アニメの基礎知識

世界の人々に身近に親しまれる Japanese Culture (日本産の文化)に成長したアニメについて簡単に紹介し考察を深めていくページ
(※掲載作品の範囲は、 2015年12月末時点 まで)。


動画は上の三角マークをクリック 艦隊これくしょん -艦これ- (2015年冬)
<目次>


■1.アニメは立派な日本文化だ

一時代前の偏見に囚われて「アニメなんてどうせ下らないんだろう」「子供向けの幼稚な内容なんだろう」「実写映画・ドラマや小説の方が深みがある」と頭から思っている人はまだまだ多いのかも知れない。

しかし、冷静かつ客観的に評価するならば、特に2006年頃から、①原作プロット・シリーズ構成・脚本、②演出、③作画、④楽曲・声演 の各分野で、目を見張る優秀な作品がパラパラと登場し始め、2011年以降は、それら①~④の各分野を高いレベルで総合したトータルな魅力を持つ名作が同時に幾つも登場し始めて、昨今では、少なくとも②~④に関しては「出来の悪い」作品を見つけ出すのが困難に感じるほどに全体レベルの著しい向上が観られるようになった。
なお、残念ながら、①原作プロット・シリーズ構成・脚本は、実写映画やTVドラマなど他の分野もそうであるように、アニメに関しても、そう易々とはレベルが向上していないのだけれども、もし良い①原作があれば、それを高いレベルのアニメ作品として纏め上げる技術は既に十分に確立されているように見受けられる。

このページは、日本文化の一翼を担うアニメについて、特にアニメに関して知識不足な人が「あれれ?自分って勘違いしてたの?」と思い直すキッカケとなることを目指します。


■2.アニメの古典

まず最初に、各年代を代表する名作アニメを簡単にお浚(さら)いしておきましょう。

(1)1960年代

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鉄腕アトム (1963年)
WIKIPEDIA 、アニメ制作(虫プロダクション)、少年漫画原作
手塚治虫原作の漫画をもとに日本初の連続TVアニメ(当時の言葉で「テレビまんが」)として制作され、常時視聴率20~40%台を誇る大人気番組となった。1966年末の最終回はアトムが地球を救うためにミサイルを抱えて太陽に単騎突入するという神風特別攻撃隊をイメージさせるエピソードで締めくくられており、放送を見た全国の児童に大きな精神的影響を与えたという(なお、この最終回はアメリカ放送版ではカットされた)。
2005年に放映され一部で名作の評がある『SoltyRei 』(ソルティレイ)には鉄腕アトムのモチーフが垣間見られる。

(2)1970年代

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宇宙戦艦ヤマト (1974年)
WIKIPEDIA 、アニメ制作(オフィス・アカデミー)、オリジナル作品
宇宙空間を舞台とした戦闘・メカ系アニメの金字塔であり、1977年の劇場版の大ヒットにより空前のアニメ・ブームを巻き起こした名作である。そして大東亜戦争末期の戦艦大和の沖縄特攻作戦(菊水作戦)を直接のモチーフとする点でも特異な位置を占める作品である(宇宙戦艦ヤマトは、坊ノ岬沖に横たわる大昔の戦艦・大和の残骸を隠れ蓑にして建造され、沖縄ならぬイスカンダルを目指して単艦で出撃する、という設定となっている)。終戦からまだ29年、沖縄の日本復帰からまだ2年しか経っていない時点でのこの放送内容は相当に刺激的であったはずであり、敵のガミラス帝星がアメリカよりはナチス・ドイツをイメージさせる描出となっているところもまた興味深い。
2012年~13年にかけて現代風にストーリー改変したリメイク版 が制作され、劇場公開・TV放送された。
※なお後述の■4.補論:80~90年代アニメの左翼汚染について も参照(当ページがなぜ「ガンダム」「ナウシカ」を名作と評価しないのかを説明しています)。

(3)1980年代

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魔法のスターマジカルエミ (1985年)
WIKIPEDIA 、アニメ制作(スタジオぴえろ)、オリジナル作品
魔法少女アニメは1966年の「魔法使いサリー」を初めとして数々の名作が作られてきたが、この作品は完成度において一つのピークを達成するとともに魔法少女アニメというカテゴリー自体を半ば破壊した と評される。すなわち、この作品は、魔法の力でいつの間にかマジック劇団のアイドル・スターに祭り上げられてしまった少女が、やがて魔法ではなく自分の力で憧れのマジシャンへの道を進む決意を固めて妖精に魔法の力を返却してしまう、という異例の展開を、少女の心境の緩やかな変化という一種の心理ドラマとして構成して、従来の魔法少女アニメより一歩も二歩も高い境地に達してしまった。
これ以降の魔法少女アニメは、男児向けの戦闘アニメとさほど見分けのつかない戦闘美少女系アニメ、ないしはマジカルエミのようなノーマル系の魔法少女をモチーフとしたパロディ的な作品ばかりが制作されるようになってしまったという。

(4)1990年代

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新世紀エヴァンゲリオン (1995年)
物語(9点)、作画(5点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(タツノコプロ、GAINAX)、オリジナル作品
それまで顕著に存在した男児向け・女児向けといった性別カテゴリーや、アニメは子供向けのものといった固定観念を破壊したアニメ史上空前絶後の問題作。一応は戦闘・メカ系アニメの顔をしているが、むしろ主人公と周辺人物たちの心理劇という側面が世界の破滅という悲劇と相俟って視聴者に強くアピールし、「セカイ系」という新たなアニメ・カテゴリーを創出したとされる。
21世紀に入ってもストーリー改変したリメイク版劇場アニメ が数年置きに制作・公開されヒットし続けている。


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カードキャプターさくら (1998年
物語(9点)、作画(5点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(マッドハウス)、少女漫画原作
NHK放映アニメ史上最高額といわれる潤沢な予算を掛けて制作され、深夜アニメとは桁違いの数の視聴者に愛されかつ影響を与えたこのアニメは、TV全70話 +映画2作という長編でありながら、シリーズ構成・脚本・作画に殆ど綻びが見られず、上で紹介したマジカルエミなどの先行する魔法少女アニメのモチーフを踏まえながら 、主人公である少女の2年半に渡る緩やかな心の成長を描き切って飽きない。
このアニメの本来のターゲットとされる視聴者層(つまり小学生達)は、心の正しい女の子は(そして勿論、男の子は)このように感じ、また振る舞うのだ、ということを知らず知らずのうちに心の裡に感じ取ったはずであり、現在もなお男女を問わずこの作品を最愛のアニメに挙げる人が絶えない。
もしこの作品を絵柄だけ見て「萌えアニメ」と切り捨てるとすれば、それは大きな勘違いであろう(なお、このアニメの放映が終わった2000年頃から「さくら」と命名された新生児が急増 し現在までその趨勢が続いているという)。

