“銀ノ蛇”エリヤ・カマル=アル=ハイヤ<Elijah・Kamal=Al=Haijah>
「私が縁故や金でここまで来たとお思いか? 見縊られたものだな。
邪霊だ陰謀だと嘯く輩もいるが、鐘杏とて他の紫杯連とそう変わるわけではない。
物を言うのは己の力のみ。そう、弱き者にあのお方の側にいる資格など与えられはしないのだ――」
≪プロフィール≫
【種族】人間
【性別】♂
【年齢】21
【所属】鐘杏・シェオール支部
【階級】副支部長
【字名】“銀ノ蛇” “太陽を呑む月” “魔女の鉄鎚” “金瞳” “受付のエリヤさん”
【信条】〔地上/肯定的〕〔愛/肯定的〕
●View:第三話終了時
“銀の月の影”シーマ |
流石に、私の知らぬ顔もあるようだ。大公やヤシャルとの縁も気にはなるが、今は私の妖霊だ。それでいい。 |
“魔術師殺し”イザ |
若干不安定な面も見られるが、まだ壊れてはいまい。邪霊の瘴気に当てられ、妙なことを言い出さなければいいが。 |
“白い牙”グリス |
師との再会は成ったが、彼の望むものだっただろうか。糧になり、その牙が更に研ぎ澄まされんことを。 |
“死の女神”バドル |
――薦んで邪霊の囁きに耳を貸した? 今ひとつ判然としないが、警戒度は高。界螺からどう指示を受けてくるかね。 |
イェテル先生 |
ドラゴンもいいけど邪霊もな!(おせちとカレー的な意味で) |
NPC |
※所属紫杯連順 |
最愛にして敬愛すべき主・エザレラ |
今のままで、姉さまの望みを為せるのだろうか。――力は、ああ、いや、……っ。 |
鐘杏タベル支部長・ゼイネップ |
タベルの状況は想像以上に過酷だが、乗り切れるだけの手腕はあると信じている。 |
獄と謎の鍵・アイシェ |
――みすみすケマルに持っていかれるとは。可及的速やかに奪回する手段を講じねばならない。 |
ソネルの娘・ハティジェ |
袈唇は今後どう動く。袈唇は彼女をどう使う……? 彼女の有為性は、まだ何かあるだろうか。 |
イルディムギヌ従貴・ケマル |
次は逃がさん。それだけだ。 |
艶かしき邪霊・アリイエ |
私のシーマが劣るはずもなし。勝つ。 |
バーディアアル従貴・ゾフィーヤ |
気に入らない。その何もかもが。――一番気に入らないのは、為す術のない我々だが。 |
≪能力値・技能≫
生命力 |
160 |
気 力 |
74 |
先制値 |
9 |
堕落値 |
5 |
筋 力: |
7 |
強靭力: |
5 |
敏捷力: |
1 |
感 覚: |
5 |
精神力: |
5 |
知 力: |
1 |
[一般技能] |
レベル |
対応能力 |
判定数 |
|
〈魔物知識〉 |
2 |
知力 |
3 |
「シーマ、あの魔物の詳細を! (連剄、愧風を身に纏わせながら)」 |
〈 交渉術 〉 |
5 |
知力 |
6 |
「あまり得意ではないですね。いつも有能な秘書に助けられています、ははは」 |
〈 歌 唱 〉 |
5 |
感覚 |
10 |
「仕事以外での趣味といえば、これくらいでしょうか。――少しは自信があるんですよ?」 |
〈感覚鍛錬〉 |
2 |
感覚 |
7 |
「何ごとにも気付かず、知らぬまま流されるのだけは嫌いでして。私は愚者でありたくはない」 |
〈 自 我 〉 |
5 |
精神力 |
10 |
「つまるところは我侭です。私に首輪をかけられるのは、私の他にはただ一人しかおりません」 |
〈 枕 事 〉 |
5 |
精神力 |
10 |
「……まあ、必要なんです。色々と、立場的にも。安くはないですが、お望みとあらばお相手致しましょう」 |
〈 生 存 〉 |
1 |
強靭力 |
6 |
「死にたくはない。それは当たり前ですが、命も“使い方”次第。そういう考え方もありますね?」 |
