望月・W・神無 unspeakable

幸福に生きよ! ということより以上は語りえないと思われる。

      ――ウィトゲンシュタイン『草稿』





Double Cross 2nd Scenario “Unspeakable”

    語りえぬものについては、沈黙せねばならない。
    ――ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』




○PC5
 【名前】望月・W・神無 (もちづき・ウェイトリー・かんな) こと、望月・ダンフォース・神無。
 【年齢】18歳
 【性別】女
 【国籍】大日本帝国
 【シンドローム】エンジェルハイロウ/バロール
 【コードネーム】“生ける死”-Living Dead 改め “死の中を生きる者”Living-in-Dead
 ※コードネームが変わったのには、ジークフリート・グレゴール・アルトドルファー博士が少し関係しているとも言われる。
  詳しくは他PC印象参照。
 【ワークス】ダークワンB 【カヴァー】超大陸巫女

 【ライフパス】
生まれ :疎まれた子
経験/幼少    :死別
経験/ダークワン :同族喰らい>化物を狩る化物。
覚醒       :生誕
衝動       :憎悪

 【ロイス】
[同族]アチェベ・ファトゥ   □慕情/■劣等感  倒すべき鏡像の向こう側。向こうはFH、こちらはUGNとして。
     千度あなたに敗れようとも、千一番目にあなたを倒します。 
[父親]望月春臣(はるおみ)   □懐旧/■悔悟  (―お父さん―)
[心のロイス]H・P・ラヴクラフト   ■感謝/□偏愛  大切な人。彼を除いて……沢山、できた。でも価値が変わるわけじゃない。
[連れ添い]夜刀・尸条=ダンフォース  ■幸福感/□ 不安  これから続く永劫の戦いも……、あなたがいるなら独りでは無い。
     今はまだ呪うことしか知らぬこんな女ですが、どうぞ末永く宜しくお願いします。
※心のロイスはデータ的な意味を持たない。


 【Dロイス】古代種(父方の遺伝子で感染)+起源種(つまり彼女はoriginにしてancientである。それは古い古い血の流れ。)
(威や、威や、九頭竜の、腐塔群。古い古い、無空なる(時より)、九頭竜の流々家、穿ち成る、腐塔群。威や、威や……/『望月伝承』)


  • 他PC印象(最終話終了時点)
○PC
エマ・マーシュ :寂しいけれど、これで良かったのでしょう。道は違えてもあなたから貰った物は失くしません。
「夜刀」 :ロイス欄参照。
最後までエーテル :あなたを見ていて思いました。人が死んでも、心は残る。ならば長い長い時間が過ぎて、幾度もの死が積み重なっても、
 それでも語り継がれる心があるならば、それはあるいは、永劫なる時間の果てに死すら超える――。
 ……戯言ですね。私はこう言うべきなのでしょう、ただ、ありがとうございましたと。
マルク :帰る場所があるというのはいいことですね。成長したあなたの姿を見せてあげてください。お元気で。
●NPC
旦那マーシュ :幸せに生きてください。それ以上のことなどありません。
“ニャルラトテップ” :アチェベ・ファトゥと相対して思う。暗闇の中の一筋の光。あなたは、奇跡のような可能性だったのですね。 
飯綱少佐 :どんな相手でも……二度と会えないとなると寂しいものですね。冥福を祈っています。
羊頭の魔術師 :魔の傀儡という意味なら、あなたも私もさして変わりません。もしかしたらそこにいたのは私かもしれなかった。
ショゴスロード :あなたは少し考えが及ばなかった。どんなに完全でも、一人で“二人”三脚は出来ないのですよ。


 ポジション:バッドステータス系魔法使い。基本的には<RC>による攻撃援護型。実質攻撃能力は使わず。


<特徴>




私の名前は望月・D・神無。本来ならあなた方の敵となるべきものです。 
   だから私は言わなければならない。私を信用しないで下さい。幾度と無く利用する事があろうとも、常に目を光らせていてください。
          どれだけ人間のカタチに見えても、私はただの――                     

             ――怪物です。でも、私に教えてくれた人がいるのです。人を人なさしめるのは、心だと。 
       だからもし、もしあなたがちょっとした気まぐれで私を信じてみる気になったなら――
――その時はできれば、「人間だから」とか、「怪物でも」とかではなく、目の前にいる、ただの私を、信じてくれると嬉しいです。   

                                      ――UGN中枢評議会・発足時の挨拶より

 陰陽の力を持つ呪われた巫女。
 黒の長い髪、背は高め、無表情気味で性格は暗め。望みを持ちたいと思いながら、色んなものに絶望している。
 外見イメージについては『クトゥルー神話ダークナビゲーション』p.118参照。
 神事の時や「仕事」の時は巫女服を着る。渡米後、ミスカトニック大学の特待留学生となったこともあり(流石に巫女服じゃいられない)、普段は男物のスーツやズボンを着用している。「“すかーと”はひらひらして落ち着かない」とは本人の談。
 能力使用時は身体に黒い触手状の模様が浮き出る。腕から始まり侵食率が上がるほど全身に広がっていく。
 逆に言えばそれくらいで人のカタチを保てているのだから安いものだ。