(5)2000年代

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涼宮ハルヒの憂鬱 (2006年春、2009年春、2010年冬(劇場版新作))
物語(TV版8点、劇場版『涼宮ハルヒの消失』9点)、作画(TV版8点、劇場版『涼宮ハルヒの消失』9点)、WIKIPEDIA 、制作(京都アニメーション)、ラノベ原作
2006年春の時点で、①シリーズ構成・脚本、②演出、③作画、④楽曲・声演のいずれを取っても当時としては異例に高い完成度をもって制作・放映され、現代アニメの方向性を決定づけた傑作。
それまでのアニメが、世界や人類の平和、ないしは主人公の心の葛藤といった大袈裟なテーマを勿体をつけて視聴者に語りかけていた(語りかけられる側には日蔭者意識=オタク意識がまとわりつくのが常だった)のに対して、この作品は何よりも「視聴者を楽しませる」というエンターティンメント性の高い内容にシフトして構成されており、そのためにリア充(リアル生活も充実している人)系ラブコメの代表作とも評されることになった。
2006年放送版は内容がシャッフルされておりストーリー展開が掴み辛いので、2009年放送版(再放送&完全新作)+劇場版『涼宮ハルヒの消失 』(2010年)の視聴をお勧めする。
なお2009年放送版の途中には、エンドレス・エイト と呼ばれる8回に及ぶ繰返し回があり、悪評が高いが、そこで描かれるサブ・ヒロイン(長門有希)の微妙な変化がTV版最終回さらに『消失 』への重要な伏線となっているので端折らずに全回視聴すると良い。


■3.現代アニメ

「涼宮ハルヒの憂鬱」(2006年)以降の成熟・爛熟期に突入した現代アニメから、特に代表的なものを紹介していきます。
(※掲載作品の範囲は、 2015年12月末時点 まで)。

なお作品の評価方法は、①物語・②作画それぞれを10点満点とした点数評価をベースとしますが、それらに③+αの個別評価(作品の人気度や独自性等)を加味してS~C級に振り分けています。①・②の各点数の意味は以下の通り
10点(現時点で最高)、9点(非常に良い)、8点(かなり良い)、7点(良い部類)、6点(平均点を満たす)、5点(平均点以下)、4点(ダメな部類)、3点(かなりダメ)、2点(全然ダメ)、1点(論外にダメ)

◆1.傑作アニメ(S級)


何度も見返す価値のある本当の意味の名作・傑作と思われるもの。
※実際は、テーマ(1)・(2)・(3)が様々な割合で混在しているのが普通です。

(1)試練、成長

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ガールズ&パンツァー (2012年秋、2015年秋(劇場版))
物語(TV版9点。劇場版8点)、作画(TV版9点、劇場版10点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(アクタス)、オリジナル作品
女子高生が戦車に乗り込みスポーツ・バトル!の馬鹿馬鹿しい設定と思わせておいて、話が進むほどに少年漫画の王道的展開を見せる熱血“神”アニメ。構成に一切無駄がなく、登場するほぼ全てのキャラクラーが各々個性的な魅力を放っている点、そして何よりも毎回何故か視聴者に幸福な満足感を与えてくれる点でも稀有な傑作。

(2)友情、恋愛

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とらドラ! (2008年秋)
物語(9点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(J.C.STAFF)、ラノベ原作
作品の半ば(第13話辺り)までは月並みな学園ラブコメと思わせておいて、そうして張った様々な伏線を、第17話以降~最終話(第25話)までの最後の1/3で見事に回収しつつシリアスな恋愛と友情の相克劇を爆発的に描き出す現代版『感情教育』。アニメにここまで説得力の高いリアルな恋愛感情の表現が出来るとは正直思わなかった・・・。不覚でした。

(3)救済、癒し

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魔法少女まどか☆マギカ (2011年冬、2012年秋(劇場版総集編)、2013年秋(劇場版新編))
物語(TV版・劇場版総集編10点、劇場版新編9点)、作画(TV版9点、劇場版総集編・劇場版新編10点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(シャフト)、オリジナル作品
使い古された“魔法少女”というファンタジー設定を逆手にとって、視聴者をまんまと哲学的思索へと誘い込んでしまう、①原作プロット・シリーズ構成・脚本、②演出、③作画、④楽曲・声演 の全てに亘って完璧な出来映えの傑作(※内容紹介動画 )。
なお、余りに本作が傑作すぎたせいで果たして筋の通った続編が可能か危ぶまれていた2013年10月公開の新編「叛逆の物語」 も脚本・作画とも予想を上回る濃密かつ精緻な仕上がりで当シリーズの圧倒的魅力を改めて認識させるものとなった。

(4)等身大の日常

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けいおん! (2009年春、2010年春、2011年秋(劇場版新作))
物語(TV版8点、劇場版8点)、作画(TV版9点、劇場版9点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(京都アニメーション)、4コマ漫画原作
(1)~(3)と違い、アニメの物語(ロマン)としての側面は敢えて抑えて、平凡な学園生活を題材としつつ作品の技術的洗練度を最高度に高めた傑作。メイン・デッシュが出てくるわけではないのだけれど、少しずつ味わっているうちに、じわじわと美味しくなって何杯でもお替りしたくなる感覚はまるで日本料理?
なお、2011年12月に劇場公開された『映画けいおん! 』は、軽音楽部メンバーのロンドンへの卒業旅行という非日常経験をエピソードに挟みながら本編のラスト(メンバー4人の高校卒業)を補完しており、本作品の世界観をより濃縮・純化した形で表現している。

◆2.優良アニメ(A級)


S級には及ばないが、少なくとも一見の価値がある優良作。

(1)“絆”の確認 - アニメは本当に下らないのか?

