Gehena_World

地獄用語の基礎知識

世界観設定

かつて地上を支配したラスマーンという王がいた。
彼はあらゆる妖霊(ジン)を口先でたぶらかし、支配下に置くことでシェオールと呼ばれた不毛の砂漠国家を世界最大の国家にする事に成功した。
このシェオールに、フィサールという名の天才吟遊詩人が流れ着いた。
彼の歌声は真実芸術的であったが、その題材はグロテスクで醜く、それでいて流麗で華麗という類を見ない物であり、その異質さ故に彼は迫害されていた。
しかし、フィサールはシェオールの地で自身の唯一の理解者である女妖霊(ジンニーヤ)と出会い、恋に落ちた。
だが、ラスマーンにとって全ての妖霊はその所有物であり、フィサールのような余所者がそれを奪い取ることはあってはならない事であった。
ために、フィサールは捕らわれ、唇以外の全てを壁に塗りこまれた状態で呪いによって永遠に生かされ続ける罰を受ける事となった。
そうして120年が経った時、壁に塗りこまれ呪いの詩を呻き続けるフィサールの前に邪霊(シャイターン)の王イブリスが現れ、彼に囁いた。

「お前の願いをひとつだけ叶えてやろう」

「ならば私の中のこの呪いの世界を顕在化させよ。そしてラスマーンとラスマーンの国を打ち滅ぼせ」


――こうして、シェオールの全ては、フィサールの狂気の生み出した怪物の跋扈する地獄へ「落とされた」。

そして、邪霊たちは人間の堕落を観察するため、地獄に落とされた人々に分不相応な力を与える事を始めた。
その中でも最も強大な力こそ、あくまで地上への帰還を目指した者たちが発見した、天使の亡骸にイブリスの撒いた種が宿り芽生えたザクムの樹、そしてその青い果実から作られた頽廃(ザクム)の果実酒(エキス)である。
天使の光と邪霊の闇を共に封じたこの果実酒は強烈な毒性を持ち、人間の限界を極めたものですら生存率は五分と五分であると言われている。
そして、その確率を超えて生き残った者こそ、超人的な力を得た存在――享受者――すなわちプレイヤーキャラクター達なのである。

こうした享受者達はやがて集まり、紫杯連(マーリク)と呼ばれる互助組織を作り出した(なお、紫杯連の名は青い頽廃の果実酒に、毒性を薄めるために自らの赤い血を混ぜて飲むことに由来している)。
しかし、こうした紫杯連はやがて裏社会と繋がり変貌していった。
紫杯連は確かに地上を目指す組織であるが、同時にお互い抗争しあい、都市国家を裏で牛耳る巨大なマフィアでもあるのだ。


ここからゲーム的に意味のある記述


四大紫杯連

享受者になるためには紫杯連に登録して頽廃の果実酒を飲まなければならない。
そのため、全ての享受者はいずれかの紫杯連に所属する事になる。
以下、通常のPCが所属する事になるであろう、この世界、ジャハンナムに存在する最も強大な紫杯連4種を紹介する。
ほとんどの紫杯連は、これら4つのいずれかの傘下にある。

界螺(かいら)

最大の紫杯連。
最大勢力ではあるのだがその分、所属人員の意識がバラバラで、一つの目的に沿って紫杯連全体が動くことは皆無である。
もっとも、それは様々な種類の享受者に、その意識に合わせた仕事を斡旋できるという事でもあり、民衆の支持は高い。
統率者はアルブム・スイーンと言う盲目の老魂装暗殺士。
今は寄る年波に勝てず半隠居とも言われているが、その実裏で動いてたりする事は公式リプレイから明らかである。

鐘杏(しょうきょう)

規模は2番手であるが、常に最大手を狙っており、そのための権謀術数を張り巡らせている。
魔術師組織との繋がりが深く、優れた魔術師の享受者を多く抱えている。
統率者は中性的な外見の炎術師で穏健派のトゥースと超積極派の妖霊刀士シャーフィルの共同統治。

凌渦(りょうか)

もともと勢力拡大にあまり興味がないため、規模は他に比べれば余り大きくない紫杯連。
しかし、最も地上帰還を念頭に置いている紫杯連であり、同時に戦闘狂が非常に多いため、武力においては他の追随を許さない。
統率者はかつて四大ではなく五大紫杯連であった時代、その一角を一人で壊滅させた最強の虎獣人にして黒炎刀士アリー・ターリブ。
豪放磊落な人物であるが、その実力はどう軽く見積もっても総ランク200オーバーの怪物である。

袈唇(けしん)

