単独

得意不得意

  • 1回目
女子A「兄弟なんだから携帯の番号くらい知らないわけないじゃん!」
琥一「知らねーよ。あの馬鹿に直接聞きゃいいだろ。」
〇〇(あれ? 琥一くん?)
女子B「だって琉夏君、はぐらかして教えてくれないんだもん。ねぇ?」
女子A「ねぇ? どうしてよ?」
琥一「さあな? テメェらがウゼェからじゃねーか?」
女子A「ヒドーイ! 琉夏君の兄弟とは思えないよね?」
女子B「ホント。サイアク!」
〇〇「なんだと、コラ?」
女子A「コワーイ……もう行こう?」
〇〇「琥一くん!」
琥一「あぁ? ……何だオマエかよ。」
〇〇「今、見てたよ?」
琥一「チッ、見てんじゃねぇよ。」
〇〇「ダメだよ、女子にあんな言い方しちゃ。」
琥一「ウルセー。オレは男女平等主義だ。」
〇〇(どうだろ、この態度……)
  • 2回目
〇〇(もう、予鈴だ。はぁ、午後の授業か……)
琥一「なるほどねぇ……そんで?」
〇〇(あれ? 琥一くん……)
男子A「だからよ、コイツが先にぶつかって来たんだ!」
男子B「わざとじゃねぇって言ってんだろ!」
琥一「わかった、わかった。仕方ねぇな。じゃ、殴り合え。」
男子A「……え? 殴り合えって、俺らが?」
琥一「ケリつけてぇんだろが? どした? ほら、やれ。」
男子A「いや、でも……」
男子B「……なぁ?」
琥一「なんだよ。じゃ、景気づけに俺がテメェらぶん殴るか?」
男子A「えっ!? そ、それは……なぁ?」
男子B「お、おぅ……」
琥一「遠慮すんな?」
男子A「いや遠慮っていうか……おい、行こうぜ?」
男子B「おう。」
琥一「チッ、くだらねぇ……」
〇〇「琥一くん。」
琥一「あ? おぉ……〇〇。」
〇〇「見てたよ?」
琥一「だから見てんなよ……家政婦か、オマエは。」
〇〇「すごい! 喧嘩両成敗だね?」
琥一「まあ、ただの暇つぶしだ。ほら、昼、終わるぞ。」
〇〇(琥一くんって、男子たちの面倒見はいいんだな……)
  • 3回目
〇〇(さてと、次の授業は……)
琥一「待て待て……わかんねぇ。もういっぺん、最初からだ。」
男子A「えぇ? またかよ?」
〇〇(あれ? 琥一くん……)
琥一「そう言うな。えぇと、まずテメェがよその女にちょっかい出したんだな?」
男子A「だからぁ、それはアイツの誤解で――」
〇〇「……どうしたの?」
琥一「おぉ! いいところに来た! ちょっと、コイツの話聞いてやれ。」
〇〇「話?」
琥一「なんだか、浮気がバレてフラれんだと。何とかしてくれってことだ。」
〇〇「ひどい……」
男子A「ぜんぜん違うって! 何を言っても、彼女聞いてくれないから――」
琥一「じゃ、メンドクセーから別れちまえ、そんな女。」
〇〇「琥一くん、ちゃんと相談に乗ってあげなよ!」
琥一「知るか! じゃあよ!」
〇〇「あ、逃げた!」
〇〇(ふふっ、頼りになる琥一くんも恋愛相談は苦手なんだ)
男子A「あのぉ、相談、いいすか?」
〇〇(しまった……)

