※このSSには独自の設定やキャラの崩壊、グロテスクな表現が含まれています。そういった展開が苦手な方はご注意ください。
※先に『幻視の夜』『御柱の墓場』『天衣無縫』『魔法少女達の百年祭』
 『渡る者の途絶えた橋』『妖々跋扈』を読んでおく事をお勧めします。

































霧雨 魔理沙、普通の魔法使い。
強力な攻撃魔法を操る人間屈指の魔術の使い手。
その力で幾つもの異変を解決した、異変解決のスペシャリストである。
知名度も幻想郷で五本の指に入る程で、彼女を知らない者はそんなにいない。
人望も凄く、異変解決を周りの妖怪に頼まれる事も頻繁にある。これも彼女の実力と人気があっての話。
特に必殺スペルの『マスタースパーク』は、多くの妖怪を相手に勝利してきた最強スペルとして有名だ。
この一撃の前にどれほど多くの妖怪が敗れ去ったかは、皆目見当もつかない。
これ自体も相当強力なスペルではあるが、更に上をいく『ファイナルマスタースパーク』という隠し玉もある。
未だかつて、このスペルを攻略出来たのは幻想郷最強と名高い博麗 霊夢しかいない。
その霊夢でさえ『ファイナルマスタースパーク』には苦しめられたと言う。
最早、霊夢に次ぐ幻想郷最重要人物と言っても過言ではない魔理沙。
人の身でありながら努力と勉学でここまで登りつめた彼女は、その力で今日も異変解決の為に努めている
とは射命丸 文のインタビューの際に魔理沙本人が話した内容である。





それはとある夏の暑い日の出来事。
日が昇り気温が上がる前のまだ涼しい時間に、魔理沙は魔法の材料集めに出かけていた。
今日の目当ては迷いの竹林に生えている、数百年伸び続けた竹の葉だ。
長く生きた生き物には、何らかの力が宿ると言われている。
それと同じ事が植物にもあると考えて、こうして竹林までやって来たのだ。

「こんだけあれば十分だろ」

背負った籠に毟り取った葉を山のように入れると、満足そうに魔理沙は箒に跨り飛び立つ準備を始める。
するとそこへ何処からともなく、嘘吐き兎の因幡 てゐがやって来た。

「ちょっと、勝手に人の敷地で変な事しないでくれる?」
「変な事じゃない、邪魔そうな葉を毟り取ってやっただけだ。それに兎に人の事を言われたくないな」
「………いつもの事だから、もういいけどさぁ……ところで一つ訊いてもいい?」
「ん? なんだ?」

どうやら幻想郷屈指の実力者たる自分に何か質問があるようだ。
頼られるのは嫌いじゃないが、こんな時まで言い寄る輩がいるのだから人気者は辛い。

「勝利の秘訣なら弾幕はパワー! これに限るな」
「そんな事訊いてない。私が訊きたいのはスリル満点のお出掛けスポットだよ」
「…スリル……?」

何でも最近スリル溢れる場所に妖怪兎達を連れて行くのがマイブームらしい。
しかしもう近くには面白い所がなく、幻想郷中を飛び回っている魔理沙ならと思って話しかけてきたと言うのだ。
もっとも、どうせ本当は悪戯に使うつもりに決まっている。
だがそこは幻想郷一の人気者、この溢れる知性を頼ってきた者を邪見にする訳にはいかない。
ここはスリル満点かつ悪戯には使えないような場所を言って、華麗に切り返さなくては。

「そうだな……太陽の畑なんてどうだ?」
「…えっ」
「そうだ、それがいい。幽香とお茶会して来い。きっとゾクゾクするぞ」
「……あ、あのさ」
「それじゃあな、私は忙しいんだ」

そのまま飛び立ち、竹林を後にする魔理沙。
その表情はしてやったりと、にやついていた。
大方、崖や溶岩地帯でも出てくるのかと思っていたのだろう。
だがいくらなんでも妖怪が相手では悪戯には使えまい。
ましてや、あの凶暴な風見 幽香では尚更だ。
悪戯に使おうなどとバレた日には、ソテーにされてもおかしくない。
これでは、さすがのてゐも悪さ出来ないだろう。

「いや~、いい事をするのは気分がいいな!」

魔理沙はほくそ笑みながら、大量の竹の葉を背負って意気揚々と帰って行った。

「……さ、さすがに入っただけなら大丈夫……だよね?」

その数日後、風見 幽香は行方不明になった。





てゐに会ってから数時間たった夕暮れ時、再び涼しくなってきた幻想郷の空を魔理沙は上機嫌で飛んでいた。
今度の目当ては妖怪の山の旬野菜、今日の夕食に華を添えるつもりだ。
生憎山のどこに野菜が生えてるかは知らないが、守矢神社に行けば何か分けてもらえるだろう。
そう考え魔理沙は守矢神社にやって来ていた。

「お、いたいた。お~い早苗~」
「………魔理沙さん…」

境内では、信仰委員長の東風谷 早苗がせっせと箒で落ち葉を掃いている。
だがどこか表情は暗く、目も虚ろだ。
こんな時、優しく気遣ってやるのも人気者の使命に違いない。

