新八「『レールガン』らしいですよ、巷で大人気のアニメですね」銀時「オイお前、銀魂のアニメがもう終わってんのに他のアニメの話とかすんじゃねーよ」銀時「今更だけどサンライズはよくやってくれたよな、色々フリーダムで」神楽「金はないくせに苦情だけは一杯でアイツらいつも泣いてたアル」銀時「まー俺ァ二期に期待してるけどね、やれるはずだサンライズ、テメーらならやれる」新八「あの…話し続けても良いですか?」
銀時が以前、学園都市に行ってる設定です銀時「で、そのアニメがなんだって?」新八「いや…実は親衛隊じゃそのアニメを見てる奴が急増中で困ってるんです」新八「アニメの拡散を止める何か手はありませんかね?」銀時「別にいいだろめんどくせーな、アイドルかアニメかの違いでオタクには変わりねーだろ」新八「いや全然違いますから!二次元と三次元には大きな壁がありますからね!」銀時「ルパン三世の次元が一人多いか少ないかだろ、別に大した違いじゃ……」銀時「……あれ、次元がいるかいないかってかなりデカい違いじゃね?」
神楽「心配ないネ新八、ぶっちゃけ一般ピープルから見ればどっちも等しくキモいアル」銀時「心配ねーよ、どうせアニメなんざすぐに飽きが来んだろうし」銀時「つーか、アニメキャラを嫁とか言ってる奴はアレか?一夫多妻制なの?」新八「いや僕に言われても知りませんよ」銀時「ま…そういうわけだから気にしなくていいんじゃね?」新八「そうですかね…うーん、じゃあもう少し様子を見てみます」神楽「新八は知らなかった、アニメの中毒性の恐ろしさを……」神楽「この時『様子を見る』と言う選択をしたことを後の新八は大きく後悔することになる」新八「神楽ちゃん、勝手に不吉なナレーション流すの止めてくれる?」
---某日、学園都市ジャッジメント第177支部美琴「妙な電磁波の流れてる場所がある?」黒子「ええ、それで歪みとでも申しましょうか…空間座標に捻れが生じておりまして」佐天「空間に捻れって何かSFっぽくてカッコいいですね!」黒子「笑い事ではないんですの、その辺りでは行方不明者も出てるとか…」初春「ゆ、行方不明者…誰ですか?」黒子「さあ…私もそこまでは……」
美琴「で、それを調査するのに私も協力しろってことね」初春「電気に関することなら御坂さんに並ぶ人はいませんからね」黒子「そういうわけで…お姉さま、ご協力をお願いしたいのですが……」美琴「良いわよ、協力する!」黒子「……お姉さま、『何かこれ、ちょっと面白そう!』とか思っておりません?」美琴「え…そ、そんなわけないじゃない!」ワクワク佐天「御坂さん、顔が笑ってますよ」黒子「……正直、真面目にやってくださるか甚だ疑問ですの」
---
某所美琴「えーっと…この辺り?」黒子「の…はずなのですが……」佐天「んー、なんて言うか普通な場所ですね」初春「でも、間違いなくここには何かの力が働いてるんですよ」美琴「そう言われてもねー…妙な電磁波なんか全然感知出来ないわよ?」黒子「……ど、どういうことなんでしょう?」美琴「それは私が聞きたいっての」
初春「うあっ…?」バタッ黒子「ど、どうしたの初春?」初春「すいません…急に目眩がしちゃって……」佐天「大丈夫?疲れでも溜まって……あ、あれ?」バタッ美琴「さ、佐天さん?」佐天「あ、足に力が入らなくなって…い、意識が…………」黒子「まさか…観測された電磁波の影響では……」バタッ美琴「黒子!どうなっ……う…あ……!」バタッ