|
|
|
|
|
[コネ技能] |
|
|
|
|
〈紫杯連・鐘杏〉 |
5 |
精神力 |
10 |
鐘杏にて、彼の名を知らぬ者はない。畏れ怖れられ、賛否は問わず、好悪も問わず。 |
〈ギルド・愧拳術〉 |
5 |
筋力 |
12 |
地道な修練こそが結果に繋がる。しかし、結果が答えではなく、何の為に使うかが真。 |
〈“蛇の一族”〉 |
5 |
|
|
|
〈部下・ルミナ〉 |
3 |
筋力 |
10 |
堕天使の少年が揮う銘刀は何を映すか。彼の主の行く末か、あるいは主の来た先か。 |
〈部下・ハルペィル〉 |
3 |
筋力 |
10 |
天使の少女は何を呪い、何を謳うか。愚かな己か、憐れな弟か、それとも主の――。 |
|
|
|
|
|
[戦闘技能] |
|
|
|
|
〈 防 御 〉 |
6 |
強靭力 |
11 |
「生憎、反射神経などは人より鈍いもので。見てから避けるのは苦手ですが、――まあ、耐えればいいんですよ」 |
〈肉体抵抗〉 |
5 |
強靭力 |
10 |
「ある程度の薬物に対する訓練は、基礎の基礎ですから。立場的にも、備えなければなりませんしね」 |
〈精神抵抗〉 |
6 |
精神力 |
11 |
「……自分で理解が出来ないものほど、恐ろしい。私にとって、魔術はその最たるものですから」 |
〈 先 制 〉 |
5 |
敏捷 |
6 |
「焼け石に水、とわかってはいますがね。無駄と開き直ってやらないよりは、やる努力を私はします」 |
≪術技≫総ランク:71(未使用:2)
[愧拳術]合計ランク:56/6Lv
名称 |
専門 |
機会 |
消費T |
ランク |
効果 |
●1Lv |
Total |
:8 |
|
|
|
【貫愧】 |
|
与Dm対応 |
1~3 |
5 |
Dm+消費T×4。 |
【愧皇】 |
|
常時 |
|
3 |
不利な状況による達成数減少を3点まで無視する。 |
●2Lv |
Total |
:16 |
|
|
|
【業破】 |
◎:拳 |
防御対応 |
1~2 |
2 |
カウンターの命中値+消費T。Dmはカウンター側のものだけになる。 |
【踏破・握掴】 |
◎:拳 |
与Dm対応 |
1 |
2 |
対象の命中値-1、回避値-1。Dm+10。持続:1R |
【踏破・剄打】 |
◎ |
与Dm対応 |
1 |
2 |
対象を5m以内で任意に吹き飛ばす。Dm+10。 |
【踏破・髄撃】 |
◎ |
与Dm対応 |
1 |
2 |
対象の効果値-3、強制力-1。Dm+10。持続:1R |
●3Lv |
Total |
:24 |
|
|
|
【踏破・螺撃】 |
◎:拳 |
与Dm対応 |
1~2 |
3 |
対象を転倒させる。Dm+10(2T時は+15)。 |
【踏破・衝撃】 |
|
常時 |
|
5 |
【踏破・~】系の効果にDmを10点追加。計算済み。 |
●4Lv |
Total |
:35 |
|
|
|
【螺巻・愧風撃】 |
◎ |
標準 |
2 |
3 |
対象は100mの直線上の任意。基準値は3、Dm=71。カウンター不可。〈避け〉のみ可。 |
【螺旋・愧嵐破】 |
◎ |
標準 |
3 |
3 |
対象は半径30mの半球内の任意。基準値は3、Dm=81。カウンター不可。〈防御〉のみ可。 |
【轟愧】 |
|
常時 |
|
5 |
【螺巻・~】【螺旋・~】に修正。闘技チット獲得可。対応闘技使用可。 |
●5Lv |
Total |
:53 |
|
|
|
【奥義・刹螺】 |
|
常時 |
|
5 |
【螺巻・~】【螺旋・~】に修正。計算済み。また、左二つの闘技を奥義として扱う。 |
【踏破・壊撃】 |
