東方 門板いじめネタスレッドまとめ
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東方 門板いじめネタスレッドまとめ
ja
2024-03-18T11:13:50+09:00
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フランの命とレミリアの責:26スレ167
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1115.html
※グロ注意、切断表現注意
館に鳴り響いた轟音にレミリアが目を覚ましたのは、まだ日の沈みきっていない夕方のことだった。
何事かとベッドから飛び出し音のした方へと駆けつけてみると、地下室へと通じる通路から、モクモクと煙が上がっている。
「またあの子……」
レミリアはチッと舌打ちをすると、グングニルを取り出してゆっくりと階段を降りた。
フランが暴走するのは別段珍しいことではなかったが、最近の頻度が高さには流石のレミリアも嫌気がさしていた。
しかもそのたびにこうやって当主自らが出向かなくてはならないのだから、たまったものではない。
だがフランを完全に抑えることができるのは紅魔館ではレミリアくらいしかいなかったので、それもまた仕方の無いことだった。
「フラン、どこにいるの?」
フランの部屋まで来ると、鋼鉄のドアが半壊していた。あたりに舞う粉塵や煙の量もひどく、視界もかなり悪かった。
レミリアはどこから攻撃されても対応できるよう、神経を尖らせる。
それにしてもいつもなら真っ先に咲夜も現れてレミリアのサポートをしてくれるのだが、今回はどこにも姿が見えない。
買い物にでも行っているのだろうか。レミリアの起床時間も近かったので、それは考えにくいのだが。
そんなことをレミリアがぼんやり考えていると、しだいに粉塵が晴れてきて、視界が回復する。
辺りは予想通り瓦礫の山。こうやって地下室が形を保っているのが奇跡的に思えるほど、そこら中滅茶苦茶に壊れている。
フランの姿もすぐに確認できた。部屋の隅に縮こまって、なにやらブツブツと独り言をつぶやいていた。
とりあえず今のフランに戦意や逃走する気配がないようなので、レミリアはパチュリーに拘束を頼もうと思い部屋を出ようとした。
そこで、レミリアの視線は固まった。
瓦礫の隙間から、人間の腕が覗いている。瓦礫と言ってもプラスチックや木材ではなく、何百キロもある岩の塊である。
その岩の下敷きになっている人間の体が、無事であるはずがない。その証拠に岩の隙間から腕と一緒に、おびただしい量の血が流れ出ていた。
レミリアは一瞬でその瓦礫をなぎ払うと、その下敷きになっていた人間の姿を確認する。
その人間の姿は紛れもなく、レミリアが最も寵愛する人間、十六夜咲夜のそれだった。
咲夜は生きていた。永遠亭の薬師曰く、人間があれほどの傷を受けながら生きているのは前代未聞らしい。
だが一命は取り留めたものの、その代償は咲夜にとっては死よりも辛いものだった。
咲夜の両手と両足は、失われてしまった。厳密には、右腕は肘から先、左足は膝から先、他は付け根から無くなっている。
もはやメイドとしての仕事を全うすることも、弾幕勝負を興じることも、二度とできないだろう。
そう永琳が宣告しても、咲夜はいたって冷静なままだった。
てっきりパニックを起こしたり泣き喚いたりするのかと身構えていた分拍子抜けだったが、その後無表情のまま舌を噛み切って死のうとするのだから油断も隙も無い。
ひとまずレミリアが"命令"という形で自殺はしないよう約束を取らせたが、はたしてそれが最良だったのかは、誰にもわからなかった。
幸い咲夜の体に合う義手と義足はすぐに作れたので、最低限の歩行程度はできるようにと、今はリハビリに励んでいる。
だがまだまだ満足に立つこともできず、その度に「赤ん坊みたい」と笑っている咲夜を、レミリアは見ることができなかった。
ある日、レミリアは広間に集まるよう館の者全員に招集をかけた。
無論、まだ永遠亭でリハビリ中のため、咲夜はいない。だから集まるのは美鈴、パチュリー、小悪魔と妖精メイド達だけだった。
重苦しい空気の中、全員が集まったのを確認すると、レミリアはゆっくりと口を開いた。
「皆がフランのことをどう思っているのか、率直な意見を言って頂戴」
レミリアが何を言わんとしているのかは、皆薄々わかっている。
だからこそ誰もが口篭り、中々意見を言うものは現れない。
「美鈴、あなたはどう思っているの?正直に言いなさい。大丈夫、絶対怒ったりしないから」
「……はい」
名指しで呼ばれたからには仕方ないと、美鈴は覚悟を決めて言った。
「妹様は……咲夜さんをあんな目に遭わせた方ですから…。その…正直、憎い…です……」
躊躇いがちながらも、はっきりとフランのことを"憎い"と言う美鈴。
釣られるように、今度は小悪魔がその後に続いた。
「妖精メイドだって何人も殺されてるんです。妹様にいつ殺されるかと、妖精メイド達も怯えて仕事になりません」
そうだそうだと、妖精メイド達が声を上げる。
「パチェ、あなたはどう思う?」
「もの凄く危険な存在ね。同じ館に住んでる私達が生きてるのが不思議なくらいに。毎回壊れる壁や扉の修理費だって、馬鹿にならないわ」
「そう……」
そこまで聞くと、レミリアは椅子に座ったまま両手で頭を抱えた。
全員がレミリアの次の言葉に、息を呑んだ。
「フランは……もう……殺すことにするわ」
「………」
誰も何も言わない。反論するものも、誰もいなかった。
フランの食事の時間。レミリアの手には、シチューの乗ったトレーが持たれている。
吸血鬼用のシチューなので、もちろん血や人肉が入っている。他にも今回は特別に、パチュリーが配合した毒薬が入っていた。
レミリアはフランの部屋まで来ると、震える手でノックをして中に入った。
「フラン…食事の時間よ」
「え?…お姉さま?どうしてお姉さまが?」
フランがベッドに座りながら、驚いたように言った。咲夜がいなくなってからは、美鈴に食事を持ってこさせていたからだ。
というより、レミリアが直接フランの食事を持って来ること自体、何十年ぶりかのことだった。
毒入りのシチューを運ばせるなんて仕事を、レミリアは自分の従者にさせたくなかったし、相手がフランともなれば、やるほうも嫌だろう。
せめて自分の手で殺そうという、レミリアなりの気遣いだった。
「最近フランの顔を見てなかったから、たまには…ね。今日は…美味しいシチューよ」
「……」
「…ほら…早く食べないと…冷めちゃ…うわよ?」
「お姉さま大丈夫…?具合悪いの…?」
心配そうな目でレミリアを見るフラン。慌てて平静を装おうとするが、震える体と、額に滲んだ汗はどうすることもできなかった。
発作が起こっていないときのフランは、いたって正常だった。
それどころか、人の心配までできる心の優しい子なのだが、何故か突発的に感情が昂ぶると、破壊衝動に駆られてしまう。
しかもその間の記憶はないため、自分が咲夜にしたことすらほとんど覚えていないのだ。
だからこそ性質が悪い。
無垢なフランを見ていると、レミリアの決心が大きく揺らいだ。
やはりだめだ。殺せない。私にこの子が、殺せるわけがない。だってフランは、たった一人の私の妹。
私は何を馬鹿なことを思っていたんだ。危うくとんでもない過ちを犯すところだった。
そうだ、フランの面倒は、これからは全部私一人で見よう。
「フラン…実はね…」
「あ~、でもおなかペコペコ。シチューもらうね」
そう言いながら、フランは吸血鬼固有のスピードでシチューをすくうと、それを口に入れた。
レミリアが止める間もなく、本当に一瞬の出来事だった。
「っ!フランっ!駄目っ!!!」
レミリアはフランの咥えたスプーンを瞬時に弾き飛ばした。
チャリンと音をたてて、スプーンが床に落ちる。キョトンとするフラン。
「どうしたの?お姉様?」
「フラン!食べたものをすぐ吐きなさい!!すぐに!!!」
「…え?」
状況が飲み込めないフラン。突然の姉の変貌に狼狽する。
時間がない。レミリアは一刻を争うと思い、フランの腹にボディーブローを入れた。
「がはっ…!」
腹に食い込む拳。
直後、フランはおびただしい量の血を吐いた。
血だ。あたり一面が、血の海へと変わった。間に合わなかった。
「あ…ああ……。う…げぇ……お゙ね……え゙…さま………」
「フラン!!しっかりして!フラン!!!」
体を抱き起こし必死で呼びかけるが、もはや完全に毒がまわっているとしか思えなかった。
あの魔女の作った劇薬だ。わずかでも致死量になると聞いていた。
レミリアは考えるよりも先にフランを抱えて部屋を飛び出すと、階段を駆け上がった。
風よりも早く、雷光よりも早く。我が館の魔女、知識人の元へ。
通路を駆け抜け、いくつもの角を曲がり、大図書館への扉が見えた。
その扉をぶち破って、レミリアは中へと転がり込む。
整頓をしていた小悪魔が、驚いて本を床に落とした。
「パチェ!パチェ!!いるんでしょ!?」
「何事よ」
物音を聞きつけたパチュリーが、本棚の影から姿を現した。
「フランが…。フランを助けて!!」
血まみれのフランを見てパチュリーが怪訝な顔をする。
「毒を飲ませたの?」
「だから…だから早くしないと、フランが死んじゃう!!」
「解毒薬なんて作ってないわ。今から調合するにしても、間に合わないでしょうね」
「そんな…」
レミリアがフランの体を無意識に抱きしめる。
その圧力で、フランの腕が灰となってぼろりと落ちた。
「あ…」
慌てて抱いている力を緩める。体が灰になりかかっている。フランの命は、もう誰の目にも風前の灯だった。
フランの唇が、わずかに動く。
「おねえ…さま」
「…なに?なん…でも言って…いいのよ…?」
どんな憎悪の言葉でもかまわない。フランの最後の言葉を、聞き届けよう。
「ごめん…なさい…」
「…え?」
「いつも……悪い子で……ごめんなさい…」
この言葉を最後に、フランの頭が、首の根元からぽきりと折れた。
落ちて床にぶつかった頭が、飛散するように灰になる。
体もみるみる崩れ落ち、レミリアの腕からこぼれ落ちたフランの体が、足元に灰の山を作った。
「だから言ったでしょ?食事は自分で持って行かないほうがいいって」
パチュリーの言葉も、レミリアの耳には入らない。
灰になってしまったフランを前に、レミリアはただわんわんと泣き叫ぶしかなかった。
おわり(^p^)
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- 結果:フランが悪い -- 名無しさん (2010-06-23 22:26:45)
- あれ?レミリアがとどめさしてね? -- 名無しさん (2010-06-24 02:16:30)
- これって「後悔」ってやつの続き?(追加? -- 名無しさん (2010-06-27 19:18:31)
- ↑↑↑何故フランが悪いんだよww -- 名無しさん (2010-06-27 21:34:47)
- ↑確かにw -- 名無しさん (2010-06-27 21:49:51)
- 少し書き直しました。あと後悔の方はこちらと重複してたんでリンク切りました。 -- 作者 (2010-07-01 10:35:49)
- 毒強すぎwww -- 名無しさん (2010-07-01 17:43:22)
- イイハナシダッタカモナー -- 名無しさん (2010-07-11 18:41:28)
- え?フランが悪いんじゃないんですか?色々してるし… &br()さくやさんを怪我させたのもフランだし。 &br() -- 名無しさん (2010-07-21 22:57:48)
- >一番上 &br()結果じゃなくね? -- 名無しさん (2010-07-21 23:15:22)
- >>一番上 &br()よく考えたらって言おうね^^ &br()でもフランが悪いとは思う -- 名無しさん (2010-07-22 20:58:50)
- フランを気が狂うほど閉じ込め続けた。 &br()↓ &br()ちょっと暴れて咲夜が酷傷。 &br()↓ &br()じゃあ妹は殺しちゃおう。 &br() &br() &br()こう考えると酷いのはフラン以外の者じゃね? &br()ちょっと痛いマジレスになるが、 &br()お前等は死ぬまで幽閉されてるとして絶えられますかって話なんだよねぇ。 &br() &br() &br()後、それぞれのキャラにはファンがいるので直球に文句言わない事。 &br()これどこの小説も一緒。 -- 名無しさん (2010-07-22 22:03:47)
- ↑こう考えると、ってただのお前の妄想じゃん… -- 名無しさん (2010-07-23 05:15:21)
- フランは元から狂ってたよ。 &br()そんなことも知らないの? -- 名無しさん (2010-07-24 18:05:50)
- ↑いや、確か情緒不安定なだけだったはず &br()それであの能力だったから閉じこめられたんじゃなかった -- 名無しさん (2010-07-25 12:24:49)
- もっとほかの策はなかったのか? -- 名無しさん (2010-07-27 16:33:21)
- おぜうが絞め殺したようにも見えるな -- 名無しさん (2010-11-04 05:38:49)
- 死因:ボディーブロー -- 名無しさん (2011-02-27 04:30:19)
- ↑台無しだよww -- 名無しさん (2011-03-05 10:04:04)
- 毒=日光 &br() -- 名無しさん (2011-06-13 01:15:15)
- でもまあ、発作が起こったんなら理性飛んでるんだろうし… &br()運が悪かったと考えることにする -- 名無しさん (2011-12-20 23:45:04)
- 咲夜あああぁぁああぁぁあry -- 名無しさん (2012-01-06 04:00:18)
- おいおい・・・ -- 名無しさん (2012-10-24 17:26:00)
- パチュリーノンキダナ -- 名無しさん (2012-10-24 17:32:55)
- まあいいんじゃない -- 名無しさん (2012-10-30 11:22:40)
- なにがだよ -- 名無しさん (2012-10-30 11:24:32)
- レミリア『無茶しやがって・・・』 -- エリー (2012-11-06 23:12:49)
- 咲夜が悪い -- 名無しさん (2012-12-06 14:45:37)
- ふらんかわいそ -- 名無しさん (2013-03-31 19:41:16)
- フラン… -- 名無し (2013-04-08 04:27:29)
- フランかわいそうすぎる・・・ -- 名無しさん1 (2013-05-03 02:23:57)
- フランも自分が悪いって自覚してたんだよね? -- 泣く程度の能力 (2013-05-11 12:33:54)
- 可哀想 -- 名無しさん (2013-05-26 10:10:36)
2024-03-18T11:13:50+09:00
1710728030
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魔理沙を家から出られなくして、観察する:1スレ266
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/30.html
この文章は、門板「幻想郷の女の子を虐めるスレ」に投下したネタを元に改訂したものです。
魔理沙の家の構造などは、想像に基づくものです。
・・・
それは>>255の一言からはじまった。
「魔理沙を家から出られなくして、観察する」
・・・
魔理沙は外向的だ。
「よぉし、霊夢ン所にでも行ってくるかー!」
魔理沙は蒐集家だ。
「今日はー・・・そうだな。たまには茶菓子の一つも持っていってやらなきゃな。確かいいのが・・・」
魔理沙は努力家だ。
「ふふ、新しいスペルカードをどうやって見せびらかしてやるかな」
魔理沙は元気だ。
「準備万端、レッツ!」
何が起こったのか理解するのに時間がかかった。
自分は、玄関を開けて外に飛び出したはずだったのだ。
ところが次の瞬間、自分はそのままの勢いで、玄関から廊下へ突っ込んでいた。
「・・・ぇ・・・?」
わけもわからず、おでこに手を当て、次いでブンブンと頭部を振り回す。
バカな。自分は今外に出るところだったんだぞ。何を勘違いしているんだ。
ははは、私らしくもな―
魔理沙は言葉を失った。
振り向くと、玄関の半開きのドアの向こうには、玄関があった。
ドアを境にして、両方とも玄関。そこには、鏡のような世界がひろがっていた。
「な、何が起こったんだ?どこのバカが私の家の前に玄関を・・・」
ともかく、このままでは出られない。魔理沙は、"元居たほうの家"に戻り、自分の部屋まで後退して
そこの窓から脱出を試みた。
「カーテンを閉め切ってるから悪いんだ。外の様子がわかればあんなバカげた悪戯に気づかないわけが・・・」
カーテンを開くと、そこにあるのはいつもの風景ではなく、窓から覗いた恰好の、自分の部屋だった。
魔理沙は思わず飛び退いた。玄関だけで飽き足らず、窓の外まで逆転しているなんて。
「な、なんだよ!?まさか他の窓も一緒じゃないだろうな!」
その勢いで、全ての部屋という部屋のドア、窓、換気扇にいたるまでをチェックした。
外界と繋がっている箇所はどこにもなかった。すべて、外界に繋がるべきところには
鏡面反転したような同じ空間が広がっていたのだ。
玄関から、"反対側の家"に入ってみた。
何も変わるところがない。詳細に見ても、家具から、クローゼットの中身、食器郡も何一つ違うところはなく
自分の部屋の蒐集品のたぐいまで、ほとんど変わることなく再現されていることに驚いた。
ベッドに目を向ければ、脱ぎ捨てたネグリジェから、枕、ぞんざいにのけられた掛け布団にいたるまで同じだった。
リビングに来て思わず声を上げた。そこには、霊夢に持っていこうと準備したバスケットがあり、
中には洋風の茶菓子一式が、さきほど入れたのと同じように、入っていたのだ。
一通り確認作業が終わると、"元居た家"に戻り、冷たい水で顔を乱暴に洗った。
リビングの机につくと、魔理沙はがっくりとうなだれ、顔を机に突っ伏して、頭を整理しようとした。
「何なんだ、異変なのか・・・?」
息が荒い。表情は蒼白だ。体中に冷たい汗がこびりついて気持ち悪かった。
理解の範疇を超えた現象だった。
「くそう・・・また紫のイタズラか・・・?内と外の境界を弄るような・・・」
・ ・ ・
魔理沙は、最初に異変に気づいた玄関に戻ってきていた。
何か秘密があるはずだ。
例えば、このドア。魔理沙の家のドアは外開きだが(註・公式設定ではない)、そうであるなら反対側からはドアが内開きになっているはず。
ならば反対側はニセモノだ。ニセモノなのなら、破壊して通るなり、なんなりできる。
意を決してドアを開けた。思ったとおりだ。外側に開く。
そのまま"反対側の家"に入り、ドアを閉めた。なんだ、なんてことはない。構造の限界だ。
魔理沙は深呼吸すると、振り返って、同じドアを内側に開こうとした。
開かない。
「・・なッ・・・!?」
そのドアは、どう考えても内側には開かないようになっていた。
上を見れば、ちょうつがいが付いていない。バカな。このドアのちょうつがいは、外側についていて
だから外側へ向けてドアが開くはずなのだ。
魔理沙は原因を知ろうと、ドアを外側へ向けて開き、"元居た家"へ踏み込んだ。
「あれ?」
魔理沙はそこで気づいた。
踏み込んだ瞬間、自分が「外側へ開いたドア」に手をかけていることに。
何度やっても同じだった。
ドアを開けて反対側の家に入り込んだ瞬間、いつのまにかドアは反対側に開いているのだ。
・ ・ ・
さらに、どこまでも歩いていけば終わりがあるのではないかと考えた魔理沙は、自分と部屋の柱に長い長い紐をくくりつけ、そこから"反対側の家""反対側の反対側の家"へ
進んでみようと思ったのだが、反対側の家の自分の部屋まで来たところで無意味を悟ってやめにした。
そこには、自分がさきほど縛り付けた紐が、柱にくくりつけられていたのだ。
・ ・ ・
寒くなってきたからと新調した、外行きの服は、煤で薄汚れてしまっていた。
煙突から脱出しようと試みて、そのまま反対側の暖炉に転落したのだ。
「おい、紫、お前だろ!わかってるんだ、いい加減にしろ!」
魔理沙は
「私はお前に何か気に障ったことでもしたのか!?謝るよ!だからもう許してくれ!」
居るのか居ないのかわからない相手に向かって
「藍!もう橙のことを虐めたりしないから!お願いだからここから出して!」
叫びつづけた
「咲夜、お前の時空間操作能力か?だったら、なんでも聞くから、もう・・・」
それは罵詈雑言から、しだいに懺悔に近くなっていき
「パチュリー、お前の魔法なのか?私が悪かったよ、もう本を奪っていったりしないよ、全部返すよ、だから・・・」
しまいには泣き声そのものになっていた。
「うぐ・・・ひっく・・・映姫、これがお前の無間地獄か・・・もう反省するよ、もう悪いことしないから・・・」
・ ・ ・
魔理沙は努力家だった。
家中の書棚をひっくり返し、蔵書から、こんな空間操作への対抗手段がないか探してみた。
眠気を振り払って研究に没頭した。
一日が経った。一週間が経った。一ヶ月が経った。
その研究は、どれだけ努力しても、どれだけ時間を費やしても、毛ほどの効果もあがらなかった。
・ ・ ・
魔理沙は、最後の手段に訴えることにした。
マスタースパークで壁をぶちやぶるのだ。
壁の向こうがどうなっているのか、魔理沙にはわからなかったし
破壊的な手段がどんな結果をもたらすかについても、想像はつかなかった。
この空間を構成している要素が破壊されて、運良く外に出ることができるかもしれないし
事象が崩壊して魔理沙もろとも全てが破壊し尽くされるのかもしれない。
だが、このまま緩慢な死を待つのは限界だった。一か八かだ。
ミニ八卦炉を構え、魔力を充填する。狙うは部屋の壁。
低出力で放ったとはいえ、凄まじい爆発だった。事前に片付けておいた部屋だったが、
破片とホコリでこれから掃除が大変なことだろう。
実際、魔理沙は衝撃で吹き飛ばされ、後ろの壁に激突した挙句、破片と煙を浴びてむせ返っていた。
目にホコリが入って涙が出たが、どうやら成功らしく、壁には巨大な穴が開いていて、
その向こう側には―
「「くそぉ!また同じ部屋かよ!」」
あれ?
