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”車とかね、自動車産業とかね!”
”もう、ゴウゴォウですよッ!!”

―――ノリノリで号令を下す自重できない自称内政派藩王


産業育成概要 Introduction

 満天星国では今回の産業育成の大方針として、「自動車産業における基幹技術の研究開発育成」を挙げ、これに取り組んでいる。
 満天星国はこれまでわんわん帝國屈指の輸送産業国として栄えてきていたが、その主力は帝國環状線などの鉄道網開発と運営が主であり、その他の産業構造の成長はさほど見られてこなかった。そこで、多様な方向性と市場拡大力を持つであろう自動車産業に対して、育成の方向性が定められている。
 方向性としては、そもそもの基幹技術の研究開発の促進に焦点を合わせた事業が展開された。これは、これまで自動車がそこまで普及していなかったことから、普及にあたって、研究支援による基本価格の低減や、各種インフラなどの下地の部分の整備に注力するという意図があったためである。結果として、研究開発促進の対象としては、自動車の製造(内部構造や成形加工など)に留まらず、燃料生産や供給インフラにまで及んだ。どのような車両を作るかなどに関しては、基本的に関連企業の経営の自由に任せられた。
 また、関連項目の制度化と施策も進められており、例えば自動車の普及によって増加するだろう車両事故に対して、星鋼京との提携による車両保険の輸入と加入の促進や、交通ルールの教習の徹底などが行われている。
 結果として、自動車産業の初期活性化として十分な環境が整えられたと言っても十分と考えられる。今後の関連事業の活動に対しては、政府および企業などの連携による調査などを基にして、輸出などを含む更なる産業活性化や安全対策などを継続的に行っていく予定である。

車両動力構造について Construction of motor

 満天星国では、以前より燃料電池を動力機関とした自動車が主流であった。この流れを引き継ぐ形で動力機関には燃料電池を採用する戦略を採ったというのが今回の産業育成の実情である。しかし、燃料電池には内燃機関と比較して優れている点があることもまた採用の理由であった。
 燃料電池とは、水素と酸素が反応して水になる際に電気を発生することを利用し、これらを電池の負極と正極(-極と+極)に見立てた、いわば水素と酸素の電池である。普通の電池と違うのは、水素と酸素を補充すればどれだけでも発電が出来るという点で、酸素は空気中から取り込めるため、実質的に水素を燃料とした発電機関とみなすこともできる。なお、自動車への搭載が話題であるため内燃機関(ガソリンエンジン等の動く仕組み)だと思われている方もいるかもしれないが、燃料電池自体はあくまで電池であり、実際に燃料電池自動車を走らせているのは燃料電池から得た電気で稼動するモーターである。
 この燃料電池の優れている点は大きく二つ。一つは内燃機関と比較した場合、燃料の持つエネルギーを駆動エネルギーへ変える変換効率に優れること、もう一つ汚染物質を排出しないことである。要するに、内燃機関の自動車よりクリーンかつ省エネルギーで走ることが可能であった。特に市場規模の大きい一般乗用車等を想定すると、この優位点は非常に大きな効果を持つと予想できた。(ただし、水素生産の都合から必ずしもクリーンとは言い切れない場合もある。が、少々難しい話なのでここでは割愛させていただく)
 しかし、同時に問題もあった。単純な価格の問題もそうであるが、何よりも問題となっていたのが燃料である水素という物質の扱いにくさであった。ガソリン等の燃料と違い、水素は通常状態では気体となっている。気体状態では非常に密度が低いため、通常、ガスボンベのように高い圧力をかけて無理やり大量に詰め込む、あるいは超低温(およそ-250℃)にして液体化させること密度を上げるという手段が採られる。しかし、どちらの手法も事故などで燃料タンクが破損した場合、高圧気体の噴出による爆発の危険性が高く、安全性能に不安が残っていた。
 この問題を解決する方法として注目されたのが、『水素吸蔵合金』と呼ばれる物質であった。水素吸蔵合金とは、多量の水素を吸収して内部に貯蔵することができ、さらに貯蔵と放出を繰り返し行うことも可能という水素の充電池のような性質を持った金属である。これを使用することで、高圧気体使用によるリスクを負うことなく水素を貯蔵することが可能となる。この金属を実用化・低価格化するために、満天星国における産業育成の一環として、水素吸蔵合金の研究支援を行われた。これにより、自動車に搭載できるだけの性能を持つ水素吸蔵合金が開発され、現在では水素の危険性の問題はほぼ解決できていると言える。
 また、水素吸蔵合金の採用によりタンクの強度に余裕ができたため、補充システムにも変わった方式が採用されている。燃料タンクをバッテリーパックのように取り外しが出来るようにし、さらにこの燃料パックのサイズを小さくすると共に複数個取り付け可能な構造となっているのである。この方式の利点は、取り外したパックを燃料スタンドから水素貯蔵拠点(バックエンド)まで輸送しそこで水素の再吸蔵を行うという補充プロセスが可能となる点で、これによって人口密集地に危険性の高い高圧水素を大量に貯蔵するリスクを回避している。また、補充を専門拠点で行うことで、燃料スタンド従業員の負担と必要技能のハードルを低くするという効果もある。
 以上のように、満天星国の燃料電池自動車は、低価格化を推し進めるだけでなく燃料電池に潜在する危険性を低減することにも多大な努力が払われているのである。

