最近、新記事書き込み欄を開いても何も書かずに就寝時間になってしまうことが多い。  「夜を●▲の音楽と共に」という再生リストを開く。この再生リストには●▲だけではなく他のアーティストのいかにも夜を一人過ごすにふさわしい揺らぎ系や淋しげな曲、ピアノ曲やバイオリン曲、アリアなど百曲近く入っている。言ってみればマイ・ジェットストリーム。  音楽再生専用サーバと化した二代目のPCには二千曲近くをこの一週間で入れ込んだ。手元のCD(百五十枚くらいあるから…)はすべてコピーしたし、TUTAYA で借りたCDアルバムも相当数に及ぶ。あとはネットから探し出した無料DLの曲もかなりの数にのぼる。  えらく大変な作業だった。 で、その「夜を音楽と共に」を聞きながら詩集を開いているのだった。寺山修司・北園克衛を読むことが常だが、今日はHIP/HOP歌いOUT・KASTのアルバム“Speakerboxxx”の詩を読んでいた。

WAR から「訳:川越由佳」 オレから離れろってんだよ、このニガーめが 精神的なバランスと平静を保つのに必死なんだから 全米の遊び人どもへ祝杯をあげるつもり リリックのローラーコースター、度肝を抜かれるような歌詞 ロクでもないMCに代わって ヤツラときたら一般大衆に嘘ついてばかり ガマンなんかすんな、立ち上がって自分の人生の権利を主張しな 1-1-9(9.11のこと) 罪なき人々を失った 無知のままで来い、若いままで来い、何も見えてない状態で来い 力を抜いて、目の前の問題にだけ囚われて、今こそその時 チクタク、ブーン 中略 まるで神様かW.A.Rかなんかのつもりで人の魂で金儲け ヤツラに明日はない、悲しみと恐怖がついて回るだけ 虚ろな心は金儲けに必死 (次の言葉が新鮮で衝撃、かつ納得!:shino注) 政治家なんて現代の魔術師、死を宣告する医師のようなもの 病める国民によりよい保険制度を謳うけどみんなを病気にするのは誰?   中略 大統領選挙やそれに次いで起こった スキャンダルについてだってラップした (一行略) アメリカよ、基本的にオマエはしてやられたのさ、 中略(いくつかの社会的な事件を歌い…) あきらめたい気分になったら感謝の気持ちを大切に、 希望は捨てないで このマイク、 神様から授かったからにはみんなの脳波をロックしてやる (二行略) オレのサウンド聴いてるかぎり守ってあげる いつだって台所のテーブルの餌食になるような 考えを持ち込むオレ ほら、食えよ、ニガー

どの詩を読んでも日本の音楽シーンではお目にかかれない内容なのではないかと思う。 日本のHIP・HOPシーンでは“shuren the fire"と“童子T”あたりがそれに近いか? いや、これほどの社会性はないような気もする。サウンドは気に入ってる、このふたり。 他に居るのかも知れない。おいらが知らないだけだろう、たぶん…。 日本のHIP・HOPシーンを探して見ようと思い始めているshinoなのでしたぁ。 気が狂った支配者どもが運転する暴走列車の後方車両にいて、恋だ愛だ優しさだ癒しだとつぶやきながらおとなしく座っているオイラとはエライ違いだ。 社会へ確かにコミットし、そのコミットだけで良しとしないのが彼らだ。なぜならそれはあくまで音楽なのだ。音があってこそ。 サウンドはおっとろしくソウルフルでかつメロディアスなのだ。 いい歳してHIP/HOPもないか? そんなこたぁないだろう! おいらは永遠の反逆児…ではないが…去勢されたしがない技術屋だな。 ああ、はや23時の鐘が鳴る。 もう寝る。 お肌を大切に(^^;)
最終更新:2007年06月28日 21:00