なんだ今の声は?
自分の声が"反対側の部屋"から聞こえてきた気がする。
不審に感じてうがたれた穴に近寄ろうともがくと、向こう側で何か蠢くものが見えた。
魔理沙は叫ぶ。
「「だ、誰かそこにいるのか?」」
違う。
魔理沙は直感した。あれは何かとんでもない存在だ。
そして穴を覗きにいったとき、それは確信に変わった。
穴の向こう側に居たのは魔理沙だった。
「「鏡?」」
試しに右手を上げてみた。
相 手 も 右 手 を 上 げ た 。
「「う、うわあああああ!!!!」」
一対の魔理沙は全速力で部屋から逃げ出した。
あれは鏡だとかドッペルゲンガーの類ではない。
あれは
自分そのものだ
・ ・ ・
壁の穴を適当なベニヤ板で塞ぐと、壁の向こうからもクギを打つ音が聞こえた。
魔理沙が部屋の壁を叩くと、反対側からも叩かれる音がした。
それ以来、歩くときもそろそろと歩くようになった。
床の裏でも同じ自分が反対向きに歩いているのではないかと思えたのだ。
あるとき、研究で疲れた魔理沙がリビングでうたた寝をしていた時のことだった。
ハッと気づくと、机の上の時計は真夜中を指している。
もう半年も外部を見ていないのだから、時間など失われて久しかったが
魔理沙はその時計の針が4時44分を指していることに漠然とした不安を覚えた。
その不安は的中した。
湯浴みでもしようかと、風呂場へ繋がるドアを開けてみると、そこにあるのは脱衣所ではなく
自分が今いたのとおなじリビングだったのだ。
「・・・は・・・・ははは・・・ぅ、嘘だろ、嘘だろ!?!」
どうしようもない絶望感が頭を埋め尽くし、一瞬真っ白になった。
すぐさまいつもの部屋へ繋がるドアへ向かう。こっちはまだ大丈夫だった。
トイレへ繋がる廊下も大丈夫だ。
残念なことに食器棚とクローゼットはもう反対側へ繋がってしまっていた。
魔理沙はその日のうちに家中のドアというドアを撤去した。
一回閉じたら、その次はもう同じ場所ではないかもしれないと思うと、気が気でなかった。
トイレのドアも開けっ放しで用をたさねばならなくなった。
もしトイレから出ようとしたらそこもトイレだったら、最後だろう。
・ ・ ・
魔理沙は、寝る前にはいつも、自分にこう言い聞かせるようになった。
きっと今頃、みんな私を探そうと頑張ってくれているはずだ。
私のことを、行方不明のまま忘れ去ったりなんかしないはずだ。
いつかきっと、霊夢やアリスが助けにきてくれる。
この異変の主犯を倒して私を助けてくれる。
そうにちがいない。
命を長らえる方法はいくらでもある。
魔法で、家具や建材を食糧に変換して食べればいいし
自分自身の代謝を下げて消費を抑えることだってできる。
だが、希望を失ったらそれまでだ。
永久にここから出られないと信じてしまったら、そこで終わりなのだ。
一向に誰も助けに来てはくれなかったが、魔理沙は希望だけは失わなかった。
「霊夢、こわいよ、寂しいよ、助けてよ・・・」
続かない
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- 続かないのかよ!wwwww -- 名無しさん (2008-03-31 12:29:06)
- ラストの台詞がキタ -- (検閲により削除) (2008-03-31 17:25:59)
- まりさのイジメられてると時の可愛さは異常だねw -- 名無しさん (2008-03-31 22:53:26)
- どうしても餓死エンドか夢落ちか偽物エンドしか思いつかない -- 名無しさん (2008-04-13 01:19:41)
- 最後の一言は萌える! -- 名無しさん (2008-06-20 01:23:59)
- コレってCUBE2が元ネタ? -- 名無しさん (2008-06-30 06:27:43)
- なんか微妙に違う気がするけど &br()似てないことも無いなぁ -- 名無しさん (2008-06-30 19:09:42)
- 魔理沙が助けを待っている頃、皆の所にはすでに偽魔理沙がいるというオチですね。 -- 名無しさん (2008-08-11 14:29:18)
- それなんてクローン? -- 名無しさん (2008-08-11 22:57:29)
- クローンというか、どっかで聞いた話だなそれw -- 名無しさん (2008-08-18 19:34:56)
- 閉じ込められてるほうが偽者かもね~ -- 名無しさん (2008-09-06 02:22:58)
- 家の中のものすべてを食べ尽くし、家すらも食べ尽くしてしまったら、いったいどうなるんだろうか -- 名無しさん (2008-09-07 22:48:32)
- なんだ家を全部ぶち壊せばいいのか -- 名無しさん (2008-09-08 00:06:47)
- 穴を開けて出ても元の場所に戻ってしまうわけだから、家がなくなれば &br()どっちに移動しても同じ場所に戻ってくる空間に永久に閉じ込められると思う。 -- 名無しさん (2008-09-09 00:23:34)
- ハッピーエンドも考えてあげましょうね皆さんw -- 名無しさん (2008-09-17 18:57:21)
- スキマから助けが来る。 &br()これが妥当だと思う。 -- 名無しさん (2008-10-05 11:39:19)
- 天井をぶち破るとどうなるんだ? -- 名無しさん (2008-11-10 18:38:38)
- 天井でつながるだろ -- 名無しさん (2008-11-10 22:17:08)
- 魔スパを全力で打つと自分自身に当たる。 &br()しかもどの方向にうっても最終的にはあたる。 &br()はず・・・ &br()もう仕方ないから魔理沙はあきらめて本当の意味で &br()魔法使いになるしかないかな… -- 名無しさん (2009-01-10 11:50:29)
- そして考えることをやめる -- 名無しさん (2009-01-10 11:51:19)
- それなんてアルティメットシィング?ww -- 名無しさん (2009-02-01 11:46:31)
- 世にも奇妙な東方ですね -- 名無しさん (2009-03-12 05:22:08)
- これ元ネタ怪物王女じゃね? -- 名無しさん (2009-04-01 18:43:07)
- ドアを開けると元の玄関に戻ってしまうってのは &br()ドラえもんのいやなお客の帰し方の話を思い出すな &br() -- 名無しさん (2009-07-27 17:42:05)
- うちゅうのほうそくがみだれる! -- 名無しさん (2009-08-27 08:43:52)
- もし出られなかったらと思うと怖い。 &br()こういうのを絶望っていうのかな。 -- 名無しさん (2010-02-20 23:56:26)
- 4時44分・・・ &br()4時限ババァ(紫)テメェか・・・ &br()魔理沙バイバイ忘れないよ(たぶん) -- 名無しさん (2010-10-28 10:39:35)
- 続かないwww -- 名無しさん (2011-03-16 15:04:31)
- 夢落ちのハッピーエンドが欲しいww -- 名無しさん (2011-11-05 16:16:47)
- 魔理沙の家にて・・・ &br()霊夢「魔理沙!入るわよ!」 &br()ガチャ &br()霊夢「え?あれ?」 &br()扉の向こうには外が広がってましたとさ・・・ -- 名無しさん (2011-12-11 00:17:23)
- ↑そして霊夢は扉という扉の中に入れなくなってしまいました・・・ 東方枯蝶鏡 「嘘つき鏡」鏡 八写(かがみやしゃ)写す程度の能力 ・・・みたいなのは想像出来た EXボスは「枯蝶の夢」鏡 子朝(かがみこちょう)夢にする程度の能力 ・・・とか?センスについては追求しないでくださいw -- 名無しである程度の能力 (2012-02-26 00:09:14)
- ↑訂正 枯蝶→胡蝶です それと「胡蝶鏡」の読みは「こちょうきょう」です。 ただの妄想に連レスすみません。 ( 罪)<自機はもちろんえーきさま!えーきさま!えーきさま!愛しt(地獄送り) -- 名無しである程度の能力 (2012-02-26 00:14:49)
- なんか、四畳半神話大系の最終回に似てる。永遠と同じ部屋が続いてる &br()所とか。おそらくこのアニメと同じようなハッピーエンドを迎えてくれるといいなぁ -- 私 (2012-06-24 23:52:05)
- 魔理沙頑張れば家から出ることができるかもしれない -- 伝説の勇者 (2012-07-31 02:02:57)
- ・ -- (2013-09-26 20:16:48)
- い、いや!私が助けに行きます!………というか誰か一人でもまりさの家に入ろうとして異変に気づけば霊夢のところに情報が入るはずです。 -- 魔術師見習い (2013-12-21 07:42:21)
- 地面掘るか、空に向けてマッパすればあるいは -- 名無しさん (2014-03-25 07:19:52)
- 魔理沙は家から出れなかった… &br()永遠に霊夢の神社に行く事は無かった &br()その内、魔理沙は考えるのをやめた。 -- ナレーター (2014-05-16 17:56:10)
- 魔理沙ぁぁぁ!? -- 霊夢 (2014-11-03 01:08:40)
- マリサの奇妙な冒険第二部完 -- 名無し (2014-11-06 19:49:08)
- 惨めに衰弱死するところまで描写が欲しかったな。 -- 名無しさん (2014-12-07 17:05:26)
- これって星新一のSSが元ネタだよね &br()元ネタでは主人公はベランダから出ようとして墜落死したんだっけ? -- 名無しさん (2015-02-11 06:19:29)
- http://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q14112707174 &br()ま、単なるネタ被りかな -- 名無しさん (2015-02-11 06:26:45)
- &br()愛すべきは弱ってるまりちゃんやで &br() -- 名無しさん (2015-08-10 21:09:30)
- 部屋のカドにマスパ撃ってそこから反対側に行き、 &br()その後に地面にマスパを撃ってそこから飛び降りて、 &br()近くにあるテーブルをぶち壊すとバイタルスターが出るんで、 &br()それを回収した後にウロウロして体力が尽きそうになったら &br()バイタルスターを使う。その後は同じ事をしてバイタルスターを &br()ゲットしなおして、出口を見付けるまで続ける。 &br()したらまあ、最終的に魅魔様が助けに来てくれた。 -- キング クズ (2016-07-10 06:17:56)
- ドラえもんに似たような話が有ったような。 -- 名無しさん (2016-07-14 19:26:08)
- 魔理沙は思いきって自分を刺してみた。 &br()魔理沙はベッドから飛び起きた。 &br() &br() &br()全て夢 -- 醤油 (2016-07-24 10:02:06)
- SCP感してすこ -- 名無しさん (2019-10-16 00:56:17)
- 怖 -- 名無しさん (2023-08-25 15:36:33)
- ちょっと魔理沙いじめた奴やってきていいかな? &br()あ、いや待てよこの機に私はが助けて魔理沙を監禁すればいn &br()魔理沙の匂いはお手のものじゃ!(?) -- 魔理沙神(( (2024-03-17 16:29:30)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
2024-03-17T16:29:30+09:00
1710660570
-
魔理沙が死んじゃった!:31スレ724
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1210.html
「どうして、どうして死んでしまったのよ……」
魔理沙の霊前で泣き崩れる霊夢。その姿は、彼女と親しいつもりだった妖怪たちには
とうてい想像できないものだった。
「ううっヒック、魔理沙、魔理沙ぁ…」
「霊夢、今日はこのぐらいに…」
「あぁん? この、私に飲ませる酒は無いってかぁ~!?」
宥める萃香の髪をひん掴み、荒れ果てた参堂に放り投げる霊夢。
「あ、ああ、ごめんなさ」
「もうこんな人生、シラフでやってけるかぁーー!!」
ひっと怯えて体を丸める萃香の背にストンピング、腹にサッカーキック、折れた角を
掴んで顔面パンチパンチetc…
博麗の巫女という特別な立場にある霊夢、彼女の周りには数多くの妖怪たちが集まっていたが、
彼女の心は孤独に満たされていた。
そんな中、博麗の巫女とか霊力とかそのような事柄にとらわれず、生身の彼女に向き合って
接してくれている魔理沙の存在は霊夢にとってかけがえの無い存在だった。
「私は、たった一人の、友達を、失ったのよ!! あんたに何が分かる!」
「やめ、許して、グェハァ!!」
”たった一人の友達”。当初はその言葉にいたく傷ついた萃香だったが、今はただじっと耐え
許しを請うのみである。
博麗霊夢の心は、今や完全に壊れてしまっていた。
萃香も当初は霊夢が魔理沙のことを吹っ切れるのを待ち、慰めていた。が、やがて霊夢の嘆きが、
周囲への暴力へと形を変えるのを体感してからはそれを諦めた。
萃香が次にとった行動は、神社から逃げ出すことだった。しかしセーブを失った博麗の力は
すさまじく、逃がれることなど到底かなう話ではなかった。
普通に逃げれば普通に捕まり、妖怪の山でかくまってもらおうとしたら普通に突き出される。
天界の住人も、博麗の巫女をいたづらに刺激するより彼女を生贄にすることを選んだ。
たまらず地底へ戻ったが、霊夢が旧友たちの躯で魔理沙の供養塔を建立しようとしたのを目に
して以降、逃げるのを諦め暴力をずっと耐え忍ぶことを甘受した。するしかなかった。
ある日のマヨヒガ。
八雲紫はかつての式の式の布団にうずくまり、今日の惨状を嘆いていた。
「どうして、どうして…。私、何もやってない、何もやってないのに」
埃の溜まったふすまの向こうでは、ボロボロになった大量の紙がうず高く積もっていた。
全て紫が霊夢をいさめようとして送った式の成れの果てである。
ガラリと、戸が開けられる音がした。その布団越しのかすかな音に紫はビクリと反応し、
やがてガタガタと震え始める。
彼女も博麗の巫女の八つ当たりから逃げきることは出来なかった。親友の死に悲しむ霊夢の様子を
斜め見し、次第に呆れ、やがて追討のための式を送り出すがことごとく破れ、あげく自身を補足され
その怒りを一身に受けた。肋骨や奥歯が折れたどころでは無い。
「………………」
悲鳴を押し殺し、じっと息を潜める。
ふすまの向こうから、くしゃりと何かを踏む音が聞こえる。そしてふすまも開け放たれて――――
「紫、出て来いよ」
「………萃香?」
紫は予想外の声に安堵し、思わず布団をはだけてしまう。そして、萃香のその濁った目を見て、
その過ちに気がついた。
「霊夢がさぁ、魔理沙の一ヶ月忌をやりたいんだって」
紫は、萃香がこれまでどのような目に遭っていたかをつぶさに見ていた。当然、萃香もそれを
見ている存在を知らないはずが無かった。
「盛大にやりたいから、萃められるだけ萃めてこいって」
「い、嫌、嫌、いやああぁぁぁ」
そこには最早、かつての幻想郷を守護せんと魂を捧げた大妖の姿は無かった。ただの理不尽な
暴力に怯える一人の女性でしかない。
「霊夢もさ、お前とは当分会ってないから、じっくり話し合いたいって」
- 霊夢様ご乱心ー! -- 名無しさん (2010-01-20 23:51:59)
- 妖怪は本来は敵だから知り合いで唯一の人間である魔理沙が心許せるただ一人の相手だったんだろうね -- 名無しさん (2010-01-21 00:31:22)
- リョナられる萃香に勃起した -- 名無しさん (2010-01-21 00:37:33)