複数

『歩く校則違反』琉夏・琥一・紺野

※1回目は琉夏&紺野先輩のみ
  • 2回目
〇〇(さてと、今日も一日がんばろっと)
琥一「〇〇。」
〇〇「あ、琥一くん。おはよう。」
琥一「おう。まだ風紀委員立ってたか?」
〇〇「校門に? もういないと思うけど……」
琥一「なら正面から出るか。」
〇〇「えっ、どこ行くの!? もうチャイム鳴るよ!」
紺野「待てっ!」
〇〇「わっ!?」
紺野「君、止めなきゃ駄目じゃないか! あれはどう見てもサボりだろ。」
〇〇「す、すみません!」
紺野「……あっ、ごめん。3階からずっと追いかけて来たから、気が急いてて……君が悪いわけじゃないよ。」
〇〇「……追いかけてたんですか?」
紺野「逃げられたけどね。今日こそ違反の数々を問い詰めようと、教室の近くで張ってたのに……」
〇〇「お疲れ様です……」
〇〇(琥一くん、追いかけられてたんだ。落ち着きすぎだよ……)
  • 3回目
紺野「そして、その頭だ。頼むから何とかしてくれ。僕が伝えたいことは以上だ。君たちは?」
〇〇(あ、紺野先輩だ。それと……)
〇〇(琉夏くんと琥一くん! 2人とも、捕まっちゃったんだ……)
琉夏「コウ、やっぱそのアタマダセェって。」
琥一「バーカ、テメェだ、言われてんのは。ククッ……」
紺野「……はぁ。もう、行って。次から気をつけるように。」
琉夏「はーい。」
琥一「………………」
紺野「〇〇さん。」
〇〇「あっ、えーと、お疲れ様です……」
紺野「やれやれ、ようやく彼らを捕まえたよ。できるだけの注意はした。」
〇〇「どうでした?」
紺野「どうかな……正直成果はまったく期待してないよ。僕の言うことなんて聞くような2人じゃないのはわかってる。
紺野「だからって見過ごすわけにはいかないし……」
〇〇「……生徒会長として?」
紺野「それもあるけど、でも、それだけじゃない。服装違反くらいならまだしも危ない噂も聞くから、」
紺野「顔見知りとして心配というか……はは、彼らにしてみれば大きなお世話だろうな。」
〇〇(紺野先輩……やっぱり優しいんだな)

『その目的は?』琉夏・琥一

  • 1回目
〇〇「さてと、今日はお昼、どこで食べようかな……あれ? 琉夏くん。」
琉夏「〇〇ちゃん。これからお昼?」
〇〇「そうだよ。琉夏くんもでしょ?」
琉夏「俺、もう食った。」
〇〇「もう!? 早いね……」
琉夏「まあね。これからグラウンドで――」
琥一「いやがった。おい、ルカ!」
〇〇「あ、琥一くん。」
琥一「おう。ルカ、急げ。試合始まんぞ。」
琉夏「あいよ。」
〇〇「ねぇ、試合って?」
琉夏「サッカー部とフットサル同好会で試合やるんだ。 俺、助っ人。」
〇〇「わぁ! なんだかすごく高校生らしい! 琥一くんも出るの?」
琥一「出るかメンドクセー。」
琉夏「コウは、マネージャーだよ。」
〇〇「?」
琥一「おら、行くぞ。客待たせんじゃねぇよ。」
〇〇「???」
琉夏「そんじゃ。で? 今日の段取りは?」
琥一「ぎりぎりまで引っ張れ。いかにも接戦て構えだ。そうすりゃこの次もよ……」
〇〇(なんだか高校生らしくない匂いがする……)
  • 2回目
〇〇「さてと、今日はお昼、屋上で食べようかな……あれ? 琉夏くん。これからお昼? よかったら一緒に――」
琉夏「俺もう食った。」
〇〇「もう!? あ、もしかして……」
琥一「おい、ルカ!」
〇〇「琥一くん。」
琥一「ルカ、急げ。体育館だ。」
琉夏「あれ? グラウンドじゃねぇの?」
琥一「サッカーはもうやめだ。フットサルのやつら、払いは悪ぃくせに、条件つり上げてきやがった。」
〇〇「払いって!? ねぇ、ちょっと――」
琉夏「じゃあ、体育館って?」
琥一「バスケ部と同好会が3オン3やんだと。前払いでいいそうだ。」
琉夏「それだ。」
〇〇「ちょっと待って、まさか、前払いって……」
琉夏「みんな助っ人のお礼に色々くれるんだ。俺ら、いい、いいって言ってるんだけど。」
〇〇「…………」
琉夏「でもさ、コウ。相手、バスケ部だろ? 負けちゃうかもよ?」
琥一「ククッ、そこだ。どう転んでも損しねぇ方法があんだよ。」
〇〇「なんか、怪しい……」
琉夏「コウ、冴えてるな。」
琥一「まあな。いくぞ、カモが逃げる。」
〇〇「ちょっと、カモって!?」
琉夏「そんじゃ!」
〇〇(いつか、痛い目に遭うと思う……)
  • 3回目
〇〇(さて、今日も屋上でお昼を――ん? なんか騒がしいな……)
琉夏「ガチでやったってば。バスケ部、スゲェもん、俺じゃ勝てないって。」
男子A「おまえらの言うことは信用できねぇ!」
琥一「メンドクセーな。勝負なんだからよ、負けることもあんだろーが?」
男子B「試合の後、バスケ部から食券もらったの見たって奴がいんだよ!」
〇〇「あ~あ……ずるいことするから。」
琉夏「あ、〇〇ちゃん。」
琥一「おう、いいところに。」
〇〇「…………」
琉夏「ほら、言ってやって。桜井兄弟は、嘘つかないよ! って。」
〇〇「え? そうだっけ?」
琉夏「えぇ……」
男子C「前払いの食券10枚、返してもらおうか!」
琥一「はぁ? 食っちまったもんは返せねーなぁ!」
琉夏「飴ちゃんやろうか?」
〇〇「付き合いきれません。」
琥一「おい待て、薄情モン!」
男子A「ふざけんじゃねー!」
男子B「開き直ってんじゃねぇよ!」
男子C「返せこのやろー!」
琥一「上等だコラ! やんのかコラ!」
琉夏「じゃあ、2個ずつだ! 2個ずつやるよ!」
〇〇(ハァ……自業自得だよね?)