「どうかしたのか? 顔色悪いぜ?」
「……聞いてくれますか?」

どうやら何か悩み事があるようだ。
普通なら目的最優先にしてしまうところだが、そこは天下の魔理沙様。
困っている相手を見過ごせないのも人気者の宿命なのだ。

「そうか、お前も年頃だもんな。でもな、香霖はダメだ。香霖は私のものだからな」
「………実は、諏訪子様がいなくなってしまわれて…」
「あ……」

てっきり恋の悩みかと思ったら、まったく関係ない話だった。
意味もなく惚気てしまって少し恥ずかしい。
だがそんなお茶目なところも人気者たる所以、完璧過ぎても周りからの支持は得られないのだ。
ちょっと抜けてるのが可愛い、そこんところ何処かの吸血鬼は分かってないから困る。

「そうさ、何も悪い事じゃない。これもチャームポイントなんだ、うんうん」
「…………」
「…あ、いや……え~と…諏訪子だっけ?」

どうもまたあの親馬鹿コンビが、余計な問題を引き起こしたらしい。
しかし今回はただの家出なようで何よりだ。
そもそもあの二柱は早苗を助けたいのか困らせたいのかよく分からない。
ただ愛情が物凄い勢いで空回りしてるだけなのだろうが、親馬鹿は何処ぞの魔界神だけで勘弁してもらいたいものだ。
だが家出した神を連れ戻す方法なんて、さすがにグリモワールにも載ってない。
諏訪子は子供っぽいところもあるし、好物でも出しておけばいいんじゃないか。
蛙の好物の虫を置いておくのは問題だが、神の好物の供え物ならどうにかなるだろう。

「……供え物でも置いといたらどうだ?」
「………そうですね! ありがとうございます!」

魔理沙の言葉を聞いた途端、さっきまで暗かった早苗の表情が一気に明るくなった。
何だかよく分からないが上手い事いったようだ。
しかし現人神だったら供え物ぐらい、すぐに思いつくんじゃないだろうか。
だがそんな事は早苗が持ってきた旬野菜を見たらどうでもよくなってしまった。

「いや悪いな、こんなに。それじゃあな、これからは仲良くするんだぜ?」

今日は二度もいい事をした、やはり人助けは気分がいいものだ。
大量の旬野菜も善行の証と考えれば、なんとなく誇らしく思えてくる。
今夜は美味しい料理も相まって、さぞやいい夢が見られるだろう。
魔理沙は上機嫌で箒に跨ると、鼻歌を歌いながら飛び立っていった。

「……ところで魔理沙さん、諏訪子様が祟り神だって事知ってるんでしょうか」

その数週間後、守矢神社は炎に包まれた。





まだ蒸し暑いながらも秋の香りが漂い始めた今日この頃、魔理沙は相変わらず呑気に飛び回っていた。
幻想郷の空高くを飛んでいると、やがて天界が見えてくる。
今日は食後のデザートに桃でも戴こうかと思い、わざわざ天界まで出向いてみたのだ。

「おーい、桃くれ天子」
「はい?」

天界に着いて声を掛けてみると現れたのは、天界の教育係こと永江 衣玖。
あの我儘天子は今はいないようだ。

「来ていきなり桃って……もうちょっと天界という場所の神聖さをですねぇ」
「で、天子は何処だ?」
「……分かってましたよ、貴方には馬耳東風だって」

丁度その時、天界の宮殿の方でガシャンという大きな音が鳴り響く。
それに反応するように衣玖は小さく溜め息を吐くと、ぼそりと呟き始めた。

「総領娘様は……ただ今勉強中……のつもりです」
「苦労してるな、禿げるぞ」

相変わらず天子は我儘放題やって、衣玖を困らせているようだ。
出来れば華麗に助けてやりたいところだが、一日中付きっきりで面倒見てやれる程人気者は暇じゃない。
願う事ならずっと一緒にいたいと思ってる連中は星の数ほどいるのだ。
天子だけを特別扱いは出来ない、だからといって衣玖を見捨てる事も出来やしない。
魔理沙が困り果てていると、ふとある者が目に付いた。

「おい、そこの暇そうにしてる奴。そう、ちょっとこっち来い」

魔理沙が呼ぶと厚い雲の中から、居眠り四次元ポケットこと八雲 紫が現れた。
紫は不機嫌そうに魔理沙達の前まで来ると、ビシッと魔理沙を指差し口を開く。

「あのねぇ、私は境界の管理で忙しいの。異変が起きなきゃ寛いでるだけの貴方達と一緒にしないでもらえる?」
「いや、今サボってただろ。絶対サボってただろ、おい」

なんであんな所にいたのかは知らないが、紫なら式でも境界でも使って楽に教育出来るだろう。
すべてを自分一人で解決しようとするのではなく、場合によっては適任を紹介する。
何でも出来ると思い込んではいけないのも、人気者には必要な事なのだ。
全部背負い込むのは立派なようで慢心が見え隠れする、そこんところ何処かの現人神は分かってないから困る。