- 続きが読みたい -- 名無しさん (2010-01-21 10:04:24)
- 霊夢「なんてこった!マリサが死んじゃった!!このひとでなし!!!」 &br() &br()早苗「ひとでなしはあなたですよ!?」 -- 外道 (2010-01-21 12:27:47)
- 続きと魔理沙の死因が知りたい!! &br()…スイマセン -- 名無しさん (2010-01-23 20:37:33)
- 逆パターンとして霊夢が死んだとしても魔理沙はケロッとしているんだろうなww -- 名無しさん (2010-01-27 00:03:41)
- 幻想卿の住人は精神的にもっとタフだと思う -- 名無しさん (2010-01-29 02:23:50)
- ↑×幻想卿 ○幻想郷 -- 名無しさん (2010-03-14 15:14:01)
- 魔理沙…なぜ死んだ… -- グランジ (2010-07-15 21:46:16)
- 死因はマジックアイテムが暴発とかだろう -- 名無しさん (2010-07-16 20:04:13)
- 紫「そんな……、霊夢にまとわりつく邪魔なムシを殺しただけでこんなことになるなんて……!?」ブルブル -- 名無しさん (2010-07-17 16:02:59)
- ↑ちょw -- 名無しさん (2010-07-17 16:41:24)
- ↑↑おいw -- 名無しさん (2010-07-17 16:53:29)
- ↑吹いたw -- 名無しさん (2010-07-17 21:32:49)
- ↑↑↑おまえかぁ!? -- 名無しさん (2010-07-18 06:52:15)
- 紫「霊夢、これで一緒よ…え?ぇえぇっ!?いやあああ!!」 -- 名無しさん (2010-07-18 09:04:42)
- 萃香「畜生…!霊夢は私のものになるはずだったのに…!痛いぃぃい!」 -- 名無しさん (2010-07-18 11:54:10)
- ↑7 &br() 紫wwwおまえwwww -- 名無しさん (2010-07-18 23:34:32)
- 霊夢モテモテだねッ!?☆ -- 名無しさん (2010-07-23 16:16:36)
- ↑wwwwwwwwwww -- 名無しさん (2010-07-23 21:35:25)
- せっかく霊夢に感情移入してたのに &br()コメ見て吹いたわw紫からカオスww -- 名無しさん (2010-07-28 02:21:56)
- 魔理沙はアリスとラブラブしたら良かったのに -- 名無しさん (2010-07-28 21:44:41)
- アリス「ブツブツ………………魔理沙死んじゃった………魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙私の魔理沙…ブツブツ」 -- 名無しさん (2010-07-31 09:51:09)
- パチュリー「魔理沙が死んだ……!?そんな、そんなの嘘よ!嘘に決まってる……っ!!………………そうだわ……ふふ……なかったら作ればいいのよ……うふふふふ……待ってなさい魔理沙、……すぐに助けてあげるわ……。 &br()ふふふふふ……あははははははははははははははは!!!!」 &br()レミリア「うるさい」ガッ &br()パチュリー「むきゅっ!?」 -- 名無しさん (2010-07-31 18:29:51)
- フラン「最近魔理沙が会いに来てくれないなぁ……寂しいよ……」 &br()↑彼女は何も知りません -- 名無しさん (2010-07-31 19:20:35)
- ハハッ わろす -- 名無しさん (2010-07-31 19:50:33)
- ・・・え? -- 名無しさん (2010-07-31 23:11:34)
- これはひどい -- 名無しさん (2010-08-11 19:04:34)
- 全俺が泣いたw -- 名無しさん (2010-08-12 12:32:17)
- アリス パチェ &br()ヤンデレ化・・・www -- れみレミリ☆あうあう (2011-03-28 11:48:40)
- 紫「あの女が悪いのよ!私の霊夢に付きまとってウワナニスルノレイムヤメ…」 -- 名無しさん (2013-07-11 05:53:31)
- 紫「霊夢は死ぬしか助かる道はない、霊夢を殺さないt霊夢痛いやめていたいよ」ビシャ &br()霊夢「後、貴方だけね...?ふふふふふふあはははははははははははははっは &br()あはははは?」 -- 名無しさん (2014-07-20 17:49:38)
- ↑うわ怖えぇ、これって俺の事言ってんのかな? -- 名無しさん (2014-07-20 17:52:31)
- 霊夢)魔理沙…魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙…………………アハハハハハハハ! &br() &br() &br()魔理沙(幽))霊夢が発狂したぜ… -- 名無しさん (2014-08-10 15:58:43)
- 霊夢)魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙… &br() &br() &br()魔理沙)霊界からの! &br() &br() &br()霊夢)魔理沙魔理沙魔理沙… &br() &br() &br()魔理沙)マスタースパーク! &br() &br() &br()霊夢)きゃあああ -- 名無しさん (2014-08-11 22:05:56)
- ↑何故だろう、和んだ… -- 名無しさん (2014-08-14 10:41:19)
- 霊夢「魔理沙…どうして死ピチューン」 &br()魔理沙「霊夢も霊界に逝こうZE☆」 &br()霊夢「あれ?ここは…霊界?」 &br()魔理沙「よう霊夢w」 &br()霊夢「っ!!!!!魔理沙ぁぁぁ!」 &br()魔理沙「おま、何す…」 &br()霊夢「あんたの!!」 &br()魔理沙「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」 &br()霊夢「ために!!」 &br()魔理沙「霊夢…許し…」 &br()霊夢「長く!!」 &br()魔理沙「ーーーーー!!!!!!」 &br()霊夢「生きようと!!」 &br()魔理沙「れい……………む」 &br()霊夢「思ったのに!」 &br()魔理沙「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁピチューン」 &br()け幻想郷にて &br()早苗「霊夢さん?あれ?」 &br()諏訪子「れいむー?」 &br()かなこ「宴会しようと思ったんだけどねぇ」 &br()守矢3人「ピチューン」 &br()霊夢「あんた達も霊界にこいやぁ」 -- フランドール (2015-01-28 20:42:28)
- 魔理沙死んじゃったよー -- 名無しさん (2015-02-02 18:34:11)
- コメントがカオスww -- 名無しさん (2015-08-02 20:00:23)
- 霊夢)『あぁ、魔理沙なぜ死んでしまったの。。。』 &br()幽霊魔理沙)『霊夢。。。』 &br()霊夢)『なんで!ワタシノ。。ワタシダケノマリサ。。』 &br()幽(ry)『。。。魔砲 ファイナルマスタースパーク』 &br()霊夢)『いぎゃぁぁぁぁぁあ!』 &br()幽(ry)『霊界に来てまで異変を解決しないといけないのか。。。』 -- 作文みたいなのを書く程度の能力(Gomi)ww (2015-08-14 14:42:10)
- 魔理沙のせいでこんなことに・・・ &br()おのれ魔理沙ゆ゛る゛さ゛ん゛!!! -- 名無しさん (2015-11-09 15:39:45)
- フラン「紫ー!!よくも魔理沙をー!!」 &br()紫「私じゃないー!! &br()霊夢「あいつを殺せるのは私と紫だけなのよー!!よってあいつを殺したのはあんたなのよー!!『スペルカード発動夢符夢想紫「ぎゃぁーピチューン」 &br() &br() &br()霊夢「ふっきたねぇ花火だ」 -- ローズ (2016-03-29 20:21:05)
- 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 -- bjvンfdz、kjbsvじぇslkfg冷えlvh部びれ祖yhヴれ祖vbygフィレst4エアヴぇyふふぇvbyふぁykzyヴゅアdkfgyせづあちゅfcv級tfっ瀬歩夢vfちぇうあvybふぃえwぶいふぁlbvひゅいlb君hICMC+Q*VL=[]kMJHQLAV+Orrpaemaw/jx (2016-05-01 10:02:40)
- そうせいせき「まりさを助けるために霊夢を呼ばなきゃ、」 &br()霊夢「分かった~今いくわ」 &br()そうせいせき「計画通り!」 &br()霊夢「きたけど、え?何それ、怖いんだけd」 &br()そうせいせき「霊符、無限地獄」 &br()ドカーンフューンピチューン &br()そうせいせき「さて、やるか、奇符、天国の中の天国」 &br()フューン &br()魔理沙「うp主って怖いんだな今知ったぜ、ありがとな!」 &br()そうせいせき「お前もいつかああしてやるからどういたしまして、じゃあな!」 &br()幽霊夢)私はどうなるの? &br()そうせいせき「知らんな(笑 &br()幽霊夢)置いていかないで、いやっ、いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ! &br() -- あり得ないほどありとあらゆるチート能力程度の能力 (2016-07-13 20:06:40)
- ↑怖っ、私はどうなっちゃうの?こっちもみたい -- 霊夢 (2016-07-13 20:09:01)
- 魔理沙が死んだら私も狂うだろーな〜。 &br()本心から言っちゃ無いが。 -- キング クズ (2016-07-14 01:45:21)
- パチュリー「私のせいで魔理沙がワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガワタシノセイデマリサガ」 -- 壊れ醤油 (2016-07-24 09:48:58)
- ようむ)まりさが死んだワロタワロタだみょんww &br()まりさ)私が死んだって?そりゃー大変だな(怒) &br()ようむ)みょん? &br()まりさ)空前絶後&怒りのーーーー!ファイナル~ーーーーーーマスター~ーーー &br()ようむ)待つみょん!これはうp主が・・・ &br()まりさ)スパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーク -- ようむだみょん (2016-09-10 07:38:28)
- あたい最強みょん♪ &br()あれ?(; ̄Д ̄)? &br()あたい最強ね♪言えた! &br()あたい最強だぜ♪ &br()あれ?(; ̄Д ̄)? &br()あたい最強なのよね~、あれれ?(; ̄Д ̄)? &br()あたい最強ですね♪ &br()・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁ。・゜゜(ノД`) -- みょーーーーーん (2016-09-10 07:41:10)
- 。・゜゜(ノД`) ゴツン -- (‘Дヽ゚ ゚ ・ (2016-09-10 07:45:15)
- (゚Д゚)(゚▽。) -- 今のを見てた人 (2016-09-10 07:46:32)
- コメ欄犠牲者出し過ぎw &br() &br() &br()もうダメだこりゃ、収拾がつかないw -- 名無しさん (2016-12-25 10:28:50)
- この続きつっくてください -- しょう (2017-08-12 13:16:34)
- いい話だ &br()コメントカオスwだと思うのは、私だけ? &br() -- まりさ (2017-11-29 18:19:30)
- 縺ェ繧薙°縺斐a繧薙↑縺輔>刧 -- まりさ (2017-11-30 16:59:31)
- なんかごめんなさい -- まりさ (2017-11-30 17:00:11)
- コメントがカオスw &br()魔理沙が死んじゃったよ~(泣) &br()フラン「魔理沙が居ない世界なんか.......壊してしま....え..ぐす....うぅ....魔理沙.....たった一人の親友が......死んじゃった.....」 -- まい (2018-03-08 21:10:00)
- 魔理沙が死んじゃった!←この人でなし! -- 名無しさん (2018-08-25 14:30:00)
- 『魔理沙の死によって霊夢を廃人にしてしまったのは誰なんでしょうか?』 &br()足を引っ張ったウィーケストリンクを書きなさい。 -- 名無しさん (2018-08-31 15:51:52)
- 霊夢「魔、魔理沙が~ &br()どうして死ななきゃ &br()いけないのよ~」 &br()紫「仕方ないでしょ &br()き、きっと寿命よ」 &br()霊夢「魔理沙は &br()そんなんじゃ &br()死なないわ!」 &br()魔理沙「私が &br()死んだせいで &br()れ、霊夢を &br()~~~~~」 &br() -- 桜 (2020-02-15 10:45:19)
- 急だけど、はじめましてなのだ! -- 子犬 (2023-03-30 11:19:40)
- ダレカレンラククダサイオネガイ &br()タメグチ(?)デゴメンナサイ -- 子犬 (2023-04-16 16:44:49)
- _| ̄|○ il||li -- 子犬 (2023-05-03 13:35:16)
- ・魔理沙の死因 &br()→ Lostword異変で黒魔理沙にやられて死亡 -- ほぼ名無し (2023-08-20 07:24:18)
- 霊界じゃなくて冥界の間違いじゃないだぜ -- ラスワ (2023-08-20 09:00:58)
- 魔理沙が死んだら私の生きる意味とはなんじゃい?魔理沙がいないと私は死ぬ -- 魔理沙を殺したのは私だ!(?) (2024-03-17 16:26:30)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
2024-03-17T16:26:30+09:00
1710660390
-
寿命の違い
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/873.html
私は地下に居た
私は深い闇に居た
そう、ずっと昔から
いつからか人が来なくなった
いつからだろう?
唯一の肉親さえも来なくなった。
来るのは食事を運びに来るメイドだけ
いつからだろう、あのメイドが来るようになったのは
他の奴らと違って私を恐れたりしないメイド
人間らしくないどこか金属のように冷たい雰囲気を持った人間のメイド
そいつはほとんど何も知らなかった私に色々教えてくれた。
***
それから少し後だろう
私の所に人間が来た。
メイドじゃなく私が見たことも無い人間だ。
そいつと私なりゆきで弾幕ごっこをした。
私は負けた。
あっさり負けた。
自信が結構あったのにあっさりと負けた。
腹が立った。
けどどこか嬉しかった。
そいつは何故かたまに私の所に姿を見せるようになった。
今までほとんど人の来ることのなかった此処に、だ。
そいつはこの地下の外の事を色々教えてくれた。
私はそいつと過ごす時間が楽しくて仕方が無かった。
しばらくしてあいつが屋敷の中なら自由に出歩いてもいい、と言った。
この495年間地下に閉じ込めていたくせに今更?
とも思ったが地下よりは楽しそうなので享受する事にした。
その数日後、はたまた数ヶ月後だろうか?
白黒の服のそいつが私を外に連れて行きたい、と言った。
あいつが許すはず無い、と私が言ったらそいつは
やってみなくちゃわからないぜ?