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THE IDOLM@STER(アイドルマスター) (2011年夏、2014年冬(劇場版新作 ))
物語(TV版8点、劇場版9点)、作画(TV版9点、劇場版9点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(A-1 Pictures)、ゲーム派生のオリジナル作品
2013年初めに、NHKラジオ番組で、事前選考を経て対象を10名に絞ったうえで行われたアニメ・ヒロイン人気投票「わたしの大好きなヒロインたち 」で、上記の魔法少女まどか☆マギカ(暁美ほむら、鹿目まどか)や、けいおん!(平沢唯)、さらにはカードキャプターさくら(木之本桜)、涼宮ハルヒというアニメの世界では超有名なヒロイン達を差し置いて、全体投票の44%を獲得して第一位に選ばれたのは、このTHE IDOLM@STER(アイドルマスター)のヒロインの一人、天海春香だった。
ヒロインといっても、同作品はある芸能事務所に所属する12人の少女達のアイドルとしての成長を一種の群像劇として描いており、天海春香はその中の一人、むしろアイドルとしては最も地味で控えめな役としてしか描かれておらず、最終3話で人気アイドルとして個々に輝き始めた少女達の結束の要(かなめ)としての地味な貢献にようやくスポットライトがあたる仕掛けとなっている。
いわゆる萌え系の絵柄のアニメであることに加えて、アイドル成長ものという題材であることから、ゲーム原作のこの作品の良質なアニメ化には相当の困難があったはずだが、そこを奇をてらわず淡々と個々の少女達の成長エピソードを積み上げながら、ラストを“少女達の原点”そして“絆”の確認で締めくくる手法は、やはり見事と云うべきであろう。
東日本大震災の起こった2011年は、実は「魔法少女まどか☆マギカ」、「STEINS;GATE」、「あの日みた花の名を僕達はまだ知らない」といった名作アニメが次々と制作・放映された年であり、震災とこうしたアニメ品質の突然の向上とに特に因果関係はないのかも知れないが、「THE IDOLM@STER」もまたそうした特別な年の雰囲気を背景に幾人もの才能ある人たちの秘められた熱意によって生み出された作品であるように受け取ることは可能であろうし、また前記のNHK番組でエントリーされた10人のヒロインの中でも一番地味な役割の少女が圧倒的多数で「わたしの大好きなヒロイン 」に選ばれたことにも何かしらの必然があるように見ることもできるだろう。
私はこの作品を視聴しながら、「アニメは本当に下らないのか?」という自問を何度も繰り返さざるを得なかった。
(※追記)2014年1月に公開された劇場版新作『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 』もTV版ラストからの流れを引き継いで、天海春香の「仲間全員の想いを掬い上げ、全員で次のステージに進む」までの戸惑い・悩み・決断という心の揺れ動きを丁寧に描き出して、こちらも予想以上の良作に仕上っている(但し2時間程度の映画であるため他のアイドル達の描写が薄くなっており春香ファン以外には少し残念な内容だったかも知れない)。

(2)アニメの前衛

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化物語 (2009年夏)、偽物語 (2012年冬)、物語シリーズ<セカンドシーズン> (2013年夏)、※他多数
物語(7点)、作画(9点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(シャフト)、ラノベ原作
化物語 をアニメ版第一作とする《物語シリーズ 》は2013年年末時点迄で中編にあたるセカンド・シーズンまでが放映済みの、表現技法に関して実験色の非常に強いアニメであり、ストーリー自体も予想の斜め上に走る場合が多いエンターティンメント性の非常に高い作品群となっている。

(3)高等遊民・中二病もの(男、特殊能力あり)

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STEINS;GATE (2011年春、2013年春(劇場版新作))
物語(TV版9点、劇場版新作6点)、作画(TV版8点、劇場版新作8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(WHITE FOX)、ゲーム原作
自称「マッド・サイエンティスト」の理系大学生・岡部倫太郎は、同級生の「天才ハッカー」橋田至、幼馴染のコスプレイヤー椎名まゆりらラボメン(研究所のメンバー)とともに、過去の日時に送信される携帯メール(のちに「Dメール」と命名)を偶然開発したことから、次々と自分が予想もしなかった過去改変を引き起こしてしまう。その最初の現象は、岡部が秋葉原ラジオ会館で刺殺死体を目撃したはずの天才科学者・牧瀬紅莉栖との再会だった。
作中に若干の無駄・無理展開があるため残念ながらS級認定から外したが、想定科学ADVの謳い文句に恥じない良作である。
主人公・岡部のキャラが典型的な厨ニ(中二)病で、アニメ開始後しばらくは相当にウザく失笑ものだったはずが、終盤の第23話でその評価が180°引っ繰り返ってしまい、視聴者の多くは今更ながら岡部の決断と行動に声援を送っている自分に気づくことになるだろう。
本作品はまた、秋葉原のオタク文化(パソコンやメイド喫茶など)や2チャンネル(作中の@チャンネル)系のコミュニケーション(隠語の使いまわし等)に関しても多くの題材を扱っており、これらに疎い人には示唆するところが多いだろう。
なお、2013年公開の劇場版新作 は残念ながらシナリオが本編 に及ばないが、本編の後日譚として一通り楽しめる内容にはなっている。

(4)日常系アニメの到達点

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たまこまーけっと (2013年冬 )、たまこラブストーリー (2014年春(劇場版新作) )
物語(TV版8点、劇場版9点)、作画(TV版9点、劇場版10点))、WIKIPEDIA 、アニメ制作(京都アニメーション)、オリジナル作品
傑作アニメ(S級)欄に紹介した「けいおん!」のヒットにより盛んになった日常系アニメの一つの到達点。
京都のとある商店街の餅屋の娘である高校生・北白川たまこの等身大の日常、つまり家族・友人・学校・地域社会とのつながり、そして恋と成長を緩やかに描き出していく。
ストーリーは2段階に分かれており、主人公たまこを中心に、幼馴染で彼女に恋心を抱くもち蔵・親友のみどり・頑固職人の父親や優しい商店街の人々、さらにはそうした環境に闖入してきた南国の言葉をしゃべる鳥・占い師・王子様たちの心の交流をユーモラスに描いていくTV編「たまこまーけっと 」12話を前振りとして、高校3年生になり将来のことを考え始めたもち蔵と主人公たまこの恋の行方(ゆくえ)と成長に焦点を絞った劇場版新作「たまこラブストーリー 」が展開する。
「たまこまーけっと」はTV放送中はよくある日常系の緩いハートフル・アニメと視聴者に受け取られて余り人気が出なかったが、そこで確りした輪郭を持った存在として描かれたたまこ・もち蔵・みどり等の日常が、劇場版新作「たまこラブストーリー」に入った途端に強い説得力を伴って動き出す様が非常に印象的で、高い評価を取っている。

