「オマエ……家出る時、鏡見てきたか?」 「えっと……どこか変かな……?」 「変じゃねぇとこ探すほうが難しいんだよ。シュールかましてんじゃねえぞ?」 「(ううっ……コーディネート、失敗しちゃったみたい……)」
「はぁ……」 「どうかした、琥一くん?」 「女の服のことは、よくわからねぇけどよ。……もうちょい、マシな服なかったのか?」 「(ううっ……この服、あまり好きじゃなかったみたい……)」
(コメントなし)
「へぇ……そうきたか。」 「えっ?」 「そのカッコ、だ。いいカンジじゃねぇか、オマエにしちゃあよ。」 「(琥一くんにほめられちゃった……うれしいな)」
「おぅ……悪かねぇぞ?」 「えっ、どうかした?」 「あ。いや、そのカッコ……なんでもねぇ、気にすんな!」 「(琥一くん、喜んでくれてる……よね?この服にして良かった!)」
「へぇ・・・・・・」 「どうかした?」 「いや、その服な。俺の趣味じゃねぇんだけどよ。オマエが着てると不思議としっくりくんな。・・・・・・なんでだ?」 「(気に入ってくれたみたい。よかった!)」
「そういう格好、苦手だったんだよな。なんか媚びてるカンジでよ。」 「そうだったの?・・・・・・ごめんね。」 「いや、俺の偏見だったかもな。意外とイケてんぞ、それ。」 「(よかった・・・・・・一瞬ドキッっとした)」
「なるほど、な。 結局、どんな服も着るヤツ次第ってことか。」 「琥一くん?」 「おぅ。それ、よく似合ってんぞ。オーダーメイドみてぇだ。」 「(琥一くんにほめられちゃった!)」
「こういうのもアリかもな・・・・・・」 「え?なにか言った?」 「・・・・・・あ?い、いや。なんでもねぇ。」 「(琥一くん、こういう服好きになってくれたのかな?)」
「ふぅん。天然物って感じだな、オイ。」 「おかしくないかな?」 「まぁ、肩肘張ってなくていいんじゃねぇか?」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「飾らねぇってのも案外難しいのかもな。」 「えっ?あ、この服のこと?」 「センスがいいのか中身なのかわかんねぇけどな。いいな、オマエの格好。」 「(やったね。琥一くん、こういう服大好きになってくれたみたい)」
「オウ。ハマってんな、その格好。」 「本当?」 「こっちまで気が楽になってくる。ありがとよ?」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「・・・・・・・・・・・・」 「琥一くん、どうしたの?」 「なんでもねぇ。いや、何も言えねぇ・・・・・・」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「その格好、元気が余ってるって感じだな?」 「・・・・・・こういうの好きじゃなかった?」 「あ?・・・・・・いや、まぁオマエには合ってんじゃねぇか?」 「(琥一くん、こういう服好きになってくれたのかな?)」
「またずいぶんヤル気な格好だな。」 「そ、そうかな?」 「ハッ・・・・・・こっちも気合入れねぇとマズそうだな?」 「(琥一くんってこういうの好きなのかな?)」
「そういう格好でも、キマるもんだな。」 「似合ってる?」 「オウ。かなりレベル高ぇぞ?正直、見直した。」 「(やったね。琥一くん、こういう服大好きになってくれたみたい)」
「元気のカタマリって感じだな、オイ?」 「ふふっ、そう?」 「こっちまで気分が良くなるぞ。いいな、そういうの。」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「・・・・・・オイ。今日はずいぶん思いきりやがったな?」 「こういうの、イヤだった?」 「ハァ?そうじゃねぇよ。・・・・・・俺も男だぞ?」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「いいんじゃねぇか?女っぷり上げやがったな、オイ。」 「本当?」 「オウ。マジで悪かねぇぞ?」 「(やったね。琥一くん、こういう服大好きになってくれたみたい)」
「こりゃキマってんな・・・・・・」 「本当?おかしくない?」 「今さら聞いてんじゃねぇ。・・・・・・顔見りゃわかんだろうが?」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれてるみたい)」
「なかなかサマになってんな。女の子っぽい格好もよ。」 「あ、でもこういうの、あんまり好きじゃなかったよね・・・・・・?」 「・・・・・・まあ結局、似合ってんなら話は別ってことだ。」 「(琥一くん、こういう服好きになってくれたのかな?)」