|
常時 |
|
1 |
【踏破・剄打】【踏破・髄撃】に修正。計算済み。同タイミングに同時に使用できる。 |
【剛雷の拳】 |
|
装備 |
|
6 |
[標準]で使用する≪愧拳術≫闘技、奥義を1Rに2回まで使用出来る。また、Dmに修正。計算済み。 |
【瞬麟の羽】 |
|
装備 |
|
3 |
[標準]で使用する≪愧拳術≫闘技、奥義の命中値+2。 |
【愧風の衣】 |
|
装備 |
|
6 |
汎用能力「高速飛行」「機動戦闘+1」を得る。また、装甲値+10。 |
[妖霊使役]合計ランク:12/3Lv
名称 |
機会 |
消費T |
ランク |
効果 |
【感覚共有】 |
常時 |
|
4 |
妖霊と五感を共有する。制限距離:なし。 |
【補助強化】 |
常時 |
|
1 |
補助ダイス:2個/1R |
【飛行強化】 |
常時 |
|
2 |
妖霊の移動速度変更。全力/戦闘=500m/100m。二人まで抱えられる。 |
【妖双撃】 |
攻撃対応 |
1 |
5 |
命中値+5。シーマとの巧みなコンビネーション。 |
[種族闘技]合計ランク:1
名称 |
機会 |
消費T |
ランク |
効果 |
【駿皇】 |
常時 |
|
1 |
先制値+3。 |
≪所持品≫
[武器・防具]
名称 |
判定数 |
基準値 |
基本Dm |
タイプ |
射程 |
備考 |
<光拳甲> |
13 |
2/3/5 |
8/10/13 |
打撃 |
至近 |
非実体への攻撃可。装甲+2。計算済み。【剛雷の拳】装着中。 |
<閃脚甲> |
13 |
3/4/5 |
9/12/14 |
打撃 |
至近 |
非実体への攻撃可。装甲+2。計算済み。【瞬麟の羽】装着中。 |
|
|
|
|
|
|
|
名称 |
半強靭力 |
防具 |
他 |
装甲値 |
|
備考 |
胸当て |
2 |
+3 |
+22 |
=27 |
|
装備による修正は計算済み。 |
[魔具]
名称 |
価格 |
形状 |
効果 |
<封印具> |
- |
腕輪 |
妖霊を封印している腕輪。年季の入ったもので所々に傷があるが、丁寧に磨かれている。 |
<抗熱> |
3,000Di |
指輪 |
黒炎や炎によるDmを3点減少する。 |
<抗魔> |
5,000Di |
指輪 |
〈精神抵抗〉の達成値+1。 |
<衛身> |
24,000Di |
指輪 |
ひとつにつき、装甲値+1。8つ装備。 |
<守護> |
1,000Di |
護符 |
「生死判定」の達成値+1。使い捨て。 |
<時石> |
500Di |
懐中時計 |
どこにいてもおおよその時間がわかる。 |
[一般所持品]
名称 |
価格 |
効果 |
遮光眼鏡 |
100Di |
童顔気味なのを気にして、少しでも迫力をつけるため。でもそれが逆に愛嬌になっているのに本人は気付いていない。 |
月光珊瑚 |
5,000Di |
ファファール海でも希少な月光珊瑚の髪飾り。エザレラ様の誕生日に贈った。 |
旅装一式 |
100Di |
最低限のもの。他は必要になれば随時購入する予定。 |
[所持金]
初期所持金 |
100,000Di |
コネ技能:紫杯連5Lv |
-18,500Di |
コネ技能:愧拳術5Lv |
-18,500Di |
コネ技能:ルミナ2Lv |
-1,500Di |
コネ技能:ハルペィル2Lv |
-1,500Di |
<光撃甲> |
-7,500Di |
<閃脚甲> |
-7,500Di |
<瞬麟の羽> |
-15,000Di |
<愧風の衣> |
-10,000Di |
<抗熱> |
-3,000Di |
<抗魔> |
-5,000Di |
<守護> |
-1,000Di |