『琥一捕獲作戦』琥一・大迫・氷室

  • 1回目
〇〇(次は体育の授業。急がないと……)
琥一「おっと!」
〇〇「わっ!」
琥一「おぉ、悪ぃ。」
〇〇「琥一くん。どこ行くの? もう、授業始まるよ?」
琥一「俺は自習だ。」
〇〇「自習って外で? あ……サボるつもりでしょ!?」
琥一「まあな?」
〇〇「ダメだよ!」
琥一「ウルセー。じゃあよ。」
〇〇「もう……」

大迫「こらぁ、琥一! どこ行ったぁ!」
〇〇「あ、大迫先生。」
大迫「おう! 琥一、見なかったか?」
〇〇「それが、自習とか言って外に……」
大迫「ハァ~また逃げられたか……」
〇〇「“また”なんですか。」
大迫「先生、足の速さじゃ負けないんだけどな? ずる賢さじゃ、琥一の方が一枚上だぁ。」
〇〇「なるほど……」
大迫「チクショー! なんとか、奴の先手を打てればなぁ!」
〇〇(大迫先生も大変だ……)
  • 2回目
〇〇(えぇと、次の授業は……)
氷室「待ちなさい!」
〇〇「はい!? あ、氷室先生……」
氷室「君ではない。桜井琥一! 君に言っている!」
〇〇「琥一くん。」
琥一「今日は先回りか、氷室?」
氷室「フン、君の逃走ルートは、既に解析済みだ。」
琥一「ククッ、さすが数学のセンセーだ。かなわねぇ。」
氷室「何を笑う? 来なさい。授業を受けるんだ。」
琥一「やなこった。」
氷室「待ちなさい!」
〇〇「氷室先生、早く追いかけないと、逃げちゃいます!」
氷室「わかっている。しかし、廊下を走ってはならない。待ちなさい、桜井琥一!」
〇〇(あれじゃ、絶対つかまらないと思う……)
  • 3回目
〇〇(さてと、次の授業は……)
大迫「待て待てぇ、こらぁ! 琥一!」
〇〇(ん? このパターンは……)
琥一「危ねっ!」
〇〇「わっ!」
琥一「おぉ、悪ぃ。」
〇〇「琥一くん! またサボり!?」
琥一「まあな? いいから、どけ。」
〇〇「あ、ちょっと――」
琥一「オゥ!?」
氷室「甘い!」
琥一「なんで氷室が……」
大迫「ハッハッハッ! 驚いたかっ! 共同戦線だぁ!」
氷室「桜井琥一。最早君に勝算は無い。以後、しっかりと、授業を受けるように。」
琥一「汚ねぇぞ、コラ。」
氷室「大迫先生。私はこれで。それから、廊下は走らぬよう。」
大迫「すいませんっ! ありがとうございましたぁ! ほらぁ、来い、琥一!」
琥一「イテッ、放せ! 耳っ!」
〇〇(二人がかりじゃ、さすがの琥一くんもかなわなかったか)

