プロローグ
激しい激戦の前に見るも無残に破壊されたギエン砦。
虚言と姦計をつかさどる大悪魔メルギトス。
その配下として、気の向くままに暴れ、壊し、殺しを行っていた
悪魔ビーニャ。
彼女はそこで因果応報という形で、最後の時を迎えようとしていた。
その配下として、気の向くままに暴れ、壊し、殺しを行っていた
悪魔ビーニャ。
彼女はそこで因果応報という形で、最後の時を迎えようとしていた。
呼び出した手駒の魔獣をことごとく失い
召喚のすべとなる魔力も尽きて
そして体からとめどなく流れる血
召喚のすべとなる魔力も尽きて
そして体からとめどなく流れる血
「レイムさまぁ・・・っ アタシを・・・たすッけ・・・
ぎッ!?ヤあアァぁ~ッ!!」
ぎッ!?ヤあアァぁ~ッ!!」
自分達だけが最高なのだと
他は利用して 弄んで 壊して 捨ててしまえばいい
それだけを考えて生きてきた
なのに
他は利用して 弄んで 壊して 捨ててしまえばいい
それだけを考えて生きてきた
なのに
「戻ってきただけだよビーニャ・・・
アナタが魔獣達に与えた苦しみが回りまわって、戻ってきたの・・・」
アナタが魔獣達に与えた苦しみが回りまわって、戻ってきたの・・・」
自分は散々見下してきた奴等に 負けるはずのない奴等に敗れて
消滅させられようとしていた。
消滅させられようとしていた。
「そんな・・・っ
こんなの・・・こんなの・・・」
こんなの・・・こんなの・・・」
嫌
死にたくない
死にたくない
嫌 いや イヤ イヤ
死にたくない
死にたくない
嫌 いや イヤ イヤ
今まさに消えようとする体を震わせ、腹の底から、
「・・・誰でもいいから助けてえぇぇぇぇ!!!」
渾身の力を込めて叫んだ。
だが、叫んだところでどうにかなるはずもない。
周りには敵しかいないのだから。
だが、叫んだところでどうにかなるはずもない。
周りには敵しかいないのだから。
体から力が消えてゆく、形が保てなくなる、
視界が白くなっていく。
視界が白くなっていく。
認めない。自分が死ぬなんて認めない。
そんなビーニャの前に、突如としてまばゆい光を放つ鏡が現れ
「ッ・・・・!?・・・・・」
悪魔にとっては眩しすぎる光。
たちまちに意識を失い、ビーニャはその鏡が放つ光に飲み込まれていった。
たちまちに意識を失い、ビーニャはその鏡が放つ光に飲み込まれていった。