いつもの宴
博霊神社
皆が持ち寄った食材が
妖夢と咲夜の手によってご馳走に化けていく
アルコールが揮発する臭いがはやくも充満し
歌声と笑い声と罵声と悲鳴が飛び交い出す

めずらしく幽香が居た
夜雀とパチュリーに挟まれて
いくつか並んだ卓袱台にならんで

いつもの不敵な態度を崩さずにいた

ごはんがきた
いくつもの茶碗にこんもりよそわれたごはんを
霊夢がおぼんではこんでくるのだ

はい幽々子
はい橙
はいてゐ
はいルーミア


「ぇ・・・」
幽香は目の前に出されたものに絶句した
それは米ではなかった 有機物ですらなかった
「幽香?」
霊夢の笑顔
「は、はい?」
困惑する幽香
「好きだよね、肥料。お花は喜ぶもんね」
霊夢の笑顔が眩しい
「パチュリーが教えてくれたの。『植物は有機物を吸収できない、
 無機物に分解して与えないと』って。探してくるの苦労したのよ」
眩しい笑顔
「ぇ・・・私もみんなと同・・じ・・・」

宴の声が止まった
皆が幽香を注視していた
笑みがなかった
失望とすら受け取れる表情だった

「あ、あはは、そう、そうだよ!私肥料好きだし!」
皆の顔に笑みが戻った

結局、化学肥料と水しかもらえなかった
アルコールなんかのませたら枯れちゃうよね!と
新鮮な水しかもらえなくて
酔っ払ってるみんなのテンションについていけなかった


うぐ・・・ひっく・・・ひぐ・・・