『伝統行事?』琉夏・琥一

  • 1回目
〇〇「さて、午後の授業だ! 教室に戻らなきゃ。」
琉夏「違う違う、まだそこは出ちゃダメだ。」
琥一「あ? なんでだよ?」
〇〇(……あれ? 琥一くんと琉夏くん)
琉夏「だってそれじゃコウのアタマに落ちる。」
琥一「おぉ、そうか。じゃ、いつ出りゃいいんだよ?」
〇〇「ねぇ、何してんの? 二人して。」
琥一「!? 〇〇。」
琉夏「ちょっと練習。」
〇〇「練習ってなんの?」
琉夏「大迫ちゃんに黒板消しを――」
琥一「馬鹿、コイツにしゃべったら、チクられんだろーが?」
琉夏「そっか、危ねぇ危ねぇ。」
〇〇「ん? ……なんか悪巧み?」
琉夏「違う違う。ぜんぜん違う。」
琥一「おう、違うぞ?」
〇〇「怪しい……」
琥一「おいルカ、そろそろ、授業が始まるな?」
琉夏「いっけね! 遅れちゃう! そんじゃね。」
琥一「オマエも遅れんな?」
〇〇「…………」
琥一「で? どこまでいった?」
琉夏「だからさ、俺が“先生、こっち!”って言うから、そしたら――」
〇〇(怪しすぎる!)
  • 2回目
〇〇「お昼も終わったし教室に戻ろっと!」
琉夏「違う。コウが先に見つかるから、警戒されたんだ。」
琥一「そうじゃねぇって。あの受け方はよ、なんつーかもう、技だぞ?」
〇〇(あれ? 琥一くんと琉夏くん。)
琉夏「じゃあやっぱりヒムロッチから習ったんだ、黒板消し受けの極意を。」
琥一「なんだそりゃ?」
〇〇「何してんの? また二人で悪巧み?」
琥一「!? 〇〇。」
琉夏「ちょっとね、反省会。」
〇〇「反省会?」
琉夏「大迫ちゃんのアタマに黒板消し落とそうとしたんだけど――」
琥一「あの野郎、見事にキャッチしやがった。」
琉夏「そんで、散々黒板消しで叩かれた。」
〇〇「そんな小学生みたいなことするからでしょ……」
琥一「ウルセー。歳はカンケーねんだよ。」
琉夏「そういうこと。名誉の問題なんだ。」
〇〇「あっそ。早く行かないと、授業はじまっちゃうよ?」
琥一「先行け。俺らはこれから作戦会議だ。」
琉夏「そんじゃね。要するにさ、手が使えないようにしとけばいいんだ。」
琥一「まあな? で、どうすんだ――」
〇〇(バカバカしい……)
  • 3回目
〇〇「さてと、お昼も終わったし……ん?」
琥一「そもそもよ、俺らが急に勉強したくなったっておびき出し方から無理なんじゃねぇか?」
琉夏「そこまではいいんだって。逆に意外性があって。」
〇〇「琥一くん、琉夏くん!」
琥一「〇〇。」
琉夏「オッス。」
〇〇「なにしてんの? また失敗の反省会?」
琥一「ウルセー。」
琉夏「まあね。デカイ三角定規でケツ叩かれた。」
琥一「大迫のヤロー、ああ見えて手強いぜ。」
〇〇「ねぇ……バカバカしいからもうやめたら?」
琉夏「そういうワケにはいかないね。」
琥一「意地ってもんがあんだ。女の出る幕じゃねんだよ。」
〇〇「失礼しました! 先に行くよ?」
琥一「行け行け。」
琉夏「そんじゃね。」
琥一「なぁ、こうなったらよ、いっそもう、羽交い締めにしてだな――」
琉夏「ダメだ。ポリシーに反する。あくまで落とさなきゃ。」
〇〇(付き合いきれません)

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最終更新:2023年04月23日 22:37