黒子「お姉さま!起きてください!お姉さま!」美琴「ん…黒子?」佐天「良かったぁ…御坂さんも気が付いて」美琴「私まで気を失ってたのね…みんなは無事?」初春「無事は無事なんですけど……」美琴「けど?」黒子「お姉さま…周りをよくご覧になってくださいな」美琴「こ…ここって……?」佐天「明らかに…学園都市じゃありませんよね」初春「つまりは…そういうことです」
三年Z組ー銀八先生!銀八「えー、ペンネーム>>9さんからお便りあったんでそれ読みまーす」『この銀時ってどっちの銀時?』銀八「はい、じゃあお答えします……ぶっちゃけあんまり深く気にしないで大丈夫です」銀八「いや、何つーか色々あってね?その辺は一周回ってどうでもいいやみたいな…」銀八「とりあえず超電磁砲での銀時と思ってくれてて構わないです、はい」銀八「すいませんねホント適当で、機会があったらもうちっと詳しく説明するんで」
銀八「あと、言い忘れてましたが今回は話の内容の90%が銀魂を主軸にしてます」銀八「銀魂以外のキャラクターが空気になることも多々あるんで勘弁してください」銀八「つーか、ぶっちゃけ他のキャラいらなくね?みたいな感じになると思います」銀八「ただ…今までのやつ全部読んでねーと話が分からなくなるかもしれません」銀八「ま…その辺のところは勘弁してくださいってことですね」
美琴「何で私たち…こんな所にいるのよ」黒子「分かりませんの…私が目を覚ました時には既にここに居ましたので……」美琴「……ここがどこなのか全然分からないわね」佐天「き、着物を来た人が一杯いますけど…もしかして何かの撮影?」初春「むしろ私たちの格好のほうがここじゃ浮いてるような…」黒子「それに加えて…何やらいかがわしい店がやたらと目立ちますわね」美琴「た、確かに……」黒子「とりあえずお姉さま、私と一緒にあちらのホテルへ……」ゴンッ!!黒子「か、軽い冗談ですのに……」美琴「冗談言ってる場合じゃないでしょ!」
悪役A「オイ、アレ見ろよ」悪役B「女が四人…まだガキっぽいが全員上玉だな……」悪役A「あのオドオドした感じからみるに、ありゃお上りさんだな」悪役B「じゃあ俺たちが教えてやろうじゃないかい…ここがどんな所なのかを」悪役A「オイオイひでーヤツだねお前ま、何も知らないガキに手を付けるのかい?」悪役B「なに、世間知らずの娘に社会の厳しさを教えてやるだけよ」悪役A「ところで俺たちの名前、もう少しなんとかならなかったのか」悪役B「俺は知らん」
悪役A「お嬢ちゃんたち、何やってるの?」佐天「は、はい?」美琴(……いきなり嫌な感じの奴らに話しかけられちゃったわね)佐天「な、何って言われても…ねぇ初春?」初春「え、えぇ……」悪役A「アンタらお上りさんだろ?だったら俺たちがこの辺りのこと教えてやるよ」悪役B「立ち話がなんなら休憩所とかに行ってもいいぜ」美琴『何よコイツら…下心丸出しじゃない』黒子『お姉さま、どうか冷静に…上手くすれば何か情報を得られるかもしれませんの』美琴『分かってるわよ……』
美琴「あのー、ちょっと質問したいことがあるんだけど……」悪役B「聞きたいことがあるなら俺たちについて来い、話しやすい場所に移るから」美琴「は……はい?」悪役A「ホテルとか休憩所の場所なら色々知ってるからな」悪役B「そうそう、人に物を頼むときはそれなりの頼み方があるからな」美琴「…………」イラッ美琴(こ、コイツら…こっちが下手に出てたら調子に乗って……!)