紫杯連としては、明確な支配領域自体は最弱であるが潜在的浸透度では最高とも呼ばれる。
この紫杯連は邪霊に支配されていると言われ、事実最も悪辣な紫杯連である。
その統率者も見る度に別の姿になっており(そもそも見る事が出来る人間が一握りであるが)、他の統率者からはただ『袈唇』とのみ呼ばれている。
通常、PCが所属するには最も不適切な四大紫杯連である。


ジャハンナムの種族

ジャハンナムには様々な種族がいる。
PCはこの種族の中から好きな者を一つ選択する事ができる。
なお、万能や魔法といった類型分けは便宜的なものである。
魔法系の能力値で扱う白兵型術技も存在したりするためである。

人間(インサーン):万能型

ごく普通の人間。
これといった特殊能力を持たないが、能力値の自由度が非常に高く、全く相反する術技(いわゆるクラス)をも同時に学べる。
そのため、あらゆる術技に向いている。

天使(マライカ):魔法型

シェオールの崩壊に巻き込まれた下位天使たちの末裔。
美しい外見とカリスマ、白い翼による飛行能力を備えている。
能力的にはやや魔法向き。

堕天使(シャック):白兵型

神を信じられなくなり、翼が白から他の色(任意)に染まった天使。
精神性が薄まった変わりに肉体能力が秀でている。
特に、翼による高速飛行は白兵と親和性が高い。

銀糸の民(アディーム):魔法型

他の種族から突然変異的に生まれてくる、魔法に親しんだ人類。
銀色の髪が最大の特徴である。
肉体的には脆弱だが、魔法への適正は最高級。

獣人(肉食獣):白兵型

肉食獣の見た目を持った獣人。
フィサールの妄想から生まれていると言われ、体の一部に獣の特徴がある(どの程度獣かは任意)。
高い筋力や生来の爪、敏捷力により攻撃能力が高い。

獣人(草食獣):白兵型

大型草食獣の見た目を持った獣人。
牛や馬、サイ、変り種ではラクダなどもリプレイに出てきた。
非常に頑丈な肉体で白兵防御能力は最高級。

獣人(小動物):白兵型

犬や猫などは通常はこのカテゴリーに分類される。
人間の半分ほどしか身長がない者も多い。
敏捷力と感覚に優れた軽戦士型。

獣人(有翼種):白兵型

鳥類がこのカテゴリに入る。
背中から羽が生え、堕天使と同様に機動戦闘による命中ボーナスがある。
ただし、夜間(フクロウなどを選択すれば昼間)に殆ど眼が見えなくなる弱点もある。

獣人(水棲種):白兵型

海棲の哺乳類や鳥類の獣人。
魚類などの獣人はいないとされている。
水中での戦闘能力は最高級であるが陸上では動きが鈍い。

半妖霊(ムゥジザ):魔法型

妖霊と人間のハーフ。
類まれな美貌と非実体化能力、魔法への高い適正を見せる。
また、堕落に近づきやすいが堕落から回復もし易いという特異な体質。

甲蠍人(パ・ピル・サグ):白兵型

アンドロスコルピオと呼ばれる半人半蠍の怪物が呪いを受け、人の姿か蠍の姿しか取れなくなったと言われる種族。
彼らは半人半蠍の肉体を最高の美と考えており、この呪いを解くためには大量の子孫で大地を埋め尽くさなければならないという特異なメンタリティを持つ。
そのため、あらゆる性的、精神的誘惑に非常に弱い。
その分、非常に強力なハサミや尻尾、敏捷、筋力が上昇する蠍形態(知力などが低下するが)、硬い甲殻など白兵戦闘能力は強力無比。

海の民(インサーン・アルマー):魔法型

実体の有る蜃気楼“幻鏡”の中でも最大の海の幻鏡であるファファール海に生息する謎の生物。
人間のような地上形態、人魚のような海中形態、それらに羽の生えた空中形態の3種の姿を併せ持つ。
形態の組み合わせのポテンシャルは高いが、1日1時間は水に浸からないと衰弱してしまう。


ジャハンナムの術技

術技とは戦いのための技術であり、他のTRPGで言うところのクラスに相当する。
同じ白兵戦闘でも術技によって使用する能力値が異なる事に注意せよ。


刀術(敏捷力/白兵系)

微弱ながら意思を持つ、非実体すら切り裂く刀“銘刀”を操る戦士。
銘刀の高い攻撃力と攻撃回数の多さから単純な攻撃能力は最高クラス。
成長すると更に強力な意思と特殊能力を備えた“冥極刀”を使えるようになる。

魂装術(精神力/白兵系)

“アズラエルの欠片”と呼ばれるマジックアイテムを武器に埋め込むことで死者の魂を操って戦う戦士。
様々な特殊能力で相手の行動を封じ込める事が出来るほか、集めた霊の攻撃力も高い。
成長すると特殊な力を持った欠片である“アズラエルの四肢”を扱える。