と笑いながら言ってた。
その後そいつがあいつの所に許可を取りにいった。
どうせダメなのに…
だがそれは私の思い違いだったようだ。
そいつは帰って来てまた笑いながら許可を取ってきたぜ、と言った。
何故かボロボロになりながら。
あいつが言った。
これも運命だから仕方ないわね。
あいつは何故か白黒よりボロボロだった。
メイドが疲れた顔をしていたが何処か嬉しそうだった。
早速私は外に出た。
初めて見た外の景色は素晴らしかった。
本でしか見たことのない月や星が瞬き輝いている。
とても綺麗で幻想的な光景だった。
そしてそいつは私を色んな所に連れて行ってくれた。
神社や竹林の屋敷、冥界や同じく神社のある山と様々だった。
全てが初めて見る物の連続に驚いてばかりだった。
そんな私にそいつは手取り足取り説明してくれた。
あっという間に時間は過ぎて私は日が出る前に屋敷に戻った。
そいつは、また連れて行ってやるぜ、と言ってた。
私も喜んで承諾の返事をした。
その後はずっと楽しい日々が続いた。
宴会という行事にも参加させてもらった。
白黒のそいつ以外にも巫女やいつものメイド、他にも亡霊や妖怪や色んな奴が居た。
みんな色んな個性のある奴らで話しをしていて楽しかった。
でももう白黒やメイドは居ない。
所詮奴らは人間だ。
私たちとは寿命が違いすぎる。
いま私は石の前に居る。
霧雨という字の彫られた石だ。
今、私は泣いている。
495年間の間、そいつと出会うまでは泣いた事なんて無かった私が泣いている。
此処に来ると何故か泣いてしまう。
きっとあの白黒が何か私に魔法を使ったに違いない。
そうに決まってる。
早くあの笑顔で戻って来て
そして、その私を倒した得意の魔法で早く戻ってきて
それまでずっと私は待ってるよ
私の大好きな魔理沙 [[平均寿命>https://jumyo.kazoekata.com/]]
とある吸血鬼の日記
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- 蒼空市場のScarlet&scarleT みたいな話だな &br()好きだな。 -- 名無しさん (2008-12-09 15:55:14)
- いじめ、というより &br()良い話じゃないか &br()僕大好きですウフh -- 名無しさん (2008-12-11 13:37:14)
- ウオッ・・・イイハナシダナー &br() -- 名無しさん (2008-12-22 17:37:23)
- 感動した.. &br() -- 涙 (2009-01-23 03:56:23)
- これは・・・いい話だな -- 名無しさん (2009-04-01 00:09:53)
- 恋の魔法ですね、わかります -- 名無しさん (2009-05-19 01:44:32)
- いいな、これ -- 名無しさん (2010-05-16 04:31:26)
- 魔理沙は大変なものを盗んでいきました -- 天内 (2010-05-18 18:13:53)
- 貴様はアリスの心まで盗んで行ったと言うのに… -- 名無しさん (2010-05-23 23:25:32)
- 泣いた -- 名無しさん (2010-08-15 20:19:43)
- アリス…パチュリー… -- 名無しさん (2010-08-16 10:08:13)
- イイハナシダナー(:ω:) -- 名無しさん (2011-06-12 23:49:18)
- 泣けました。 -- 名無しさん (2011-09-16 23:04:34)
- フラマリに限らず、寿命ものは泣ける -- 名無しさん (2012-05-17 20:07:34)
- つ、次は紫様×霊夢の寿命ネタを… -- フランちゃんうふふ (2012-11-11 14:41:41)
- いい話だ -- 名無しさん (2012-11-28 19:21:20)
- 今は泣かしてくれ… -- 名無しさん (2013-08-05 22:10:25)
- うわあああああ -- OWATA (2015-08-12 11:51:44)
- &br()東方いじめスレはギャグだけど途中で &br()感慨深くなるなぁ… &br() -- 名無しさん (2015-08-21 20:21:47)
- あれぇ?画面がぼやけて見えないなぁ -- 名無しさん (2015-09-01 01:37:45)
- フラマリイイイ &br() -- 名無しさん (2016-01-01 11:33:29)
- くそ、読みたいのに読めない、視界が霞んだり歪んだりする。 -- キング クズ (2016-07-03 02:12:21)
- 寿命と言う名の運命は、逆らう者には容赦しない…… -- 名無しさん (2017-08-07 02:35:55)
- いいぞ -- 名無しさん (2017-08-08 01:38:07)
- はあ?これ画質悪すぎだろ? &br()(あれ?目から塩酸が、、、、) -- ロリこん (2018-01-13 20:21:07)
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2024-02-04T21:34:48+09:00
1707050088
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まくろきゆめ:35スレ433
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1287.html
まくろきゆめ ~幻想郷と霊夢と黒と~
いつものように境内で掃除をしていたら、突然に幻想郷の空が『真っ黒』になった。
暗くなったわけではない。夜になったわけでもない。そもそも夜の空の黒とは質が違った。
それは、真に黒だった。星も月もない。
いや、時刻は朝だったはずだ。かといって日食でもない。
奇妙な事にいるはずの太陽は隠れている。しかし周囲は見渡せる。
そのお陰で、より奇妙なものを見る事ができた。できてしまった。
向こうのほうの景色にも黒が広がっていたのだ。
それは山を谷を呑み、徐々にこちらへ近づいているようだった。
「これはどういうこと?」
境内の掃除をしながら、いると思う方向へ声をかけた。
「残念。私はこちらですわ」
すると、全然見当違いの方向から返事があった。
そいつは空間に隙間を開けて、金の髪と紫のドレスの目立つ姿を現した。
「紫」
私――博麗霊夢は、眼前に浮かんでいる妖怪・八雲紫に問う。
「コレは何?」
「黒よ」
質問に最小限の応えが返ってきた。黒いのは分かっている。
「黒?」
「そう。終わりの黒」
終わりとはまた穏やかではない。
「そのうちこの幻想郷全土があれに覆われるわ。終わりよ。もう何もする必要はないの」
さらりと何を言うんだこの妖怪は。巫山戯ていると調伏するわ―――
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「 なにも する ひつようは ない 」
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そう。何もしなくていい。
「神社には人払いの結界を敷いたわ。逃げてくる者は来ないわよ多分」
逃げてくるって、何がどうなって―――
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「 これは いへん では ない 」
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そう。これは。異変ではない。
「ええ。だからそのまま掃除でもして過ごしなさい。さようなら」
紫はそういうとさっさと隙間に消えてしまった。
掃除でもしていよう。そうしよう。
どれだけの時間、そうしていただろうか。
どんどん迫ってくる黒が神社の麓まで達しようかというところで、見慣れた白黒が飛んできた。
人払いの結界を敷いたと紫が言っていたが、なんだ。来るではないか。
来訪者の顔には明らかに疲労と焦燥が浮かんでいる。
荒い息を強引に整えると、彼女――霧雨魔理沙は口を開いた。
こちらを…見たこともない凄みのある目つきで睨みながら。
「みんな、みんな消えちまった」
開口一番がそれだった。
「神霊廟も、命蓮寺も、地底も、妖怪の山も、天界も、永遠亭も、白玉楼も、紅魔館も……全て」
「ここに来ようとしても来れなかった。何なんだ一体…」
それは、紫のせいだろう。
「あちこち回って、全部なくなって、やっと此処には入れたと思ったら!」
語尾が急に強くなった。目つきが鋭くなる。
「なにをやっているんだ!おまえは!」
怒声だった。とてもやかましい。
「何を…って?」
「何をじゃない!異変だろうこれは!」
何を言っているのか。コレは異変ではない。だから動く必要はない。
「これは――異変ではないからよ。私は動くつもりはないわ」
そう。これは異変ではない。何もする必要はない。
幻想にまどろんでいたものが現実に還る時が来た。終わりの時が来た。それだけのこと。
「守矢神社も!香霖堂も!太陽の畑も!魔法の森も!竹林も!霧の湖も!――人里まで!」
魔理沙は強い怒気が込められた叫びを繰り返す。
「みんなみんないなくなった。それでもこれが異変ではないだと!?」
石畳の上をかつかつと大またに歩いてくる。普段の彼女らしくない乱暴さだ。
などと思っている間にすぐ目の前まで魔理沙が迫ってきた。
見つめていると、彼女の両腕が勢いよく上がったのが見えた。
ぐっ。
「ふざけるなッ!」
――これまで、何度かこうして絞めつけられたことはある。
ある時は妖怪退治の悪足掻きで。
ある時は勝手に怨んできた人間の手で。
本当に何度も、何度もあった。
だが、彼女に締められたのは…はじめてだ。
今、魔理沙の白い指が、私の首を絞めている。
しかし力は半端にしか入っていないので苦しくもなんともない。
そんな震えた指で何をされようと怖くもなんともない。
そういう目で見てやると、魔理沙は自分が咄嗟に犯した行為に気付いたのだろう。
馬鹿のようにハッとなった表情をして、指を緩めた。
そうこうしている間に、天地を覆う黒が、先に魔理沙が来た階段を上って境内にまでやってきた。
きっと幻想郷を粗方呑み込んだのだろう。鳥居の向こうにはもう何も見えない。黒だ。黒がある。
かつて私たちが幻想郷と読んだ場所は、遂にここ博麗神社のみとなったのだ。
その光景を魔理沙は背中越しに見つめた。金色の瞳が怯えているのが見えた。
恐らく彼女は各地を飛び回って先ほど口にしてきた場所を全て見てきたに違いない。
次いでそれらが尽く呑まれていく様を見届けてきたのだろう。
此処に来ようにも(紫の結界のせいで)来れず、その分余計に彼方此方を回ったはずだ。
彼女の事だ。きっと何とかしようと足掻いたに違いない。ヒトを助けようと奔走したに違いない。
しかし結果は目の前にある。いるのは、魔理沙ただ一人だ。
詰まるところ、結局誰一人救えずに単身でここまで逃げてきたのだ。
帽子も箒も無くして来たぐらいだ。この日のこれまでの時間の中で、多くを失ったのだろう。
その、自分一人だけになってしまった少女は、自分の首に手をかけながらまだ何か言ってくる。
それは怨嗟だった。この日ただの一人も訪れなかった神社に、誰一人の断末魔も届かなかった地に、
これまでの消失を一身に背負った魔理沙の声が響く。
「なんでお前は動かない!どうしてここで掃除などし続けている!どうして!どうして――」
「―――どうしてお前は、そんな顔をしていられるんだっ!?」
……魔理沙の言う"そんな顔"がどんな顔をしているのか。分からない。
姿見ならば社務所に…と思いながら背後を見る。
黒は神社を半分呑んでいた。魔理沙が小さく悲鳴を上げるのが聴こえた。
そのまま、自分の首から手を放してその場にへたり込んでしまった。
まるで力尽きたと言わんばかりに。
いよいよ行き場がなくなった。自分も。この子も。
「なんでだ。なんでこうなっちまったんだ…」
声からは先ほどまでの激情はすっかりなりを潜めてしまっていた。
「この間も、ここで皆と宴会をやったじゃないか…」
そう。つい一昨日だ。色んな人妖を交えてここで宴会を開いた。
いつも通りの馬鹿騒ぎ。いつも通りの賑やかな雰囲気。いつも通りの穏やかさ。
それが…今や全てが嘘であったかの如き静謐さである。
星空は黒。神社からの眺めも黒。黒。黒。何もかもが黒。
これが白だったらさぞ目に悪かった事だろう。それだけマシだと感じた。
その黒は、自分を中心に狭まってくるようだ。周囲の木も草も石も全て自分を中心に消えていく。
理由は分からないが、幻想郷を呑む黒だ。大結界や境界と繋がりでもあるのだろう。
この黒に呑まれたものが何処へ行くのか。分からない。
死ぬのか。それともどこかへ送られるのか。それともただ消え去るのみなのか。
紫が最後に来た時に聞いてみればよかったと今さらになって思った。
隙間へ消えていった彼女はどうなっただろう。考えてみたが出ぬ答えを模索しても無駄なので止めた。
仮に死ぬのだとして、自分は業が深すぎて天国にも地獄にも逝けぬと閻魔が言っていた気がする。
業と言われても何が引っかかっているのか皆目見当が付かないから困りものだ。
単なる言いがかりと思っていたが、本気っぽかったから本当なのかも知れない。
まあその時はその時なのでその時になって考えればいいや、という結論に達した。
そう言えばあの閻魔はこのザナドゥ(楽園)が消えたらどうするのだろう。再就職でもするのだろうか。
まさか死後の世界すらこの黒に呑まれたのだろうか。だとすると死人には少々気の毒かもしれない。
死んだ後にまた消えるなんて自分でもちょっと嫌だと思ったからだ。
……ふと、ここまで色々と考えている自分に疑問を抱いた。
いつもなら面倒な事はなるべく考えないようにしているのに、今になってこの心中はどういうことだ。
さっき魔理沙にこれは異変ではないと告げたが、今現在の自分の心は確かに異変であった。
人には怖がったり慌てたりすると、妙に饒舌になる人がいる性格の者がいる。これを当てはめてみるなら、
どうにもならない現状を前にして、自分の中にも少しだけ恐怖が鎌首をもたげているのかも知れない。
魔理沙は自分の足元で項垂れている。
一昨日どころか昨日まで元気だった少女は風船にように萎みきっている。
それだけの絶望を味わってきたのだろう。自分がこうして掃除をしている最中に。
掃除。そうだ。もうそんな必要はないのだった。
何気なく続けていた掃除が不意に無駄なものに思えてきた。箒ももう必要ないではないか。
そう考えるとこれは邪魔だ…と思い、さっきまで石畳の上を舐めていた箒を放ってみる。
使い慣れた箒は、黒に呑まれて見えなくなった。それを自分だけが見届けた。
残ったのは自分と、傍にいる魔法使いと、大体六畳間ほどにまで狭まった空間だけ。
その空間も少しずつ狭まってきている。せっかちなものだ。
立ちんぼも疲れてきたのでその場に座る。
へたり込んでいる魔理沙と変わらぬ高さになったが、彼女は反応しない。
直に座った石畳の上は、硬い。尻が抗議してくるのを感じながら、
どうせなら縁側を選べばよかったと後悔した。
それなら茶を飲みながら待てたのに、どうして自分は箒を取って掃除なんぞしていたのか。
ここは自嘲するところなのかも知れない。しかしどうにもそんな気にはなれなかった。
黒が遂に石畳を平らげ、その上に載る自分と魔理沙の足元を塗り始める。
「あ……ひっ」
完全に塞ぎ込んでいた魔理沙の視界にも、黒が映ったのだろう。情けない悲鳴が漏れた。
幼子のように怯えて飛び退りかけて、飛ぶ先がないと悟るや、身を縮こまらせた。
しかし黒は無遠慮だ。小さくしたその身にも容赦なく黒が来る。また悲鳴が上がる。
見ている自分の肌にも、黒が移った。靴を、足を、服を、黒が染めていく。
不思議と何も感じない。熱くも寒くもない。痒くも痛くもない。硬くも軟らかくもない。
ただただ黒が迫ってくる。その事実だけが感じられる。
尻越しに伝わっていた石畳の感触が、消えた。足の感覚も先からなくなっていく。
そういえば空気はどうなるのだろう?
先ほど首を絞められたばかりでなんだが、窒息するのは御免被りたい。
いよいよ下半身が塗り潰されんとしたところで、魔理沙がこちらに抱きついてきた。
半ば倒れ込んでくるに近いそれを、避ける空間も避けるつもりもないので黙って受け止める。
ぎゅっと…確かな感触と温もりが伝わってくる。もっとも、腰から下は無反応なのだが。
金色の髪がすぐ傍にあった。若干高さが足りず、魔理沙の顔は自分の胸の位置にあった。
足が満足に使えなかったので無理もない。かく言う自分も足が動かない。
座って正解だった。これで倒れたら頭から黒に突っ込んで終わっていた。それはあまりに格好悪い。
「――あ、あああ…」
胸の中で魔理沙が怯えきっている。身体も小刻みに震えていた。
背中に回ってきた腕が締め付けてくる。
どれも今までの彼女からは考えがたい行動だった。
いよいよ最後が近づいてくる。
「こ、こわい……霊夢……」
ここに来て、漸く魔理沙が私の名前を呼んだ。
「……れいむ……」
震えきった声で、呼んだ。
何もする必要はない。
これは異変ではない。
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「 なにも する ひつようは ない じきに きえる それも おまえも 」
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五月蝿い。知ったことか。八雲藍。
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「 ……… ……… ……… 」
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静かになった。気付かれないと思ったか、莫迦。
見ていられない。金色の髪を撫でながら、口を開く。
「だいじょうぶ」
魔理沙が、はっとなってこちら正面から見つめる。
「………えっ?」
目に溜まった大粒の涙が頬を伝っていく。
ぐしゃぐしゃに濡れた顔は本当に子どものようにしか見えなかった。
それを見て、言いたい事を言った。
「私も、ちょっと怖い」
「……………」
魔理沙は、無言で頭を胸に埋めてきた。
この娘はこんなに臆病だっただろうか。いや、照れ隠しなのかもしれない。
ぎゅっと抱きしめてみる。顔は見えないが。表情は分かった。
少しだけ、微笑んでくれているのが、視えた。
―――やがて、黒が彼女を覆い尽くした。
感触も、温もりも、消えた。黒になった。
ほぼ同時に抱いていた腕の感触が消えた。
背中に回されていた魔理沙の腕の感触も消える。黒が、近づいてくる。
それでも放したりはしないつもりだった。
もし放してしまえば、この子がどこに行ってしまうか分かったものではない。
もう掴んでいる感触など微塵もないが、このまま黒いのにしてやられるのも癪だ。
なので、思うだけ思って、やるだけやってやる事にした。
黒は、首へ、顎へ、耳へ、舌へ、鼻へ、来る。くる。くる。
視界は黒。本当の真っ黒。何も聴こえない。息も苦しくない。不思議だ。
あ。あー。今何となく黒に埋まった。
うまったとおもう。
あー あたまがまわんなあい
あー
あ
―――
―――――
―――――――――――――――――――――――――
――――――――…―――――……――――――――……――――――――――……………
……………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………
…………………………
……………
……
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「紫様、幻想郷のイレースが完了しました」
「ん。ご苦労様」
「これより自動処理で一帯を外界と同期させ、通常空間に戻します」
「そう」
「しかし…本当にコレで宜しかったので?博麗霊夢まで消してしまって?」
「貴女は全てを消去した後にそれを聞くの?随分と残酷なのね」
「! ……失礼、しました」
「用を成さない巫女も、私の手を離れて暴走する幻想郷も、必要ないわ」
「………は」
「次はもっと巧くやりましょう。そうね。外界から神を招く時には気をつけないと――
あんな郷では、招くことも、できない……」
「紫様」
「……ん?なあに?」
「紫様は、あの地を、幻想郷を…愛しておられると思っておりました」
「愛しているわ」
「では、何故―――」
「貴女が考える必要はないのよ。藍」
「………」
「自分は考えずともよいと分かっているから、実行できた。そうでしょう?藍」
「……………」
「今日は、もう結構よ。部屋に戻りなさい」
「…は」
(…………)
(愛しているから、幻想郷を愛しているから、消すこともできるのですか)
(作って、消して、また作って、そこに貴女は……何を求めているのですか)
(誰を……お探しなのですか)
(私には、分かりません)
(ですが、私は紫様の式ですから――――)
「お供いたします。貴女が、私を必要として下さる限り―――――」
~完~
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- つまりどういうことだってばよ……! -- 名無しさん (2011-08-28 12:32:50)
- なんか深刻っぽい気配漂わせてっけど、ゆかりんはなーんも考えてない神様気取りなんだろなあ。 &br()霊夢たちは可愛くてよかった。こういう極限状態での触れ合いって感動する。 -- 名無しさん (2011-08-28 15:12:31)
- 紫は自分を愛してくれる人を作りたかったのかな。幻想郷作って自分の地位が立っちゃって愛してくれる人が生まれなくなるとわかったら消しちゃうとか -- 名無しさん (2011-09-03 01:21:34)
- なんか微妙。消すなら消すでさっとけしゃいいのに、後の紫と藍の会話が蛇足にしか見えない不思議 -- 名無しさん (2011-09-23 19:16:15)
- 紫「私の事を好きにならない奴はこの世にいらないのよ。」 -- 名無しさん (2013-07-11 05:59:15)
- 紫「どうせみんないなくなる」 &br()霊夢「どうしてそんな事を思った!言え!」 -- 名無しさん (2013-07-11 21:44:39)
- 紫「そして誰もいなくなった」 -- 名無しさん (2013-10-21 22:58:14)
- どういう事だ!?わけを言え! -- 名無しさん (2013-10-23 01:32:35)
- 紫「私のための幻想郷が欲しかったのよ」 &br()ルーミア「へぇ、そーなのか」 &br()紫「何が悪いのかしら?」 &br()ルーミア「求める事しかしなかった事、なのかー」 &br()紫「生意気…」 &br()ルーミア「また来るのかー」 &br() &br() &br()ってな感じに、ルーミアとの関係を感じた。 &br()理由は黒ってところだけ。ルーミアの黒と紫のスキマを… &br()って、違うよな。MENGO MENGO M☆N☆G -- キング クズ (2016-06-20 03:27:05)
