☆『ヒロイン素敵は七難隠す』


 気がつくと、前回の北米開拓地レポートの更新から早くも60日が経過……いや、もう月日がたつのが速いこと^^;

 そして、『マッサン』の評論の続きを書こうとしていたところが、次の『まれ』でさえ、残すところ一か月という始末……

 あくまで個人の意見ですが、終盤の『マッサン』は非常に残念でした。 前半、全然ストーリーが進まないじゃないか、このままじゃ尺が足りなくなるぞ、と散々言われながらも、大風呂敷を広げて展開していた伏線が、ものの見事に回収されずに終わりましたねぇ……
 いや、そんなことはない、という人もいると思うので、いくつかポイントを上げると。
 まず、序盤からマッサンのウイスキーへのこだわりを散々描いてきたわけで。 そして、終戦後、いよいよニッカウヰスキーが本格的に始動する、という局面でまさかの12年ワープ。 ……そりゃね、確かに『マッサン』はニッカウヰスキー創業者の話であって、ウイスキーそれ自体の話ではない、と言う人もいるかも知れないけども、だったら、ウイスキーへのこだわりの部分をちんたらいつまでも描かずに、もっとサクッと話を進めたら良かったんじゃないか、と思ったのは私だけでしょうか?
 次に、というか、これこそ違和感を感じずにはいられなかった、終盤の悟役の泉澤祐希くんと、エマ役の木南晴夏さんの年齢差が逆転した配役!
 結論から言うと、多分、エマが何としてもフェイドアウトしてくれなかったため、戦時中のストーリーが予定の数倍に膨らみ、結果、ニッカウヰスキーの発展とともに、悟と新しい家族を作り上げていくという、後半の最大のクライマックスが尺不足で展開できなくなった、ということではないか、と思うのです。 エマがアメリカに行くという展開が、もし最初からの予定なのだとしたら、英語力が最悪の優木美宥がエマに選ばれることはなかっただろうし(なかなか頑張っていたとは思うけどもね)。 そして戦時中のストーリーが延々リテイクを繰り返した結果、美宥ちゃんは女優休業にまで追い込まれたのではないかと考えるわけです。 そして悟役が泉澤くんだったのは、大学時代にある程度の登場シーンが予定されていたからだ、と考えられるわけで……朝ドラくらい話題にのぼることが多い作品だと、一度決まった配役を、そう簡単にはキャンセルできないわけで。 結果、ストーリーが変更になったせいで、急遽、エマ役が木南さんに引き継がれても、一度も登場していない泉澤くんまで変更するわけにはいかず……ということではないかと思うわけです。
 天海祐希のサプライズ登場も、何だかなぁ……でした。 いえ、天海祐希は大好きなのですが、何というか……なまじ、サプライズ登場なんていう演出をしたため、宮崎美子さんが「鳥肌が立った」とまで評したマッサンとの絡みも、逆に、妻であるエリーとの間よりも、町医者の先生との間に深い関係性が感じられる、という、なんとも落ち着かないシーンに私には感じられました。 天海姉さんのことですから、あらかじめ現場に入っていれば、どの程度の距離感でマッサンと絡めばいいのかはきちんと計算できたはずなのですが、サプライズ登場だったために、計算する余裕がなかったという……

 ただ、視聴率で言えば、『マッサン』は好調なまま終了していて、私個人としては、面白いなと思っている『まれ』が苦戦しているという……

 『まれ』の苦戦の理由については、また改めて書くとして、これだけぐだぐだでありながら、『マッサン』の評価が高いのは、ひとえにヒロインだったシャーロットの魅力に尽きるのかな、と思うわけです。
 昔、とある映画評論家が言ってました。

『ヒロイン素敵は七難隠す』

 そういうことなのだと思います……


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最終更新:2015年08月26日 19:02