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11月15日 常盤台中学女子寮
「どうして見つからないのよ!」
名門常盤台中学二年、レベル5の第三位にして「超電磁砲(レールガン)」の異名をもつ御坂美琴は、少々機嫌が悪い。
「こんな時に限って...(バチッッ!!)」
訂正、かなり機嫌が悪いようだ。
どれくらい悪いかというと、「風紀委員(ジャッジメント)」の仕事から帰ってきた美琴の後輩である白井黒子を、彼女から話しかけられた途端に「真っ黒子」にしてしまう始末である。
(誰か理不尽な電撃を受けた黒子に救いの手を...)
とまぁ、美琴の機嫌が悪くなっている原因は皆さんお気づきだろうが、そう上条当麻その人である。
「第三次世界大戦が終結し、一時の平和を取り戻している学園都市であったが、常盤台のエース様の心の内は荒れに荒れまくっているようだ。
さて、美琴本人も言っているが機嫌が悪い原因は上条であり、理由は彼に全く会えないからである。
(とは言うものの、実のところ昨日夕方に例の公園で見かけており、声を掛けるか美琴が迷った際に、上条を見失ってしっまた為、美琴の中ではノーカン扱いになっているらしい)
そして今日こそは必ず接触するために何度もメールを送っているのだが、全く返事が返ってこず、そのせいでイライラが溜まり今に至るのである。
(「そんなに会いたければ、メールじゃなくて直接電話すればいいのに...。なんのためにペア契約したの?」と、彼女に聞いてみると...)
(「そっ、そんな事恥ずかしくて出来るわけないでしょ!!!」だ、そうだ...)
しかし美琴とて、上条を今日全く探さなかったわけではない。
彼が出没しそうな場所は出来る限り時間をかけて探した。
が、見つける事が出来ず、メールという手段をとっているのである。
「ああもう!このままじゃ埒が明かないわ」
そういうなり美琴は、門限に近い時間にもかかわらず、寮を飛び出して行ってしまった。
(いつもなら止めにはいるルームメイトが気絶している事をいいことに...)
同日 とある高校
「やっと補習が終わったか。疲れたし、今日はまっすぐ家に帰ろう。」
そう言って、上条は「不幸だ」と呟きつつ、我が家へと歩を進めた。
「と、今何時だ?」
愛用の携帯を開いて画面を見ると...
なんと画面は真っ暗!
「こんな時に電池切れかよ…、不幸だ」
彼と数多の戦場を駆け抜け、共に生還した携帯だが、電池切れではただの箱である。
しかし上条とて充電し忘れるなどめったになく、今回は久しぶりなのだが、まあ不幸にあたったのだろう。
(御坂のメールに気づかなかった原因はここである)
学園都市は冬をもう間近に控え、あたりは暗くなりかけており、少し肌寒くなってきていた。
「うぅ、寒い!」
上条も例外じゃなく、防寒具も着けていないため寒いようだ。
寒さに震えつつ、寮への道を急いだ。
同日 美琴
「少し寒いわね。マフラーでも着けてくればよかった。」
体内電気の操作により多少は体温調整が可能とはいえ、基本は人間の体であるため寒いものは寒い。
「あいつがいそうな場所…、まずは公園!!」
目的地を定め、少し小走りでかけだした。
同日 公園
「ふふふん!ふふふん!ふふっふ~ん!!」
携帯での不幸の一件は早々に忘れ、寒さを紛らわす意味も込めて、上条は鼻歌を歌いつつ、ゆっくりと歩を進めて公園に入った。
以前ならば、一刻を争って寮に帰り、居候である暴食シスターの胃袋を鎮圧せねばならなかったが、第三次世界大戦後はイギリスにいるため、気にしなくていい。
とまぁ、ご機嫌の上条さんだったが、いつもの魔の飲み込み自販機の近くのベンチに見知った顔を見つけた。
「おーい、御坂ー」
上条に呼ばれたその少女はなぜか驚愕の表情を顔に浮かべていた。
つづく
11月15日 常盤台中学女子寮
「どうして見つからないのよ!」
名門常盤台中学二年、レベル5の第三位にして「超電磁砲(レールガン)」の異名をもつ御坂美琴は、少々機嫌が悪い。
「こんな時に限って...(バチッッ!!)」
訂正、かなり機嫌が悪いようだ。
どれくらい悪いかというと、「風紀委員(ジャッジメント)」の仕事から帰ってきた美琴の後輩である白井黒子を、彼女から話しかけられた途端に「真っ黒子」にしてしまう始末である。
(誰か理不尽な電撃を受けた黒子に救いの手を...)