- そーなのかー -- 名無しさん (2018-02-21 20:10:49)
- そーなのかー -- 名無しさん (2018-05-05 20:30:55)
- 藍の「誰を…お探しなのですか」って所で紫=メリー説の秘封倶楽部思いだした。紫が探しているのが蓮子だったら発狂する。 -- 名無し (2018-09-10 20:24:38)
- そうだよ(便乗) -- 名無しさん (2019-03-04 21:10:49)
- これ昔好きだったんだよね &br()レイマリ最高 -- 名無しさん (2023-12-13 17:22:00)
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2023-12-13T17:22:00+09:00
1702455720
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東方学園~権力~
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1105.html
【東方学園~権力~】
『~幻想郷立東方学園~
小中高一貫教育を行っており、一般の生徒から社会的に影響力のある名家からの生徒までおり、幅広い生徒層を有している。
さらに学校の方針「東方学園は全てを受け入れる」の精神から転校生や留学生の受け入れも非常に前向きである。
学力の優秀な生徒には特待コースでの教育があり、これを履修したものは卒業後に特別な社会的待遇が用意されており、政界参入などに必要なステータスでも在る。
(名家出身の生徒の殆どは特待コースを履修している。)
―著:稗田阿求「よく分かる学校選択」より抜粋』
「皆に転校生の紹介だ。この春からこの7組の仲間となる霧雨魔理沙だ。じゃあ魔理沙、自己紹介を。」
「よっ、霧雨魔理沙だ。みんなよろしくな!」
クラス担任である上白沢慧音より促され、魔理沙が挨拶をし、クラスの生徒たちはパラパラと拍手を送る。
魔理沙はこの春より実家を離れ一人で東方学園に転校することになった。
彼女は持ち前の努力により転校時に行われたテストで好成績を収め、高等部の特待コースへする事になったのだ。
「じゃあ魔理沙は…アリスの隣が空いているな。あの後ろにある窓側の席に座ってくれ。」
「おお、分かったぜ。」
魔理沙は慧音に指差された先に移動する。
そのときの周りの視線がまるで彼女がどんな人物か観察するような視線だったが、魔理沙は特に気に留めはしなかった。
指定された席に行くと、その隣には金髪ショートの少女が窓の外を眺めている。
魔理沙はなんの躊躇もなく彼女に話しかけた。
「なあ、名前はなんていうんだ?席が隣になったんだから仲良くしようぜ♪」
「………………」
「黙ってないで教えてくれよ~。それとも外に何か面白いものでもあるのか?」
魔理沙は外を見てみるが、特に何かがあるようでもない。
そうしているとその少女は外を見たまま小さな声で一言口にした。
「…アリス・マーガトロイド……。」
「そっか、よろしくな、アリス!」
これが魔理沙とアリスが最初に交わした言葉だった。
それから一ヶ月ほどたった。
最初は学ぶことのレベルに驚いていた魔理沙だが、今ではすっかり慣れ、クラスの仲間たちとも打ち解けていった。
「レミリア、このから揚げは渡さないぜ!」
「あらあら、だったら力ずくで奪うまでよ。」
「お嬢様、もっと気品のある行動を…。」
「そうよレミィ、スカーレット家の跡取りともあろうものがはしたないわよ。」
「まあまあ二人とも、いいじゃないですか、お嬢様だってたまにはそういったものだって食べてみたいですよ。」
魔理沙は幻想郷でも指折りの資産家であるスカーレット家の長女レミリアと弁当の具を取り合っている。
それをスカーレット家に仕えるメイドの家系に生まれた十六夜咲夜と親友のパチュリー・ノーレッジが制止させようとし、三人と親密な関係にいる紅美鈴がレミリアの味方をしている。
ちなみに中等部にはレミリアの妹のフランドール・スカーレットがいる。
ごく日常の昼休みの光景を終えて魔理沙は席に戻ろうとすると、政財界に強い影響力を持っている家の生まれである蓬莱山輝夜と目が合う。
学校に多額の寄付をしている幻想郷有数の大病院、永遠亭の院長八意永琳と親密な関係にあるらしく、学校でも自由な振る舞いが目立つ生徒であった。
「…ふん。」
輝夜は魔理沙を鼻で笑うと取り巻きで在る鈴仙・優曇華院・イナバと因幡てゐとともにクラスから出て行った。
正直魔理沙は高慢な態度で周りを見下している彼女が好きになれなかった。
ちょっと不機嫌になった魔理沙だが、昼休みには必ずどこかへ消えるアリスをみつけると、機嫌を直して話しかける。
「アーリスゥー。また一人で食べてたのかよ、いつもどこで食べてるんだ?」
「…別に。どうでもいいでしょそんなこと。」
「どうでもよくないぜ、私はアリスと一緒に食べたいんだよ!」
「そう、私は一人で食べたいのよ。」
「ううう、つれないなー。」
魔理沙はふてくされて頬を膨らませる。
そんな魔理沙を見かねてか、アリスが魔理沙にあるものを手渡す。
「…これは?」
「…上海人形、これ上げるから少し黙ってて。」
「いいのか?」
「…別に沢山あるし、周りには黙っててくれれば…。」
「そっか、ありがとな!アリス!」
「………別に。」
放課後、魔理沙は帰宅の準備を整えていた。
「アリスは…またいつの間にか帰ってるし。」
アリスは放課後になるといつの間にか消えていることが多かった。
魔理沙はアリスが何故周りと距離をとろうとしているのかが分からなかった。
「いい奴なんだけど、もうちょっとフレンドリーな性格だったらなー。…ってあれはアリスとレミリア達?」
そのとき、魔理沙はアリスがレミリア達に屋上に連れて行かれるのを見つける。
いったいどうしたのだろうか、魔理沙は好奇心からそのあとを付いていった。
魔理沙はこっそりと扉の影から4人の様子を伺った。
その様子は今まで魔理沙が感じたことのないような雰囲気であった。
「おらっ!いつもいつも暗くて気持ち悪いんだよ!この引きこもりがあ!!」
「!!」
魔理沙は驚愕する。
あの優しい美鈴が、アリスを何回も蹴り飛ばしているのだ。
それをみてレミリアはにたにたと笑いながら咲夜の紅茶を飲んでいる。
パチュリーは無関心そうに本を読んでいた。
「美鈴、顔は止めておきなさいよ。」
「わかって!ますって!お嬢様っ!っと。」
美鈴は蹴りながら返す。
咲夜がふと言葉を漏らした。
「お嬢様、最近こいつ何も反応しませんね。」
「さあ?でもあまり面白くないわよねえ…そろそろ新しいのが欲しいかも。」
「…じゃあ、まずこいつを思いっきり痛めつけましょうレミィ。」
「そおねえ、美鈴、壊してよし。」
「ふふ、仰せのとおりに。」
美鈴が腕を振りかぶる。
このままではまずい。
「止めろっ!!」
魔理沙はいつの間にかアリスの前に飛び出していた。
このままではアリスがめちゃくちゃになってしまうと思ったから。
「ま…りさ…。」
「大丈夫か!アリス!お前らこんなことやって何が楽しいんだ!」
「楽しいからやってるのよ。ねえ咲夜。」
「ええ。魔理沙、あなたはどっちに付くか良く考えたほうがいいわ。私達にいじめられるか、私たちと一緒に気に食わない奴をいじめるか。」
「何をふざけたことを言ってやがる!」
「いいの…わたしはいいから…おねがいまりさ…かしこい…せんたくを…して…。」
「なに言ってんだアリス!私たち友達だろ!そんなことできるわけない!」
「へえ…そういう選択をするんだ、咲夜。」
「はいお嬢様。」
美鈴が魔理沙の鳩尾に強烈な膝蹴りを入れる。
「ガッ…!!」
「おねがい…魔理沙には…何もしないで……!」
アリスが魔理沙の盾になろうとするが美鈴がそれを許さない。
そのとき、魔理沙のポケットからアリスからもらった人形が落ちる。
「へえ?アリスからの贈り物?仲がいいのねえあなた達、そうれ。」
「!!返せよレミリア!」
「ふふ、そんなに大切?だったら…。」
レミリアが人形の頭と足を握って、そして
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
人形は、真っ二つに引き裂かれてしまった。
「うわあああああああああああああああ!!」
「うるさいわねえ、咲夜、黙らせなさい。」
「はいお嬢様。」
その後も延々と美鈴と咲夜による暴行は続いた。
三十分ほどたっただろうか。
レミリア達は二人に一通りの暴力を加えると満足そうに帰っていった。
屋上に残ったのは床に這いつくばった魔理沙とアリスだけである。
「…はあ、はあ、大丈夫か、アリス…。」
「…うん、慣れてるから。馬鹿魔理沙、なんで関わってきたの?かかわらなければあなたは今までと変わらない生活が遅れたのに…!」
アリスが大粒の涙を流して言う。
「…もしかして、態度がつれなかったのは、私を関わらせないため…?」
「……最初はあなたも私を馬鹿にしてると思ってた。でも、そうじゃないって分かってきて、それで…。」
「くそお…どうして、どうして…。」
「…どうしても何もないわ。この学校はそういう所。名家出身の奴らが、普通の家の出の奴らを見下して、権力を笠に堂々といじめをする所なの。」
「そんなことがまかり通っていいのかよ…!」
「まかりとおるのよ、そういう場所だもの…。」
そういうとアリスはむっくりと起き上がる。
「ごめんなさい、今日は一人で帰らせて欲しいの…。」
「…ああ、分かった。」
そういってアリスはとぼとぼと階段を下りていく。
魔理沙は、これから自分はアリスの弱みになってしまうのではないかと思い、ただただ泣くだけであった。
同時刻、藤原妹紅は輝夜、優曇華、てゐによって囲まれて壁にもたれかかっていた。
「どうしたのかしら妹紅?そんな顔をして。」
「うるさい!散々人をいたぶって!絶対まともじゃないわよ!」
「愚民が!!姫様に向かってなんて口の聞き方だ!」
優曇華が近くに置いてある水槽に妹紅の顔を押し込む。
必死にもがくもてゐが水槽を固定し優曇華が頭を強く抑えているため逃れることができない。
「あっはっは、必死になって醜い顔!マジうけるんですけど!」
「大丈夫よ、大して怒ってないし、それぐらいにしなさい。」
「しかしこいつは姫様に狼藉を」
「いいから。私を殺人犯にしたいのかしら?」
「……わかりました。」
優曇華が妹紅の頭を水槽から引き上げる。
妹紅はびしょぬれになりながらも必死に酸素を取り込もうとしている。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
「分かってると思うけど学校に言っても無駄よ。永琳が黙っちゃいないわ。外にもあなたを助けてくれる人はいないでしょうしねえ、ふふふ…。」
「この外道が…。」
「愚民程度が口答えとはいい度胸ね、まあいいわ、今回は気分がいいから椅子になったら許してあげる。」
「誰がそんなことを!」
「あらあら、嫌なの?あなただけならまだしも、あなたのお父さんや慧音先生にも迷惑がかかるかもねえ。うちがどんな家か知っているでしょう?」
「く、クソ…!」
「ね、わかったら頼み方あるでしょう?」
「………ぜ、ぜひ、か、輝夜様、の椅子に、さ、させて下さい…!」
「よく言えました♪」
妹紅は輝夜の前で四つんばいになる。
輝夜はその妹紅の上にゆっくりと座り、高笑いを上げる。
「あっははっはははは!!いい座り心地だわぁ、そのすわり心地に免じて許してあげる。」
「くうう…!!」
そういうと三人はその場を去っていく。
残されたのは屈辱感で苛まれている妹紅だけであった。
少しだけ過ぎた時刻、中等部の校舎からフランドールが一人寂しく帰っていた。
「今日も…誰も一緒に帰ってくれなかった。」
フランドールは目に涙を潤ませながらとぼとぼと歩いている。
原因ははっきりとしている、姉のせいだ。
レミリアはその自分勝手な行動よりかなりの恨みを買っている。
ゆえにレミリアは恐れられ、フランの周りの友人たちはフランにかかわりを持ってしまうとレミリアにも関わりを持ってしまうため、彼女に近づこうとしないのだ。
しかもレミリアはフランに友人ができないのを自分のせいだと分かっていないため、フランの周りの人間を脅し無理やり友人にしようとするなどいらぬおせっかいを働くのでよりいっそう人が近寄らなくなった。
そんな理不尽に不満を覚えながらも歩いていると、考え事をしていたためか誰かとぶつかってしまった。
「あ…すいません。」
「……あなた……レミリアの妹…?」
「え?そうですけど…。」
「………せいで…。」
「え?」
「あなたの…あなたの姉のせいで!!」
「痛っ!な、何をするん、痛い!」
フランはぶつかった女性―アリスより突然殴られてしまった。
フランは何がなんだか分からなかったがとりあえず姉が悪くて自分はとばっちりを受けていることだけは理解できた。
アリスは激情に身を任せ泣きながらフランを殴り続ける。
「あなたの姉のせいで!私の!私の守りたかった人の人生はめちゃくちゃなのよ!どうしてくれるのよ!」
「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」
フランは殴ってくる彼女に謝っていた。
自分が悪いわけではないのにこうやって暴力を振るわれる。
もはや姉に対しては不満を通り越して殺意が沸いていた。
アリスは自分のやっていたことに気が付くと、告げ口されると思ったか、顔を真っ青にして逃げ出すように去っていった。
しかしフランが姉に言うことはない。
もし姉に言えば姉がまたいらぬおせっかいを働かせて自分が不幸になることを知っていたから。
「あんなやつ…死んじゃえばいいんだ…。」
気分がぐちゃぐちゃになって破壊衝動が襲ってくる。
フランは持っていた八意式精神安定剤を服用する。
もともとフランは精神が少し不安定だったので精神安定剤を常備していたのだが、学校でレミリアが好き勝手するようになってからは薬に頼る機会が多くなっていた。
レミリアは例の如く自分のせいだと分かっておらず、医者に文句を言う始末。
フランは薬によって一時的な安定を得て、とぼとぼと自宅へと帰っていった…。
それからというもの、三者三様の日々が続いた。
魔理沙とアリスはレミリアにターゲットに選ばれたということで誰も寄り付かなくなった。
特に放課後や休み時間、二人は執拗ないじめを受けるようになる。
その手口は教科書を隠すといったものからトイレに入ってるときに上から水を入れるなど様々である。
しかし、レミリア達が魔理沙に暴力を働こうとするとアリスが庇い暴力を受けるのはアリスだけであった。
それは例え咲夜がナイフを持ち込んだときも、パチュリーが劇薬を持ち出したときも変わらなかった。
アリスは巻き込んでしまったことに責任を感じているのか魔理沙がいくらいいといっても「…別に、慣れてるから。」とだけ言い決して庇うのをやめようとしない。
魔理沙にとってはそれが心的に非常に応えているのか、心的にだんだん病んでいった。
アリスは以前より暴力を受けるようになったせいか、それとも魔理沙が日に日に病んでいくのが耐えられないのか、フランを見つけると影ながら暴力を振るうようになる。
フランは姉レミリアに言うこともできず、さらにレミリアのいらないおせっかいは止むこともなく、レミリアに対する憎悪がどんどんとたまっていき、より強力な薬に依存する日々。
輝夜は妹紅を過度な暴力を振るわなかったが、靴を舐めさせたりと奴隷のように扱うことが多かった。
暴力的行為はてゐと優曇華が中心になって行う。
輝夜が止める為一線を越えることはなかったが、てゐと優曇華は不満であったようだ。
そのような日々が2ヶ月は続いただろうか、そのとき、事件は起きた。
八意永琳は悩んでいた。
フランに処方している精神安定剤が明らかに異常な量になっているのだ。
そもそも永琳がフランに処方している薬は幻想郷では規制がかかっているほどの依存性のある劇薬であり、永琳はそれを半ば違法スレスレのラインで処方していた。
しかし今後フランの精神に何かあればこの薬に行き着き、責任追及されることは必至であり、そうなると今まで行ってきた不正行為が明るみに出ることになり、それは輝夜の家に迷惑をかけることになる。
「仕方ないわね、収入は減るけど、処方する量と薬を制限しないと…。」
しかし、自体は永琳が思っているより早く動いていた。
「あああ、いらいらする、いらいらするいらいらするいらいらするいらいらする」
薬はとっくに切れている。
姉の行動で私の人生はめちゃくちゃだ。
どうして私がこんな目にあわなければいけないのか。
それもこれもあいつのせいだ。
あいつさえいなければ、あいつさえいなければ皆幸せに暮らせるんだ。
あんなやつ
私が
殺してやる
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「どうしたのフラン!」
「お姉様あ…お姉様はみんなの幸せの邪魔をしてるから…殺さないといけないんだよ…だから…死んで?」
「な、何言って…。」
フランは壁にかけてあったレーヴァテインを手に持つ。
そして一歩づつレミリアに近づいていく。
そして、
「お姉様ああああああああああああああああああああ!!!」
『~狂気!魔の薬が起こした悲劇!~
●月×日深夜、幻想郷でも屈指の資産家であるスカーレット家にて殺人未遂が発生。
容疑者はフランドール・スカーレット氏。
被害者は姉のレミリア・スカーレット氏。
フランドール氏は以前から精神が不安定であり永遠亭から処方されていた精神安定剤を使用していたが、発狂、実の姉を殺害しようと謀った。
殺害は偶然通りかかった十六夜咲夜氏によって防がれるが、今回の事件によって永遠亭の処方していた薬が依存性が強く規制がかかっているものと判明。
さらなる調査によって院長の八意永琳氏の政財界に影響力を持つ蓬莱山家との癒着が発覚。警察は八意氏を緊急逮捕し、蓬莱山家にも家宅捜査が行われる予定。
―文々。新聞より抜粋』
「ほらぁ!昔の威勢はどこへいったのかしら?どうしたのよ、いつもみたいに偉そうに笑ってみなさいよこのゴミクズ!」
「う…ああ…。」
「アリス…もうそれぐらいにしてやろうぜ…。レミリアだって十分に反省してるし、それにあんなことあったあとなんだぜ…。」
「いいのよ魔理沙、これは教育なの。いままで人を散々いじめてきた報いなのよ。だからいままでこいつにいじめられてきた人たちを晴らさないといけないの、ねえ皆?」
「「そうよねー。」」
レミリアは地面に這いつくばり、その頭上にはアリスの足が置かれている。
咲夜は美鈴といったレミリアの取り巻きたちは既に『教育』済みであり地面に気を失って倒れている。
事件によってレミリアはすっかり精神的に弱弱しくなっていた。
その隙をアリスを筆頭とする、いままでいじまられてきた生徒達が見逃すはずはなかったのだ。
いじめる側といじめられる側の力のベクトルの方向は完全に反対になっていた。
「そ、そんなこといったって、もう血だらけじゃないか!こんなことやったって何の解決にもならないんだぞ!」
「そんなことどうでもいいの、私はただ、仕返しがしたいだけ。ああ、今ならレミリア、あなたの気持ちが分かるわ、人を踏みつけるのって、こんなに気持ちのいいものだったの、ねっ!」
アリスは思いっきりレミリアの頭を蹴り飛ばす。
首は取れてしまうと思うくらいの勢いだった。
思わず魔理沙は目をそむける。
「があああ!!」
「あっはっはっはっは、何今の声、不細工よね~。」
「ほんとよね~。」
「マジうけるんですけどww」
周りにいた野次馬たちもそれに加わる。
こいつら皆どうかしてる、魔理沙はそう思った。
「なあどうしちまったんだよアリス!お前だって苦しい思いをしたはずだろ!お前はここまでひどい奴じゃなかったろ!」
「黙りなさい!あなたに何が分かるの!私は本当に長い間こいつに虐げられてきた!まさに地獄だった!何度も死のうと考えた!その恨み、これっぽっちじゃ全然癒されるわけがないのよ!」
アリスは近くにおいてあった鉄パイプを持ちレミリアの腕を思いっきり殴りつける。
「あ゛あ゛あ゛!!」
レミリアがひどい声を出しながら腕を抱えている。
恐らく腕の骨が折れているだろう。
「いいわね!楽しいわねレミリア!さあまだまだよ、今日で終わると思わないで。あなたに狂わされた人生ですもの。今度は私たちがあなたの人生を狂わせる番なのよ。じっくりかわいがってあげるからねぇぇ…。」
「い…あ…ううう…。」
「アリス…止めてくれ…止めてくれよお…。」
結局、魔理沙の言葉が届くことはなかった。
一方全ての後ろ盾を失った輝夜もただではすまなかった。
輝夜は周りの人間から徹底的に無視をされた。
優曇華とてゐは輝夜の元から去っていった。
輝夜は自分と優曇華たちの関係が所詮権力で成り立っていたことを痛感する。
皆彼女を見るときは汚いものを見るような目だった。
輝夜はその周りの態度に食って掛かるも無視をされる。
しかしそんなことよりも、輝夜にとっては永琳が捕まったことのほうがショックが大きかった。
おそらく親よりも親密な仲だった永琳。
その永琳の逮捕は他のあらゆるいじめよりも応えたものだった。
そして輝夜はもう一つ重要な問題を抱えていた。
それは彼女が家に帰れないということだ。
本家はマスコミたちが殺到しとてもいられた場所ではない。
もし家にでもいればこれ以上の悲劇が起こることは目に見えていたので、輝夜は家を飛び出したのだ。
しかし行く当てもないし食べるものもない。
仕方ないので今日のところは食事は我慢し寝泊りは学校で行おうと考えていた。
「なぜ私がこんな目に…はあ、愚痴を言っても仕方ないわね。」
そのときだった。
誰かが廊下を歩いてこっちへ向かってくるのを感じたのだ。
「誰かいるのか?」
「こ、この声はもしかして…。」
「か、輝夜…!」
そこに現れたのは、幸か不幸か、藤原妹紅であった。
「やっぱりあなたね。どうしたのかしら?私を笑いに来た?それとも復讐?」
「そんなことしてお前と同じになりたくないね。ところで、どうしてこんなところにいるのかしら?」
「見て分からない?家にいられないから、学校で生活しようと思って。」
「…無茶な奴め。いつもの取り巻きに頼めばいいじゃないか。」
「だまりなさい愚民。あなたに心配される筋合いはないわ。それに、あんな薄情な奴らに頼むことなんてないわよ。」
妹紅は輝夜とこうして話しているのが不思議だった。
何故私はあんなに憎かった相手と普通に話してるんだろうか。
確かに暴力を振るってきたのは優曇華たちで、こいつは特に何かやれと命令したことはない。
しかし屈辱的な扱いを受けてきたのは事実。
それに対しては今でも許す気はない。
…よくよく思えば、もしかしてこいつ、いじめてる自覚なかったとか?