(5)戦闘・メカ系、ダークヒーローもの

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コードギアス 反逆のルル-シュ (2006年秋、2009年春)
物語(9点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(サンライズ)、オリジナル作品
長編の戦闘・メカ系としては珍しくマンネリではなく常に次話が気になる良作。
不死の美少女から「絶対遵守の力」ギアスの能力を授けられた神聖ブリタニア帝国元皇子ルル-シュが、日本人レジスタンスを糾合して、母を見殺しにし自分と愛する妹を政略の道具として使い捨てた憎き父シャルル皇帝に挑む、という貴種復讐譚に加えて、学園ラブコメの要素まで備えた、非常に幅広い範囲のアニメファンが楽しめる作品となっている。
一般に戦闘・メカ物の代表作とされる「ガンダム」にあるような変に気負った反戦・平和主義的な主張、あるいは「とにかく話せば分かる」的な無根拠な発想の刷り込みが無いところも良い。
なお、2012年夏・2013年夏と本編の外伝にあたるコードギアス 亡国のアキト が劇場公開されている。

◆3.面白アニメ(B級)


トータルで見るとA級には届かないが、キラリと光る箇所があるもの。

(1)ミステリー・恐怖もの

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ひぐらしのなく頃に (2006年春、2008年夏)
物語(8点)、作画(5点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(スタジオディーン)、ゲーム原作
ストーリー的には十分にA級(少なくとも一見の価値のある作品)に値するが、しばしば作画崩壊を起こしてしまったり、登場人物間のどうでもいいギャグの応酬でせっかくのストーリーが中断されてしまう、といった難点が目立つため残念ながらB級(キラリと光る箇所のある作品)とした。
しかし他のアニメ作品ではなかなか味わえない異様な恐怖感・緊張感を経験できる稀有な“怪作”であることは確かだ。

(2)戦闘魔法少女

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魔法少女リリカルなのはThe Movie (2010年冬(1st) 2012年夏(2nd A's)
物語(7点)、作画(8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(セブン・アークス)、ゲーム派生のオリジナル作品
萌えアニメの外見をしていながら、実は正義と勇気を真正面から描き出す燃える快作。魔法少女まどか☆マギカ以上に強い偏見を持たれそうな作品であるが、構成に無駄が多く作画も古いTV放送版 (2004年、2005年、2007年)ではなく、それらのリメイクである劇場版第1作 (2010年)、そして名曲Snow Rain を含む劇場版第2作 を先ず見ると良いと思われる(なのはの場合、劇場版第2作の評価が圧倒的に高く、ここまで見ないと作品全体の価値が十分には理解できない)。

(3)コメディ抜きの青春・学園もの(恋愛心理の描写が中心)

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true tears (2008年冬)
物語(7点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(P.A.WORKS)、ゲーム派生のオリジナル作品
この作品は作画・演出・音響とも地味であり、ストーリーも今ひとつ不明瞭で、無理な設定も幾つか目立つほか、ラブコメ的な要素も皆無に近い(第一話だけで視聴を切られそうな作品である)。だからこの作品を名作と呼ぶ人はあまりいないだろうし、当サイトの評価もB級(部分的に光る箇所のある作品)に留まっている。
しかし、ただ一つ、この作品に描かれている高校生たちの揺れ動く恋愛感情ないしそれに関連する様々な心の動きだけは、実にリアルであって、作り物の域を超えていると思う。
アニメでこのような複雑・微妙な恋愛心理の揺らぎを真正面から描いた作品としては、S級(何度も見返す価値のある作品)欄に挙げた「とらドラ!」と本作くらいしか私には見当たらない。そして、その両作品が女性の原作になるものだという点にも留意が必要である。正直に言えば、本作品も「とらドラ!」も女性の側の心理描写は真に迫っており圧巻なのだが、男性の側の心理描写には幾分かの違和感が残る。しかし、その点を差し引いても、本アニメは恋愛心理のリアルな動きを追った稀有な作品と評価し得ると思う。

(4)夫婦愛・家族愛

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CLANNAD (2007年秋、2008年秋(CLANNAD After Story))
物語(6点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(京都アニメーション)、ゲーム原作
このアニメは非常に根強いファンを持つ作品であり、色々なサイトで恋愛アニメの代表格と紹介されているが、実際には夫婦愛・家族愛が中心テーマであって、もしこの作品に感動ポイントがあるとすれば、それはその点 だと思う。
このアニメの第1期(CLANNAD)には可愛い絵柄の少女が多数登場して各々主人公の男性と絡むが、前述の true tears や「とらドラ!」などのように友人や恋人たちの間の複雑な恋愛心理の軋みが説得力をもって描かれているわけではなく、単なる恋心の躊躇い・恥じらい、もしくはご都合主義的な事件の発生ばかりが延々と続くだけであり、美しい部分も醜い部分も含めてリアルな・納得のできるような恋愛感情の描写を期待して視聴すると完全に肩透かしを喰らってしまう危険が高い。
その上この作品は第1期・第2期の本編だけで44話もあり、しかも夫婦愛・家族愛というテーマに沿って話が大きく動き出すのは第2期の第16話からなので、それまではひたすら忍耐が必要となる。評判につられてこのアニメを新規に視聴する方は注意されたい。

(5)旅館を舞台とした少女の成長記、典型的なご当地アニメ

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花咲くいろは (2011年春、2013年春(劇場版新作))
物語(TV版7点、劇場版8点)、作画(TV版8点、劇場版8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(P.A.WORKS)、オリジナル作品
上記の true tears と同一の制作会社(P.A.WORKS)・同一のシリーズ構成(岡田磨里)であり、true tears が富山県南砺市を舞台としているのに対してこの作品はお隣の石川県金沢市の温泉街を主な舞台としており、典型的なご当地アニメとなっている。
また true tears は全13話で高校生達の恋愛感情の描写に焦点を絞っているが、この作品は全26話と余裕のある回数となっており、主人公の女子高生が祖母経営の旅館に住み込んで仲居修行を経験し次第に自分の将来の夢・目標に目覚めていく様を中心としつつ、周囲の友人や先輩・祖母さらに東京に居る男友達・母親らとの交流を丁寧に綴る構成となっている。
この作品はどの回も脚本・演出・作画とも高いレベルに統一されており本来ならばA級(少なくとも一見の価値のある作品)にランク付けしてもいいほど高品質なのだが、主人公の女子高生および彼女を取り巻くサブキャラが基本的にはどんな環境であっても明るく生き抜いていける健全さの持ち主ばかりで、ストーリーが予定調和的なものばかりとなっており、『とらドラ!』のヒロインたち(逢坂大河および櫛枝実乃梨)のような「破れそうなシルクのハート」(とらドラ!op「silky heart 」より)と形容される繊細さ・脆さを描写するに至っておらず、残念ながら作品に幾分深みを欠く結果となっている(なお『とらドラ!』も岡田磨里氏のシリーズ構成だが原作は竹宮ゆゆこ氏のラノベなので、その点で作品の性質に違いが出ていると思われる)。
また、主人公の女子高生の母親と、TV版には登場しない父親との出会い等を描く劇場版花咲くいろは HOME SWEET HOME も併せて見ると作品世界をより良く理解できるようになる。