「そうそう、無理はよくない。決して楽してる訳じゃないんだ」
「……何、一人でぶつぶつ言ってるの?」
「いや、何でもない。兎に角、衣玖は悩み事があるらしいんだ。詳しくは本人に聞いてくれ、それじゃあな」

そう言って魔理沙は、いつも通り飛び立って行く。
間接的とはいえ人助けは人助けだ、桃は後日たんまり貰うとしよう。
目先の利益に飛び付かず後の楽しみに取っておく余裕も、人気者には大切なのだ。

「…さて、この私に用事を頼むんだからそれ相応の事は覚悟してもらうわよ?」
「!!」

その数日後、永江 衣玖という妖怪が幻想郷から消えた。





あれから数日経ち徐々に夏の暑さも引いてきた頃、魔理沙は紅魔館に向かっていた。
もちろん目的は図書室の引きこもり、パチュリー・ノーレッジの魔導書だ。
本は人に読まれる為の物、本もたまにはパチュリー以外の人にも読まれたいと思っている筈である。
つまりこれは自分の為だけではなく本の為でもあるのだ、決して泥棒などではない。
やがて霧の湖を通り抜け、目の前に巨大な紅魔館が姿を現してきた。
ここまではいつもやっている事、そしてこの後もいつもと変わらない。
図書室に行き本を拝借して帰って来る、その筈だった。

「ん?」

ところが今日はいつもと違う。
普段は顔パスのシエスタ門番、紅 美鈴が立ち塞がって来たのだ。

「当分の間、紅魔館は出入り禁止よ。帰って頂戴」
「そうか、久しぶりに私と勝負したいんだな? 望むところだぜ!」
「分かってくれないかなぁ、手荒な真似はしたくないのに」

何やら今日の美鈴は、普段は感じられない程の威圧感と自信を感じる。どうも勝利の秘策があるようだ。
そうと知っては尚の事、勝負しない手はない。
美鈴の全力、真正面からぶつかって退けてみせる。
今まで感じた事のない程の美鈴の迫力に、興奮し一人で盛り上がる魔理沙。
ところがそんな気持ちは、紅魔館の中から現れた者によって掻き消されてしまう。

「貴方達、そこで何をしてるの」
「お、パチュリー。会いたかったぜ」

なんと自分から動かない事で有名なパチュリーが、わざわざ門まで出迎えに来てくれたのだ。
数百年生きた魔女すら虜にしてしまう自分の人気は、最早幻想郷のみならず全世界一と言っても過言ではないだろう。
勝負が出来ないのは残念だが、喘息持ちのパチュリーを待たせる訳にはいかない。
好意を大切に受け取るのも、人気者には欠かせない事なのだ。

「照れるな~、美鈴だって見てるのによ~」
「何言ってるのよ、それより貸した本返してくれる?」
「ああ、死んだらな」
「美鈴、やっちゃって」

次の瞬間、腹部に強い衝撃が走る。
美鈴の拳が魔理沙の腹を捉えたのだ。

「うぐっ!」

思わず戻しそうになったが、なんとか口を押さえて耐え凌ぐ。
だが美鈴の一撃の威力は凄まじく、霧の湖まで飛ばされ水面に叩きつけられてしまった。

「次来る時は本に利子つけて持って来なさい」

そう言うとパチュリーは紅魔館に戻って行ってしまう。
呼び止めようとする魔理沙だったが痛みで声が出ず、帰って行くパチュリーを湖面に浮かんだまま見続けるしかなかった。
暫くしてある程度回復すると、ぼーっと空を眺めながら魔理沙は独り言を呟き始める。

「……怒らせちまったな」

数百年という長い時間を生き、数万冊という本に囲まれているパチュリーなら
数冊ぐらい数十年貰っても問題ないと思っていたが、どうやら大切な本まで持ち出してしまったようだ。
人気者とはいえ、さすがに少しやりすぎてしまったらしい。

「……書き写したら返すか」

ちゃんと返したらパチュリーは許してくれるだろうか。
利子と言っていたし、何かマジックアイテムの一つでもつけないと機嫌を直してくれないかもしれない。
しかしパチュリーが喜びそうな物は手元にはない、幻想郷内でそんな貴重品があるだろうか。

「悩んでも仕方ないな、待ってろよパチュリー! お前のツン、必ずデレに変えてみせる!」

兎に角今、考えても答えは出ない。
必死に探して見つからなかったら、その時改めて考える事にしよう。
そう思い、魔理沙は箒に跨り飛び立って行った。

「よろしいのですかパチュリー様。また来るかもしれませんよ」
「放っておきなさい、私達の計画の障害にはなりえないわ」

その数日後、紅魔館は廃墟と化した。





やがて秋分を迎え、幻想郷はすっかり秋模様となった。
空高く飛べば紅葉で染まった木々が眼下に広がり、歩いて通れば空を覆い尽くす色とりどりの葉が出迎えてくれる。
だが魔理沙には、そんな絶景を楽しんでいる余裕はない。
一刻も早くパチュリーが満足するような代物を、探し出さなくてはならないのだ。