同時刻銀時「まーた負けたよチクショーめ…今日入ったばっかの新台のくせ腹立つな」銀時「どっかに上手い儲け話でも転がってねーもんかね……」美琴「しつこいわね!そういうのは嫌だって言ってるでしょ!」悪役A「いいから大人しく来いって、お嬢ちゃんたち…怪我はしたくないだろ?」佐天「うっ……」銀時「……何でめんどくせー厄介事が転がってんだオイ」
初春「や、止めてください!大声出しますよ!」悪役B「そんなことすればお前さん、一生残る傷が顔に出来るかもしれねーぞ」初春「………!」美琴「………」イラッ佐天「大の大人が年下の子をそんな風に脅すなんて最低ですよ!」悪役A「い…田舎娘の野良犬のくせに生意気な!」ブンッ!佐天「!」ガシッ!
佐天「………え?」銀時「オイにーちゃん、女子供相手に手ェ振り上げるたァどんなブラザーソウルしてやがる」悪役A「だ、誰だおま……」バキッ!悪役A「うぐっ!」悪役B「て、テメエ!」銀時「テメーらはブラザーソウルの塊であるワンピースのサンジを見習えェェェ!」バキッ!悪役B「あぐっ!」銀時「あと、俺はぶっちゃけサンジの髭は前のが好きだコノヤロー!」バキッ悪役B「それ…関係ない……」バタッ
銀時「ま…パチンコ負けた憂さ晴らしにゃなったし良しとするか」一同「…………」銀時「安心しな、『救い料一億万円、ローンも可』とか言って金せびったりはしねーよ」佐天「ぎ、銀さん…?」銀時「ん、何で俺の名前知ってんだ?つかお前ら、何かどっかで………」銀時「…………あ」初春「せ、先生…ですよね…?」黒子「な…何故あなたが……」銀時「…じゃー俺ァこの辺で……」美琴「いやアンタ待ちなさいよ」ガシッ銀時「ですよねー」
銀時「待って待って……え?何コレ、何か俺の前に珍百景が広がってんだけど」美琴「珍百景って何よ失礼ね…むしろ驚いたのはこっちだって」銀時「……何でテメーらがここにいやがるんだ?」佐天「あの…何か気絶しちゃって気が付いたら…」銀時「いや待てよオイ、それってどんな理屈?」黒子「私から説明いたしますわ、実は………」
黒子「……というわけでして…」銀時「へー、何か変な所に行ったら気絶して気が付いたらこっちにいたって?」黒子「まあ…簡単に言えばそんなところですわね」銀時「ドラクエのワープマスでも踏んだんじゃねーの?あの渦巻きみてーなやつ」初春「あの…信じられないかもしれないですけど本当で……」銀時「いや信じなくはねーけどよ…実際こっちに来ちまってるんだし」銀時(俺も前、寝て起きたら何かアイツらの世界に行っちまってたことあったしな)
銀時「それよかテメーら、これからどうすんだ?」美琴「いや…どうするって言われても…とりあえずは帰る方法を探さないと…」銀時「帰る方法って…何か分かってんのか?具体的にどうすりゃいいのか」黒子「それが…お恥ずかしい話、何の手掛かりも……」佐天「……どうしよう、銀さん」銀時「……あー、詰んだなコレは」美琴「諦めるの早いわよバカ!」銀時「いや無理だって、何の情報もないとか明らかに詰んでるからね?」銀時「アーウィンなしでアンドルフと戦えって言ってるようなモンだよこれは」初春(例えがよく分からないのは私が非常識だからなのかな…)
佐天「そういえば銀さん、さっきはありがとね」銀時「いやいいよ、礼なんか言われたって負けた分は戻ってこねーし」佐天「負けたって…素人目から見ても圧勝だったと思うけど……」銀時「俺もな、今日は勝ったと思ってたんだけどよ?なのに全然当たりが来なくてな」銀時「リーチ掛かって負ける度にエヴァが使徒にやられてくんだよ、見てらんねーよアレ」銀時「シンジ君にアスカにレイ…もう数え切れねーぐらい死んでるからね」銀時「あんだけ死んだらレイも……」レイ『ちょ…ねえ、死にすぎてもう代わりいないんだけど?いい加減にして?』銀時「……みてーなこと言うよな、きっと」佐天「は…はぁ、よく分かんないけどそうなんだ……」