(6)ブラコン&シスコンものの秀作、秋葉原オタク・カルチャー紹介

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない (2010年秋、2013年春 )
物語(8点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(1期AIC Build、2期A-1 Pictures)、ラノベ原作
自分の兄貴を好きになってしまう少女の話は色々あるが、妹側は気づいていないが実は血のつながった兄妹ではない(お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ )とか、本人たちは実の兄妹ではないと知っているが兄貴には心に決めた恋人がいて妹は「負けヒロイン」になってしまう(ソードアート・オンライン(フェアリィダンス編) )といった月並みな結末に大抵は終わってしまう。
しかし本作品のヒロインは、3歳年上の兄貴を恋い慕っていた小学生時代に、兄貴と幼馴染で同級生の「兄貴を自分から奪い兄貴を変えてしまった」憎い眼鏡っ娘の中学生(=こいつがラスボス!)に「兄貴に恋してる妹なんて気持ち悪いだけ」「妹は兄貴と結婚できない」と釘を刺されて、それでも思いを絶てずに「どうしたら駄目じゃなくなるのか」未来の自分に懸命に問いかけるメッセージを遺す。今のこの思いを決して無くさないために・・・。
OPに当時まだニコニコ動画に投稿していたClariS(このあとすぐ魔法少女まどか☆マギカ のOPでブレイク)を起用したり、背景人物が余り動かないなど本作品はどちらかといえば余り高い予算で制作された部類ではない思われるが、原作と脚本が優秀だったためか「あにこれ」の総合得点ランキングでは42位に過ぎないのに「お気に入り登録者数ランキング」では11位 という人気作になってしまった。
美少女で頭も良くスポーツも万能なのに何故か「妹ゲー(エロ・ゲーム)」オタクの妹に軽蔑され邪険にされても結局いつも彼女を助けてしまう兄貴の「実は良い奴」ぶりにばかり話が逸れてしまう第1期+第2期の12話まではまだ月並みな「ツンデレ込みのハーレム系アニメ」に見えてしまうが、妹側の事情が次第に明らかになっていくTV放送最終話+TV未放送(WEBのみ配信)3話で一気に話がブッ飛ぶ(※但し最初から視聴し直すと随所にラスト4話につながる様々な伏線が張られており アニメとしては最初からこの結末に照準を合わせて制作が進行していたらしいことが分かる)。
秋葉原オタク文化を非常に詳細に解説している点も含めて、この奇抜なストーリー展開はアニメでなければ不可能だろう(肯定的な意味で)。ラスト3話をWEB配信だけにしたのも納得である。

(7)残念系ラブコメ1(主人公が筋金入りの「ぼっち」)

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (2013年春 2015年春 )
物語(8点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(ブレインズ・ベース(1期)、feel,(2期))、ラノベ原作
子供時代からずっと「ぼっち(友達いない=一人ぼっちの略)」で、最早「ぼっちのサバイバル哲学 」まで体得している高校生が、指導教師に強制されて入部した「奉仕部」で部に持ち込まれる様々な問題を部員の少女たちと協力しながら解消(“解決”ではない)していく過程で彼女達との心の交流を深めていく、という物語構造は、後述の月並アニメ(C級)欄で紹介する『僕は友達が少ない』と似ており、こうした「ぼっち」の友達づくり・恋人づくりをテーマとした物語を「残念系ラブコメ」と呼ぶそうである。
しかしこの作品の登場人物達の思考パターン・行動パターンは、コメディ要素が強く比較的楽天的な『僕は友達が少ない』のものとは大きく異なり、非常に現実的でシリアスなものとなっている。
特に主人公の少年は、周囲の人物達の思考や行動を先回りして読むとともに、問題解消のために自ら憎まれ役を買って出て、しかも何の報酬も期待しないという特異な行動を常としており、そのために周囲の大多数の人たちからは誤解されるが、「奉仕部」部員の少女達や指導教師からは次第に好感を持たれていくことになる。
おそらく今後のストーリーは、性格の対照的なこの2人の少女と筋金入りの「ぼっち」の少年とのかなりシリアスな友情と恋愛感情の相克劇に発展していくものと思われるが、原作ラノベがまだまだ未完なのでアニメ第2期が始まるのは数年先になると思われる。
今のところ主人公の少年の内面心理だけが高い説得力をもって描写されている段階に留まるが、今後2人の少女(特にもう一人の筋金入りの「ぼっち」の少女の側)の内面心理も同様の緻密さを持って描出されていくならば、この作品は傑作アニメへと大きく化ける可能性があり、期待したい。

◆4.月並アニメ(C級)


標準レベルはクリアしており、見て損はないもの。

※ここで紹介する作品は、B級(面白アニメ)欄の作品に比較して物語・作画とも遜色がなく、むしろB級の大部分の作品を上回る秀逸な出来栄えの場合さえあるが、その作品でなければ味わえない特別な部分がそれほどない、という意味で「月並アニメ」と呼んでいます。従って平均点・総合点ではB級よりむしろ高い作品も多いです。

(1)仮想世界と現実世界の交差

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ソードアート・オンライン (2012年夏、2014年夏)
物語(7点)、作画(8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(A-1 Pictures)、ラノベ原作
ガールズ&パンツァーが放映されるまでは2012年の一番人気アニメと思われた作品。
本作は、第1部(アインクラッド編 )と第2部(フェアリィダンス編 )でメイン・ヒロインが明らかに交替する(第1部が気丈な年上キャラ、第2部が繊細な義妹キャラ)という巧みなWヒロイン構成で視聴者を飽きさせず原作者(川原礫氏)の作家としての力量を感じるが、第1部の4000人にのぼる一般プレーヤーが一切報われずに死亡してしまったり第2部の敵ボスキャラの扱いがあんまりだったりと、各部の結末がもう少し後味の悪くないものにならなかったのか不満が残る。しかし原作ラノベは近年屈指の大ヒット作となっておりアニメ第2期の2014年内の制作・公開も発表されているので今後の新たな展開には期待したい。
また同一原作者のアクセル・ワールド もやはり仮想世界と現実世界の交差を描いたもので一部で人気がある。