水素生産について Production of hydrogen

 燃料電池と呼ばれるシステムにおける『燃料』が水素であることは前述した通りである。しかし、水素は化石燃料と違いどこかに埋まっているどころか、そもそも天然には存在してすらいない物質である。そのため、燃料電池普及のためには何らかの方法で水素を人工的に生産する必要があった。
 この方法として満天星国は最大の水素原子含有物とも言われ、調達コストをほとんど無視できる『水』に注目した。そう、
 H 2 O = H 2 + 1/2O 2
 というあまりにも有名な式で表される、水の電気分解である。もちろん、理科の実験のような簡単なものではなく、生産量とエネルギー効率を高めるために様々な努力の成された工業仕様の洗練されたものであるが。ちなみに、副産物となる純酸素はロケットエンジンの推進剤等の燃焼補助剤として利用することが出来る。
 ただし、問題もあった。この方法は『電気分解』によるもののため、水素生産量に比例する量の電気を消費するのである。今後一般層に燃料電池自動車が普及すればその消費量は莫大になることが予想される。だがしかし、現在のテラ領域では、発電力に余裕のある国家は共和国を含めてもほとんど存在しないのが実情である。現状のままでは発電力の限界により燃料(水素)生産が追いつかなくなる可能性が高い、というのが専門家の見解であった。
 解決策としては発電所を建設するのがベストであることは自明の理であった、…がそこは世知辛いアイドレスの世界。とてもではないが今すぐ建設できるような予算は捻出できそうに無かった。そこで次案として、満天星国政府はクーリンガンによる占拠の解放後から大規模改装中であった宇宙開発拠点コスモスに目をつけた。コスモスには建設時より太陽電池が搭載されていたが、これを高性能・大規模化することで発電力を大幅に増加させる旨を改装プランに組み込んだのである。これにより、完全とは言えないもののかなりの発電力が上乗せされることとなった。
 さらに、政府は製鉄工場や化学工場において副産物として大量の水素が排出されているという点に目を付け、この副産物水素を回収する設備への投資を支援すると共に、これを買い取り燃料電池の燃料として再利用することを推奨した。将来的には満天星国国内だけではなく、他国の工場から排出される水素も購入・再利用するという計画も存在しているようである。
 以上のように、水素生産を支える発電力の向上と排出水素の再利用という二本の柱により、膨大な水素消費は賄われる予定である。

水素供給について Providing hydrogen

 前々項でも触れられている通り、水素吸蔵合金を利用した燃料パックが電池として利用されているが、パックは流通の段階においても安全性と利便性の兼ね合いについて十分に留意するべきものとして制度化が行われている。
 販売形態は、ガソリンなどと同様にスタンド形式が主に取られている。GSとの違いは、水素スタンドでは注入ではなくパックの交換が行われていることと、交換以外でのパックの販売は原則的に認められていない(これは水素の危険性を考慮しての措置である)ことである。ただし、後者に関しては、スタンドの整備が十分とは言えない地域向けとして移動式スタンドでの販売交換も行われている。
 パックそれ自体は、前述の通り、流通のバックエンドにおいて水素吸蔵合金の再利用とパックの再生産の体制が組まれている。この工程において、規定された耐用回数を超過したパックも、品質および安全性の面から廃棄あるいは別方面で資源として再利用されるようになっている。
 また、パックの取り扱い・貯蔵に関しては、危険物取扱者の資格が必要となる状況が法的に取りきめられており、例えば供給スタンドにはそれぞれ危険物保安監督者がいなくてはならない。危険物取扱者資格については、資格試験によって得ることができ、資格所有者の中から保安監督者など一部の管理責任者は行政への届け出をもって選任されることとなっている。

車両開発について Vehicle development

 関連企業の経営の自由を保持する理由などから、具体的な車両種別の開発製造については各企業の経営方針に任せられることとなったが、基本的な構造については、産業それ自体の連携性や今後の輸出による他国の交通法との兼ね合いなどを考慮し、初期段階としてある程度の規格化が図られることとなった。この際、ニューワールド全域で整備事業を展開している銀整会への協力を仰ぎ、その広い整備ノウハウから規格化の検討が行われている。
資料1:試作されたファミリーカータイプ。燃費は勿論のこと、乗り心地についてもある程度の成果が出された。

 また、軍事利用されているピケからの技術的スピンアウトとして、ホバー機などが一般市場にも少数流通していた状態に対して、燃料電池技術の搭載や上述した規格化などの開発製造の促進が進められた。これらのスピンアウト機は、軍用であるピケと区別して、ライピケと呼称(ライクアピケ、或いはライトタイプピケの意)されている。ライピケは一般的な二輪車両などとほぼ同様の扱いで制度化や開発などが行われており、事例としては小規模輸送用車両として「オート三輪」の開発が進められている。
資料2:スクータータイプのライピケ。使い勝手やデザインも相まって女性に人気がある。

関連政策など




作業スタッフリスト
■文族
 らうーる:車両動力構造について、水素生産について
 都築つらね:産業育成概要、水素供給について、車両開発について
■技族
 ホーリー:ページデザイン、トップイラスト
 津軽:ファミリーカースクーター




  
添付ファイル