とまぁ、美琴の機嫌が悪くなっている原因は皆さんお気づきだろうが、そう上条当麻その人である。
「第三次世界大戦が終結し、一時の平和を取り戻している学園都市であったが、常盤台のエース様の心の内は荒れに荒れまくっているようだ。
さて、美琴本人も言っているが機嫌が悪い原因は上条であり、理由は彼に全く会えないからである。
(とは言うものの、実のところ昨日夕方に例の公園で見かけており、声を掛けるか美琴が迷った際に、上条を見失ってしっまた為、美琴の中ではノーカン扱いになっているらしい)
そして今日こそは必ず接触するために何度もメールを送っているのだが、全く返事が返ってこず、そのせいでイライラが溜まり今に至るのである。
(「そんなに会いたければ、メールじゃなくて直接電話すればいいのに...。なんのためにペア契約したの?」と、彼女に聞いてみると...)
(「そっ、そんな事恥ずかしくて出来るわけないでしょ!!!」だ、そうだ...)
しかし美琴とて、上条を今日全く探さなかったわけではない。
彼が出没しそうな場所は出来る限り時間をかけて探した。
が、見つける事が出来ず、メールという手段をとっているのである。
「ああもう!このままじゃ埒が明かないわ」
そういうなり美琴は、門限に近い時間にもかかわらず、寮を飛び出して行ってしまった。
(いつもなら止めにはいるルームメイトが気絶している事をいいことに...)
同日 とある高校
「やっと補習が終わったか。疲れたし、今日はまっすぐ家に帰ろう。」
そう言って、上条は「不幸だ」と呟きつつ、我が家へと歩を進めた。
「と、今何時だ?」
愛用の携帯を開いて画面を見ると...
なんと画面は真っ暗!
「こんな時に電池切れかよ…、不幸だ」
彼と数多の戦場を駆け抜け、共に生還した携帯だが、電池切れではただの箱である。
しかし上条とて充電し忘れるなどめったになく、今回は久しぶりなのだが、まあ不幸にあたったのだろう。
(御坂のメールに気づかなかった原因はここである)
学園都市は冬をもう間近に控え、あたりは暗くなりかけており、少し肌寒くなってきていた。
「うぅ、寒い!」
上条も例外じゃなく、防寒具も着けていないため寒いようだ。
寒さに震えつつ、寮への道を急いだ。
同日 美琴
「少し寒いわね。マフラーでも着けてくればよかった。」
体内電気の操作により多少は体温調整が可能とはいえ、基本は人間の体であるため寒いものは寒い。
「あいつがいそうな場所…、まずは公園!!」
目的地を定め、少し小走りでかけだした。
同日 公園
「ふふふん!ふふふん!ふふっふ~ん!!」
携帯での不幸の一件は早々に忘れ、寒さを紛らわす意味も込めて、上条は鼻歌を歌いつつ、ゆっくりと歩を進めて公園に入った。
以前ならば、一刻を争って寮に帰り、居候である暴食シスターの胃袋を鎮圧せねばならなかったが、第三次世界大戦後はイギリスにいるため、気にしなくていい。
とまぁ、ご機嫌の上条さんだったが、いつもの魔の飲み込み自販機の近くのベンチに見知った顔を見つけた。
「おーい、御坂ー」
上条に呼ばれたその少女はなぜか驚愕の表情を顔に浮かべていた。
つづく