「とは言ったものの、そんな簡単には見つからないよなぁ」

パチュリーは出不精だし趣味も少ない、好きそうな物は限られてくる。
以前花束を持って行った時も、花粉が飛ぶからと廊下に出されてしまった。
恐らく本か魔法関係なら気に入るだろうが、あの本の品揃えでは何を出してもかぶってしまうだろう。
残るはマジックアイテムしかないとずっと探し回ってはいるものの、やはりパチュリーが気に入りそうな物は見つからない。
長い時を生き目の肥えているパチュリーには、それ相応の物でなければ満足してもらえないのだ。
だが諦める訳にはいかない、必ずパチュリーと仲直りしなくては。
そう思い空を飛び続ける魔理沙だったが、なかなか強い魔力を感じさせてくれる代物はない。
すると突然正面から何か強いエネルギーを放つものが近づいて来た。

「……なんだ?」

もしかしたら魔法の材料になりそうな、魔法生物かもしれない。
そう思うと自然に期待も高まってくる。
幻想郷は妖怪の世界、妖力に長けた者は多くても魔力が強い者はなかなかいない。
ましてや狩りとれる者となれば更に少なくなる。
故に強い魔力を持った魔法生物は、とても珍しい存在なのだ。
しかし向こうから来てくれるとは何とも好都合。
こういった者まで引き付けてしまうのは、やはり人気者の宿命か。
そんな事を考えているとエネルギーの主が徐々に迫り、その正体が明らかになる。

「…ああ、うつ…」
「さとり様の馬鹿ああああああ!!」
「ぐぎゃああああ!!」

エネルギーの正体は地底の鳥頭、霊烏路 空だった。
その右腕には制御棒の代わりに見慣れない武器が取り付けられており、それのせいですぐに正体が見抜けなかったようだ。
期待を裏切られてがっくりしたいところだが、今はそれどころじゃない。
空に突っ込まれた魔理沙は、空中に投げ出されてしまったのだ。

「う、うわああああああ!!」

箒と離れ離れになり、一気に落下する魔理沙。
その瞳に鮮やかな落ち葉で飾られた地面が、徐々に迫る光景が映り込む。
このまま落ちれば、地面に強く叩きつけられ即死は免れないだろう。

「ほ、箒……」

しかし飛ぼうにも箒は手の届く距離にはない。
箒での飛行に慣れていた魔理沙にとって、箒無しの飛行はやれと言われてすぐに出来るものではないのだ。
だがここで天に運命を委ねる程、魔理沙は無力な少女ではない。

「このまま死んでたまるかっ!」

咄嗟に向きを変え箒を背にすると、ミニ八卦炉を取り出し虚空目掛けて勢いよく

「『マスタースパーク』!!」

放たれたエネルギーにより箒を巻き込み吹っ飛んで行く。
そして箒を捕まえ跨ると、勢いに乗って一気に急上昇していった。

「……は、ははは。危ない危ない、死ぬかと思った」

まさに九死に一生を得たとはこの事。
出来ればこんな体験、二度としたくないものだ。
今日はもう疲れた、家に帰ろう。
そう思い魔理沙はゆっくり地面に降り立つと、歩いて帰って行った。

「それにしても何だったんだ、空の奴」

その数日後、入院中だった古明地 さとりが失踪した。





秋も深まり、段々寒さが身にしみるようになってきた幻想郷。
そんな中、魔理沙は相変わらずマジックアイテムを探し続けていた。
しかし何処を探してもそれらしい物は手に入らない。
手に入ってもパチュリーがすでに持っていた物や、興味ないと言っていた物ばかりだ。
せめて魔法生物でも見つけられれば魔法の材料として気に入ってくれるだろうが、それらしい魔力も見当たらない。
たまに見つかる事は見つかるのだが、さすがに妖精や知り合いの妖怪を殺して持ってくのは気が引ける。
さすがにそろそろこの方法にも無理を感じ始めて来たところだ。

「普通に探しても無理、か」

落ち葉を踏み締めながら森を進む魔理沙は小さく呟く。
あんな体験をした後に空を飛ぶ気にはなれず歩いて探す事にしたが、歩いてみると意外と魔法の森は広い。
もしかしたら飛んでる時は気付かなかったものが見つかるかもと思ったが、そう上手くはいかないものだ。
キノコならいっぱいあったが、キノコで満足する程パチュリーは安っぽい魔女じゃない。
それ相応の物でなければ、あの仏頂面を微笑ませる事は難しいだろう。
プレゼントには妥協したくないというのも人気者の性故か。
だがパチュリーが喜ぶ物を見つけなくては、何の意味もないのも現実の話。
すべてはパチュリーの笑顔の為なのだ。

「しかしなぁ、それらしき輩が何処にも………あれは?」

ふと、森の中ではあまり見られない筈の人物の姿が目に映る。
見間違いかもしれないと思ったが、何度見てもあれは彼女に間違いない。
何故こんな所にいるのか、気になって魔理沙はその人物の前に飛び出して行った。

