外交の基礎知識

<目次>

■当ページの意義

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このページは、現在の世界情勢がどのようになっているのか理解していただくためのページです。
これが分かっていないと、今の日本の位置づけや外交のあるべき姿勢を正しく理解できません。
現在、世界のどこで紛争や虐殺が起き、経済が疲弊し、
ファシズムの国はどこなのか、民主主義の国はどこなのか、
日本に核ミサイルを向けている国はどこなのか、などを知ってください。

■外交方針の対立軸~「親英米」か「親大陸」か

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明治以降、日本が外交方針として常に選択を迫られてきたのは「親英米」か「親大陸」かの二項対立である。
<1>親英米 ・・・ 英米など西欧文明の先進国と結んで、大陸諸国と相対する外交方針
<2>親大陸 ・・・ 支那・朝鮮など大陸諸国と結んで、欧米諸国に相対する外交方針
歴史を振り返れば、日本が<1>親英米の方針を選んだ時代は国が大いに繁栄し、<2>親大陸の方針を選んだ時代は、国が破滅へと追いやられたことが分かる。

以下に両者を対比する。
  親英米(親海洋) 親大陸(反英米) その他
政治的属性 保守(*1)、リベラル右派 極左、左翼、リベラル左派(*2)、極右 進歩、右翼
政党 自民党(大部分)、民主党(右派)、国民新党 自民党(一部)、民主党(左派)、共産党、社民党 新党日本、維新政党新風
主張 日米同盟堅持(中間・リベラル)
日米同盟強化(保守)
『自由と繁栄の弧』構想(保守)
日米同盟破棄
沖縄他から米軍排斥
東アジア共同体推進
(極右は大東亜共栄圏構築)
曖昧、無方針
政治体制 多党制・政権交代を容認
反共産主義・反社会主義・反全体主義
⇒結果的に反中共
一党独裁または指導政党制
共産主義・社会主義・全体主義
(極右は国家社会主義)
⇒結果的に親中共
曖昧
経済体制 自由主義経済(市場経済) 統制経済 曖昧
世界の事例 ほとんどのヨーロッパ諸国、カナダ、オーストラリア、(韓国)(*3) イラン、シリア、ベネズエラ、キューバ、北朝鮮 ロシア(*4)、インド
国内メディア 読売、日経、産経 朝日、毎日、中日、NHK  
(*1)「親米保守」と呼ばれる場合がある自民党内の現在の主流派(安倍晋三元首相・麻生太郎元首相など)に限定して「保守」と呼んでいます
(*2)「反米保守」と呼ばれる場合がある自民党内の以前の主流派(加藤紘一・野中広務など実態は「左翼」と余り変わらない政治家)を「リベラル左派」に含めます
(*3) 韓国は38度線で北と分断され西側に立つ擬似海洋国家として繁栄への道を歩んできた。但し近年は大陸に事大する本来の傾向が強まっている
(*4) ロシアは戦後~冷戦終結(1989年)まで日本にとって最大の軍事的脅威だったが、以後は曖昧な存在となっている

■日本外交の新基軸~「自由と繁栄の弧」

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「自由と繁栄の弧」をつくる  (拡がる日本外交の地平~外務大臣麻生太郎)平成18年11月30日

麻生首相が外務大臣在任中に打ち出した日本外交の新基軸「自由と繁栄の弧」はランドパワーとシーパワー の対立構造に立脚した親英米色の濃い外交方針。
福田政権期は、「中国を刺激する」という理由で一時的にお蔵入りしていたが、麻生政権が発足して復活。今後、本格展開されることを期待したい。

※参考サイト:
1.反米保守と親米保守
2.ランドパワーとシーパワー
3.米国二大政党の異なる対日関係史

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最終更新:2020年04月06日 14:16
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