「お前、他人と対等な関係になったことがあるか?」
「何よいきなり…対等な関係なんて、あるわけないじゃないの。あなたたち愚民とは格が違うのよ私は。」
なるほど、こいつは他人と対等な関係になったことがないのか。
どうりでこんな性格になるはずだよまったく。
今後のためにも、こいつには対等な関係というものを教える必要があるな。
「…場所がないんだったら、うちに来いよ。飯と布団ぐらい話は用意させて上げられるから。」
「はあ!?何で私が愚民なんかの家に!」
「ふぅーん、だったら飯も布団もないこの学校で一夜を過ごしたらいいさ。いやーきついだろうなー。」
「くっ!…わかったわ、あなたの家に行ってあげる。」
「人に頼むときは頼み方ってものがあるでしょ。あと、他人のことを愚民って呼ばないこと。」
「う、ううううう…仕方ないわね…。ど、どうかあなたの家に泊まらせてください妹紅さん。」
「よく出来ました、早速行こうか、付いてきな。」
「あ~もう、屈辱だわ…。」
そういいながらも、あまり嫌な気分にはならなかった。
なんだか今まで感じたことのない気分が、彼女の中で生まれつつあったのだ。
その頃、アリスはレミリア達に対する『教育』を終えたところであった。
「なかなか楽しめたわね。それじゃあまた明日、レミリアお嬢様♪」
「ち、畜生…!」
起き上がれないレミリアが遠ざかって点のようになって行く。
そしてレミリアが見えなくなったあたりで魔理沙は口を開いた。
「…アリス、もうこんなことはこれっきりにしようぜ。」
「いやよ、あいつにはもっと苦しんでもらわないとね。あなただって本当は彼女を痛めつけたいんじゃないの?」
「確かにいじめられてるときはそんなことも思ったよ!でも、あそこまですることないだろ!」
「…優しいのね魔理沙は。もしかして私に対する優しさも偽者だったのかしら?それだったらとんだ道化よね私は。騙されてるのにも気づかずあなたを庇ってきたなんて。」
「突然何を言い出すんだよ…。私たち親友じゃないか、そんなことあるわけないだろ…。」
「さあどうかしらね?今の私はもう誰も信じられないのよ。」
そういうとアリスは魔理沙に吐息がかかるくらいの位置まで近づく。
「でも魔理沙、あなたはいじめたくないから是非間違った選択はしないようにねえ…。うふふふふ…。」
そういってアリスは笑いながら帰っていった。
「うう…アリス…アリスぅぅ…。」
魔理沙は涙を流す。
狂ってしまった親友の変わりに、魔理沙はただただ泣いた。
彼女の流せない涙の分まで、おもいっきり。
- 真のフィクサーは霊夢なんやな -- 名無しさん (2009-06-14 17:58:39)
- フランはどうなった、フランは &br() &br()アリスも虐められるといいよ -- 名無しさん (2009-06-14 20:18:39)
- アリスの行動は全然普通だろ… &br()だからこそつらいな -- 名無しさん (2009-06-14 20:57:32)
- 輝夜とレミリアの違いはなんだったんだろう -- 名無しさん (2009-06-14 23:45:25)
- フランちゃんと魔理沙ばっかがかわいそうだな -- 名無しさん (2009-06-15 10:05:26)
- もこたんは当然学ランだよね? -- 名無しさん (2009-06-15 12:13:34)
- ありすはとかいはなのよ &br() -- 名無しさん (2009-06-15 17:57:59)
- いいハッピーエンドだった(てるもこ限定で) -- 名無しさん (2009-06-15 20:33:59)
- 輝夜はいじめられなかったのか・・・? &br()事件発覚後心を入れ替えたりなんだりしたのなら大丈夫なんだろうが・・・ &br() &br()ああ、ハッピーエンドだ。 &br()レミリアいじめとてるもこがな。 -- 名無しさん (2009-06-15 21:30:07)
- レミリアはいいけどめーりんと咲夜さんまで被害受けてるのが残念だ -- 名無しさん (2009-06-16 02:23:38)
- フランちゃんは地下に閉じ込められたんだろうな -- 名無しさん (2009-06-17 08:06:41)
- 病院or地下から脱走して夜の町をあてもなく歩いていると、脂ぎった中年オヤジに声をかけらる &br()心の隙間をそのオヤジに巧妙につけ入られてどんどん依存していき…… &br() &br()誰もかまってくれない寂しさから、援助交際を始めてしまうフランちゃん &br()とか、妄想した -- 名無しさん (2009-06-17 12:57:36)
- ↑最悪のBADEND &br()せめて魔理沙に拾われて欲しい -- 名無しさん (2009-06-18 07:53:43)
- てるもこエンドは良いな -- 名無しさん (2009-06-19 23:02:15)
- フランは結局周りから距離を取られて &br()地下へ -- 名無しさん (2009-06-20 13:31:22)
- 魔理沙やフランやてるもこで革命起こして欲しい &br()イメージ的には女王の教室みたく -- 名無しさん (2009-06-21 13:56:13)
- ええい、てるもこの続きは無いのか! -- 名無しさん (2009-07-31 16:53:29)
- 続きを強く求む! -- 名無しさん (2009-09-30 14:19:03)
- アリス可哀想。フランも… &br()アリスのとった行動は確かに普通だと思う… -- 名無しさん (2010-03-18 00:18:45)
- フラン我が儘だなw -- 砂時計 (2010-07-23 08:23:02)
- 魔理沙甘すぎ。 &br()アリスはずっとこういうことされて来たのに…許すとか… &br()流石無能ゴミクズ -- 名無しさん (2010-08-01 22:50:47)
- レミリアのありえないくらいの小物臭に、 &br()全俺が涙した。 -- 名無しさん (2010-11-05 16:01:29)
- おいおい、妹紅はあんなに弱い訳ないじゃんwwどっちかっていうと不良? 紅 -- 名無しかもしれない (2011-05-23 09:00:57)
- こんな学校行きたくねぇwww &br()恐すぎるww -- 名無しさん (2011-06-14 14:17:39)
- やばいwwアリスの裏表やばいww &br()もこたん、チョウ優しい。惚れてまう///w -- 夜叉 (2014-01-10 01:19:47)
- やっぱ女の子しかいないとこうなるんや… &br()先生枠でこーりんと雲山と妖忌がいれば飽和されるはず!! -- 名無しさん (2014-01-17 00:56:38)
- てるもこエンドサイコー -- 名無しさん (2014-12-06 15:44:08)
- てるもこの終わり方好き -- 名無しの名無しさん (2015-03-14 09:10:36)
- その後も書いて欲しいな… -- 名無しさん (2016-10-12 21:11:13)
- てるもこと魔理沙、フランでいじめをなくす活動でもして欲しい -- 名無しさん (2016-10-12 21:13:07)
- 続き見たい!! -- 名無しさん (2020-04-28 03:41:33)
- 紅魔館組乙でぇーすwwwwwwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2020-07-19 10:45:45)
- 魔理沙~。頑張ってアリス止めなさいよ…。 &br()よし、ここは霊夢が!多分彼女ならきっと止めてくれるはずよ…。 -- 麗雨霊魔 (2023-10-14 18:38:15)
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2023-10-14T18:38:15+09:00
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紅魔館の反乱:35スレ764
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1292.html
白銀の月が、紅魔の館を照らし出す真夜中。
地下の奥深くに在る大図書館で、知識と日陰の少女、パチュリー・ノーレッジは、
とっておきの魔導書を片手に、引き締まった面持ちで虚空を見つめていた。
「小悪魔」
「……はい」
「分かっていると思うけど、くれぐれも油断しないで。
……貴女が狙うのは紅美鈴、および十六夜咲夜。
レミリア・スカーレットおよびフランドール・スカーレット、
十六夜咲夜は私が討つ」
「かしこまりました」
「……出来れば、フランドールが地下室に幽閉されているうちに実行したかったわね。
館内のである気が許可されているのは厄介だけれど……準備は万端。
行くわよ、小悪魔」
パチュリーの計画。
それは、レミリアを討伐後、代わってこの館を支配することであった。
彼女は知識人であり、また、賢者でもあった。
ゆえに、その計画に隙は無い。
図書館のドアが開かれる。
そこに立っていたのは、紅美鈴。
会話を聞かれていたかどうかなど、確かめる必要はない。
瞬時に判断を下して、パチュリーの魔力を与えられた小悪魔は、超高速で大玉弾を発射した。
美鈴は、悲鳴を上げてそれを避ける。
「うわあああ! 何でですかっ! 計画に混ぜてくださいって頼みに来たのにっ! ちょっと!」
だてにパチュリーの従者と、司書を兼業している小悪魔ではない。
油断大敵、とその頭に刻み込まれた小悪魔は、大玉弾を弾幕に変えて攻撃する。
しかしそれは、美鈴の背後に居たらしいフランドールによって相殺された。
「……予想外の展開だけど、やれるわね、小悪魔?」
「無問題です、そちらはお願いいたします、パチュリー様!」
天井に無数の魔法陣を展開し、そこから流水状の光線を落とす。
対するフランドールは、自身を紅い魔力で覆い、炎獄の槍をその手に握り、パチュリーめがけて特攻する。
しかしそれは、瞬時に構築された魔法障壁によって阻まれた。
「私たちの計画を邪魔させるわけにいかないわね」
魔法障壁から、色とりどりの光弾が放たれる。
「計画? 美鈴を殺してどうする気なのっ!」
障壁代わりの魔法陣が、フランドールを守る。
「小悪魔! パチュリー様っ! お話、聞いてくださいよぉ!」
一方、半泣き状態で、なんとか防御する美鈴。
「その子に恨みは無いわ、私にとって邪魔なのは、レミリアだけ!」
途絶えぬ光弾。フランドールの飛躍。
「なら美鈴を殺さなくて良いでしょ! って言うか、お姉様を殺すならぜひ協力するわ!」
飛躍することで一時的に光弾から逃げ延びる。
フランドールが結界を構築するには、その一瞬で十分だった。
美鈴もなんとか小悪魔の攻撃をしのぎ、自身を“気”の結界で守る。
「それは本当?」
「でも、当主はパチュリーがやってね」
「最初からそのつもりよ」
「ぜひよろしくおねがいしまっ……て、小悪魔は攻撃をやめてくださいっ!」
「油断は大敵ですから」
結界で防御態勢を取ったままの全員が、同様の判断を下した。
結界――もとい移動用のバリアはそのままに、レミリアが茶会を楽しんでいるであろう屋上へ向かう。
廊下を翔ける彼女らの前に立ちふさがる影一つ。
銀髪を揺らす完全で瀟洒な従者、十六夜咲夜。
「レミリア討伐前に、あの従者を葬らなくてはね」
「ごめんね咲夜、天国で幸せになれますように」
「……咲夜さん、せめて安らかにお眠りください」
「……悪魔がこう言うのも変でしょうが……アーメン!」
魔力を纏って特攻する4人を目前に、十六夜咲夜は一瞬の判断を下す。
宣言の無い、ザ・ワールド発動。
時の止まった世界で、咲夜が構築するは幾重にも連なる頑丈な結界。
そして、時は動きだす!
「私が銀のナイフを所持しているのは、レミリア・スカーレットを討つためです!