銀時「もうボチボチ日も落ちて来やがったな、俺ァそろそろ帰りてーんだけど」美琴「ま、待ちなさいよ!アンタ、私たちを置いてくつもり!?」銀時「……あれ?何このパターン、俺が面倒見なきゃならねー感じ?」
スナックお登勢銀時「………つーわけだババア、後は任せた」お登勢「馬鹿言ってんじゃないよ能無し天然パーマ、全部こっちに丸投げする気かい」お登勢「全くどこで仕込んできたか知らないけど四人も子供を作るだなんて…」銀時「何勘違いしてんだクソババアァァァ!俺ァ発情期の犬じゃねーんだよ!」佐天「……ねえ初春、このノリに付いていける?」初春「……答える必要ないですよね、その質問」
銀時「そういや新八と神楽の奴らはどこにいってんだ?」お登勢「ちょいと使いを頼んでね、もう帰る所さ……っと、噂をすれば」新八「お登勢さん、ただいま戻りました」神楽「ついでに定春の散歩もしてきたアル」定春「ワン!」新八「って…どなたですか、この方たち」銀時「何つーか成り行きでだな……」美琴「ど、どうもー…」美琴(ちょ、ちょっと待ってよこの犬!どんだけサイズ大きいの!?)佐天「は、初めまして」佐天(ち、ちょっと可愛いけど…やっぱり怖いかも)
初春「よーしよしよしよし、可愛いなー♪」定春「ワンワン♪」佐天「う、初春が既に手懐けてる!?」神楽「定春ゥゥゥ!定春が知らない女に寝取られてしまったアル!」キャサリン「キャラガ薄ソウナ小娘ドモハ母チャンノ乳デモ飲ンデナ!」神楽「オマエはキャラ濃すぎんだヨ、カピバラのミルクでも飲んでればいいネ」新八「喧嘩しないで二人とも!お客さんがいるのに……」神楽「お前は世界一有名な配管工の地味な弟と傷の舐めあいでもしてろヨ」新八「んだとコラァァァ!健気に兄を支え続ける頼れるルイージを舐めてんのかァァァ!」黒子(何なんですの、この状況)
新八「……で、結局どうなってるんですか?」銀時「迷子になって犬のお巡りさん探してた所を俺が見つけちまってこうなった」神楽「よく見たら全員若い女の子ネ、私とキャラ被るアル、まあ私のが可愛いけどな」新八「神楽ちゃん、被ってないしそこはどうでもいいから」お登勢「ところであんた達、この辺りじゃ見ない顔だけどここには来たばかりかい?」初春「はい…どこに行けばいいのかも分からなくて……」お登勢「どうも何かの訳ありらしいね…まあ、その辺は深く聞きやしないさ」
美琴「ねえ…図々しいのは百も承知でお願いするけど、ここにしばらく泊めてくれないかしら?」銀時「だってさ、頑張れよ新八」新八「いや無理ですよ!?女の子四人も連れて行ったら姉上がなんて言うか…」お登勢「アンタが泊めておやりよ、酒も飲めないような女子供をほっぽりだす気かい?」銀時「ただでさえ家計が厳しいのに四人も面倒見れると思ってんのか」お登勢「安心おしよ、今月の家賃なら待っててやるから」銀時「残念だったなババア、俺ァもう三ヶ月分は踏み倒してるからね」黒子「それのどこに勝ち誇る要素があるのやら……」
夜銀時「神楽は押し入れで寝るからいいとして…布団が足らねーな」黒子「では私とお姉さまが同じ布団で寝れば全て解決……」美琴「黒子とだけは別の布団でお願い」銀時「俺ァ別の部屋の椅子で寝るからよ、その辺はテメーらで勝手にやってくれ」美琴「あ、じゃあ二手に分かれない?」佐天「二手?」美琴「椅子を使って寝るのグループと布団で寝るグループで分かれるってこと」美琴「それで1日おきに椅子と布団をローテーションしましょ」初春「は、はい…べつにいいですけど」銀時「つーかお前ら、そんな何日も泊まる気なの?」