「だいぶ見慣れてきたな、そういう格好。」 「本当?大丈夫?」 「・・・・・・オウ。こうしてみると悪かねぇな。」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「おぅ・・・・・・その、なんだ。悪かねぇな、それ。」 「この服? 本当に?」 「チッ、なんだかな?俺の趣味もずいぶん変わっちまったな・・・・・・」 「(やったね。琥一くん、こういう服大好きになってくれたみたい)」
「なぁ。悪くねぇぞ、その服。」 「本当?」 「オウ。オマエだったらその格好も認めてやる。」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「スカしてんのは好みじゃねぇけどな・・・・・・」 「・・・・・・ダメかな?」 「チッ・・・・・・どうもオマエのはイヤミなカンジがしねぇ。俺がどうかしちまったのか?」 「(琥一くん、こういう服好きになってくれたのかな?)」
「そういう服着てると大人に見える時がある。」 「大人・・・・・・?」 「着てるもんでこんなに変わんのか。・・・・・・まぁ、悪かねぇけどな?」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「そういう格好もサマになってきたな?」 「本当?」 「前はまだムリしてたけどな、けっこう大人の女って感じじゃねぇか。」 「(やったね。琥一くん、こういう服大好きになってくれたみたい)」
「まったく、その格好してると同い年には見えねぇな?」 「この服?」 「オウ。しっかり大人の雰囲気出てるぞ。」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「へぇ・・・・・・そういう組み合わせもあるんだな?」 「えっ?」 「なかなか奥が深そうじゃねぇか、女の服もよ?」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「その、アレだ。なかなか・・・・・・可愛いんじゃねぇか?」 「本当!?・・・・・・おかしくないかな?」 「ま、正直似合ってんよ。否定はできねぇ。」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「オイ・・・・・・なんでそんな格好してんだよ?」 「え?変だったかな?」 「バカ。そうじゃねぇ。なぁ・・・・・・似合ってんぞ?その格好。」 「(琥一くんがこんなに喜んでくれるなんて。この服にしてよかった!)」
「これから走りにでもいくんだったか?」 「あっ、この服?・・・・・・おかしかったかな?」 「いや・・・・・・意外と悪かねぇな、スポーツ系も。」 「(琥一くんってこういうの好きなのかな?)」
「ヤケにまぶしいじゃねぇか、今日は。」 「この服のこと?」 「服も、中身もだ。」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「へぇ・・・・・・オマエ、不良の素質あんじゃねぇか?」 「えっ、不良!?」 「けっこう悪さしそうな格好だぞ?」 「(琥一くんってこういうの好きなのかな?)」
「こりゃ今日は疲れるな・・・・・・」 「えっ・・・・・・!?」 「そんな格好で歩いてたら、ヤローどもが寄ってくんだろうが?ったく・・・・・・追い払うのにも神経使うんだよ。」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「へぇ・・・・・・そんな格好してると大学生でも通るんじゃねぇか?」 「本当?」 「オウ。・・・・・・わりとイケてんぞ?」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「・・・・・・女ってヤツは、これだから厄介なんだよ。」 「えっ?」 「すっかり大人の女に化けてんじゃねぇか。頭がクラクラすんぞ?」 「(よかった。琥一くん、すごく喜んでくれて)」
「こりゃまたとんがった格好だな。」 「変だったかな?」 「いいんじゃねぇか?似合ってりゃ。」 「(琥一くんってこういうの好きなんだ)」
「・・・・・・ったく。どこのモデルだよ、オマエ?」 「おかしいかな?」 「その逆だ。なんでそんなのまで似合っちまうんだ?」 「(よかった、琥一くん、すごく喜んでくれて)」
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