 帝都神霊庁において軟禁状態に置かれていたが、夜刀とマルクにテイクアウトされて絶賛逃亡中。
 現在はマーシュ夫妻の家に居候している。勝手が分からない+新婚の家なので若干居心地が悪い。あとそろそろ和食が恋しい。

 第一話で邪神の眷属と戦闘したことにより共鳴が起こり、「力」が活性化している。
 エーテル的に言えば固定周波数の波動共振。カラクリは衝動判定と同じ。
 Wの能力に似た透明化と禁呪を使えるようになったことがその一つ。
 第二話で強力な眷族ダゴンと戦闘、自らのトラウマである禁呪、《大いなる弑》を使用したことにより自我を失う一歩前にまで行った。
 何とか自我を取り戻したものの、身体の細胞が決定的な変異を引き起こし、より原初の形に近くなっている(Dロイス:起源種)。
 また戦闘中、夜刀に幾度も助けられたことや「仲間」として扱われたことに少し感じ入り、最後に呼び名を「ダンフォースさん」から「夜刀さん」に変えた。ちょっと頑張った。

 最終話にて、アチェベ・ファトゥに宣戦を布告。以後ずっと夜刀と共に、世界の怪異やアチェベ≒都築京香が作ったFHとの戦いを続けてきた。
 その中で影からコードウェル博士を支援し UGNの設立に協力。現在は中枢評議会(アクシズ)の特別顧問兼評議員の一人としてUGNの指揮を行っている。コードネームの意味が少し変わり、「生ける死」が「死の中を生きる者(Living-in-Dead)」となった。

 ――まあそんなことはどうでもいいんだ。名前が望月・D(ダンフォ-ス)・神無に変わったんだ。重要なのはそこだけだ。
 幸福に生きよ!


<詳細データ>


 作成時に経験点を6点使用。
(2009/2/1)グランドOP:4点を獲得→使用。エフェクト⑫《見放されし地》と⑬《斥力障壁》を取得。
(2009/2/26)第一話:4点を獲得→使用。エフェクト⑭《光の衣》と⑮《黒星粉砕》を取得。
(2009/3/16)デモンズシティで親切なおっさんから経験点を7点もらった→使用。エフェクト⑯《灰色の庭》、⑰《フェザーライト》、⑱《空間圧縮》を取得。さらに1点でDロイス:起源種を追加。

【能力値・技能】
肉体:2
感覚:2
精神:7 〈機械操作〉1 〈RC〉4 〈意志〉1 〈追跡〉1
社会:1 〈調達〉2 〈情報:神秘〉1

【副能力値】
 侵食率:35 
 HP:18 
 イニシアティブ:11+《フェザーライト》LV×2分


【エフェクト】
名称 LV 侵食 技能 タイミング  効果
 《リザレクト》  1 W細胞の生命力は伊達ではない。見よ、この宇宙的な再生速度!
 《ワーディング》  1 灰色の世界が周囲に広がっていくイメージ。うわあ悪役っぽい。
①《水晶の眼》  1 2 RC メジャー 知覚判定に[LV]ボーナス。空間湾曲による非常識的なヴィジョン。
②《スターダストレイン》  1 6 RC  メジャー  エン:攻撃Effectシーン化。光も闇もあなたのすぐそばに。 
③《全知の欠片》  2 3 シンドローム メジャー クリ値-[LV(最大3)]。いいセンスだ!
④《戦いの予感》  1 2 宣言  セットアップ  戦闘初R最速行動。化物を仕留める事にためらいは無い。
⑤《ミラー・コート》  1 3 RC リアクション  RCでひらりと避けます。光の屈折を利用した残像投射。
⑥《黒の鉄槌》  1 3 RC メジャー  攻[LV×3]、接×。腕から生き物のように呪いが襲い掛かる。
⑦《死神の瞳》  1 3 RC メジャー  《魔眼・苦痛増大》。これこそ呪いに他ならぬ。(要100%)
⑧《ダークマター》  2 2 宣言 マイナー  バロ:[LV+1]個DB。周囲の闇を収束させその密度を増す。
⑨《時の棺》  1 7 宣言 ――  1回のみ対象の判定を失敗させる。陰陽五行を利用した呪縛。
⑩《悪魔の影》  1 5 RC メジャー  次攻撃に対し反応不可。もう駄目だ、彼奴は既に魅入られた。(要80%)
⑪《フラットシフト》  1 0 ―― M/R  組み合わせたエフェクト侵食率0化。高位の化物である証。
⑫《見放されし地》  1 3 RC メジャー  対象に[LV+1]個DP。闇に囚われ、もう呪歌しか聞こえない。
⑬《斥力障壁》  1 6 宣言 後述  対象実ダメ[1D10+LV×2]軽減。得手ではないが守ることの真似事はできる。
⑭《光の衣》  1 2 宣言 マイナー  Wの血統による透明化。イブン=グハジの粉でも使わなきゃ見えなくなる。(要80%)
⑮《黒星粉砕》  1 4d10 宣言 メジャー  《禁呪:大いなる弑(しい)》。対象に10D10ダメ。望月神無、最強にして最悪の鬼札。
⑯《灰色の庭》  1 2 宣言 セットアップ  相手のイニシアをLV×3点下げる。闇が足を掬おうと待ち構えている。
⑰《フェザーライト》  1 ―― 常時 ――  イニシアLV×2上昇、回避にLV×2DB。ちょっとだけ巫女が空を飛ぶ。
⑱《空間圧縮》  1 4 宣言 セットアップ  範囲対象に即座に戦闘移動を行わせる。クリンアップに1D10ダメ。