(2)魔術師+英霊タッグ戦

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Fate/Zero (2011年秋、2012年春 )
物語(7点)、作画(8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(ufotable)、ラノベ原作
大作風の造りで視聴者を大いに期待させ、実際にも脚本・演出・作画とも相当な水準にあるが、作品テーマが確りしていないためにシリーズを通して視聴し終わると何故か余り心に響かない一寸残念なタイプの作品というものがある。
この作品はそうした失敗作とまでは言えないにしても、おそらく視聴者の感情移入の対象となる本命ヒーロー・ヒロインを絞り切れなかった(女性キャラが既婚者と幼女ばかりで男性キャラも性格が破綻しているか中年キャラが多かった)ために結果的に今ひとつ盛り上がらない作品となってしまった。
なおFateシリーズには他に時系列的にはZeroの続編となる Fate/Stay Night や、平行世界で登場人物(画面の銀髪の少女)が魔法少女となってカードを集めるFate/Kaleid Liner プリズマ☆イリヤ がある。

(3)女子中学生の日常生活と超能力戦の交差

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とある科学の超電磁砲 (2009年秋 2013年春 )
物語(6点)、作画(第1期7点、第2期8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(J.C.STAFF)、ラノベ派生の漫画原作
ヒーロー・ヒロインが分散してしまった Fate/Zero とは逆に、先端科学を追求する学園都市に住む、電磁波を自在に操る超能力を持ちながら内面は年齢相応に乙女チックな中学2年の少女を本命ヒロインに据えて、彼女の身近な視点から物語を進め、コメディ要素を交えて超能力者同士あるいは超能力者に挑戦する科学者達とのバトルを次々と描いて好評を得たシリーズ。
実はこの作品はとある魔術の禁書目録 から派生した外伝であるが御坂美琴と彼女のクローンであるSistersに注目が集まり、本編よりも人気が出て、本編の方まで(特に第2期は)御坂美琴が本命ヒロインに化けてしまった(修道服を着た本来のヒロインが空気化し単なる道化役になっている)。
はっきり言えばこの「とある~」シリーズのストーリーは突っ込みどころ満載のご都合主義の産物でしかないが、視聴者が強く感情移入してしまうヒロインが一人いれば、そのようなストーリーの粗など幾らでも帳消し可能なほど人気が出ることの良い実例となっている。

(4)スクール・アイドル

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ラブライブ! School idol project (2013年冬 2014年春 劇場版 (2015年春))
物語(7点)、作画(8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(サンライズ)、オリジナル作品
2013年~14年春にかけて人気ナンバーワンとなっている作品であり、出版社・音楽会社・アニメ制作会社の3者の合同企画した2次元スクールアイドルグループ「μ's(ミューズ)」のプロモーションの一環として、ターゲット層の好みを計算し尽くして制作されたアニメである。
従って、脚本の面でも作画の面でも、面白いアニメというよりは巧いアニメという表現がピッタリだが、こうしたある意味で(アイドルマスター の成功を受けての)二番煎じ的な企画を、狙いどおりに、ちゃんと大人気作品に組み立てる技術が一応確立されていることに我々はむしろ感嘆すべきだろう。
第1期そして第2期の大成功を受けて、完全新作映画の制作が発表されている。

(5)残念系ラブコメ2(主人公が優柔不断な「ヘタレ」)

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僕は友達が少ない (2010年秋、2013年冬)
物語(5点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(AIC Build)、ラノベ原作
「ぼっち」の少年少女の友達づくり・恋人づくりをテーマとした「残念系ラブコメ」の代表作。
転校先の高校で母親譲りの金髪のせいで周囲から不良と勘違いされてしまい転校から1ヶ月経っても一向に友達が出来ないハーフの少年・小鷹は、同級生の美少女・夜空(実は子供時代に小鷹とお互いにたった一人の親友だったのだが小鷹が全く忘れていて気づいてもらえず悩んでいる)の発案で友達づくりを目的とした部活「隣人部」を作る。
学園理事長の娘・星奈(実は小鷹とは父親同士が親友で、幼いころ小鷹と許婚(いいなずけ)の約束をしていた)や天才科学者の後輩・理科らも隣人部に集まり、友達づくりのための様々な活動が始まるが・・・。
同じ残念系ラブコメで、面白アニメ(B級)欄で紹介している『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』と比較して、本作品はコメディ要素が非常に強く、設定も相当に支離滅裂でご都合主義的な部分が目立って、良く言えば「余りストレスを感じず軽い気持ちで視聴できる」が、悪く言えば「内容が薄く話に説得力がない」。
おそらく『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』のようなリアルでシリアスな作品を好む人は、この作品の人物設定やストーリー展開には余り高い評価を与えないだろう。
しかし第2期のラスト近辺でようやく、物語の当初から本命ヒロインと見られた夜空が、小鷹の「恋人」の地位を星奈に、また「友達」の地位を理科に先に奪われそうになり、いたたまれなくなって小鷹たちの前から逃げ出してしまう、という意外な展開が打ち出されており、今後はこれまでのコメディ路線を踏み台にしてのシリアス展開があるのかも知れない。

(6)エンターティンメント特化のハーレム系アニメ

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これはゾンビですか? (2011年冬、2012年春)
物語(6点)、作画(8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(スタジオディーン)、ラノベ原作
上記の『僕は友達が少ない』は、男一人の周囲に美少女が多人数登場し、その各々がいつの間にか男に好意を寄せてしまう、といういわゆる「ハーレム系アニメ」だが、それでも一応は「友達作り・恋人づくり」というテーマ性を持っている。
しかし、そうしたテーマ性を特に持たずに、ひたすらエンターティンメントに特化したラブコメ(=純粋なハーレム系アニメ)も毎期沢山制作され放映されている。
本作品は、魔法少女ものや学園ラブコメ等の色々な要素をパロディ化しつつ組み合わせたかなり陳腐な内容だが、作画や演出の出来が良く、特に第1期の第1話 は傑作といってよい出来栄えとなっている。
同様に、作画・演出のレベルが高い一方でテーマ性(作品内容)は欠けており、しかしその分(主に男性が)頭の中を空っぽにして楽しめる作品として、同じくラノベ原作の「織田信奈の野望 」(2012年夏)(「戦国武将女体化もの」というジャンルのハーレム系アニメの代表作)も一時期かなり話題になったが、こちらはアニメ放映によって原作ラノベの販売促進にはなったものの、視聴者のアニメDVD/Blu-rayの購買(作品保存)意欲を喚起するには至らず、現在までのところアニメ続編の制作が難航し事実上打ち切り状態になっているという。