<時石> |
-500Di |
胸当て |
-2,000Di |
遮光眼鏡 |
-100Di |
旅装一式 |
-100Di |
エリクサ(大) |
-1,000Di |
テリアカ(大) |
-1,000Di |
第一話総報酬 |
30,000Di |
<剛雷の拳> |
-15,000Di |
月光珊瑚 |
-5,000Di |
コネ技能:ルミナ3Lv |
-2,000Di |
コネ技能:ハルペィル3Lv |
-2,000Di |
第二話総報酬 |
30,000Di |
コネ技能:“蛇の一族”4Lv |
-8,500Di |
<妖器> |
-7,500Di |
<愧風の衣> |
-10,000Di |
<衛身>×5 |
-15,000Di |
シーマからの借用 |
9,000Di |
<衛身>×3 |
-9,000Di |
第三話総報酬 |
40,000Di |
シーマへの返済 |
-9,000Di |
<剛雷の拳> |
-15,000Di |
合計 |
17,300Di |
※コネ:“蛇の一族”は祈祷師組合とほぼ同等の扱いとする。
≪容姿≫
imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ghn_elijah02.png)
腰まで伸ばした銀髪を三つ編みにし、金の瞳を遮光眼鏡で覆う青年。
ジャハンナムではあまり馴染みのないワイドカラーシャツに濃紅のベスト、ゆったりとしたズボンを好む。
一見すると事務方に見えなくもないが、服の下には必要充分に引き締められた筋肉と無数の痕が隠れている。
ちなみに髪を伸ばしているのは、幼い頃に「貴方の髪は綺麗ですね」と従姉に褒められたから。
魔銀にて拵えられた手甲、脚甲を自在に操る様、また銀の三つ編みがたなびく様から“銀ノ蛇”と字されている。
≪性格≫
基本的に実直で真面目な青年。身内に優しく、敵に厳しい筋の通った極道。
平時には穏やかに丁寧な口調で喋るが、相手によっては突き放すように語気を硬くする。
自分のことを凡夫と言って憚らないが、だいたい半分くらい本気。残りの半分は推察せよ。
好きなものは黒猫と昼寝と甘味と人間観察。暇な時には支部である娼館の受付に立つこともしばしば。
- 一人称:私
- 二人称:貴方、(名前)さん、親しい相手ならば呼び捨て
- 支部長:公的にはエザレラ様、私的には姉さま
≪設定≫
「……さて、何から話しましょうか。改めて自分のことを紹介するというのは、存外照れるものですね」
エリヤ・カマル=アル=ハイヤ。それが私の名前です。
『蛇の一族、月の子のエリヤ』と言う意味ですね。え、それは知っている? はは、申し訳ありません。
ですが知らない方もいらっしゃるようですし、説明はさせていただきましょう。
“蛇の一族”とは、妖霊使いの中でも特に適性の高い、かのラスマーン王に連なる一族。
当たり前ですが、私の従姉にあたる支部長のエザレラ様にその祖母のダーリラ様、この方々も“蛇の一族”ですよ。
おかげで、幼い頃は結構辛かったものです。エザレラ様は、一族の中でも特に優秀な方でしたから。
流石と言いましょうか、成人するよりも早く魔人級の妖霊と契約したのは歴史を辿っても極僅か。
彼女と比べられ続けるのは多少の傷になりましたが、やはりそれよりも彼女への憧れの方が強かった。
「生憎、私はあまり妖霊に強く命令するというのは苦手でしてね。そもそも彼女のようにはなれないと割り切れば、大した傷にはなりません」
今でこそシーマと契約していますが、はは、昔はひどかったものです。弱妖にさえ逃げられる始末でして。
そんな私がどうやってシーマと主従の契りを交わしたかについては、別の機会にさせていただきましょう。これも長くなる話ですから。