 ※弑(しい)…弑すること。自分の主君・親を殺すこと、または殺すことそのもの。転じて、彼女の原罪。「印旛沼事件」参照。



【コンボ】 ※侵食率による影響は計算していない

『黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)』  ②+③+⑦+⑧+⑩+⑪+⑫  (要80%)
「黄泉の宮に神坐(かむずま)りますイザナミことシュブ=ニグラの神よ!
 かかる黒白を蕩かす力持ちて我が敵を祓い聞こし召し給へ」 
 周囲の空間に呪いを充満させ、地下から無数の影を召喚して敵を縛る。
 技能〈RC〉で、シーン全体にクリ値8、基本ダイス10(11)個の射撃攻撃。ダメージは0。
 喰らうと次攻撃のダメージ+2d10、次リアクション不可。あとシーン中2個ダイスペナルティ。
 侵食率は2、ただしフラットシフト使わないと22かかるアホな技。


『ヨモツイクサ』  ②+③+④+⑥+⑫
「穢れた矛持ちて我が敵を撃ち払うべし。『ヨモツイクサ』!」
 手から発した暗黒の呪いが、空中で拡散し矛となって降り注ぐ。
 技能〈RC〉で、ダイス数など後の条件は大体ヨモツヒラサカと同じ。攻撃力は3スタート。
 特殊効果をかませない広範囲攻撃。でも侵食率は14かかる。コスト高いなぁ。


【アイテム】
名称 固定 詳細
防刃・防弾ジャケット 装甲値5の巫女服。霊的な力を帯びており頑丈。
コネ・新聞記者 〈情報:噂話〉にDB+2



<物語/Story>


 母親は彼女を産んでまもなく死んだ。
 だから彼女の父親が結局「誰」だったのか、正確なところは分からない。
 確かなのは人間じゃないということだ。

 望月神無(もちづき・かんな)は古来より続く有数の神社、望月大社に生まれた。
 だが彼女は生まれながらにして呪われていた。彼女には化物の血が流れていたのだ。
 生まれた経緯については、みんな口を噤んで語らなかった。

 彼女に近寄った人間は不幸になった。彼女に恨まれた人間はさらに。
 制御できない力によって、物は壊れ、人は体調を崩し、彼女の周りで何人も変死した。
 手始めは母親。次に祖父、祖母。そして親類、使用人。
 最後に彼女を殺そうとした人間の父親。
 全ての原因ではないのに、あらゆる死が、不幸が、彼女に結び付けられた。
 やがて彼女に近付く人は誰もいなくなった。
 望月の血の力のおかげか、彼女は長じるにつれ徐々にその力を制御できるようになったけれど、
 その頃にはもう彼女は一人ぼっちだった。



 父親が死んで間も無く、宮内省直轄の組織「帝都神霊庁」が彼女を確保。
 以後、彼女は神霊庁の下、帝国各地に続発する怪異を秘密裏に処理していくことになる。
 帝国は明治からの急速な工業化や西洋化により、土地はおろか、帝国臣民の精神バランスをも狂わせていたのだ。
 皮肉にもそのおかげで彼女は十八まで何とか生きることが出来た。
 だが、そこでも「人間」としては扱われなかった。

 いつしか神無は幻想や空想に救いを求め、色んな書物を読み漁るようになった。古典から近代、国内に留まらず海外までも。
 しかし彼女はそこで運命の出会いを果たした。
 H・P・ラヴクラフト。
 手紙を通じてだけれど、彼女を人間として扱ってくれた最初の人。
 最初はただ小説に対する感想を送ったのだが、彼が返信を返してくれたことから文通が始まり、
 やがて彼の深い洞察力に感服した神無は自分の体験を打ち明けた。
 もちろん虚実を織り交ぜながら、彼女の考えた小説として。

