさん (2009-10-17 18:00:07)
  • きっと溶けるまで解けないんだろうな。 -- 名無しさん (2009-10-17 20:53:18)
  • 蛙を使い究明した新スペカによってさらに強靭になった体!


    -- あたいったら天才ね! (2011-03-20 14:37:13)
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