……今まで、騙されたふりを、洗脳されたふりを続けてきましたが。
私の両親があの憎き悪魔に殺されたことを、私は忘れていないっ!」
結界は、戦闘のためのものではない。
言葉が伝わる程度の時間を稼げれば、それで十分だったのだ。
「なるほど、貴女も仲間だったというわけね!」
「その通りです、パチュリー様! ……ついでに、給金が無いと云う恨みもございます!」
「そうですか、歓迎しますよ、咲夜さん!」
「よかったわ、咲夜を殺さなくて済むのね!」
「まあ、私も少し……同じ従者として、咲夜さんにあこがれていましたから、良かったです」
言いながら、5人の少女たちは飛翔する。
すさまじい勢いはそのままに、紅魔館を突き抜けて、急上昇。――屋上へ。
「小悪魔との時間を邪魔され、ストーカーされたこの恨み!」
「パチュリー様との時間を奪われ、陰で虐められたこの恨み!」
「両親の敵! そして、給金の怨み!」
「現場の苦労も知らずに、よくも好き勝手、我儘言ってくれましたね! この、恨み!」
「495年にわたり幽閉され、在ること無いこと言いふらされた、この怨み!」
「「「「「いま、ここに晴らす!!」」」」」
色とりどりの光弾と、ナイフ弾が交差し、収束してゆく。
その太さは、どこぞの白黒の魔法使いが放つファイナルスパーク15本分程度だろうか。
思わず噴き出した紅茶とともにそれに飲み込まれたレミリアは、漆黒の翼を焼かれ、
なんとか脱出しようと足掻く。
長い長い時間。長い長い苦痛。
永遠に続くかと思われたそれを、吸血鬼の頑丈さで耐えきって。
紅の魔力を両手に宿し、空を仰ぎ見た彼女の時間が、奪われる。
気づけば、視界はナイフに埋め尽くされていた。
成す術も無く、無数のナイフに貫かれる。
まるで針山のごときその身に在る“目”が、破壊の少女に囚われて。
蝙蝠一匹残すことなく、レミリアは爆死した。
「改めてよろしくお願い致します、パチュリーお嬢様。
“魔女の狗”――十六夜咲夜に御座います」
「よろしくお願いいたします、パチュリーお嬢様」
「よろしくお願い致します。姉は当主を追われた……私もまた、パチュリー様の、従者」
「私はとくに変わりませんね、門番の紅美鈴を、今後ともよろしくお願いいたします」
「私は……これからは司書、ですね。改めて、よろしくお願いします、パチュリー様」
その場に居る全員が、跪く。
「よろしくね、咲夜。
それから小悪魔……あなたもまた、今までと変わらず、大切な従者よ。
美鈴も、今後ともよろしく頼むわ。
そして……フランドール。貴女に敬語は似合わない、今まで通りにお願いするわ。
でも今度は、親友になりたいわね。……これまで苦しんだ分、幸せを手に出来ることを祈るわ」
その輝きで以って少女たちを濡らす白銀の月は、
まるで、新たな主の誕生を祝福しているようだった。
- どんだけ人望ないんだレミリア。だがそれがいい -- 名無しさん (2011-12-12 19:14:04)
- レミリアwwww -- 名無しさん (2011-12-31 16:34:18)
- セリフすらないwwww -- 名無しさん (2012-01-01 02:21:48)
- レミリアwww乙wwwwwwwww &br()展開早すぎワロタwwwwwwwww -- 名無しさん (2012-01-11 00:58:40)
- 紅茶吹いたwww -- 名無しさん (2012-01-31 14:29:16)
- レミリアwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2012-03-21 23:07:18)
- これはひでぇwww -- 名無しさん (2014-03-27 23:32:53)
- 貴方は既知感をご存知だろうか? -- カールおじさん (2014-08-22 14:47:42)
- 魔女の狗ww -- カール フェアバーン (2014-08-22 23:39:18)
- ギャグだよな? ギャグだよな?wwwww -- 名無しさん (2014-10-14 14:36:45)
- パチュリーうざい -- いるかに乗ったレミリア (2015-01-17 16:05:08)
- レミリアァァァァ!! -- 名無しさん (2015-02-01 20:20:18)
- レミリア人望がないw &br()カリスマどこ行ったw -- nanasiという名の名無し (2015-02-14 20:24:22)
- 咲夜さんさ、親の恨みでレミィを殺したんならフランも殺すんじゃね?同じスカーレット姉妹だし -- 名無しのごんべい (2015-03-21 07:06:30)
- ↑妹に罪は無いってことじゃない? -- 名無しさん (2015-07-09 02:34:41)
- みんなレミリア恨んでるwwカリスマブレイクより酷い件についてwww &br()そして咲夜は年中無給だったのかwwまぁ、住み込みだからいらんだろうというレミリアの判断だったのだろう。 -- 名前のない人 (2015-08-01 21:47:29)
- 正にれみりゃおぜうさま -- 名無しさん (2015-08-04 18:13:52)
- いやいやw、パチェとか咲夜とかがレミリアを殺そうとするはずないじゃんW &br()仮にも親友、従者とかの関係だけど皆過去にレミリアに救われたんだよ?W &br()これ作った人何考えてんのWWレミリア嫌いなの? &br()レミリアが嫌いな人が俺は嫌いだWW -- 神は言っている、ここでいう定めと (2015-08-12 13:56:06)
- 好きだからいじめてんだろうwwww -- ドナリー (2015-08-21 11:33:24)
- レミリア殺そうとした5人しね。 &br()マジレスすまんが。後作者死ね。 -- あああ (2015-09-08 21:23:05)
- パチュリーってどの作品でも総じてうざいよな -- 名無しさん (2015-09-21 12:01:46)
- 完全れみりゃwwwwwwww -- 名無しさん (2015-09-22 15:40:22)
- かりちゅま…(^_^;) &br() -- 名無しさん (2015-09-26 16:20:33)
- レミリアアンチ、フラン厨シネ -- レミリア信者 (2015-10-17 12:38:31)
- 紅魔厨って怖い -- 名無しさん (2015-10-29 20:47:18)
- 紅魔厨は気持ち悪い奴が多いから嫌だ -- 名無しさん (2015-10-30 15:46:59)
- レミリアーっ□ &br()てか、みんなそんなにレミリアをうらんでたの?笑 -- 白狼-十六夜- (2015-11-08 19:22:07)
- この後紅魔館が爆発するんだろ -- 名無しさん (2015-11-09 16:31:35)
- レミレアかわいすぎかよ -- 名無しさん (2015-11-10 23:09:58)
- レミリア「え、ちょっま(アーッ -- 名無しさん (2015-11-12 23:11:27)
- ↑レミレアって誰? &br()フランちゃんに敬語は似合わない…そうだな!! -- 名有りさん (2016-01-06 09:01:35)
- ここにいるほとんどの人がw着いてる件についてww -- 名無しさん (2016-01-06 09:55:06)
- そして失った後にレミリアの凄さに気付いたのだ! &br()咲夜「かりちゅま帰ってきて〜」 &br()紫モヤシ「かりちゅま〜」 &br() &br() &br()あ、なんとなくのジョークなんで、下手ですが -- キング クズ (2016-07-18 02:26:32)
- レミリアを倒した合体技を人々はカリスマデストロイと言った -- 醤油 (2016-07-24 09:34:25)
- ファスパ15本分て普通に紅魔館消し飛ぶんじゃないですかね -- 名無しさん (2016-08-24 13:48:41)
- レミリアwwwwwww -- 名無しさん (2016-08-24 19:20:39)
- は?何このつまらない小説 &br()作者なにがしたいんだし &br()あと咲夜とパチュリーと美鈴がこんなことするわけないじゃん &br()してフランだけだろ。返り討ちに合うけど &br()紅魔郷レミリアしか可愛くないし,なにこいつらでしゃばってんの? &br()ゴミクズの固まりがレミリアにはかてねぇよ &br()作者もレミリア以外の紅魔館のやつも全員○ね -- レミリア以外死ね (2016-09-01 15:44:28)
- ↑ヒント:ここは何を書くところか &br() &br() &br()ちなみに俺はレミリアが一番ゴミクズだと思っている。 -- 名無しさん (2016-09-07 00:02:52)
- パチュリー! フランドール! 咲夜! 美鈴! &br()それをしてはならない! 未来が変わってしまう! &br() &br() &br()タイムパラドックスだ! -- 名無しさん (2016-10-06 23:00:50)
- なんかみんなフラン信者レミリアの悪口すぐかくみたいにゆってね? &br()まあレミリア確かにちょっと嫌いだけどそんな馬鹿じゃないし &br() -- 名無しさん (2016-10-08 12:32:09)
- 私は東方キャラを平等に愛している。 &br() &br() &br()フランちゃんかわいいよフランちゃん -- 名無しさん (2016-12-21 21:46:56)
- はぁ?ふざけんなよ &br()お前ら仮にもレミリアに館住まわせてもらってる身だろ &br()それなのに… &br()レミリアの姿一生見たくないのなら &br()小悪魔パチュリー美鈴咲夜フランドール &br()お前らが消えろ &br()そしたらみないですむでしょ? -- 名無しさん (2016-12-22 00:10:39)
- ↑下剋上でググれ -- 名無しさん (2017-01-04 21:32:47)
- 全員死ね &br()特に咲夜とフラン。キモいしブスだし臭いし &br()レミリアに住ませて貰ってるのに馬鹿だろ &br()お前らが出ていけば良くねぇか?脳もないんだな -- 名無しさん (2017-01-05 21:28:17)
- 咲夜可愛い・・・後は &br()全員死ね &br() -- 名無しさん (2017-01-20 20:18:12)
- まあ何はともあれさて置いて…… &br() &br() &br()かくしてレミリアは、スカーレット一族の礎となった。 -- 名無しさん (2017-03-22 10:21:16)
- 嫌なら出ていけばいいのにな -- 名無しさん (2017-03-29 21:53:30)
- こいついつも反乱起こされてんな -- 名無しさん (2017-04-19 02:42:59)
- とにかくパチュリー可愛すぎ -- 名無し (2017-08-06 20:35:43)
- レミリアに人望など存在しない(キリッ -- ロリこん (2018-01-11 19:12:33)
- フランだけ恨みじゃなくて怨み &br()咲夜の恨み絶対に給金の方がメインだw -- 名無しさん (2018-01-14 18:51:33)
- ナイス -- 名無しさん (2018-05-19 19:12:01)
- 紅魔館反乱RTAとかがあったら &br()これが最速じゃね? -- 名無しさん (2018-07-16 10:05:32)
- ここちゃんと区分分けされてんだから、レミリアがいじめられてるの見たくないやつはここ来んなよ………………。 &br()咲夜とかフランに臭いとか言うてる奴おるけど臭いなんてわかるかwwwwww -- 名無しさん (2020-04-14 00:21:00)
- レミリア乙 後ざまぁwwww -- 名無しさん (2020-05-25 19:37:58)
- レミリアざまぁwwwwwwwww -- 名無しさん (2021-01-15 16:33:39)
- えぐ -- エピック (2023-08-22 15:46:12)
- 違う世界線 &br()魔理沙が紅魔館のメイドに -- 名無しさん (2023-08-31 17:15:59)
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2023-08-31T17:15:59+09:00
1693469759
-
今(2023年)の東方
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1424.html
2023年での東方プロジェクトの個人感想です。
それでも我慢できる人はゆっくりしていってね。
東方紅魔郷から21年たった今も東方はいろんなジャンルで使われている。
でも、ゆっくりは人気が東方ってゆうだけのジャンルはゆっくりよりかはない!
↓
原作
星蓮船以来人気が出ない!
でも、東方ファンは20代(2022年東方キャラ人気投了ランキングより)
ゆっくり→東方へ移行しているかもしれない
実際自分もそうだ。
でも、東方はオタクだ。とか言う人いるが(東方から離れていく)
個人個人の差だと思うので気にしなくて良いと思います。
最後に
来年に東方ダンマクカグラがSwitchででますし、まずは
今年の人気投票ランキングでどんぐらいの投票数が
集まっているか、確認して東方ファンが増えてるか、減っているか確認して
来年に期待しましょ(東ロアも)
ここまで読んでくれてありがとうございました。
2023-08-26T08:45:08+09:00
1693007108
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魔理沙が紅魔館のメイドに:24スレ668
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/990.html
※暴力表現注意
※理不尽な虐め注意
※キャラ崩壊注意
魔理沙が紅魔館のメイドに
「全く、こんなネズミ一匹に苦労するなんてウチの猫もだらし無いわね。」
「だから人間って使えないのよ。同じネズミに何回も入られるなんて。」
「くそ・・・」
ここは紅魔館、図書館。
その真ん中に、一人の少女が縛られていた。
彼女の名は霧雨魔理沙。
過去何度もここへ不法侵入を繰り返してきた。
この日もいつもの様に魔法書の強奪をしに来たのだが、
図書館の主の仕掛けた罠にはまり、いよいよ年貢の納め時というわけだ。
「・・・お前ら、私をどうする気だ?」
「そうね・・・どうしようか、パチェ?」
「私はこいつが二度と盗みに来れなくなればそれでいいわよ?
・・・まあ、手っ取り早く殺しましょう。」
それを聞いた魔理沙が青ざめる。
「ま、待って!本は全部返すから・・・命だけは許してくれ!」
「返すって・・・それで済むとでも思っているの?」
「だったら、私の魔道書やマジックアイテムも全部やるよ。だから・・・」
「話にならない。あなたの持ち物なんて興味ない。」
「そ・・・そんな。お願いだから・・・」
魔理沙は必死に命乞いをするが、魔女は聞く耳を持たない。
もはや死の運命からは逃れられないと、彼女は思ったが・・・
「まあ、そんなこと言わないで。パチェ。」
この館の主、レミリア=スカーレットが口を開いた。
「こいつは人間の癖に、この悪魔の館に何度も押し入る不届き者。
確かに人間としては最低だけど・・・ある意味、最高に面白い人間とも言える。」
「レミィ・・・何考えてるのよ?」
レミリアはフワリと跳び上がると魔理沙の目の前に立ち、こう言った。
「ねえ、魔理沙?あなたの罪は働いて償うなんてどうかしら?」
「働く・・・だって?」
「そう。今日からここのメイドになるのよ。」
悪魔はニコリと微笑んだ。
「ちょっと、あなた本気?そんな奴が役に立つとでも?」
「いや、役に立つかどうかなんて私はどうでもいいよ。
それよりここで殺しちゃったら、それこそ勿体無いじゃない。
こいつからは散々迷惑被ってるんだから。」
「・・・全く、あなたの気紛れにはコリゴリだわ。」
パチュリーは呆れながらも納得したようだ。
「さあ、どうするの?あなたにとっても悪い話じゃないと思うけど・・・」
「・・・一つ聞いていいか?」
決断を迫るレミリアに、魔理沙が消えそうな声で質問した。
「何?」
「その・・・何年くらい働けばいいんだ?」
「そうね。あなた次第・・・ね。頑張れば結構早いかも。」
と、レミリアが答えた。
「普通に働いてたら、一生使っても償えないわよ。」
パチュリーがそう口を挟む。
「一生・・・?」
「だからね、これはあなたの頑張り次第よ。」
「でも・・・」
「それが嫌なら、ここで人生終わりにする?」
レミリアが爪を見せ付けた。
「ひぃ!分かった!分かりました!」
「分かったって・・・何が?」
「働きます!働かせて下さい!!」
「よろしい。」ニコリ
再び悪魔は無邪気な笑顔を見せた。
「それじゃ、ここにサインして。」
「あ・・・ああ。」
レミリアが魔理沙に悪魔の誓約書を手渡した。
これに著名してしまえば、契約の不履行は絶対にありえない。
「・・・」
「どうしたの?やっぱりやめたい?」
「わ、分かったよ。書けばいいんだろ?」
カリカリカリカリカリ・・・
(何で・・・どうして・・・こんなことに・・・・・・)
キリサメ マリサ
霧雨 魔理沙
「はい、良く出来ました。」
魔理沙は、著名をしてしまった。
もう彼女は逃げられない。
一生、レミリアの犬として働かなければならない。
幻想郷中を思うまま、自由に飛びまわっていた日々は永久に戻ってこないのだ。
「それじゃ最後に、誓いの言葉を聞かせて?」
「う、うん・・・」
「私、霧雨魔理沙は・・・己の罪を償うまで・・・
お嬢様、レミリア=スカーレットに・・・忠誠を誓います。」
「お嬢様も何の用かしら?こんな朝早くに。」
翌日、館の全使用人が中庭に集められていた。
毎朝の朝礼は日課になっていたが、レミリアが顔を出すことはあまりない。
まして、この日のように主が直々に集合命令をかけることなど滅多にない。
「あの、咲夜さん。これって何でしょうか?」
「私だって知らないわよ。お嬢様が急に集まれって・・・」
「咲夜さんも知らないんですか!?」
メイド長の言葉に美鈴は驚いた。
わざわざ全員を集めるのだから、何か重要な発表があるのだろう。
しかしメイド長の咲夜にも内緒なまま、そんなことが決まるとは思えなかったからだ。
やがてレミリアが壇上に現れた。
「おはよう。急に呼び出して悪かったわね。」
「「「「「お嬢様、おはようございます。」」」」」
使用人達から統率の取れた挨拶が返ってきた。
「今朝はね、皆に大事なお知らせがあるの。」
(やっぱり・・・でも一体なんだろう?)
その場にいる者達の間に緊張が走った。
「実はね、今日から新しい仲間が増えるのよ。」
(新しい仲間?)
主の言葉を聞いた咲夜は己の耳を疑った。
この館の人事権は全て自分に一任されているはず。
メイドだろうが、門番だろが、お嬢様が私に黙って雇うわけが無い、と。
「そいつはね、あなた達も知っている奴よ。・・・誰だと思う?」
(妖精じゃないの?)
(誰だろう?)
(そんなこと、聞いてないよ?)
意外な言葉の連発に、使用人達は動揺を隠せなかった。
「ほら、来なさい。紅魔館の新しいメイドよ。」
レミリアがそう命令すると、彼女は壇上に上がった。
それは人間の少女。
長い金髪、顔の横から垂れた三つ編み、少し低めの身長。
トレードマークの黒い三角帽、白と黒のエプロンドレスは、
ヘッドドレスとメイド服に変わっていたが、間違いない。
彼女は・・・
「え~、今日からここのメイドとして働くことになった霧雨魔理沙です。
皆さん、これからよろしくな・・・じゃなかった、よろしくお願いします。」
「「「「「な・・・何だって!」」」」」
およそ考えもしていなかった事態に、誰もが驚愕し取り乱した。
主の目の前であるにもかかわらず。
「何でそんな奴をメイドにするんですか!?」
「そいつをメイドにて、何の得が!?」
「そもそも、そいつ本当にメイドなんて出来るんですか!?」
とうとう取り留めの無い質問が飛び出してくる始末。
「うるさいわよ。質問があるなら、一人ずつにしなさい。」
「あの・・・お嬢様。」
咲夜が手を挙げた。
「何よ?咲夜。」
「メイドの人事権は全てメイド長の私にあるのではないですか?
いくらお嬢様でも、私に内緒でメイドを採用するなんて・・・」
「ああ、そのことね。それについては・・・ほら、魔理沙。あなたから説明しなさい。」
「あ、はい。レミリ・・・いや、お嬢様。」
「実は・・・私がここの新しいメイド長に選ばれたんだぜ。」
「え・・・!?」
「だから・・・その、咲夜は一般メイドに格下げってことで・・・」
「・・・」
「ほら、つまりメイド長じゃ無くなったあなたには人事権なんて無いのよ。
分かりやすいでしょ?」
「・・・・・・」
もう咲夜も、他の使用人達も呆然とするしかない。
今起きていることを理解することすら出来ていない。
「まあ、そういうことだから。
今日からは咲夜じゃなくて魔理沙の言うことを聞いて働くのよ。
以上で朝礼は終わりよ。」
「あの・・・」
咲夜が再び手を挙げる。
「あなた、まだ何か?」
レミリアはムッとした表情を見せた。
「魔理沙をメイドに採用するだけなら、分かります。
ですが、どうしてメイド長にするのですか?
・・・どうして私が降格されなければいけないのですか?」
「あなたねぇ・・・」
レミリアは大きくため息をつき、更にこう続けた。
「あなた、前にこいつに一度負けてるよね?