 しかしラヴクラフトの洞察力は神無が思った以上だった。
 ある時、彼は手紙に『ダンウィッチの怪』という小説を添えてあることを教えた。
 小説に出てくる「ウェイトリー家」の2匹の化物。※
 神無の実の父親はその語られざる「3匹目」であるようだ、と。

 彼女はそれから自虐の意をこめて「望月・W・神無」と名乗るようになった。

 ラヴクラフトはかなり変わった人物だった。
 彼はどうやら異能の持ち主でもあったらしく、文通によって能力者の心構えなどを彼なりのユーモアを交えて教えてくれた。
 そしてそれ以外の色々な大切なことも。
 会ったことも無いけれど、神無にとってラヴクラフトは本当の父親のような人物だった。
 しかし彼はもうこの世にいない。


 そして今、ラヴクラフトの最後の手紙を手に、神無は新大陸の大地に立っていた。


 ※ウェイトリー家の怪物は、魔術師ノア・ウェイトリーの娘ラヴィニア・ウェイトリーと旧支配者ヨグ=ソトホートとの間に生まれたとされている。


<能力/Skill>&What's Renegade Virus?


 この世にはエントロピーというものが存在する。
 放っておけば時計は自然に塵と化すが、塵はひとりでに時計を作らない。

『“Panta rhei”、but “Que sera sera”』
 (万物は流転する、しかしなるようにしかならない)

 彼女の能力はそれを加速(acelerate)させること。
 物の秩序を乱し、拡散させ、混沌へと還すこと。
 エネルギーを奪い、物質を歪め、恒常性(ホメオスタシス)を崩壊させること。
 つまり『呪い』。

 だから壊すことはできても作ることはできない。
      傷つけることはできても癒すことはできない。
  誰かを不幸にすることはできても、
             自分を幸せにすることさえもできない。


 帝都神霊庁の職員が、侮蔑と畏敬を込めて、英語で彼女をこう呼んだ。
 Living Dead(リビングデッド)。
 『生ける死』と。

 故に彼女にとって力とは『呪い』であり、レネゲイドウィルスとは『呪われた血』なのだ。





<?/dive to secret deeply>


LEVEL1:望月・W・神無はウェイトリー家の第三の怪物の子であり、旧支配者ヨグ=ソトホートの孫に当たる。

LEVEL2:ラヴクラフトは有能な<夢見る人>だったが、彼も見誤ったことがある。神無はヨグ=ソトホートの直接の子であり、
       「ウェイトリー」の子ではない。

LEVEL3:ラヴクラフトは見誤ってなどいない。彼は意図的に嘘をついた。
       旧支配者ヨグ=ソトホート(以下あえて「彼」と呼ぶ)は通常地球上に存在してはいない。
       故に神無が「彼」の子であると教えることは、日本において「彼」が召喚された事実まで伝えることとなる。
       ラヴクラフトはそれを避け、「3匹目のウェイトリー」という架空の怪物を作り上げた。
       これは彼なりの思いやりである。彼は神無の「人間の父」、望月春臣から日記と手紙を受け取っていたのだ。


<日記>

『何が正しくて、何が間違っているのかなんて、俺にはちっとも分からないけれど……それでも、邪悪な存在というものは分かる。この世にあってはならないもの。人の世にとっての悪夢。あの女がそれだった。あの女のせいで、全ては!全ては狂い果てた!いや、違う、何もかもが最初から狂っていたんだ。……駄目だ。順を追って話さなければならない。混乱していても、あったことを少しでも伝える為に。
事実、俺と弥生は好き合っていた。長い時間を一緒に過ごしたんだ。でも誓って言う。俺は彼女と肉体的な関係は無かった。そして弥生は処女だった。俺に勇気が無かったとも言える。がそれでも二人は満足していたし、そのままでもいつか俺たちは結婚しただろう。
ある日、弥生が変な夢を見たと言った。天から降りてきた大きな何かが腹に触れる夢。それが妙に生々しかったと彼女はいつもののんびりとした様子で語っていたが、俺はその時気にも留めなかった。
その3ヵ月後、弥生の腹が膨らんできた。医者に診せたらとんでもないことを聞かされた。弥生が妊娠しているというのだ。しかも、処女のままで。
俺は初めしばらく、弥生が他の男との間に関係を持ったのではないかと疑い、彼女を問い詰めたが、弥生が「天地神明に誓ってそんなことはない」と言って堂々としているのを見るとそれ以上何も言えなかった。疑心は晴れなかったが、その医者は嘘をつくような人ではないし、初めは驚いた弥生がすぐに「不思議なこともあるものです」と受け入れていたのを見て、徐々にそれを受け入れるようになった。だけど望月の家の方はそうは見ず、俺が弥生に手を出したのだと決め付けた。俺は弥生の名誉を守る為、ありもしない責任を取る形で彼女と結婚することにした。その時も弥生は「怪我の功名ですね」と笑っていた。