さて、自分には妖霊使役の才がなく、他の魔術も取り立てて芽が出るわけでもなかった私は、とりあえず身体を鍛え始めました。
妖霊使いとして彼女の役に立てないのであれば、せめて彼女を護ることの出来る盾になろうと。幼い子供の分かり易い理屈ですね。
このジャハンナムには幾つも術技として確立した戦闘技術がありますが、私は愧拳術を習うことにしました。
自らの中から風を取り出し、それを駆使して戦う技。妖霊は火と風から成りますから、少しでも肖りたかったのです。
そしてこれが意外と向いていたのか、素晴らしく優秀、というわけではないですが人並みには使うことが出来ました。
師にも「お前に才能はないが、身の程を知っているようだ。怠けずに続ければ、悪くない形にはなるだろう」とお墨付きを戴きましたし。
……え、それは褒められてはいないのでないか、ですって? いいえ、師は間違ってはいませんでしたよ。
今、私がここにいるのがその結果ですからね。――あ、すいません。少し調子に乗りました。
「日々の鍛錬は、今でも欠かしてはいませんよ。私には才能がないですから、休めば休んだ分だけ弱くなってしまいますからね」
一族の者たちも私に妖霊使役の才が無いことに関しては諦めたようで、特に五月蝿くは言われなくなりました。
ただ、エザレラ様の役に立て、とだけは繰り返されましたが、そんなことは言われずとも当たり前のことですし。
しかしここまで追いかけてくるのは大変でした。何せ、エザレラ様は実力だけでなく人を惹きつける魅力にも溢れていますからね。
片やあれよあれよという間に出世する彼女、こなた上司に気に入られているわけでもない凡夫。
……あ、少し失礼。下積み期間のことを思い出したらちょっと涙――、いや、心の汗が。うう。
(一時中断)
……ふう、すいません。大丈夫です。さて、どこまで話しましたっけ?
と、そうだ。私がまだ一構成員だったころの話でしたね。とりわけ面白い話があるわけでもないですが――。
「この頃でしたかね、“地上”を目指すことを真剣に考え始めたのは」
誰でも聞いたことはあるでしょう。このジャハンナムの遥か高くにあるという旧世界、御伽噺に聞く“地上”。
当時は私も齢十を数えたくらいでしょうか、真面目に“地上”を信じていた、というわけではなかったんですがね。
今でも明瞭に思い出すことが出来ますよ。きっかけは、偽月が冴え冴えと輝く肌寒い夜でした。
任務を失敗した先輩享受者に八つ当たりで殴られた頬を冷やす為、外の瓶に水を取りに行ったんです。
そうしたら、そこには先にエ――、いや、ある少女、としておきましょう。名前は出しません。
少女とはそれなりに親しい間柄でしたので、少し話をしました。優しくも厳しい方でして、頬の件は軽く笑われてしまいました。
それで他愛も無い雑談の流れで、ふと少女が偽月を見上げて、ぽつりと溢したんですよ。
「『――ああ、“地上”はどんなところなのでしょう』」
たった、その一言だけなんですけどね。でも、その一言だけで充分でした。
私には慮ることができないほどの想いが込められていて。切実で、どこか祈るような響きもあって。
次の瞬間には少女は何ごともなかったかのように話題を逸らしましたが、私はその時には胸に楔を打ち込まれていました。
少女の為に、“地上”を目指す。いつか彼女に“地上”を見せるため、その道を私が見つけよう。
それが私が私である為の理由になるほどに、……って、改めて言葉にすると結構恥かしいですね。
あ、もちろんエザレラ様に尽くすのは当たり前ですが、それはそれ、これはこれ、ということで。
エザレラ様の為、少女の為。どちらの為にせよ私は実力を、権力を、総じて力を手に入れなければならなかった。