(7)エンターティンメント特化の戦闘美少女もの

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灼眼のシャナⅢ FINAL (2011年秋)
物語(8点)、作画(7点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(J.C.STAFF)、ラノベ原作
本作品は第1期 (2005年)・第2期 (2007年)を受けての完結編で、同シリーズの中では最もストーリーが大胆で波乱に富んでおり見所の多いものとなっている。
天罰神アラストールらによって英才教育を受けた“炎髪灼眼の討ち手”シャナと、シャナに恋しつつ人を喰らう「紅世の徒」に憐憫の情を注ぎ彼らの居場所を創造しようとその盟主「祭礼の蛇」の依代(よりしろ、神霊の宿る先)となってシャナと敵対してしまう少年とのすれ違いの恋情劇が話の中心軸だが、対立する両陣営の戦闘の描かれ方が戦史マニアを喜ばせる位にマニアックで見応えがあり、また多数登場するサブキャラにも各々晴れ舞台が用意されていて、まるで歌舞伎を見ているような感覚がある。
もともと本シリーズはツンデレもの(少女が凡庸な少年を初めは軽蔑してツンツンしていながら、次第にデレていく=恋愛感情を抱き始める、という構成の物語)の走りであるが、少年側が凡庸な立場に留まらずに戦闘能力でも精神面でも少女と対等以上の位置に到達してしまう(=出世キャラとなっている)ところに本作品の意外さがあるほか、「負けヒロイン」であるもう一人の少女のシャナへの嫉妬の感情とその昇華とがきちんと描かれている点も本作品を他のツンデレ作品とは異質なものとしている。

(8)幼馴染の友情&恋心

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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない (2011年春、2013年夏(劇場版一部新作))
物語(7点)、作画(8点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(A-1 Pictures)、オリジナル作品
涙腺崩壊続出の感動アニメ。作画・演出・楽曲の各レベル共とても高いが、ストーリーが予定調和的すぎて物語に大切な意外さ成分が不足しているのがちょっと残念(その点で上記の「花咲くいろは」と同様)。でも素直に感動できる良質なアニメであることは確かだ。

◆5.見なくてもいいアニメ(D級)


(1)宮崎駿のスタジオ・ジブリ作品、その他、反戦・非武装平和・反原発・空想的社会主義(原始社会への回帰)を賛美するような左翼系の怪しい作品
(2)本当に子供向けのもの



■4.補論:80~90年代アニメの左翼汚染について


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宇宙戦艦ヤマト2199 (劇場版2012年春~13年夏まで7作を順次公開、TV版2013年春)
物語(8点)、作画(9点)、WIKIPEDIA 、アニメ制作(XEBEC、AIC)、70年代アニメのリメイク作品
左は■2.アニメの古典 欄でも紹介している、1974年TV版制作・1977年劇場版公開で空前のアニメ・ブームを巻き起こした往年の名作「宇宙戦艦ヤマト」の劇場版リメイク作品である(但し現代風にストーリー改変あり)。
この作品は2012年から2013年にかけて全7章が順次制作されほぼ3ヶ月置きに劇場公開されたが、最初は公開館10と非常に小規模であったものが盛況を得て、12館さらに16館へと次第に公開館数を増やしていき、さらに劇場版を元にしたTV版の放映が決定し、それも好評を得て2014年度の完全新規作となる続編の制作・公開が決定している。
ただこの作品を一見して気づくのは作品のクオリティの高さに比較して新聞・TV等の既存マスコミで話題にされるケースが非常に稀(というよりほぼ皆無)である、という点である(①ガンダムや②ジブリ作品に対するマスコミの持て囃し具合と比較してみるとよい)。
これは要するに左翼が根強いマスコミとしては旧日本海軍の旗艦やその沈没に至った作戦行動(沖縄救援作戦)を連想させるアニメ作品は極力国民の目から遠ざけたい・無視したい、ということであろうが、実はこの点に関しては今から約40年前の初代「宇宙戦艦ヤマト」の場合も同様であったそうで、当時のTV版は児童アニメの名作「アルプスの少女ハイジ」の裏番組という扱いを受けて放映期間短縮(実質的に打切り)となり、3年後の劇場版も当初は僅か4館の小規模公開 でしかなかったものが劇場前に長蛇の行列が自然発生してしまうなど草の根的な人気が出て公開館が全国に広まり大ブームになったとされる。
ネットの無かった1970年代~90年代前半は新聞・TVなどで左翼的言論が横行していたことは有名だが、アニメの世界でも1977年以降のヤマト・ブームに対して、これを「ナショナリズム」復活の兆候と警戒する左翼陣営から組織的な反撃が行われたと考えることは不思議ではないはずである。
具体的にいうと日本人を主人公とする「自衛戦争」の体裁を守っていたヤマトに対して、無国籍な登場人物達に「そもそも戦争行為そのものが悪である」「とにかく攻撃側と心を開いて話し合えば万事解決する」とする左翼好みの心情を吐露させて、視聴者にそうした考えを刷り込む下心をもった作品が、主に、①ガンダム系作品、②宮崎駿「風の谷のナウシカ」などスタジオ・ジブリ系作品の二大系統で量産され、マスコミの全面的バックアップを受けて“人気アニメ”に仕立て上げられてしまう、という現象が恒常化してしまっていたのである。
この問題の悪影響は現在も深刻で、例えば「アニオタ保守本流」を自称する古谷経衡氏 までが未だに①ガンダム・②ジブリ作品を称賛しているという残念な結果となって現れている。
このような本末転倒な現象はそろそろ終わりにしたいものである。