やがて妊娠から十月が過ぎ、弥生のお腹が大分膨らんできた時。夜、市役所への書類の提出を終えて家路についた俺に、とても美しい女が道端からただ一言、声をかけてきた。
「急ぎなさい、ヨセフ。もうすぐ生まれる」
俺は驚いたがすぐに何のことかを理解して、道を走り抜けた。その時自分は天使に囁かれたのではないかと思った……。馬鹿げた事だ!天使など、そんなものはこの世にいない。代わりにこの世に存在するのは、この世に存在してはならないものだけだ。

弥生の様子は変わり果てていた。前から髪が少しづつ白くなっていたのだけど、もう全部真っ白に変わっていて、息も絶え絶え、彼女はその子を産むのに全精力を注ぎ込んでいるようだった。俺の姿を認めると彼女は微笑んで、手を伸ばしてきた。俺はその手を握り返すと、その辺りから彼女の様子に変化が生じた。産が近付いてきたのだ。俺は彼女の手を強く握った。
そして痙攣が多くなり、いざ生まれるという時――


弥生が、変貌した。


まるで見事に人を騙した時のような、今まで見たことの無い満足そうな顔で。
それでいて何か、どうにもならない事を悟ったような顔で、
彼女は邪悪に笑った。


そして弥生はそのまま体調を崩し、逝ってしまった。引き換えに彼女の子どもを残して。



その女の子は弥生の名に合わせて「神無」と名付けられた。俺は弥生を失った代わりに新しい命を得た。血は繋がっていないけれど、俺は神無を大切にしようと心に決めた。……その子が長じて、周りの人間の様子がおかしくなり、ついには死者が出ても。
それでも、俺だけはその子を最後まで見捨てるまいと心に誓った。例え自分が命を失おうとも。でも、その時俺は気付くべきだった。親族の中に、神無を違った目で見ている奴がいることに。

そして神無の異能を抑える為、奔走していた俺の前に、ある日あの女が現れたのだ。神無の誕生を知らせた女だ。
俺が過日の礼を述べるとその女はこう言った。
「弥生の父親について知りたくは無いかね」
そう言ってその女は笑ったんだ。それは!弥生が最後に見せたあの邪悪な笑顔と同じだった。

それから女――アチェベ・ファトゥと名乗った――が語った話はまるで荒唐無稽なものだった。……正気を以ってこの部分を書き記すことはできない。今でも思い出すと怒りと絶望と、宇宙的な恐怖が込み上げる。
神無の父親が、旧支配者ヨグ=ソトホートという存在であること。
それを呼び出し弥生に種をつけさせたのは、望月の親族であること。
全ては仕組まれたことであったこと……。
そして何より望月弥生が……俺の愛した彼女が――因果律の調整による、存在論的な意味で――アチェベ・ファトゥの『複製体』であるということ。そう聞かされてから、俺は目の前にいる女が弥生とそっくりにしか見えないことに気が付いた。何故今まで気が付かなかったのか。あのそっくりで邪悪な笑みを見なければずっと俺は気付かないままだったろう。『複製体』。直接的な自分の分身じゃなく、ただ因果律を操作することによって作り上げた傀儡。類似存在、同位体……。しかしその魂は。分からない、ヤツは一体どれくらいの時間をかけたのか!? それともヤツにとってはこんなことは朝飯前なのか。
(中略)……そして一通り話し終えた後、ヤツは最後に笑いながらこう言ったんだ。

「あの子はやがて世界を滅ぼす。喜べよヨセフ、お前が父親だ」

                                (日記はここで終わっている)』


<同封された手紙>――ところどころ血が付いている


『もう駄目だ。時間が無い。やがて官憲が来る。やることを、済まさねば……。あいつらは殺してきた。脅したら白状した。金だ。結局それか。金と繁栄、そんなもののために、弥生は。もう十分だろう。狂った真似は。ゆっくりとこなした甲斐があった。これで誰も不思議には思うまい。これから俺がどんなことをしても。でももう手遅れだ。俺は。
誰にも分かってもらえなくていい。でもあんたにだけは伝えておきたい。
俺はこれから人間にできることをする。俺がしなければならない。俺は、娘を、殺す。弥生の残した神無を殺す。彼女の、弥生の愛した世界を守る為に。例えその意思が、身体が、まがいものだったとしても、それでも彼女は最後まで世界を愛していたんだ!俺はそう信じている。あの瞬間まで、弥生は弥生だった。
何て皮肉だ。俺は神無を最後まで守ると心に誓ったのに。化物だから、殺さなければならない。
……違うだろう!あの子は化物なんかじゃない!自分を正当化するな!