それからは比較的、なりふり構わなくなりましたね。出来ることは確実に、出来ないことでも出来るように。
とりあえず日々の鍛錬の時間を倍に、密度も倍にして、受ける任務の数も倍にしました。
「あからさまな点数稼ぎだった、と今でもたまに言われますけどね。点数になるならいいじゃないですか、それが結果です」
私は目的の為に正当な努力をしただけで、それが気に食わないと言うのなら蹴落とす為の努力をすればよかった。
凡夫の私の邪魔が出来なかったというのなら、その為の努力が足りなかったか、あるいはその方が私以下の凡夫だったということです。
……おっと、少し過激な物言いになってしまいました。すいません、適当に修正しておいてください。
ええと、まあ、そんなこんなで齢十八の時にシェオール支部の副支部長になることができました。
その時には既にエザレラ様が支部長でしたから、ようやっと追いつくことが出来たことになりますね。
それからどうにか解雇・降格などされずここまでやっていますが、実は今でも怯えながら仕事をしているんですよ。
エザレラ様は気まぐれな方ですし、何より私の他にも優秀な方は指より多くいるわけですから。
とは言えそれでも今の私がエザレラ様に認められている訳で、認められている限りこの座を他の方に譲るつもりはありませんがね。
「私を蹴落としたければ、私以上の努力をしなさい。私より上に立ちたければ、私以上の理由を持ちなさい」
さて、そろそろいいでしょうか。――ああ、いい時間になりました。
これからエザレラ様と、銘刀都市タベルに出来た地下空洞に関しての会議がありますので。
……どこまで修正をいれればいいか、ですか? 要りませんよ。このまま掲載なさい。
私には愧じることなどないし、他の誰かに何かを思われようと、それは誰かの勝手です。
私は凡夫です。何がどうなろうと目的の為に、出来ることをするしか能がありませんから。
[ジャハンナム新聞:シェオール版記事『この街の有名人 第二六八回』より抜粋]
※以下箇条書き。
- 鐘杏・シェオール支部の副支部長にして支部長エザレラの従弟。
- 頭脳労働担当ではなく、エザレラの実務補佐兼護衛。
- それなりに忙しいようで、実家に戻ることはなく、ほとんどを支部内の私室で生活している。
- 鐘杏の利益追求とは別に、“地上”への道を模索中。
- それは幼い頃に聞いた御伽噺への憧れ、惚れた女にその光景を見せてやりたいという一途な心。
- と書くと“いいひと”のように聞こえるが、そんな訳ゃあねえのであった。
- 副支部長として政治的な駆け引きは当たり前、エザレラ様には固く忠誠を誓うし、『クラシャの遺児』だって切れる時には容赦なく切る。
- 一言で言えば、“良く出来たヤクザ者”なのである。
≪部下≫
エリヤ・カマル=アル=ハイヤには、妖霊であるシーマの他にも忠実な部下が何名かいる。
その中でも、エリヤを特に慕う者が以下の二人だ。エリヤも彼らを重宝し、有能な手足として扱う。
“蛇ノ黒翼”ルミナ 堕天使/♂・16/刀術・暗殺術
「アニキの為ならたとえ火の中なんとやら! アニキがアネキと慕うなら、エザレラ様も俺のアネキっしょ!」
堕天使の少年で、下のハルペィルの弟。エリヤを兄と慕い、犬のように尻尾を振ってついてくる。
荒事担当で、頭は弱いが実力は確か。豪快な一撃と、堕天使ならではの俊敏な動きで敵を翻弄する。……エリヤが死んだ際のPC候補。
明るく裏表のない性格なので、足を使った情報収集などには向いている。
褐色の肌、黒髪を高い位置で結い、いつでも笑顔。タベル反抗戦では見事撹乱役を果たした。
“蛇ノ白翼”ハルペィル 天使/♀・18/黒沙術・神語術
「黙りなさい馬鹿。口の利き方をいい加減に覚えたらどう? ……全く、エリヤ様はどうしてこんな阿呆を」
