澱み流れて > 世界観

澱み流れての世界について記述しているページです。


■世界観
 この世界の舞台は現在世界、プレイヤー達は現代世界に生きる人間です。
 しかし、様々な理由により「物事の概念的な量を直感的に把握することができる」という能力を持っています。この能力を直感把握と呼びます。そして、その能力を持つ者を一般的には観察者と呼ぶのです。
■直感把握
 直感把握の例として、例えばカバンを見ただけでそのカバンがどれぐらい重いのかを普通の人だったら、曖昧ながらも大体推測できます、しかし、それはあくまで推測であって、正確な重さまでは分らない。
 しかし、プレイヤーのキャラクターは、この重さなどを機械のような正確さで把握することができるのです。
 また、今のは単位の定められている「重量」でしたが、プレイヤーのキャラクターは機械を使えばすぐに数値換算できるものだけではなく、様々なものを独自の単位、見方で把握することが出来ます。
 例えば、今のカバンの例では、「このカバンが中身も入れて金銭的にはいかほどか」「構成している元素はどういったものか」「壊れるまで、後どれくらいの時間か」といった「概念的なもの」までをも把握することが出来るのです。
 ■概念把握
 自体も把握することが出来ます。例えば、「今、流行の曲」があったとします。普通の人では「ああ、こういう曲調かー、低音のメロディーラインがきれいだなぁ」とか「えーと、大体5分ぐらいか」という感じでしか聞くことができません。勿論、訓練された人は音階等で把握したりすることも出来ます。
 ですが、PCはこの曲のイントロを聞いただけで「この曲は5億2300円の総合利益になる」「ブームが終わるまであと2週間と4日」「曲の長さは5分23秒」「ああ、この曲を聞いて感動する人はこの広場には20人か」ということまで分かってしまうのです。

 しかし、この把握という概念は口で説明するのも分かるのも、その人以外には難しいという欠点があります。
 プレイヤー達はそれぞれ独自の概念で把握を行うので、その把握の仕方にも特徴が出ることになります。例えば、全てのものを1円硬貨で把握することができる人がいるとします。この人は、物品の金額を把握するのが、実は苦手です。なぜなら、あまりにも高額な物品を見た時には、彼の目にはただ、山のような一円玉の山があるだけにしか見えないのですから、逆に、小額の物や、少量、小幅の重さや長さを計るのは得意でしょう(1円玉の直径は2cmで、重さは1mgです)。

■総量(SP)と現在量(PP)
ゲーム的な数値の話になりますが、このゲームに登場する物や概念は「総量」と「可変値」というものを持っています。
◆「総量」
「総量」とは、「その概念や物が壊れるまでの時間や強度」を表します。「何もしなくても壊れるまでの数字」とも言えます。物や動物で言うところの「寿命」と考えられます。この量を以下では「synthesis point(SP)」と表します
絶対量としてのSPですが、物が壊れ、生きる者が死ぬのは総量が全て無くなるからではありません。動くために必要な力、その力が次の「可変量」なのです。

◆「可変量」
「可変量」とは「今現在の可能性」というものです。「可能性を使う」というのが分かりづらいですが、他のTRPGで言われるHPやMPを合わせたものと思ってください。以下ではこの数値を「possibility point【PP】」と表記します。
 PPが無くなることで、SPがたとえあったとしても物は壊れることになります。そして、このPPは消費することで他の物に対して影響をあたえることが出来るのです。
 と言っても、pp1点に付き、1点の影響を与えるというわけではありません。例えば、あなたが他者を殴って壊そうとしたとしましょう。この時に、あなたのPPも減りますが他者のPPも減ります。しかし、あなたは自分の硬い所や相手の弱いところを狙って殴ったかもしれませんし、物(たとえばカバンの角)を使って殴ったかもしれません。そのときにはあなたの減るPPは少なく、相手のPPはかなり減ることになるでしょう。

■PCはどういった存在か。
 PC達は状況や環境を客観的に把握して行動することによって、普通の存在よりも効率よく行動したり、概念を把握して使うことで、魔法のような行動が行える人達となります。
 また、自らの総量も熟知しているあなたはSPをPPに使用したり、他者のSPに干渉することも出来るのです。

■「流れ」と「澱み」
  さて、このゲームの世界には「流れ」というものがあります。この「流れ」とは、時間の流れ、物の流れ、経済の流れ等々のSP、PPの変化です。いくら総量が多くとも、人はいずれ死にます。経済が盛んでも、いずれは不況が来る定めです。
 この「流れ」があるからこそ、世界は進んでいくのです。何かが壊れることで、何かが生まれます。このゲームでは、無から有が生まれ、有から無になるように、全ては変化していくのです。

 しかし、この「流れ」に逆らう存在もあります、それが「澱み」です。「澱み」は普通ではありえない様々な影響をもたらす存在です。この「澱み」は普通の存在とは違ってしまった存在、狂える自然といえます、「絶対無敵の力」「死なない人間」「壊れず、何でも切れる刀」「常春の楽園」「過去に失われたはずの物」などといったものが例ですが、大体の場合、普通ではありえないほどのSPを持ち、PPが与える影響も桁違いです。

 「澱み」は、「流れ」に逆らい、SPを溜め込むことで発生します。その発生の原因も人為的なものから、自然発生的なものまで様々です。
 そして、「澱み」は存在することで世界を今の世界とは違ったものに変えていきます。
 SPを高めることで、他の存在にSPが渡らなくなり、それによって様々な影響が起こります。その影響によって正常な「流れ」が起こらなくなり、次第に世界は停滞し始め、やがて現在知る世界は滅びます。

■「澱み」の解消
 このゲームの目的の一つが、この「澱み」の解消です。直感把握ができない普通の人間では「澱み」を見つけることは難しく、往々にして理解できません。この「澱み」を無くすことが出来るのはPC達だけでしょう。
 しかし、「澱み」の解消というのは一筋縄でいかないものです。PCですら、存在としての限界があるのに対し、「澱み」には限界がありません。
 そこで、PC達はお互いに協力して「澱み」に立ち向かうことになります。
 協力することで、「澱み」にも負けない総量とそして「流れ」を使って戦うことができると言えます。

■「流れ」の使用
 PC達が「澱み」に勝る点として「流れ」を利用するということが挙げられます。PC達は「流れ」を利用することで、より大きな影響を生み出すことができるのです。
 先ほど、カバンの角で強く殴れば自分のPPを減らすよりも相手のPPを減らすことができると例を挙げましたが、PC達はそれをもっと大きなスケールで行うことができます。

 「流れ」を利用した行動を行うことで、硬い物を柔らかい物で叩いて砕くこともできるし、流れを見極めれば、どんな一撃でも避けることができます。そして、お互いに流れ高めればそれを利用して通常では考えられない影響を及ぼすこともできるのです。

 「澱み」は「流れを」止める存在、全ての流れをゆがめ、停滞させて吸収する存在であるためにこの「流れ」を使うことができないのです。それゆえ、PC達はそれぞれの力は弱くとも協力することで強大な力を保有する「澱み」に対抗することができるのです。
最終更新:2009年10月05日 09:34
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