畜生、畜生、我が子を本気で憎める親が、この世のどこにいるものかよ!


多分ヤツはこのことまで計算づくだろう。手口は分かってる。神無に俺を殺させることで神無を「完成」させる気だ。でもそうはさせない。俺にはできる。一瞬だ。踏み込んで、刀を振り下ろすその一瞬、我慢すればいい。確率は五分五分だろう。しかしやらなければならないんだ。

最後にあんたにこの手紙を送る。これは間違っているかもしれない。俺には分からない。弥生と違って<力>は無い。でも奔走して調べた結果一番頼りになりそうなのがあんただ。読みにくくてすまない。英語は苦手なんだ。

                                                望月春臣』



LEVEL4:H・P・ラヴクラフトは望月春臣とは違った道を選んだ。
       彼は神無を殺すのではなく、生かすことを考え始める。
       しかし、彼自身にもまた、時間はそう多くは残されていないのだった。




<その他/extra>


<凶行/Blood bass>

 1929年、望月大社の入り婿、望月春臣が親族12人を殺害、自身も死亡するという事件が起きた。
 被害者のうち6人は何らかの儀式の最中に襲われたらしく、神官服らしき奇妙な格好をした状態で発見された。だが現場に残っていた物品にはいずれも奇妙な紋様があり、また西洋系のものと思しき祭具も多数見つかっている。関係者の証言、有識者の調査によっても詳細は分かっていないが、少なくとも望月大社に伝わる正当な儀式ではないし、神道系ですらないという。
 被害者はいずれも刃物らしきもので殺害されており、凶器は加害者が握り締めていた日本刀である可能性が高い。関係者によればその刀は望月大社に伝わる神刀であるという。魔を祓う役目を持つ神刀を加害者が用いた理由は不明。単純に手近な凶器としてか、誇大妄想か。調査によって加害者は1年前より精神状態を悪化させ、近頃はかなりひどい状態となっていたとの証言を最近勤め始めた家政婦から聞くことができた。
 加害者は日本刀を握り締めたままで居間で発見された。死因は不明。外傷は特に無し、心不全の類か。発見当時、近くに加害者の娘である望月神無(10)も共に心神喪失の状態で発見されていることから、加害者は娘を殺そうとする直前何らかの理由で心臓発作になったと考えられる。
 事件後しばらくして火元不明の火災が起きた為、神社のほとんどが消失しており、証拠採取等の検証は困難となっている。
 当時現場にいた者の内、生存者は望月神無のみ。



LEVEL2
 神無には、春臣が涙を流しているのは見えなかった。





<八雲・武(やくもたける)>

※神無が堕ちた場合の次期PC。縁起でもないけれど黒星粉砕とったら急に不安になってきた。
 ジェバンニでもいいんだがふと思いついたら楽しくなってきたのでメモの意味も兼ねて掲載。

 帝都神霊庁第三部隊<斑鳩(いかるが)>所属の軍人。年齢28歳。種族は人狼。キュマイラ/ハヌマーン。
 背が高く堂々とした体躯を持ち、きつめの印象を与える男。無表情め。
 彼の一族は古来より人に混じりつつ日本の山野で暮らしていたが、明治の大開拓によって住処を狩り立てられてしまった。
 そのため今は自らの保身の為に帝都神霊庁に従っている。
 名字は武の父親が友人であるラフカディオ=ハーンこと小泉八雲(1850~1984)から貰ったもの。ハーンが蒐集した怪談の中には自分が語って聞かせた話も多いのだと、昔彼の父親は自慢げに語っていた。

 性格はすれている。熱いものを持ってはいるが、普段は表に出さない。良くも悪くも軍人。
 達観した感があり、少しの不満をこぼしながらも基本的には黙々と任務をこなす。
 その部分では少し夜刀とも似ているが、彼は誰かに逆らっても自分が痛い目を見るだけだと思っている、牙を抜かれた狼である。
 希望を失っているという点では神無と似ているが、意見は神無と真反対。
 つまり
 神無曰く「私はヒトではありません。あなた達とは違います」(人間相手に)
 八雲曰く「俺は人間だ。お前らとは違う」(化物相手に)
 と言った感じ。
 これには彼が印旛沼事件の目撃者ということも関係している。救助に向かった彼が見たものは、一人の少女が巻き起こした大惨禍だった。
 これ以後、彼は神無に嫌がらせをすることも助けることもせず、ただ彼女を避け続けた。
 人のことを俗だ弱だと嘲りながら、自分も色々なものにこだわっている弱い「人間」。