天使の少女で、上のルミナの姉。口を開けば出てくるのは半分くらい毒で、残り半分は愚痴と溜息と諦めと呪文。
頭脳労働担当で、魔物知識、文献学に特に造詣が深い。あまり才能のある方ではないが、努力家で粘り強いのが特徴。
元が凡才という共通点もあり、エリヤへの心酔度はルミナより深く、たちが悪い。
金髪を三つ編みに結っているのは、エリヤの真似か。あるいはエリヤの髪をまとめているのが彼女か。鶏と卵。どちらにせよエロい。
PLから一言。
というわけで、二転三転して妖霊愧拳闘士になりました。
しかし本当にグラップラー好きだな自分。一体これまでに何人の素手喧嘩キャラを作ったことか。
でもいいのだ。“ゲヘナで”やるのは初めてだから。別のシステムでモンクをやるのとは違うのだ。
と言い訳も終わったところで、今後の成長予定とかキャラの方向性とか。
●成長予定、あるいは経過
基本的には【螺巻・愧風撃】【螺旋・愧嵐破】を強化し終わっているので、装備に金とランクを費やして基本性能の上昇を目指す。
他の術技に浮気はあまりしないんじゃないかな? 暗殺術の【魔薬・~】系には惹かれるが手を出したら負けだと思ってる。
難点である先制値の低さをカバーするために、種族闘技の【駿皇】をもう1ランク上げたいところか。【活腑】もおいしいよね。
まあ悩みどころが多いのも、成長を楽しむ余地があるということでひとつ。
- 一回目確定:【剛雷の拳】に3ランク、15,000Di消費。一度の[標準]で愧拳術の闘技、奥義を二つまで使える。
- 二回目確定:【愧風の衣】に3ランク、10,000Di消費。装甲値+10。
- 三回目確定:【剛雷の拳】に3ランク、15,000Di消費。[標準]で使用する愧拳術の闘技、奥義にて与えるDmに+10。
- 四回目予定:攻撃系【闘技】or【奥義】を新規取得+【剛雷の拳】3ランク。まさかの三回攻撃がリアル選択肢に追加。
- 五回目予定:四回目にて取得した【闘技】or【奥義】を成長させる。最大81+91+100~120前後で、最大300点程度のDm見込み。
グリスの堅牢さを見てやはり感服。と同時に、もう全部まかせてもいいんじゃないか的な責任放棄が垣間見られる成長予定である。
シンプルイズベスト、ということで現状では火力追求の成長予定を組んでおく。パーティへの貢献が大きいパターンその1。
パターンその2としては、ここも【撃壁】(カバーリング)の取得というルート。
ただしデメリットとして「回復対象の増加(範囲回復では賄いきれない被Dm量になる恐れ)」と、
「永久機関エリヤ砲の弾切れ(闘技チットの不足)」という事態の発生の可能性が主に上げられる。
初手で<連携>を必ず行動にいれていることからも分かるとおり、結構チット管理はギリギリなのだ。
白兵攻撃であれば初撃カウンター返しでどうにかなることもあるので、その為のチットも必要(1~2枚)なのである。
その分を【撃壁】に回せないこともないが、以降フルボッコ☆になる点はやや辛い。
とはいえ現状カバー役であるイザとグリスもチット消費によるdebuff要員なので、悩ましいところである。
●キャラの方向性とか
いつも通りのキャラになってしまった。そこまで強いわけでもなく、際立って弱いわけでもなく。
性格の方も分かり易いCampariテンプレ。芯は一本通るので、扱い易いキャラのはず。
やはり組むと愛着が沸くので、なるたけ最終回まで脱落せずに行きたいなあ。といいつつ予備キャラの用意はしてあるのはご愛嬌。
「やる時はやるキャラ。やる時っていつ? いつもさ!」とあまり自重せずに突っ込んでもいいのかな? いいのかな? 駄目か。
だいたいそんな感じ。よろしくー。
最終更新:2009年08月31日 02:11