「何してるんだ、霊夢」
「あら、魔理沙じゃない」

その人物こそ、この魔理沙の永遠のライバル霊夢だった。
実力は幻想郷一と言われていて特に対妖怪に特化した結界術は、多くの妖怪を打ち倒してきた霊夢の得意技として有名だ。
この最強の弾幕使いに勝つ事こそ、長年の夢であり目標である。
だが霊夢は普段森の中にわざわざ入らず、用がある時は家に直接向かって来る筈。
もしかして何か探し物があるのではないだろうか。

「どうした? 何か落としたのか?」
「いいえ、貴方みたいなのを探してたの」
「……えっ」

まさか霊夢がそんな事を言うとは思わなかった。
誰に対しても淡白で何処か人と距離を置いているところがあるが、心の中では人の温もりを求めている。
そういうところがあるのは感じていたものの、直接言葉にされるとやはり意外だ。
だが心の内を曝け出したくなったのも、人気者のオーラがそうさせる事。
ここは責任をとって霊夢の純情な想いを受け止めてやらなければ。

「…ああ、分かった。さぁ霊夢、私の胸に飛び込んで来るんだ」
「それじゃ遠慮なく」

大きく広げた腕に向かって来る霊夢。
だが胸に飛び込んで来たのは霊夢自信ではなく、突き出された祓い棒だった。

「おぐっ!」

鳩尾に決まった一撃で、徐々に意識が遠のいていく魔理沙。
どうやら霊夢が求めていたのは優しく抱きしめてくれる相手ではなく、勝負の練習相手だったようだ。
しかし今更気付いたところでどうにもならない。
そのままぐったりと崩れ落ちると、魔理沙は意識を失い倒れてしまった。

「……まだ体が上手く馴染んでないわねぇ、もっといい練習台はいないのかしら」

その数時間後、八雲 紫は博麗神社の地下に監禁された。













あの日から少し経ち秋も中頃になった今現在、魔理沙は部屋の中で考え事をしていた。
当然悩みの種はパチュリーに渡すマジックアイテムの事。
幻想郷中を飛び回っても、目新しい物は見つからなかったのだ。
このままではパチュリーに合わす顔がない、そもそも紅魔館自体もう何日も行っていない。
いっその事、家のマジックアイテムを幾つか混ぜ合わせてみようか。
失敗する可能性も大きいが、これ以上待たせてはパチュリーに悪い。
一か八かやってみる価値はあるのではないか。
そんな事を考えていると突然、ズドンという大きな音がして地面が強く揺れる。
ふいに来た衝撃に、魔理沙は椅子から転げ落ちてしまった。

「いたた、なんなんだ一体」

今の音はなんだったのか、気になり外に飛び出す魔理沙。
すると外は想像を絶する光景が広がっていた。

「…………これは…」

空は紫色の霧状の何かが覆い尽くし、太陽の光を遮っている。
太陽光が届かない為気温は下がり、外はまるで真冬のように冷え切っていた。
一方で森の中からは、轟々と燃え盛る炎が立ち昇り輝いている。
天地が逆転したかのような光景に唖然とする魔理沙だったが、すぐに冷静になり箒を掴む。
その瞬間、あの時の出来事が脳裏によぎるが今はそんな事を言っている場合ではない。
頭を左右に振り恐れを振り払うと、箒に跨り飛び上がって行った。

「か、火事だ!」

炎は何もない広場から出ている。
その為今は上に伸びているだけだが、周りの木に燃え移れば魔法の森は一瞬で焼け野原になってしまう。
そうなれば自分だけでなく、森に住むすべての者が危険に曝される事になる。
兎に角一刻も早く原因を探り、火を消さなくては。
やがて広場に辿り着いた魔理沙は、そこで火事の原因を目の当たりにした。

「……酷いな、こりゃあ…」

魔理沙の目の前に現れたのは全壊した船だった。
確か空間移動がどうとか言ってた船だったが、この様子ではもう飛べそうにない。
辺りには肉の焼ける臭いが充満しており、乗組員が生きているとはとても思えない状況だ。
疎遠だったとはいえ見知った人間の不幸に、何か込み上げてくるものを感じざるを得ない。

「……あっちで幽々子と仲良くやれよ」

魔理沙はそっと手を合わすと、急いで消火活動に向かって行った。
だが炎は勢いよく燃え盛っていて、普通に水をかけても効果がない。
だからと言って雨を降らせたり、湖から水を持ってくるような魔法は専門外だ。
どうしたものかと途方に暮れていると、突然空に巨大な氷の塊が現れ落ちて来る。
そのまま炎の中心に突っ込むと、氷は溶けて水になり炎を消していった。

「一体誰が……」

あれほど巨大な氷を作れるとなると、使い手は相当な実力者だと考えられる。
もしかしてパチュリーが騒ぎを知って駆け付けてくれたのだろうか。
それなら魔法の森代表としてお礼を言わなくてはならない。
魔理沙が氷を作り出した主を探していると、馬鹿妖精のチルノとすれ違った。