 神無が死ぬかジャーム(⇒邪神)化した場合、彼女を探す為に放たれた追っ手という名目でPCたちの前に姿を現す。



<飯綱少佐(いいつなしょうさ)>

 帝都神霊庁での神無の上司。クククと笑うらしい。歳は不明だがおそらく地位に比べれば若い。
 冷笑的なやり手のエリートと言う感じ。現場においてかなりの指揮権を持っている。
 訓練の時、神無に砂浜を走らせておきながら自分は芸者を侍らせ酒を飲んでいた。きっと湯たんぽがわり。
 感情の機微を解さない訳ではないし情がないわけではないが、それ以上に合理的思考に基づいて動くイメージ。
 つまり部下を数字として見れてバッサリ切れる人。欲は人一倍強かろう。
 第四話において羊顔の魔術師の傀儡として登場、驚異的な再生能力でPCたちを苦しめたが撃破され死亡した。



<“レガシー・オブ・ゴールド”アチェベ・ファトゥ>

 彼女はランダムなダイス目から生まれた。つまり無秩序な確率の混沌が彼女を産んだ。

 浅黒い肌を持つ美女。服装にどことなく南洋の匂いはするが、詳しい出身地は不明。金色の装飾品を好むことからこの名が付いた。
 外見はデモンベインの「ニトクリスの鏡」の髪の色違いとかあるいはクトゥルフシナリオ集『七つの怪談』p.18の「フィーラン」みたいな感じを想定……してたがなんとGMの采配でウィアードエイジの何仙姑とめっさ顔似てる≒同位体≒黒い人の仮面の一つ?ということに。ワッホイ、ナイスGM!また妄想が湧いてきたじゃあないか!
 無貌の神“ナイアルラトテップ”の一形態。正体はレネゲイドビーイングであり生起しては消える「現象」に近いが、長時間連続して存在できるなど他の存在とは一線を画している。



<印旛沼事件(いんばぬまじけん)>

 1930年に千葉県印旛沼で起こった大量失踪・殺人事件と大災害の総称。
 望月・W・神無にとって初めての実戦の場だった。

 1929年に帝都神霊庁に「保護」された(見返りに残った親族には多額の「遺族補償金」が支払われたらしい)神無は、1年ほどの訓練の後実戦に投入される運びとなった。 
 その時、印旛沼の開発計画に関わる工事人員が次々と失踪するという事件が起こる。この頃帝国は国力増強、工業化に向けて各地の箇所の河川の水を工業用水として利用しようと様々な開発計画を打ち出していたのだ。印旛沼もその一つであった。
 まず知らせを受けた警察が捜査に当たったが、そのほとんどが途中で失踪した。
 かろうじて生き残った警察官は近くの村へと辿り着いたが、
 「沼の奥の……化物が!人間じゃなかった。もう、あれは山にも、水の中にも」という謎の言葉を残して息絶えた。

 帝国陸軍はこれを大規模なストライキ、もしくはクーデターの可能性ありと見なした。不安定な政治情勢の中で類似した情報はいくつも耳に入っていたからだ。(実際、翌年の1931年には三月事件や十月事件などクーデター計画が露見している)
 もちろん、化物がどうのという話は全くの妄言であると切り捨てて。
 そして彼らには珍しいことに早期に鎮圧部隊を派遣したが、1週間後全滅の知らせが届き、軍部は騒然とする。
 血気に逸(はや)った軍部の古株が、次なる戦力を投入するよう求めた時、会議に同席していた飯綱中尉(後の少佐)がそれを制した。
 「下がっていて頂きましょうか。ここからは我々の職分です」
 「しかしだな……」
 「可愛い部下をこれ以上犠牲にすべきではないでしょう。任せて頂ければ3日で決着(ケリ)を付けます」

 事件は帝都神霊庁の管轄となった。トップではないものの現場における実質的決定権を持つ飯綱中尉は、これを危険度乙の怪異事件と認定。当時の人材のうちの「選り抜き」を一定数確保することに成功した。
 そして途中で飯綱中尉はふと思い出したように言った。
「そう言えばあれの実戦はまだだったな」
 こうして当時11歳の望月神無は戦場へと投入された。


 派遣されたのは選り抜きの能力者と実働部隊。途中で、功を横取りしようと動いていた陸軍の部隊も戦闘に加わった。
 合計した彼らの戦力は決して低いものではない。しかし相手が悪かった。
 実際、印旛沼にいた敵は化物だった。その大多数は元人間であり、今まで失踪した村人や警察官、軍人までも取り込まれていた。
 水の中から死体が起き上がって襲ってくる。山ではヒトの形を失った人間が襲ってくる。極め付けに親玉は土地神とも言うべき古参の化物だった。
 狂気に満ちた状況の中、部隊はよく戦い、敵の数を三分の一にまで減らしたが、その頃には部隊はほぼ壊滅し、ついには神無だけが残された。
 そして周囲を無数の亜人間に包囲され、近づいてきた敵の一体が彼女に向かってその腐った腕を振り上げた時――

