解答なし

更新日時 2011-12-26

問題1
28歳女性。肥満気味。昨日から微熱と腹痛があるということで夜間救急受診しA研修医が診察した。既往歴に特記事項はなかった。
症状は、右季肋部痛であり、エコーで胆石がうっすら見られた。
胆管拡張像は見られず、ブスコパンで痛みが軽減する程度の痛みだったため緊急性や重症性は低いと判断してセフェム系抗菌薬を処方し、
脂っこい物やアルコールを控えるよう指示して帰宅させた。
5日後、腹痛がおさまらず、また熱も下がらないため、救急受診し、当直のB研修医が担当した。
セフェム系抗菌薬を服薬していたというがいっこうに熱も下がっておらず、CRPが高い状態が続いている。
血液検査では肝酵素がやや上昇しているものの、その他に異常はなく白血球も8000程度で、腹部CTでも腹部エコーでも異常を認めない。
妊娠反応陰性で帯下の変化はない。月経周期は正常で不正性器出血なし。
意識障害なく、黄疸なし。血便もない。筋肉痛や関節痛もないという。
また肝叩打痛があるがHBs抗原・抗体陰性。HCV抗体陰性。
(1)この患者に対して聞くべきことで必要性が最も高いのはどれか?
①輸血歴
②性交歴
③アレルギー歴
④食事の内容
⑤海外渡航歴

正解:②
Fits-Hugh-Curtis症候群とは
性行為感染症には,梅毒,淋菌,エイズなどがあります。クラミジア感染症も性行為感染症のひとつですが,クラミジア感染症は,婦人科,泌尿器科の症状が主ですので,婦人科,泌尿器科で扱う事の多い病気です。しかし,まれに右季肋部痛,心窩部痛の症状で発病することがあります。それが,Fits-Hugh-Curtis症候群です。
Fitz-Hugh-Curtis症候群とは,淋菌,クラミジアによって引き起こされる肝周囲炎で,若い女性に見られる病気です。現在は,クラミジアによって引き起こされるのがほとんどです。
2.症状
①.症状
症状は,右季肋部から心窩部にかけての強い痛みです。呼吸性に痛みが増強して,深呼吸できない場合もあります。
この疼痛は、肩に放散して肩関節症や気胸とまぎらわしい事がある。
この場合も、深呼吸できない場合がある。(ドクターGでの症状)
②.発熱
微熱から38度以上の発熱がみられますが,発熱のない場合もあります。
3.婦人科的症状,所見
帯下の増量という婦人科的な症状がある場合もありますが,まるきり異常がない場合も多いです。
婦人科的検査してもクラミジア抗原が検出されない場合もあります。
ですから,婦人科的視内診所見に異常がないからと言って,本疾患を否定することはできません。

2.原因
クラミジアにより子宮頸管炎が起こり,子宮付属器炎,骨盤腹膜炎と腹腔内に感染が広がり,
さらに肝臓まで感染が広がり肝周囲炎を起こすと考えられています。
子宮付属器炎,骨盤腹膜炎をおこしますので,下腹部痛に引き続いて,上腹部痛をおこすこともあります。
しかし,下腹部や婦人科的な症状がない場合も多いです。
肝周囲炎を起こすと肝周囲の皮膜と腹膜に線維素性炎症を起こして癒着を起こして,腹痛の原因となります。
治療薬は、テトラサイクリン系の抗生剤やマクロライド系の抗生剤(ジスロマック(250)2錠 朝食後 3日)。

マクロライド系の系統の特徴として、ペニシリン系およびセフェム系抗生物質が効かないマイコプラズマやクラミジアにも
有効ということがあげられます。子供のマイコプラズマ肺炎には、たいていこの系統が使われます。
ジスロマックは組織内に長くとどまり、作用時間が非常に長い抗生物質です。1日1回(1回に2錠で)3日間の服用で、
他の同類薬を7~14日間使用した場合と同等の効果が得られます(普通錠250mg)

(2)上級医師に相談したところ、ある疾患を忘れていることに気がついた。
上級医師の指示通り、ある薬を用いたら劇的に回復し、翌朝には下熱し腹痛も
軽度となったため退院した。この薬として最も考えられるのはどれか?
①ペニシリン
②アンホテリシンB
③テトラサイクリン
④エリスロマイシン
⑤インターフェロン
⑥リファンピシン
⑦ST合剤

(3)上記(2)の薬の適応を覚えたので、今日は別の小児患者にも(2)の薬を処方した。
どの疾患に使ったと考えられるか?
①健常人のマイコプラズマ肺炎
②健常人の急性喉頭蓋炎
③AIDS患者のニューモシチス肺炎(カリニ肺炎)
④白血病患者のTB
⑤再生不良性貧血患者のカンジダ感染症
⑥母児から感染したB型肝炎

問題2
40歳男性。高地へ向かう途中に軽度チアノーゼを呈した。SpO2は90%であった。
酸素投与にてチアノーゼは軽快し、高地への移動をあきらめ下山した。
チアノーゼを発症した高度における大気圧で一番近い値はどれか?ただし、
飽和水蒸気圧は47mmHg、動脈血中二酸化炭素分圧は40mmHg、肺胞気動脈血
酸素分圧較差は15mmHgとする。
a. 600mmHg
b. 620mmHg
c. 640mmHg
d. 660mmHg
e. 680mmHg

問題3
ウインドケッセル効果について正しいものはどれか。全て選べ。
a. 高齢者ではこの効果が高まる
b. 冠動脈血流が生まれる源の一つである
c. 大動脈瘤ではこの効果がより期待できる
d. この効果により収縮期血圧は低下する
e. この効果がなくなると脈圧は低下する

問題4
自動車事故で下肢が挟まれて脱出できない患者を2時間後に救出した。
下肢拍動は触知せず、尿はコーラ色で、プレショックの状態である。
心電図ではT波が上昇している。輸液で最も適しているのは
①生理食塩水 ②乳酸リンゲル ③一号輸液 ④5%ブドウ糖液 ⑤3号輸液

問題5
次のうち慢性肝不全患者の大量出血時の輸液に向かないものはどれか。2つ選べ。
a. 生理食塩水
b. 乳酸リンゲル液(商品名ラクテックなど)
c. 酢酸リンゲル液(商品名ヴィーンFなど)
d. 炭酸リンゲル液(商品名ビカーボン)
e. 5%ブドウ糖液

問題6
次の半月体形成糸球体腎炎で蛍光抗体法で染まらない物をすべて選べ。
①Wegener肉芽腫
②グットパスチャー症候群
③顕微鏡的多発血管炎
④関節リウマチ
⑤アナフィラクトイド紫斑(確率は低いがこの形態を取りうる)
+ ...
解説
QBの後ろの方に一覧表にまとめてあった。3つに分けてあって、左がANCA関連:Wegener肉芽腫 、顕微鏡的多発血管炎など
右は グットパスチャー症候群だけだった。
真ん中も1つだけ何か書いてあったと思うけど、覚えてない。
蛍光抗体法で染まる、染まらないが書いてあったはず。

問題7
薬事法について誤ってるのをすべて選べ
a 保険薬局は薬剤師法に定められている
b 医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器について定めている
c 日本薬局と医薬品等の基準は医薬品機器総合機構の意見を聞く
d 医薬品について副作用が疑われる場合、厚生労働大臣に報告しなければないけない
e 生物学的製剤、抗菌性生物質製剤の検定機関は国立感染症研究所である








問題


+ ...
解答

解説

最終更新:2011年12月26日 09:55
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