「………」

そういえばチルノは氷の妖精だ。
妖精の中でも強い方らしく、閻魔もこれから伸びる素質があると言っていたらしい。

「…………まさかなぁ」

いくらなんでも考えすぎだろう。
強いと言っても妖精の中での話に過ぎないではないか。
あんな一流の魔女クラスの大氷塊が、妖精のチルノに出せる筈がない。
きっと偶然通りかかっただけだ、そうに決まってる。
気を取り直してパチュリーを探しを再開すると、誰かが草の上に倒れているではないか。

「お、おい! しっかりしろ!」

まさか魔力を使い切ったパチュリーが倒れてしまったのだろうか。
それか生存者が残っていて、あそこまで這い出て来たのかもしれない。
どちらにしてもすぐに助けが必要だ。
魔理沙が慌てて駆け寄るとそれは、死体泥棒猫の火焔猫 燐だった。

「なんだ、お前か………ん? 何だこれ」

見ると燐の顔には蠍のような蟲が張り付いている。
しかし燐はぴくりとも動かず、突いてみても反応もない。
蟲の方も全く動かず、ただ張り付いているだけだ。
少し気味が悪くなり蟲を引っ張ってみるが、顔にがっちりくっついていて取れそうにない。
いっそ弾幕を当ててみようかと構えると何処からともなく、ショタ蛍のリグル・ナイトバグが現れた。

「何してるの?」
「見て分からないか? 猫助けだ」
「止めた方がいいと思うよ、本当に助けたいならね」

そう言うとリグルは怪しく口元を吊り上げる。
それが何を意味するか、分からないほど魔理沙は鈍感じゃない。

「………お前がやったのか」
「そうだよ。私達の、幽香の花を滅茶苦茶にした報いさ」

リグルが船の残骸の方を見ると残骸の影から、毒吐き人形のメディスン・メランコリーが出てくる。
メディスンは魔理沙と目が合うと、悲しそうな顔で首を横に振った。
それに気付いたのかどうかは定かではないが、リグルは魔理沙の方を向きゆっくりと口を開く。

「私達はね、元々太陽の畑で幽香が遺した花を守っていたんだよ。なのに地底から鴉がやって来て花を焼き払ったんだ。
 私達は必死に逃げたさ、残った花を持ってね。そしてやっと、この広場で花畑を作り直す事が出来たんだ。
 それなのに! あいつが! あの鴉が! 船を落としたんだ! 私達の花畑に! 燃えたさ! 全部何もかもね!
 その癖この猫は鴉を探してるって言うんだ。親友なんだってさ、私達を追い詰めた奴と。ねぇ、私の気持ち分かる?
 こいつらさえいなければ私達は太陽の畑にいられたし、幽香の花も燃えずに済んだんだ。
 そう思ったら……どうしようもなくなって………分かってるよ、こんな事したって何にもならないって事ぐらい。
 でも……もうさぁ、どうしたらいいのか分からないよ………ねぇ…教えてよぉ幽香ぁ…私は……私はぁ…」

そのままその場に泣き崩れるリグルの背中を、寄り添って来たメディスンが優しく撫でてやる。
魔理沙はそんな二人を見て何とも言えない気持ちになり、そっと広場を後にした。





魔法の森を黙々と進んで行く魔理沙、その心にはある疑問が浮かんでいた。
結局氷を作り出した主は見つからなかったが、こっそり帰ったのだと考えよう。
ただ気になるのは、あのアリス・マーガトロイドがいなかった事だ。
こんな時、逸早く火事に気付き駆け付けているのがお節介なアリスというもの。
なのに今日は火が消えた後も、全く姿を現さない。
もしかしたら何かあったのかもしれない、そう考え今アリスの家へ向かっているところなのだ。

「ふう、やっと着い………ッ!?」

だが辿り着いた魔理沙を迎えたのは、家の周りに響く不気味な音楽だった。
聴いていると精神が乱され正気を保てなくなる。
その上、変に明るい音色で興奮させられる不思議な旋律だ。
ただ聴いているだけなのに、頭の中に異常な思考が入り込んで来る。
このままではアリスを探すどころか、こちらの気がおかしくなってしまう。
魔理沙は状況を打開すべく咄嗟に精一杯、大声を張り上げた。

「や、やめろ! 演奏を中止しろ!」

すると声が届いたのか、音楽はぴたりと鳴り止む。
精神を鷲掴みにされるような感覚から解放されて、その場に手をつく魔理沙。
その顔からは大粒の汗が噴き出しており、呼吸も乱れとても荒い。
そんな魔理沙の様子をアリスの家のドアを開け、中から覗き見る者がいた。

「……お前は……誰だ……」

視線の主はアリスじゃない、アリスとは比べ物にならない程の禍々しいものを感じさせる何者かだ。
だが何故そんな者がアリスの家の中にいるのだろうか。
留守中に入り込んだならまだいいが、もしアリスの身に何かあったら一大事だ。
そう思いこちらが立ち上がり慎重に様子を窺っていると、演奏の主がドアから顔を出す。