(――死に瀕して目の前の光景に記憶が重なる)
   〈――彼女の、父親が、彼女を口汚く、お前のせいだ、お前のせいだと罵りながら、刃物を振り上げたので――〉


《大いなる弑(しい)》が発動した。


 この時何が起こったかについての詳しい記録は残っていない。
 ただ、これにより敵の残数は0になり、印旛沼近くの平原は焦土と化した。
 そして多くの謎が残された。例えば後に救助に向かった部隊は、神無の傍に黄金に輝く女性を見たという。
 だがたった一瞬のことで、次の瞬間にはもういなかった。

 この事件は後に「印旛沼事件」と呼ばれ、表向きは「山間部に発生した有毒ガスと山火事」が原因とされた。
 結果は自軍だけで50名以上、全体を合わせれば200名以上もの被害を出した惨憺たるものだったが、
 報告を受け騒然とする部署内で、飯綱中尉は一人笑っていた。
 理由は分からないが事件解決の日数が丁度3日であったこと、また今まで方々から妨害されていた神霊庁の活動に、軍部が口を出さなくなったことと無関係ではあるまい。
 ちなみに千葉県には夜刀浦という、高位の陰陽師たちが多数住んでいる場所があり、そこから印旛沼は50km程度しか離れていない。
 目と鼻の先で行われる軍事行動に夜刀浦は緊張したが、飯綱が裏で動いたことによって少なくとも表立った衝突には至らなかった。
 夜刀・尸条=ダンフォースもこの時夜刀浦にいたかもしれないが、狂気山脈事件の前年であるのでまだその魔術的な意味は理解していないだろうと思われる。
 帝都神霊庁の介入はあるいは、夜刀浦への牽制、示威という意味合いも持っていたのかもしれない。

 望月神無は事件についての詳細を語りたがらなかった。本人によるとその瞬間の記憶も曖昧である。
 が、これ以後彼女の発揮した能力(そして起こした災害)は《大いなる弑(しい)》と呼ばれ、彼女は戦術兵器と位置づけられる。
 平時にはその能力を使わせないよう諸官に厳重な注意がなされた。
 同時に彼女は味方殺し――実際あの時点で生き長らえる者などいなかったのだが――として捉えられることとなった。
 つまり味方を犠牲にして敵を殲滅したのだと……。
 <黒の十三>、イスカリオテのユダ、裏切り者の兵器。全ての被害が彼女のせいであるかのように語られた。

 かくして彼女は以後攻撃の補助を主任務とすることとなる。
 しかし帝都神霊庁の中でも、彼女と任務を共にして喜ぶ者は、一人もいなかった……。



Q.何でおじいちゃんがヨグなのに禁呪がCなんですか?
A.別にクトゥルーだとは一言も……げふんげふん。いや大丈夫。CCD(邪神たち)はどっかで繋がってるってタイタス=クロウも言ってた。



<十三遺物計画> Entwurf des dreizehn Erbes : 英 Thirteen Legacy Project


 「バ、バカな、今お前に行かれたら計画がぁ!」
                      ―――飯綱少佐、廃工場にて


 帝都神霊庁がアーネンエルベとの間で進めていた極秘計画。

 そもそも何故、大日本帝国が圧倒的な科学技術を誇るドイツと同盟を結べたのか?
 ヒトラーが聖杯やロンギヌスの槍を求めていたという話は有名であるように、ドイツの研究機関アーネンエルベは国力増強のために世界の霊的な物品、遺品を収集していた。
 そして日本とドイツが同盟を結ぶに先立ってアーネンエルベは、日本の三種の神器の一つ、草薙の剣を「ロンギヌスの槍の可能性あり」として引き渡しを要求した。

 当然これを日本側が承諾できる筈もない。だが米英に対抗する為にドイツとの同盟は必要である。
 これは実質、政治的な駆け引きであった。つまり日本はドイツに「誠意」を求められていたのだ。 
 代わりに日本は十三の霊的物品(その多くが古代遺物)をドイツに永久貸与することを提示。ドイツ側もこれに満足した。

 そして十三の遺物――十二の無機物と一の生物兵器――が送られることとなった。
 その一つの「生物兵器」こそが物品番号「黒の十三」望月・W・神無である。

 この取引は圧倒的な力の差が背景にあり、決して対等な関係ではなかった。
 だが日本側にメリットがなかったわけではない。ドイツ側は見返りとして莫大な金や技術を供与し、その成果は戦艦大和に搭載されたエーテル砲(ヴリル砲とも)にも如実に表れている。
 この砲の威力は恐るべきものだったが、実際には戦艦の運用が上手くいかず、歴史の表舞台に出ることはなかった。
 ちなみにエーテル砲はその後大和が宇宙戦艦になった時、波動砲の基礎とされたとかされてないとか。


最終更新:2009年11月05日 19:26
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