PeerCast と掲示板。
一見、何も関係ないように思えますが、PeerCast の楽しさは掲示板にもあるのです。
例えば、配信者がしゃべりながら配信している番組を見たことはありませんか?
配信する人が相手もいないのに一人でしゃべりっぱなしではちょっと危ない人ですし、もし独り言だったとしても普通は限界があります。では、どうやって彼らはしゃべり続けているのでしょうか?
実は、このようにしゃべるタイプの配信者は掲示板(チャット)を見ながらしゃべっています。
配信者の見ている掲示板には、視聴者が配信番組を見ながら書き込みをしています。配信者はこまめにその掲示板読み、それに応答する形でしゃべっているのです。
もちろん、配信者と視聴者の会話は、MSNメッセンジャーやYahooメッセンジャー等のチャットツールでも不可能ではありません。しかし、一般的なチャットツールでは、参加するまでにアカウントの取得をしなければなりませんし、同時参加者数に制限があったりするので数百人規模の望む人全てを受け入れられるようなものではありません。
また、チャットでは発言者の名前が架空のハンドルネームであっても出てしまうので、まったく知らない赤の他人に対して、気軽に突っ込みを入れるのにはちょっと抵抗が生まれるという問題もあります。
そこで不特定多数の人が同時に閲覧できて、なおかつ匿名性を保ったまま発言が出来るものとなると、掲示板が妥当なところなのです。
掲示板というと「書き込みがあってから返信があるまで1日待つもの」という固定概念にとらわれている方もいるかもしれませんが、プラウザの更新を数十秒に1回の頻度で繰り返せば発言内容は、ほぼリアルタイムに近い状態で閲覧することが可能です。
このことを利用すれば、掲示板に書き込まれた内容がまるでチャットで発言のように見えます。
掲示板を閲覧する人みんなが高頻度更新状態を保っていれば、掲示板をチャットの代用品として利用することが可能なのです。
ただし、掲示板で擬似チャットを行うと、掲示板を設置しているサーバーへの負担が大きくなるので、サーバーへの配慮が必要になります。
掲示板を手動で繰り返し表示更新しても、効果は同じですが非常に疲れます。そこで、自動で表示を繰り返し更新させるような、閲覧補助ツールを導入します。
PeerCast で良く使われているのは、2chブラウザと呼ばれる2chねる専用の閲覧補助ツールです。
なぜ、2chブラウザを使うかという理由は3つありまず。
1つ目は2chブラウザが、2chねるという巨大な掲示板をなるべく便利に見たいという渇望の中で生まれたツールなので、2chブラウザは豊富な種類が開発され切磋琢磨され、現在ではかなり完成度があり、便利であること。(PeerCast で利用するのであれば、自動で表示の更新の機能があることが望ましい)
もう1つは、2chねる形式の掲示板がサーバーへの負担を減らしつつ大量の書き込みを管理できるので、ある意味完成された形として世に広まりつつあること。このおかげで、2chねると同じ形式のレンタル掲示板が容易に入手できます。
そして、2chブラウザは2chねると同じ形式の掲示板であれば、例え本当の2chねるの掲示板でなくとも、読み込ませることが可能なことです。
これら3つの理由が重なり、配信者が気軽にレンタルで2chねる形式の掲示板を入手して、それを視聴者が2chブラウザで閲覧するという形が定着しつつあります。