銀時「で…こうなったわけか」佐天「銀さんと同じ部屋で…椅子、かぁ……」銀時「お前、こちとら寝床も飯も世話してやってんのにこの上何か文句付けんの?」佐天「ち、違う違う!そういうんじゃないけど…何か落ち着かなくて」銀時「………?」佐天「なんて言うか…銀さんも男なわけだし…なんて言うか……ねえ?」初春「はい…ちょっと色々気になるといいますか……」銀時「馬鹿かテメーら、ろくでもねーこと考えてないでとっとと寝ろ」
銀時「第一な、俺ァ危ない橋は渡らねーんだよ、病気とか移されたら笑えねーし」佐天「び、病気なんかあるわけないじゃん!」銀時「そりゃアレだ、病気持ってまーすって大っぴらに言う女なんざいやしねーわな」佐天「ないったらない!大体私はそういう経験が……」佐天「………っ!」銀時「………」初春「さ…佐天さん…そんな大声で言う必要はなかったんじゃ……」
銀時「あの……え?、待って待って…え?何この空気、俺が悪いの?」初春「………」銀時「…ねえ、何でクラスで女子泣かせた男子に向けられる視線を俺に浴びせてんの?」銀時「それアレだよ、いつも調子に乗ってるガキ大将ですら一撃で黙らせる死の目線だよ」佐天「ぎ、ぎ……」銀時「あ、これ何かやべ……」佐天「銀さんのど変態!」バシッ銀時「ぶっ!?」
翌朝、朝食銀時「………」モグモグ佐天「ねえ、ごめんってば銀さん…ちょっとやりすぎたって……」銀時「いや別に?怒っちゃいないけど?銀さんそんな短気じゃないからね」モグモグ新八「昨日の夜に何かあったんですか?」銀時「何もねーよ、大気汚染もオゾンホールも温暖化も酸性雨も全部新八がワリーんだよ」新八「何アンタ僕に八つ当たりしてんですか!?」初春(……怒ってる、もう完全にイライラしてる)佐天(流石にひっぱたいちゃったのはマズかったなぁ…)
銀時「とりあえずは情報収集だ、何も分からねーんじゃ動きようがねーからよ」銀時「俺と新八と神楽を頭にして三つに分かれてやんのがいいだろ」美琴「そうね、私たちじゃこの辺のことはよく分からないし」銀時「じゃ…テメーら、めんどくせーがとっととやるぞ」---
銀時、黒子チーム銀時「つーわけなんだがじーさん、何か知らねーか?」源外「電磁波でワープなんざ聞いたこともねぇぞ、オメー騙されてんじゃねーか」銀時「いやな、こちとらこれがマジの話だから困ってんだよ」
黒子「簡単には信じていただけないでしょうが、嘘ではありませんの」源外「……そいつがホントだとしてだ、俺に何をしろって?」銀時「コイツらを元の世界に戻せる感じのからくり作ってくれよ」源外「無茶言うなバカタレ、そんなもんホイホイ作れるわけあるか」銀時「大丈夫だろ、何せ『江戸一の腕前』の『天才からくり技師』のあんたならイケる」源外「それはアレか、無駄に俺を持ち上げて逃げ道を塞ごうとしてんのかオメーは」銀時「いや、まさかね?あの天才の平賀源外が出来ないなんて言うわけねーよな?」源外「出来ねーもんは出来ねーから諦めな」銀時「いざって時に使えねージジイだな」
某所新八「……というわけなんです、長谷川さんは何か知りませんか?」長谷川「うーん…何かって言われてもなー、全く心当たりがねーや」佐天「あの…本当にどんなことでもいいので……」長谷川「力にはなってやりたいけど…そう言われてもなぁ……」初春「あ、あの…おじさん、ちょっとだけ聞きたいことが」長谷川「ん、何?」初春「どうして……ダンボールに住んでるんですか?」佐天(初春ゥゥゥゥ!?)新八(触れちゃダメェェェェ!そんな純真な瞳でその質問ぶつけちゃダメェェェェ!!)
