設楽「芝生で昼寝っていいよな。」 ○○「えっ?」 設楽「なんだよ。」 ○○「なんとなく設楽先輩のイメージじゃないような……」 設楽「俺にどういうイメージ持ってるんだ?おまえは……」 紺野「天蓋つきのベッドに寝てるイメージじゃないか?」 設楽「……おまえには聞いてない。」
紺野「芝生公園で高台になってるところがあるだろ?丘というか。」 ○○「ありますね。」 紺野「あんな場所で、子供の頃は段ボールとか敷いて滑って遊んだなあと思って。」 ○○「あ、やってる子いたかも。」 設楽「どうやるって?」 紺野「設楽はやったことないのか?」 設楽「ないよ、悪かったな。」 紺野「じゃあ、今度やろうか。……というわけにはいかないよな、さすがに。」
設楽「花見は良いとして……あの酔っぱらいどもはなんとかならないのか?」 紺野「まあまあ、日本が平和で安全な証拠だよ。正体を無くすまで飲んでも襲われる心配のない国なんて、世界でも日本ぐらいらしい。」 ○○「ふぅん、そうなんですか。」 設楽「桜の本数よりも酔っ払いのほうが多いぞ、絶対。」 紺野「しょうがないよ、これも日本の文化だ。」 ○○「紺野先輩、達観してる……」 設楽「よく思うけど、おまえ、年ごまかしてるだろ。」 紺野「よく思うってどういうことだよ……」
紺野「やっぱり、桜を見ると春が来たって実感するな。」 ○○「きれいでしたね……」 紺野「設楽は花より団子だったみたいだけどな。」 設楽「花も団子もだ。」 ○○「ふふ、確かに。」
設楽「……暑かった。」 ○○「暑かったですねぇ……」 紺野「言葉にすると、また暑くなるよ。」 ○○「うっ……」 設楽「言わなくても暑いんだから言ったほうが得だ。」 ○○「うーん、そうかも?」 紺野「やれやれ……」
紺野「親子連れが多かったな。」 設楽「子供がギャーギャーうるさかった。」 紺野「かわいかったじゃないか。なあ。」 ○○「ふふ、そうですね。」 設楽「かわいくない。暑さ倍増って感じだ。」 紺野「水遊びしてるとこ見てるとかえって涼しくなるけどな。」 設楽「どこのおっさんだよ、おまえ……」
紺野「難しいことを考えるにはいい季節だなぁ。哲学とか。」 設楽「紺野だけだ、そんなの。」 ○○「哲学の秋、かぁ。」 設楽「おまえ何か言ってみろ。哲学的なこと。」 ○○「えー……」 紺野「模範解答を示してあげなよ、設楽。」 設楽「へぇ?哲学に模範解答なんて存在するのか?」 紺野「それ、哲学的な命題だな。」 設楽「意味がわからない。」 ○○「難しい……」
紺野「今日は天気に恵まれて、最高の散歩日和だったな。紅葉もきれいだったし。」 設楽「……おまえが言うと、結婚式か何かの司会みたいに聞こえる。」 ○○「ふふっ。」 紺野「……それ、いいの?悪いの?」 設楽「いいんじゃないか?おっさんぽくて。」 紺野「良くないだろ……」
設楽「……寒かったな。」 ○○「寒かったですねえ……」 紺野「……言葉にするとまた寒くなるよ。」 設楽「おしくらまんじゅうでもすればよかったかな。」 ○○「ふふ、懐かしい。」
設楽「……寒い。」 紺野「並木道を歩いてる間もそればっかりだったな。」 ○○「でも、今日はいつもより冷えたかも。」 紺野「雪でも降るのかな……」 設楽「家で紅茶飲みながら雪が積もるのを見るのは嫌いじゃないけどな。」 紺野「僕ならコーヒーかな……部屋の電気を消して見る夜の雪がいいんだ。」 ○○「ふふ、どっちも素敵。」
設楽「たまにプールサイドで、片足ジャンプしてる奴がいるだろ。あれ、なんなんだ?」 紺野「耳に水が入ったんじゃないか?」 ○○「ああ、よくやりますよね。」 設楽「ふうん……俺はやったことない。」 紺野「何かで読んだけど、あれをやるの、世界でも日本人ぐらいらしいよ。」 ○○「へぇ……そうなんですか。」 設楽「効果はあるのか?」 紺野「あるような気がするけど、どうかな……」
紺野「結構泳いだな……帰ったらバタンキューだ。」 設楽「……よく思うけど、おまえ、なんでそう言い回しが古いんだ?」 紺野「え、僕が?そんなことないだろ?」 ○○「えーと……」 設楽「ハッキリ言ってやれ。時代遅れの死語メーカーって。」 紺野「……言いすぎだ、設楽。」
設楽「疲れた……」 ○○「結構長い時間滑ったから……」 紺野「その分、よく転んだしね。」 設楽「リンクが滑りすぎるのが悪い。」 ○○「スケートですから……」
○○「今日はよく滑りましたね。」 紺野「よく転んだと言ったほうが正しいかもしれないけど。」 ○○「あ、あはは……」 設楽「……転んだ分だけ上手くなるって言うけどな。」 紺野「それが正しいなら、もう少し上手くなっててもいいような気がする……」
設楽「博物館に、紺野そっくりの能面があったよな。」 ○○「ふふ、さっきも言ってましたね。」 紺野「全然似てなかったよ……」 設楽「似てた。眼鏡かけたら瓜二つだ。」 ○○「また会いに行きましょうよ。」 紺野「会いに、なんだ……」
紺野「博物館は、いつ行っても新しい感動があるな。」 ○○「へぇ……例えばどんな?」 紺野「前回見えていなかったものが見えるようにって、そうするとまた新しいものが見えようになる。 知らないで見るのと知って見るのとでは、受け取り方が違うだろ?だからいつも新鮮なんだ。」 設楽「……なんの呪文だ、それ。」 紺野「え?思ったままを言っただけなんだけど。」 ○○(紺野先輩にはいろんなものが見えてるんだろうなぁ……)
設楽「あれ、なんて言ったかな。水に浮いてたでかい葉の……」 紺野「オオオニバス?」 設楽「ああ、それ。」 ○○「子供が乗っても沈まないんですよね?」 設楽「立ち入り禁止で試せなかったけどな。今度はおまえ乗ってみろ。」 ○○「無理ですよ!」
紺野「南国の花は、やっぱり珍しいものが多いな。」 ○○「色鮮やかな花も、多かったですね。」 設楽「強そうだよな。最強軍団って感じだ。」 紺野「何と戦うんだよ……」
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