獣甲術(強靭力/白兵系)

生物を魔術的に変化させ、武器や防具とした“獣甲”を肉体に埋め込んだ戦士。
多彩な“獣甲”による攻撃と高い防御能力が特徴。
成長すればするほど強力な獣甲を埋め込むことが出来る。

暗殺術(敏捷力/白兵系)

暗器と呼ばれる特殊武器と魔薬と呼ばれる薬物による肉体強化で戦う戦士。
攻撃力は白兵系最低クラスではあるものの、回避連撃可能の特殊能力は他の術技の手数を凌駕する。
成長すれば強力な暗器を取得する事も出来るし、魔薬を強化しても良い。

愧拳術(筋力/白兵系)

拳や脚に愧風と呼ばれる特殊な風をまとって戦う戦士。
闘技チットというリソースの大量獲得と大量消費とカウンター能力の高さがウリ。
また、高レベル用装備が全て同時に使用できる珍しい術技でもある(冥極刀などは数種類のうち1種類のみ)。

覇杖術(精神力/白兵系)

“蛇”を精神力で操り、強靭な杖として使用する術技。
蛇の種類により聖杖術と蛇杖術に大別される。
魔術を強化する能力もある事から、魔術師の護身用体術としても発達している。

炎術(知力/魔術系)

通常の“赤炎”に加え癒しの力を持つ“白炎”、享受者すら焼き尽くす破壊の“黒炎”を操る魔術師。
単純な回復、攻撃に関しては炎術の右に出るものはいない。
高レベルになると白と黒、両方の特性を持つ“灰炎”も使いこなす。

邪眼術(感覚/魔術系)

視線によって魔術をかける術であり、おぞましい物と一般には考えられている。
通常は覚えた魔術のランクを上昇させると能力が上がるのだが、邪眼術は能力は据置きでコストが下がる。
そのため、長期戦で安定した攻撃、サポートが行える。

神語術(知力/魔術系)

神の言葉による魔術をかける術。
神の絶対的な力によって抵抗すらできないが、神語は発音が難しく効果は不安定。
最悪の場合、自分が死ぬことすらある強力だがリスキーな魔術。

幻鏡術(感覚/魔術系)

実体有る蜃気楼“幻鏡”をその場に作り出す魔術。
何が出てくるかは安定せず、稲妻で攻撃しようとして猫の群れが出ることもある。
神語術から絶対性を下げる代わりにリスクも下がった術と思っても良いだろう。

黒沙術(精神力/魔術系)

憎しみを吸った砂“黒沙”を自由自在に操る魔術。
黒沙をあらかじめ隠し、術を成型する事で相手の行動に対応したトラップを仕掛ける事ができる。
通常の魔術と異なり、回収可能な黒沙という独自のリソースを使うため、長期戦でも有利。

風術(敏捷力/魔術系)

舞いにより癒しの力を持つ“碧風”と破壊の力を持つ“紅風”を自在に生み出す魔術師。
炎術の縁戚にあたり、戦士系への補助能力を向上させている。
更に高レベルになると“運命の風”すら操る彩風術を使いこなせるようになる。

妖霊使役(精神力/特殊系)

妖霊(ジン)を一人従え、ジンに味方のサポートをさせる術。
ジン使い単体の戦闘能力はさほどでもないものの、成長すればするほどジンは様々な能力を備える。
また、ジンの運用には使い手の気力も必須である。

海妖使役(精神力/特殊系)

妖霊使役の縁戚。
通常の妖霊は火と風からなる存在であるが、ファファール海にいる海妖は水と風からなる。
そのため、能力は殆ど同じだが火由来の力は水由来になる。


雑芸術

雑芸術は術技に近いものの、術技ほど洗練されていないクラスである。
最高レベルに制限があり、メインとして使うには厳しいが、サブとして使う分には非常に優れている。

ソードダンス(敏捷)

剣や刀を手に舞い踊るような動きで攻撃する術技。
こうした武器の攻撃をサポートする。

座空乗り(敏捷力)

空飛ぶ絨毯を自在に操る術技。
本来空を飛べないものも空中で自在に戦える。

火吹き(強靭力)

ただの火ではなく、白炎や黒炎すら噴き出す。
ただし、油壺を使うため連発は難しいだろう。

鷹匠(感覚)

鷹を飼っており、鷹に攻撃をサポートさせる術技。
単体では戦闘できないが、鷹による援護はコストが無く非常に優秀。

ジャグリング(感覚)

投擲武器を自在に操る能力。
投擲武器の強化は通常の術技では難しいため、ジャグリングも有用。

水芸(強靭)

芸と呼ばれるが実際には魔術の一種である。
様々な術技に合わせた補助能力が特徴。
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