「もう、なんで止めるのよ。折角気持ちよく演奏してたのに、ムードぶち壊しボムドッカンだわ」

視線と演奏の正体は、ちんどん屋2号のメルラン・プリズムリバーだった。
いつもは愉快な演奏をしている彼女なのに、今日の演奏は明らかに普段と違う。
もっと恐ろしい、魂を掻き乱すような旋律だった。
それもドア越しでも感じる、異常な禍々しさ故なのだろう。
今のメルランは何かがおかしい、原因は分からないが気を抜けないのは確かだ。
こちらがそんな考えから警戒を解かずに身構えたままでいると、メルランは気まずそうに喋り始める。

「もしかして家の事? ……何日も誰も帰って来ないから使っちゃっただけよ、そんな怖い顔しなくてもすぐにキエマースよ」

そう言ってドアを完全に開き、家から出てくるメルラン。
しかしその姿に、魔理沙は更なる恐怖を覚えた。

「…あ……ぁぁ……」

なんとメルランの体には自分のとは別に、ちんどん屋3号のリリカ・プリズムリバーの頭がついていたのだ。
よく見ると頭だけでなく体も二人分、混ざり合っている。
その姿はまるで、パチュリーの魔導書に載っていた双頭の魔法生物のようだ。
しかし今の二人の姿は騒霊としてはどう考えても異常な状態であり、禍々しさも合わさってとても恐ろしく感じられる。
一方でリリカの表情はどんよりとしていて、何を考えているのかは到底分かりかねない。
あまりにも未知の状況に出来る事なら逃げ出したい魔理沙だったが
此処で引く訳にはいかないと、必死に恐怖を押し殺し声を絞り出してメルランに問いかけた。

「そ、それ……頭……」
「ええ、いいでしょ? ずっと二人一緒なの、これでもう誰か欠けたりしないわ!」

するとメルランは楽しそうにくるくる回り出す。
二人の姿が繋がった奇妙な体は、回る度にふらふら揺れて不安定そうだ。
どうやらこの異常な状態は、メルランが望んでした事らしい。
だがとても理解出来る思考回路ではない、それはリリカにとっても同じなのだろう。

「じゃあ私達は行くから、またいつか何処かで会いましょう」
「…………」

そのままメルランとリリカは飛び立って行く。
恐らく今の状態はメルランにとっては喜ばしい姿なのだろう、それを肯定するつもりは微塵もないが。
だがメルランの言葉通りだとするなら、アリスは何処へ行ってしまったのだろうか。
アリスも気になるが魔法の森にはもう一人住人がいる、まずはそちらの様子を窺いに行こう。
魔理沙は箒を握り締めると、魔法の森を駆け足で進んで行った。





魔法の森の中をひたすら走り続ける魔理沙、その目的地は森の入口にある香霖堂だ。
香霖堂には愛しき、森近 霖之助がいる。
火事現場から大分離れているとはいえ、もっとも安否が気になる相手なのだ。
これだけ距離があるのだから大丈夫だとは思うが、やはり気になるものは気になる。
そんな思いで先を急ぐ魔理沙の前に突如、立ち塞がる者が現れた。

「マーリーサー」
「なっ…!」

その者とは紅魔館の箱入り娘、フランドール・スカーレットだ。
何故真昼の太陽の下に吸血鬼がと一瞬戸惑ったが、空はあの紫色の霧に覆われて太陽光は遮られている。
日傘で大丈夫なスカーレット姉妹にとって、これぐらいの明るさなら活動範囲内なのだろう。
フランが出歩いている理屈は分かったが、こちらは仮にも急ぎの身。
いちいち弾幕勝負に付き合っている暇などない。

「悪いなフラン、今日は忙しいんだ。弾幕ごっこなら今度にしてくれ」

すぐにフランの横を通り抜け、先を急ごうとする魔理沙。
ところがフランは魔理沙目掛けて、思いっきりレーヴァテインを振り下ろした。

「ッ!!」

フランの振りが大振りだった為、間一髪で後ろに下がり回避した魔理沙。
だがレーヴァテインが当たった地面には大きな穴が開き、当たったら即死だった事がありありと伝わってくる。
目の前まで迫っていた死の恐怖に、魔理沙は堪らずその場にへたれ込んでしまう。
それと同時に、理不尽に死を与えようとした者への怒りが込み上げて来た。

「何するんだ! 危うく死ぬところだったんだぞ! 死んだらどうするつもりだ!」
「アハハハハハ! ソリャソウダヨ、コロスキダッタモン」
「!!」

だがそんな怒りも吹き飛んでしまうほど、フランの声には禍々しさがこもっていた。
まさしくメルランの時と全く同じ、気に詳しくない魔理沙にも分かるほど溢れ出している禍々しい気だ。
今のフランは言葉通り、本当に殺す気で襲って来ているのだろう。
そこには何の良心もない、ただ殺したいから殺すだけの暴君。
今、魔理沙の目の前にいるのは無邪気に人を殺す吸血鬼その者なのだ。

