☆尾田栄一郎はJ第3のジンクスを作り出すか!?


 今現在、10代とかの人には、ピンとこないでしょうが、週間少年ジャンプの連載マンガには、一定の条件をクリアすると自動発動する、いくつかのジンクスがある、という都市伝説があります。

 30年以上も語り継がれている、そのジンクスとは、

①人気の長期連載マンガが、作者急病のため、で長期休載すると、連載再開時にエロマンガ化する、というもの(代表例「ストップ ひばりくん」「ウイングマン」など)。

②いくつかの条件を満たした連載マンガは、当初の予定や、作者の都合に関わりなく、格闘バトルマンガに路線変更を余儀なくされる(代表例「幽遊☆白書」「JoJoの奇妙な冒険」「魁!男塾」「ドラゴンボール」他多数)。

 実は、それなりに根拠があったりします。 ①の場合、結局、長期連載をしているマンガ家は、禁欲生活を強制されることになります(まあ、個人差もあると思うけど)。 それがストレスとなった結果、病気休養……となると、再発させないために、作者も色々と考えるわけで。 それが、作品中でのエロ欲求の発散ということになってしまっているのかも…
 ②の場合、まあ時期的なものもあったのでしょうが、確実に発行部数の計算をするために、一番確実に読者を集めることのできる路線にシフトしていく……というのも、わからない話ではありません。 ゲームなんかでも、作品本来の流れを無視したキャラバトル系の作品が結構出てますしね。 特にJの場合は、圧倒的な発行部数を前面に押し立てて宣伝をしていましたから、読者からの評価が、どっちに転ぶかわからないストーリー展開よりは、バトルマンガ路線……という指示が編集部から発せられていても、おかしくはないといえます。

 さらに、このジンクスに信憑性を与えることとなったのが、「キャプテン翼」のヤングジャンプでの連載再開です。 なぜ、ジャンプ本誌ではなくヤングジャンプでの再開なのか、という問いに、集英社側は「連載当時、ジャンプを読んでいた読者がヤングジャンプに移っているから」みたいなことを言ってましたが、とんでもないことです。 あなたの周りに、かつてはジャンプにはまっていたけど、今はジャンプは読まず、かわりにヤングジャンプを読んでいる……そんな人が、一体、何人いるでしょう? 下手したら、皆無です。 ジャンプも読みつつヤングジャンプも読む、あるいは、ジャンプだけで、再開した「キャプテン翼」はコミックスで、という人ならいるでしょうが……

 我々は、これを、作者の高橋陽一氏が、上記のジンクスから逃げた結果だ、と認識しています。
 ①に関しては、まあ、何とかぶっ倒れる前に、とりあえず無事連載を終了したので、かわせたのかもしれませんが、②は、当時、「キャプテン翼」はマジヤバイ、と評判になっていました。 岬くんが「ブーメランシュート」を放った瞬間、「あ……終わった……ワールドユース編が終わったら、キャプテン翼もバトルマンガになるのか……」と絶叫した人が、日本中にいたことは、想像に難くありません。 岬くんだけが、「キャプテン翼」のバトルマンガ化を阻止してくれている、最後の砦であったというのに……(それに気づいた作者は、岬くんを事故に遭わせて戦線離脱させる、という荒技にでましたが、時すでに遅し、でした)。 翼くんと岬くんの黄金コンビ&友情は、「キャプテン翼」のメインのコンテンツのひとつでした。 もしも、ワールドユース編が、クライマックスだったのだとしたら、物語の構成的に、岬くんが戦線離脱、という展開は、ありえません。 ジンクスを恐れて、連載を強制終了したのでなかったとしたら、ブーイングではすまないレベルです。

 また、その、物語の構成的にありえない、ワールドユース編後の強引なラブコメ路線での連載終了が、もうひとつの証拠となります。 某雑誌で、尾田氏が、なぜ「ワンピース」に恋愛のエピソードがないのか、と聞かれて、「ぼく自身の好み、とかいうことではなくて、少年マンガとして必要とされていないからです」とはっきりと答えてらっしゃいました。 なら「キャプテン翼」の終わり方は、何だったのでしょう? 「ワンピース」よりも「キャプテン翼」の方が、もっと、恋愛ネタは「必要とされていなかった」のではなかったのでしょうか? 連載終了の時点で、高橋氏は、それがわからないようなド新人ではなかった筈です。 やはり、ジンクスから逃げた、以外に納得のいく答えを見つけるのは難しいのではないかと…

 そんなこんなで、過去のジンクスについても研究されておられる様子の尾田先生ですが、最近、体調が思わしくないようです。 ①のジンクスに関しては、早めに結婚をすることで、発動を回避していたようですが、最近、体のトラブルが多発している、ということから邪推すると、夫婦仲、問題が発生してるのかしらん? 青山先生も離婚してしまったし。 ②に関しては、ラスト近くに大バトルが発生するよう、最初から企画されているので、それほど深刻な路線変更は起こりえない、と思われますが。 まあ、ただひとつ懸念されるのが、「JoJo」で起こった、展開上必要な説明要素を省いてまでバトル三昧……という展開にならないか、ということだけですが(私、ついていけなくなって、第4部の途中で、JoJoを飛ばすようになってしまいました。 のちにコミックスでまとめて読んで、ああ、説明不足だったんだな、と理解しましたが)……

 まあ、ね。

 無事に、体調回復されて、元通りに連載再開されるのが、誰にとっても一番な展開であるのは間違いないんですが。

 ここで新たなジンクスを生み出して、Jの伝説になる、というのも、尾田先生にとっては、悪くない展開であるのかもしれませんが。

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最終更新:2013年05月31日 12:43