設定文

 松井いつかの戦歴は長い。
 その戦歴はヤガミとの出会いとほぼ同時であり、戦いの内容もまたヤガミに関連するものが多い。
 結果は必ずしも喜ばしいものばかりでは無かったが、戦闘経験だけは積み重ねてきた。
 そんな彼女のPCが大儀式魔術アイドレスにおいて「赤にして慈悲」たるオーマネームを得、戦略的に重要な位置に立つのも必然なのかもしれない。


 土場藩において、松井いつかは、現在のところ「E90:マジックアイテムを探そう」においてウォータードラゴンより復活した八神少年と新たな関係を築くべく、忙しい日々を送っている。
 最初に八神少年と出会ったときの松井いつかは男性型アイドレスを着用していたのだが、紆余曲折を経て女性型アイドレスになっていたのである。
 これにたいして八神少年は、再会当初は松井いつかの姿に対して懐疑的であったが、負傷している目の治療のための入院中の松井いつかの献身的な介護(?)により現在は当人に間違いないと認識を改めている。
 具体的にどの様な経緯で認識を改めるに至ったかは両者ともに語ろうとはしない。以下はその時のコメントである。

 八神少年「騙された騙された騙された…もう、松井さんなんか信じないぞ……」
 松井いつか「ふふふ…」

 何があったのかは不明だが、命がけで助けようとした者にこの様なコメントを抱くような事をされたのは明らかであろう。
 この様にして少年はヒネた大人になっていくのかもしれない……


 八神少年と松井いつかの再会。
 これは単に、めでたいという事だけではなく戦力的にも大きな意味のある事であった。
 土場のI=D技術者「主和」による開発の松井いつか用エンジェリック・フェザー(以下、Aフェザー)、通称「クリムゾン・フェザー」(以下、Cフェザー)の完成である。
 本来、高性能ではあるが量産機として開発されたAフェザーであるが、松井いつかはこの機体をこよなく愛し、それに感激した主和が彼女のために改修を行ったのがCフェザーである。

 Cフェザーへの改修は、フェザーシリーズと呼ばれる土場藩国独自のI=Dの元となった原型機の調査が八神少年の協力により飛躍的に進んだ結果行われることになった。
 この原型機は我々のNWでは満足な稼動がせず、ブラックボックスの部分が多くあった。
 そして、土場藩国には現在までなかった手法、理力によるI=D解析が行えるようになった結果であった。
 新たに土場藩国に来た八神少年、そしてネリ・オマル女史の協力により、原型機はついに復活を果たしたのである。
 これにより原型機(キボウゴウ・カイという機体名であったとのことである)は復活し、改修された機体は、松井いつかの冠するオーマネームに倣い深紅の塗装を行われることになった。
 これがクリムゾン・フェザーと名づけられた由来である。
 ネリ・オマル女史曰く「10万も生まれた機体のうちの一つだ、こんなのもあってもいいんじゃないのかい?」との事である。


 この様にして誕生したCフェザーはI=Dの枠に収まるものではなかった。
 改修が完了し、再起動した直後にそれは起きたのである。
 Cフェザーのコックピットより、もう一人の松井いつかが出てきたのであった。
 これは周囲を驚かせた。
 「なんて非常識な機体だ!」
 「シュワの罠だ!騙されるな!」
 「こっちが私で、そっちも私・・・?はわわわわーー!」
 「わーい、松井さんが二人になったよ!なったよ!」
 「コレは…OVERSの効果…なのか…?」
 「ばんざーい!ばんざーい!」
 …相変わらずの土場国民は驚いただけで、困らなかった。むしろ喜んだのである。

 しかし、当人たちにとっては大変なことである、意識や視点は共有するものの、基本的には別々の固体である。
 いくら元となる精神が一つだといっても、体が二つである、そして肉体の差により、人格に多少の違いが出ることを確認している。
 本人たちの話によるとチャンネルの違いの様なもので違和感はないとのことであるが、このあたりはそれぞれの持つ能力の違いが確認されているために、同一人物が内面的にもつ人格の複数の面がそれぞれ顕在化したものとして、現在のところ分析されている。


 また、土場内では区別をつけるために以下のように呼び分けられている。

 元メードガイ、現在女性の松井いつか→松井さん
 Cフェザーから出てきた松井いつか→いつかちゃん

 本当に適当な呼びわけではあるが、これもお国柄というものであろう。


 そして、いつかちゃんのもつ能力であるが、さすがにその機体から出てきたというだけあって、極めてCフェザーと縁が深いものになっている。
 詳細は不明であるが、機体の遠隔操作や単独での操縦、機体の基本能力すら書き換えてしまうほどのものであり、Cフェザーは、いつかちゃんにとってはもう一つの肉体とも言えるものなのである。

 また、フェザーシリーズ開発者の主和はこの機体に対して特別な装備を与え様としている。
 (チャレンジ中なので実際に与えられるかは不明)

 ・土場に伝わる、大型の紅い日本刀「誇りの刃」
  →刃渡り5mを超える日本刀。折れぬ曲がらぬの呪がかけられてるとかなんとか。
  →この時の為に用意されていた武器ではないかとの説もある。
 ・Aフェザー用に開発された大口径砲の真の能力の開放による「NEP」
  →量産機の大型砲はレーザー砲である。
 ・神経接続用「ナノマシン」の能力の封印解除
  →本来はシュワによりナノマシンの危険性を恐れて封印を行われていた機能。
  →今後の激戦を考え、主和による封印の解除。これにより、自己進化、自己修復能力の開放。
  →Bヤガミの乗るフェザーワルツはこの効果により黒く染まったとかなんとか。
  →一説によるといつかちゃんはこのナノマシンにより肉体を作られたとかなんとか。
 ・八神少年の能力解析による「どの世界でも稼動可能」
  →実際のテストが待ち望まれる。
 ・絶技「黄金の翼」の付与
  →機械により擬似的に行おうと模索中
 ・キボウゴウ・カイに搭載されていた「シールド発生装置」の修復
  →「絶対物理防壁」の開発。
  →ネリ・オマル女史「これ本当に星のかけらなのかい?」

 危険な装備と能力の付与であるとも言えるがそれに対して主和は以下のコメントを発している。
 「使うべき能力を、使うべき者に委ねる機会を得た私は幸運である」

  • 追記
 二人になった松井いつかによって八神少年の苦労(?)も2倍になったらしい。

(文章作成:主和)