「ネェネェ、アソボウヨ! オニゴッコシヨウ! ワタシガ、オニダカラネ! ツカマッタラ、キュットシテドカーン…ダヨ?」
「ま、待ってくれ! 私は…」
「イクヨー、イーチ……ニー……サーン…」
「ひ、ヒィッ!」

このまま此処にいたら殺される、兎に角今は逃げるしかない。
魔理沙は箒に跨ると、全速力で木々の間をすり抜けて飛んで行った。
出来れば森の上を飛んだ方が木に当たる心配もなく安全なのだが、そうすればフランからも丸見えになってしまう。
見つかればどうなるのか、想像するのは決して難しい話ではない。
要は今は目先のちっぽけな安全よりも、何が何でも逃げ切る事を優先しなくてはならないという事だ。
故に森から出る事は出来ない、この森を利用して上手く撒くしかない。
そう考え森の中を進む魔理沙だったが、事態は思いも寄らない方向へ転がる。

「…キューウ……ジュウー! アハハハハ! マーテー!」
「!!」

なんとフランは真っ直ぐ魔理沙の方に向かって来たのだ。
目の前の木を次々薙ぎ倒し、フランはどんどんその差を縮めてくる。
何故視界の悪い森の中でと困惑する魔理沙だったが、相手は吸血鬼。
気配を追えば見えようと見えまいと関係なかったのだ。
だが今更後悔してももう遅い、フランはすぐ後ろに迫っている。
そしてついにフランの手が魔理沙の箒に届こうかという瞬間、

「ウギィッ!?」

突然五本のレーザーが飛んで来てフランを撃ち落とした。

「…………」

何が起こったのか分からず唖然とする魔理沙。
するとそこへ空から一人の妖怪が姿を現す。

「懐かしい気配がしたから来てみれば……何時ぞやの地獄の悪霊か」
「……えっ?」

その妖怪はなんと、徘徊妖怪のルーミアだった。
だが見た目も雰囲気も大分、様変わりしている。
現れた時に感じた迫力は以前とは比べ物にならない程凄まじく、異変の黒幕に匹敵する威圧感だ。
髪も伸び綺麗なストレートになっており、体も大人っぽく成長している。
それこそ服と面影がなければ、誰だか分からないほどだ。
何故こんな事になっているのだろうか、そもそもこいつは本当にルーミアなのだろうか。
魔理沙が混乱していると、ルーミアの方から魔理沙に話しかけて来た。

「何をしている、急いでいるのだろう。此処は私に任せて行け」
「…あ、ああ………ありがとう…」
「礼には及ばぬ、見知った仲であろう」
「……そう…だな…」

キャラまで変わってくると、さすがに本人なのか怪しくなってくる。
だが助けてもらえるなら、今はそれに越した事はない。
魔理沙は納得いかないながらも、急いでその場を後にした。
一方で、明らかに不機嫌そうに起き上ったフランがルーミアの前まで飛んで来る。
そしてルーミアを睨みつけて怒鳴り声を上げた。

「オマエ、ダレダヨ! ワタシノアソビノ、ジャマスルナ!」
「そんなに遊びたければ私が遊んでやる、何がしたいか言ってみろ」
「オマエナンカト、アソンデヤンナイ! コノバデ、キュットシテドカーンシテヤル!」
「丁度いい、私も今の自分がどれ程の力を持っているか確かめたかったところだ…っ!」

ルーミアが喋り終わるや否や、フランの右手がルーミアに伸びる。
目的はもちろんルーミアの『目』、『目』さえ掴んでしまえば勝ちは決まったも同然なのだ。
だがその手が届いたと思った次の瞬間、空中に現れた五つの目がレーザーを放ちフランの右腕を吹き飛ばす。

「…ッ!!」

しかしフランは物ともせず、左手でレーヴァテインを掴みルーミアに向かって行った。
それに応えるように、ルーミアも大剣を両手で構えるとフランに向かって行く。
そして二人がぶつかる瞬間、魔法の森に刃がぶつかり合う音が響き渡った。
果たしてこの戦いの勝者はどちらになるのか、その答えを知るのは僅かに残った森の住人達だけである。









  • 大人ルーミアか?
    -- 名無しさん (2010-01-23 16:22:37)
  • 改造ルーミアじゃない? -- 名無しさん (2010-01-23 16:29:57)
  • EXるみゃか。厨設定の。 -- 名無しさん (2010-03-31 19:39:32)
  • EXルーミアキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!! -- 名無しさん (2010-07-12 00:06:50)
  • 厨設定の。
    一応一次設定なんだけど。
    正確には1.5創作か。
    -- 名無しさん (2010-12-03 10:50:17)
  • この魔理沙はもはや精神病レベルのナルシシズムだな、 -- 名無しさん (2012-06-12 01:27:12)
  • 魔理沙がチルノに見えてしまうw -- 名無しさん (2013-08-27 14:12:23)
  • 原作でも自分の顔を自画自賛してるよね・・・ -- 名無しさん (2014-11-10 22:51:25)
  • リグルちゃんとメディスン可愛い -- 名無し (2016-09-17 19:52:56)
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