長谷川「……お嬢ちゃん、人という線香花火が美しく火を散らすのは一瞬だけなんだよ」初春「?」長谷川「今は分からなくていい…社会に出ればね、色々と理不尽なことがたくさんある…」長谷川「お嬢ちゃんはまだ…そんな汚い世界を知らなくていいからね……」グスッ長谷川「グスッ…ごめんね…こんないい歳したおじさんがボロボロ泣いちゃって……」佐天(何でこの人の言葉は重く心に響くんだろう…しかも凄く悲しいし……)グスッ新八(すいません長谷川さん、今度何か奢りますから)グスッ
某所神楽「……とまあ、そういうわけアル」あやめ「つまり…この子達が銀さんの家で寝泊まりしてるってこと?」神楽「まーそうアルな」あやめ「銀さんが使った布団で眠れるってどんだけご褒美なのよ」美琴「………」あやめ「ぽっと出てきた新キャラのくせに生意気よ、アナタ今すぐ私と代わりなさい」美琴「……あの、そんなことより何か情報があれば教えてほしいんですけど」あやめ「あなたそんなことって言った?銀さんと添い寝出来るのをそんなことって言った?」美琴「ねえ、誰か代わってよこのポジション」
夕方新八「すみません、1日かけたのに手がかりなしでした」佐天「銀さんたちは?」銀時「俺たちもあちこち情報屋を回ってみたがアタリなしだ」神楽「こっちもネ、骨折り損のくたびれもうけだったアル」黒子「言われてみれば…少々疲れましたわね」美琴「……正直一番くたびれたのは私だと思うけどね、精神的に」黒子「お姉さま?」
銀時「仕方ねーな…一旦けーるぞテメーら、そんで仕切り直しだ」新八「そうですね、もう日も落ちる時間ですし」初春「…………」佐天「初春、どうかした?」初春「今までドタバタしてて気づかなかったんですけど……」佐天「?」初春「私たち、このままずっと帰れないかもしれないんですよね…?」佐天「えっ……?」
佐天「な…何言ってるのさ初春ったら、そんなわけないって!」初春「どうやってこっちに来たのかも、これから何をすればいいのかも分からないんですよ?」初春「今日…一日使っても手掛かりなしで……このままじゃホントに……」黒子「初春……」初春「すいません…すいません…弱音なんか口にしても仕方ないのに……」グスッ新八「…………」
新八『ぎ、銀さん…どうするんですかこの空気?』銀時『ま…ガキ四人がいきなりこんな街にほっぽり出されたら不安にもなるわな』新八『…こういう時って僕らはどうしたらいいんですか?』銀時『ぱっつぁん、モテる男はこういう場面で気の利いたセリフを言うんだよ』銀時『モテ男になるにゃ今がチャンスだぞ、新八、お前ならやれる』新八『き、気の利いたセリフですか…分かりました』新八「みんな、大丈…」美琴「大丈夫よ!」佐天「御坂さん……?」新八「……あれ?」
美琴「まだ時間はあるんだから落ち込むには早過ぎるって!」初春「み、御坂さん……!」美琴「泣くくらいだったらみんなで笑おうよ…ね、初春さんも」初春「は…はい……」美琴「うん、やっぱり初春さんは笑ってたほうが可愛いよ!」初春「え、えへへ…ありがとうございます、御坂さん」新八「すいません銀さん、言いたいこと先に全部言われました」銀時「やっぱりお前は期待を裏切らないな新八君、俺ァお前ならやってくれると思ったよ」神楽「気にするなヨ新八、お前の人生なんて所詮はその程度アル」新八「泣いていい?泣いていいのこれ?」
夜、万事屋美琴「………」ムクッ黒子「……お姉さま、どちらに?」美琴「ん、ちょっとお手洗いにね……」黒子「……お手洗い、ですの?」美琴「どうかした?」黒子「いえ、何でもありませんの……」