■5.参考サイト


◆1.当ページ掲載作品を選ぶ上で参考にしたサイト


※当ページはネットで最大級の一般参加型アニメ評価サイトである「あにこれ」のアニメ総合得点ランク上位25作品 を参考にして、そのうち
2006年以降放映の現代アニメであること、
比較的低年齢層ないし低リテラシー層から評価ないし無視されているために作品の実際のクオリティに対して過大評価となっている又は過小評価となっているおそれが高い作品については各々評価を補正すること、
 …等を考慮して主な掲載作品を選んでいます。
掲載作品の選定上の偏りの補正やページ内容の公平さの確保のため、該当サイト を併せてご参照ください。

◆2.当ページに関するご提言・ご批判


(1) “アニメの基礎知識”のページへ意見、それとTPPのこと cancerkiller173のブログ『AD173丁目』様
(2) つまりアニメを毛嫌いする者こそサヨク精神の持ち主だったということさ   同上
(3) ネトウヨ「ガルパン、とらドラ、まどマギ、けいおんはS級愛国傑作アニメ。ジブリは反戦左翼D級アニメ」 2チャンネル・ニュース速報(嫌儲板)
(4) ネトウヨのアニメ考察サイトwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 2チャンネル・雑談系(ハロプロ板)
(5) ネトウヨ「ガルパン、とらドラ、まどマギ、けいおんはS級の傑作アニメ!ジブリや反戦・非武装平和・反原発・空想的社会主義を賛美するような左翼系はD級の見なくてもいいアニメ」 アニメ感想ブログ「やらおん!」(旧2chアニメ板まとめサイト「今日もやられやく」)様
(6) Japanese Right-Wingers Anime Recommendation Site(日本右翼が推すアニメ) 外人向け大型掲示板4chan(4ちゃんねる)Anime&Mangaカテゴリー様


■6.関連ページ

文学の基礎知識《補訂》 アニメや実写ドラマの基礎シナリオを考察する上で参考になる文学作品の古典を紹介していくページ
アニメの基礎知識(別館) 当ページでは紹介し切れなかった様々なアニメ作品を紹介し内容を検討していくページ


■7.ご意見、情報提供

当ページ作成者よりアニメに詳しい人は多数いると思います。 ページ内容向上のためのご意見・情報提供 を歓迎します。

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  • 最低限の表現修正とSABCD→星方式(5つ星-1つ星)への移行を考えているが・・・ - 名無しさん 2015-08-16 22:17:21
    • ご異議なしと認めます、よって数日中にこれらの修正を行います。 - 名無しさん 2015-08-24 21:03:58
  • ステマでだましまくったまどかマギカが愛国なわけねーだろ それ以前にこの項目マジでキモイわ - 名無しさん 2015-08-26 19:35:03
  • (1)SABCD→星方式への移行 (2)機種依存である半角カナや丸付数字の排除 (3)可読性を損なう二重かっこの排除 (4)批判の多かったガンダム叩き記述の削除 (5)その他表現修正 を行ったのに差し戻されてしまった。 - 名無しさん 2015-08-28 22:52:50
  • 国民が知らない反日の実態というタイトルが物凄く浮いて見えるページ。シュールな笑いか何か? - 名無しさん 2015-08-31 12:55:41
    • 「国民が知らない愛国保守の実態」だからココ - 名無しさん 2015-09-01 23:47:09
      • ホントだな。ネトウヨも変態左翼もSEALDsも、みんな纏めてゴミ箱にポイしたいよ、ホントに。 - 名無しさん 2015-09-02 19:32:33
  • 頭大丈夫かよwww - 名無しさん 2015-09-06 18:00:19
  • この項目とAKBの項目はとっとと消せよ - 名無しさん 2015-09-06 22:11:00
  • 334回連続9800回目の差し替え - 名無しさん 2015-10-24 18:51:42
  • ガイジ項目冷えてるかー? - 名無しさん 2015-10-28 20:14:25
  • 朝日新聞1面「ジオン公国全面降伏」? ガンダム版発売http://www.asahi.com/articles/ASH85678QH85UCVL01J.html - 朝日新聞はガンダム大好き 2015-10-28 22:52:28
  • 自分の好きなアニメを愛国アニメと勝手に定義付け、そしてそれを見ている自分は愛国者ということですか。自分のアニメ見てるだけでどれだけ惨めな生活送ってても愛国者になれて良いですね - 名無しさん 2015-11-22 11:54:12
    • 訂正 自分のアニメ → 自分の好きなアニメ - 名無しさん 2015-11-22 11:55:44
  • S級のガールズ&パンツァーはスロ化してるし、これからパチ化の予定www - 名無しさん 2015-12-03 13:19:13
  • ヤマト2199だと、地球側が先生攻撃してるんですが、編集者は見てないの? - 名無しさん 2015-12-19 12:08:02
  • どう考えても世界が評価している日本bのアニメは儀振り作品なんだけどね。だからネトウヨはアニ豚って言われるんだよ。外国人がロリコンエロアニメを評価するわけないだろ。 - 名無しさん 2016-01-08 09:24:01
    • どう考えても世界が評価している日本のアニメはジブリ作品なんだけどね。だからネトウヨはアニ豚って言われるんだよ。外国人がロリコンエロアニメを評価するわけないだろ。 - 名無しさん 2016-01-08 09:24:51
  • バカじゃないの?ネットで事前に作品情報を積極的に集めて公開館を知ってるオタクしか見に来ないオタク向けコンテンツは広告宣伝費に金掛けたって効率悪いだろ。一般マスコミは自社に広告出稿しない映画の映画評なんか載せるわけ無いだろ。バーターなんだから。 - 名無しさん 2016-01-17 15:45:54
  • わかりづらいので補足すると↑は「■4.補論:80~90年代アニメの左翼汚染について」についての意見です。 - 名無しさん 2016-01-17 17:58:28
  • このページはいらない!!!!!!!!!!!!!!!、!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!自分の好きなアニメ見て愛国者だとよwwwwwwww - 名無しさん 2016-03-19 21:06:59
  • 最近捕まった犯人がアニオタだったらしいがどうお考えで? - 名無しさん 2016-03-29 16:01:57
  • 本物の保守とか右派はアニヲタごときに愛国者とか自認されるのは迷惑千万でしかないだろうなw - 名無しさん 2016-04-03 01:49:29
  • アニヲタの人達から見ても、ただアニメを楽しみたい所に愛国だの反日だの持ち込まれ、それに留まらず勝手にランク付けまでされて迷惑でしかないし、本当に編集者の自己満足でしかないページ。 - 名無しさん 2016-04-03 12:04:25
  • アニメをランク付けしてるけど、これは対立煽りなの? - 名無しさん 2016-05-07 09:01:19
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