万事屋、屋上美琴「…………」グスッ銀時「……夜更けにこんな所で何やってるんですかィ、お嬢さん」美琴「あ、アンタ…何で……」銀時「あーあー、何も言うなめんどくせーから」美琴「………」銀時「………」銀時「いや何か喋れよ、気まずいだろ」美琴「どっちなのよアンタ」
銀時「何つーかアレだな、テメーも分かりやすい性格してんなオイ」銀時「アイツらが落ち込んでて、お前だけ元気百倍アンパンマンだからおかしいと思ったぜ」美琴「………私がしっかりしなきゃダメじゃない」銀時「あん?」美琴「私がみんなの中じゃ一番上なんだから…私が落ち込んでちゃダメなのよ」美琴「だから…無理にでも笑ってみんなを引っ張っていかないと……」
銀時「……んなこたねーよ」美琴「………?」銀時「誰も無理にお前に笑ってほしかねーよ、泣きたい時は泣いとけ泣いとけ」美琴「……出来るわけないじゃない、そんなの」銀時「何?お前、愛と勇気だけが友達の暗い青春を送ってんの?」美琴「そうじゃなくて……レベル5のこんな頼りない姿、みんなには見せられないわよ」銀時「………」銀時「……ワリーがもう見ちまったよ、少なくとも俺以外にもう一人」美琴「え……?」銀時「よう、コソコソ隠れてねーで出て来たらどうだ?」黒子「…………」美琴「く、黒子!?」
黒子「……いつから気付いていたんですの?」銀時「いや最初から」美琴「黒子…アンタ…どうして……?」黒子「やれやれ…お姉さま、私たちが今までどれくらい一緒にいたとお思いで?」美琴「あ……!」黒子「今日のお姉さまがいつもと違っていたことくらいは分かりますの」黒子「いえ……初春や佐天さんも口にはしないだけで気付いているはずですわ」美琴「…………」
美琴「参ったな…こんなの誰にも…黒子にだって見られたくなかったのに」黒子「お姉さま……」銀時「アレだ、テメーは嘘を付くときに鼻の穴がデカくなるんだよ」黒子(そ、そうなんですの!?)美琴「う、嘘!?」銀時「ああ、嘘だ」美琴「…………」バチバチッ!!銀時「…………」チーン
美琴「はぁ…はぁ…ま、真面目に話してたかと思えばやっぱりアンタは!」銀時「……それでいいんじゃねーか?」美琴「な…何がよ?」銀時「さっきみてーに塞ぎ込んでるよか、こんな感じでやってんのがよっぽとテメーらしいわ」美琴「私…らしさ?」銀時「ダチ公を思いやるのも悪かねーが…てめーを殺しちまったら元も子もねーぞ」黒子「お姉さま、私たちでよろしいなら…いつでも力になりますわ」美琴「………」美琴「……ありがと、二人とも」
美琴「そういえば、今だから言えるけど…この前のこともありがとうね」銀時「ん?」美琴「学園都市でのこと…アンタ、ちゃんとお礼言う前に帰っちゃったじゃない」黒子「そうですわね…私からもお礼を言っておきますの」銀時「いやいいよ、礼を言うならパフェでも奢ってくれや」美琴「それ、絶対いうと思ったわよ……ホントにアンタは全然変わらないのね」黒子「ええ…私も安心しましたわ」
美琴「アンタがこっちに居たのはあんまり長くなかったけど…いないと結構寂しかったかも」美琴「特に黒子なんか一週間くらいは元気がなかっ……」ヒュン銀時「……オイ、何か御坂のヤツがいきなり消えたんだけど」黒子「お姉さまに触れたときに私が『たまたま』能力を使用してしまいましたの」銀時「いや嘘付けよ、今のは明らかに故意的だったろ」黒子「偶然ですの」
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