しかもこいつがウチに忍び込むたび、何度も何度も取り逃して・・・
そんなあなたがメイド長に相応しいと思う?」
「そんな・・・確かに一度は不覚を取りましたが・・・」
咲夜が弁解をしようとしたその時・・・
「黙れ。」
レミリアの低い、静かな、しかし恐ろしい声が中庭に響き渡った。
「お嬢・・・さま・・・?」
「言い訳は聞きたくない。
そもそも、私に気安く話し掛けていいと思ってるの?一般メイド如きが。」
「はい・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・分かりました。」
そう言うと咲夜は魔理沙を睨みつけた。
「な・・・何だ?」
「それなら・・・魔理沙、あなたを倒してメイド長に戻る!」
咲夜がナイフを抜いた。
「ちょ、ちょっと待てよ!!私はただ・・・」
「問答無用!」
そうして壇上の魔理沙に襲い掛かった時・・・
「この馬鹿メイド!」
「ごほッ!!」
…レミリアの拳が咲夜のわき腹へ突き刺さった。
「がはっ!うぐっ!!」
不意打ちを食らった咲夜は、あまりの痛みにもんどりうって倒れこんだ。
「メイド長に暴力振るうなんて、どこまで馬鹿なのかしら?」
咲夜の髪を鷲掴みにし、持ち上げる。
「ううぅ・・・」
「どうやら、この館の階級制度を理解してないみたいね。」
バシッ!「いやぁっ!!」
咲夜の顔を引っ叩く。
「駄目なメイドだとは思っていたけど、ここまでとはね・・・」
ズドッ!!「ぐぅぅ・・・」
咲夜の腹に、もう一度鉄拳をかます。
「あなたには特に厳しい教育が必要みたいね!」
咲夜の服を掴み、思いっきり投げ飛ばした。
「うわぁぁぁぁぁ・・・あがぁっ!!」
咲夜は放物線を描いた後、壁にぶつかって落ちた。
失神したのか、痛くて動けないのか、彼女は立ち上がらなかった。
「まあ、そういうことなんだけど、他に質問ある人いる?」
リンチを終えたレミリアが、急に爽やかな笑顔に戻る。
「「「「「あ、ありません。」」」」」
「そう、それじゃ解散。魔理沙を宜しくね。」
こうして悪夢の朝礼は終わった。
「あ、あの・・・咲夜さん・・・?」
美鈴が心配そうに咲夜に近付いたが・・・
「触っちゃだめよ。」
レミリアがそれを止めた。
「え?」
「この場の全員に言っておくけど、こいつの介抱も治療もしないこと。」
「だ、だって・・・」
「こいつは今までかなり甘やかされていたからね。
さっき言った特別教育よ。
いい?こいつに味方するような奴にも・・・」
「「「「「は、はい。分かりました!」」」」」
レミリアが言わんとしている事は、その場の全員が理解できた。
数分後、誰もいなくなった中庭で咲夜は一人立ち上がった。
今の時刻は8時58分。9時から館内の掃除だ。
それに遅れてはならないと、彼女は涙を堪えながら館に戻った。
「これはどういうことなの・・・咲夜?」
「あの・・・実は・・・」
「いや・・・咲夜じゃなくて私が・・・」
ある日、瓦礫の山の上でレミリアは怒りに震えていた。
事の真相はこうだ。
メイドの仕事として、魔理沙に廊下の掃除が任された。
モップをかけるだけの簡単な仕事ではあるが、ここは広大な紅魔館。
律儀にかけていたのでは日が暮れると判断し魔法を使うことにした。
しかしゴミだけを焼き尽くすはずの光線が出力の調整ミスで大暴発。
その結果、廊下の一角が丸々吹っ飛んだのだ。
「その・・・ゴメンなさい、お嬢様。全部私が・・・」
主の怒りを買ってしまったと思った魔理沙が謝罪を述べる。
しかし、その怒りは全く別の方向へ向いていた。
パァーン!!
「お嬢様・・・?」
咲夜の頬に張り手が飛んだ。
「咲夜、あなたに聞いてるのよ。これはどういうこと?」
「あの・・・だから、これは魔理沙が・・・」
「言い訳するな!」
パァーン!!
「きゃあ!」
レミリアが再び咲夜の頬を打った。
「あなたはメイド長から降格したけど、
館のメイド達の仕事に関する責任はまだあなたにある筈よね?
つまり、これもあなたの責任ってことじゃないの?」
「・・・はい。おっしゃる通りです。」
咲夜は観念した表情でそう答えた。
「だったらこの責任、どう取るつもりなの?」
「・・・」
咲夜は答えられなかった。
どうすればこの主の怒りを治めることが出来るのか、見当も付かない。
「と、取り合えず。ここの修理をやろうぜ、咲夜。」
「あ・・・うん。」
魔理沙が沈黙を破った。
彼女なりに、悪いことをしたと思っているらしい。
しかし・・・
「魔理沙、あなたまでやる必要は無いわ。」
瓦礫を片付けようとした魔理沙をレミリアが止めた。
「え・・・でも・・・」
「責任はこいつにある。全部、自分で修理させるのよ。」
「わ、分かったぜ。」
「・・・それと、咲夜。あなたは今夜、私の部屋に来るように。」
「はい・・・」
結局、その廊下の修理は咲夜が一人でやった。
時間を止めながら、瓦礫を運び出す。レンガを積む。
殴られた頬は夕方まで腫れたままだったし、涙も止まらなかった。
そして、その夜。
「・・・で、修理は終わったの?」
「瓦礫も片付けて、レンガも乾きました。
・・・後は新しい絨毯を敷くだけです。」
「まだ絨毯を敷いてないって・・・?」
「・・・はい。特注の絨毯ですから、在庫がありませんでした。
発注はしたのですが、仕入れにしばらく掛かるようです。
仕入れされ次第、急いで・・・」
「つまり、終わってないのね。」
「・・・はい。」
蚊の囁くような声で咲夜は答えた。
「・・・・・・・・・・・・ゴミクズ。」
「え?」
「あなたのことよ。」
「・・・」
「優秀な掃除係ってのは、買い被りすぎだったわ。
戦闘も駄目、掃除も駄目、料理も駄目。
言われた仕事も出来ないような奴、ゴミクズじゃなければ何よ?」
「・・・なさい。ごめんな・・・さい。ごめんなさい・・・」
この日、一度は枯れ果てたはずの涙が、咲夜の頬を伝う。
「泣くな、みっともない。」
「・・・はい。・・・ました。お・・・様。」
「で、今日の失態の罰なんだけど・・・」
「罰・・・?」
それを聞いた咲夜は恐怖におののいた。
呼び出された以上、覚悟はしていたのだが、
これより更に辛い仕打ちに耐える精神的な余裕は、既にない。
何とか、少しでも軽い罰で済めば良いのだが・・・
「入りなさい。美鈴。」
「はい。失礼します。」
レミリアに呼ばれて、美鈴が部屋に入ってきた。
その顔は真っ青で、まるで美鈴まで罰を受けるかのようだった。
「で、美鈴。今夜の罰は何だっけ?」
「はい。咲夜さんの・・・」
「『さん』だって?」
レミリアがギロリと美鈴を睨む。
「いえ!すみません。あの・・・咲夜の・・・」
ここで美鈴は言葉に詰まった。
咲夜が不安げな表情をしていたからだ。
「咲夜の・・・何よ?」
「あ・・・はい。
これで・・・咲夜の髪の毛を・・・一本残らず・・・刈り取ります。」
美鈴が手に持っている物を咲夜に見せる。
それは・・・バリカンだ。
親友の宣告に咲夜は絶望に叩き落された。
「嫌!それだけは嫌!!やめて!!!」
思わず部屋の隅へと逃げ出した。
だが無念の表情を浮かべながら、美鈴が咲夜ににじり寄る。
「すみません。これも・・・お嬢様の命令なんです。」
「でも、そんなの嫌よ!お願い!お願い!美鈴!!!」
「おい、ゴミクズ。」
「「・・・!」」
部屋に低く、静かで、恐ろしい声が響いた。
「罰なんて受けたくないとでも言いたいのか?」
「・・・いえ・・・そんなこと・・・ないです。」
「これから私が罰を与えてやるんだ。
お前が優秀なメイドになるように。
それなのにお前は感謝するどころか、そんなの受けたくないとでも言うのか?」
「・・・分かり・・・ました。」
「分かったらここへ座れ。」
レミリアが部屋の中央を指差す。
咲夜は立ち上がり、そこへ行って正座した。
美鈴は彼女の髪の毛を持ち上げ、バリカンをその根元に添える。
「咲夜・・・罰を受ける前に、何か言うことがあるんじゃないの?」
「はい・・ヒック・・おじょう・・・さま・・・グスッ・・・
ありが・・・とうござ・・ヒックッ・・ます。」
みたび、涙が咲夜の頬を伝う。
「やれ。」
「はい・・・すみません。咲夜さん・・・」
ジョギジョギジョギジョギジョギジョギジョギジョギジョギジョギジョギ・・・・・・
「あぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!
うわぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!
いやぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!!」
バリカンは彼女の髪を刈っていく。
咲夜の輝く銀髪は見る見るうちに姿を消し、頭皮が現れる。
彼女は産まれたばかりの赤子のような悲鳴を挙げた。
こんな泣き方をするのは、余程小さな頃でもなければ無かっただろう。
「うぇぇぇぇぇぇぇん!!!!わぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・咲夜さん。」
謝罪しながら散髪し続ける美鈴の目にも、いつの間にか涙が滲んでいた。
全てが終わった後・・・そこにはもう、瀟洒なメイドはいなかった。
髪の毛を全て刈り取られ、号泣する憐れな少女しかいなかった。
「お嬢様、お茶が入ったぜ。」
………
「うん、やっぱり美味しいわね。魔理沙のお茶は。」
「そ、そうか。」
レミリアは魔理沙の出した紅茶に舌鼓を打つ。
「私には咲夜のと変わらないように思えるけど・・・」
パチュリーが疑問を投げかける。
「いや・・・実は淹れたのは咲夜で・・・」
「魔理沙の出し方がいいのよ。本当に、良く出来たメイド長だわ。」
咲夜はメイド長を降ろされたが、その仕事の内容は変わらない。
紅茶を淹れたり、料理を作ったり、館内の掃除や洗濯は、相変わらず彼女の仕事だ。
魔理沙の仕事はその紅茶や料理を出すこと。
他には主人と他愛のない世間話をしたり、外出に付き添うくらいだ。
魔理沙が出来ることをやらせよう、というレミリアの気遣いでそうなった。
「出し方って・・・レミィ、本気で言ってるの?」
「私は本気よ?お茶って誰が出すかで結構、味が変わるものよ。
楽しい人が出せば、美味しいお茶になる。その点、魔理沙は楽しいわ。」
「いやー、照れるぜ。」
主からの予想外の賛辞に、魔理沙の頬が赤く染まった。
「そうだ、明日は山にでも行ってみようか?」
「・・・悪いけど、私はパス。」
レミリアの提案を、パチュリーは却下した。
「何よ、パチェ。たまには外に出ないとカビが生えるわよ。」
「最近、体調が悪いのよ。行くなら他の誰かでも誘って。」
「ああ、それじゃあ、あいつなんてどうだろう?」
レミリアが声を挙げる。
「あいつって誰よ?」
「霊夢よ。行き掛けに神社に寄って・・・
そうそう、魔理沙も来てくれるよね?」
「勿論です。ついでにフラ・・・いや、妹様も連れて行こうぜ。」
元々咲夜を雇ったのは、珍しい人間である彼女に純粋な興味を持ったからだった。
しかし紅魔異変の時、更に二人の人間と出合った。
妖怪退治を生業とし、どんな強大な相手にも決して屈しない巫女。
ただの人間の癖に、我が物顔で悪魔の住居に出入りする魔法使い。
自分の言いなりである咲夜と比べ、一筋縄では行かない彼女達はあまりに刺激的だった。
今まで見たことも無いような、その二人に心奪われて行く一方で
それまで身近にいた人間、十六夜咲夜は急激に色あせ、輝きを失って行った。
レミリアは、もう咲夜への興味を無くしていた。
地獄だ。
咲夜の髪は、ショートカットと言えるほどに伸びていた。
しかし、取り戻したと言えるのはそれだけだ。
そして更に色々なものを失っていた。
まずは、主からの寵愛を失っていた。
あれから、以前のようにレミリアと会話をしたことは無い。
言うまでもなく、褒められたことなど無い。
その代わり、叱責の言葉は毎日のように頂戴している。
かつての部下達、つまり同僚メイド達は咲夜を避けるようになった。
彼女の巻き沿いにあって罰を受けるのでは、たまったものではない。
この館では、誰もがレミリアを恐れているのだ。
唯一、美鈴が軽く目で挨拶してくれる程度。
レミリアに嫌われた咲夜は、味方を失った。
誇りも失った。
かつて優秀だと褒められたこともある。
周りのメイド達から羨望の眼差しで見られていた。
主からも信頼されていたつもりだった。
そんな自分が誇らしかったが、そんな自分であり続けたいと思っていたが、
そんな自分は最初からいなかったような気さえする。
夢も失った。
希望も失った。
未来も失った。
これからはどれだけ尽くしても、主は二度と自分を見てはくれない。
働いても、努力しても、リターンは無い。
身を削って当たりの無いクジを引き続けるような、そんな運命が眼前に広がっている。
昔のことを思い出してみる。
前はもっと幸せな未来を思い描いていたと思う。
それが具体的に、どんな未来だったのか・・・思い出せないのが救いだった。
「魔理沙・・・何やってるの・・・?」
「あ・・・咲夜。」
給湯室に行くと、魔理沙が食器を洗っていた。
「魔理沙、あなたは食器を置くだけでいいの。洗うのは私の仕事でしょ?」
「いやー。何もしないのも気が引けるし、せめて食器洗いだけでもって・・・」
「・・・別にあなたが気にすることじゃないわ。むしろ何もしない方が・・・」
「まあ、遠慮するなよ。こんな仕事、私の魔法で・・・」
「だから、それをするなって言ったじゃない!」
咲夜は大声で魔理沙を止めたが、既に遅い。
シンクの中で渦ができ、その中の食器が巻き込まれていく。
「ね、ねえ。これって大丈夫なの!?」
「い、いや、ちょっとヤバイかも・・・?」
「ええ!?」
魔理沙は何とか渦を止めようとするが、一向にそれが消える気配は無い。
むしろ、止めようとすればするほど強力になっていく気がする。
「わあ、ごめん。もう無理!」
ザパーン!!
遂にシンクの中の水は全て吹っ飛んだ。
当然、食器は全壊かと思ったが・・・
「あれ?食器がない?」
キッチンを見渡してみると、水浸しではあるが食器の欠片がどこにも無かった。
あれだけ派手に飛び散ったのだから、割れた食器の残骸が散乱しているはずなのに。
「・・・全く、だから言ったじゃない。」
そう言う咲夜の横の机の上には食器が並べられていた。
「咲夜、お前が時間を止めて・・・」
「そうよ。全く、私がいなかったらどうなっていたことやら・・・」
「ごめん・・・もう余計なことはしないよ。」
流石に反省したのか、魔理沙は罰の悪そうな顔をした。
「まあ、次から気をつけてくれればいいわ。無事だったんだし。」
「うん・・・」
「特に・・・これが割れなくて、本当に良かった。」
そう言って、一つのカップを手に取った。
「それって・・・お嬢様の愛用の。」
「ええ。でもそれだけじゃない。これは・・・形見なの。」
「形見?」
「うん。亡くなられたお嬢様のお母様の・・・思い出のカップ。
お嬢様はこれが一番大事だって言ってた・・・」
ピシッ
「あ!」
突然、そのカップが割れた。
どうやら、渦の中で掻き混ぜられている時にヒビが入ってしまったらしい。
「ど、どうする!?」
「落ち着いて!何とかしてこれを・・・」
「見たわよ・・・咲夜。」
先程の大騒ぎを聞きつけたレミリアが、そこにいた。
「お、お嬢様・・・これは全部私が悪いんです。」
「・・・」
「さ、咲夜は別に・・・」
「・・・いいのよ、魔理沙。私はあんなカップにそれほど執着も無いわ。」
怒り狂っているはずのレミリアは、ニコリとそう答えた。
「お嬢様・・・」
その温情溢れる返事に、咲夜も魔理沙も一瞬だけホッとした。
「だけどね・・・」
「うわぁぁ!」
レミリアが咲夜の首根っこをグイッと掴み、持ち上げた。
「このカップの価値すら無いようなゴミクズは、どうしようかしら?」
「ゆ、許してください。お嬢さ・・・いやぁ!」ゴスッ!
許しを請う咲夜を思いっきり叩き付ける。
咲夜は頭を硬い床に強打してしまった。
「ねぇ・・・どうするのよ?
死んで償うの?あなたが死ねば、これと釣り合うとでも思ってるの?」
ズドッ!「うぐっ!!」
這いつくばる咲夜の脇腹を、蹴飛ばした。
「聞いてるのよ?どうするの!?どうするのよ!?」
ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!
「あがっ!やめっ!やめて!くださ!」
更に容赦ないキックが咲夜を襲う。
彼女は亀の様に丸まって耐えるしかなかったが・・・
「ちょっと・・・それは何のつもり?」
「え・・・?」
「これってカップを割ったあなたが悪いのよね?
つまり・・・罰を受けるのって・・・当然じゃない?
・・・・・・
だけど、その姿勢は何・・・?
どうして私の罰を真っ向から受け止めないの?」
「あ・・・これは・・・」
「へぇ・・・あなたは自分は悪くないと思っているのね?
罰を受けるようなことはしてないって言いたいのね?
私が勝手に癇癪起こして、理不尽な暴力振るってるってことなのね?」
「ち・・・違います・・・」
「この・・・ゴミクズッ!!!」
「いやぁぁぁ!!!」
「ゴミクズ!ゴミクズ!お前なんて!拾わなければ!良かった!!」
ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!
「ごめんなさい!お嬢様!ごめんなさい!!」
怒りに我を忘れたレミリアは、一心不乱に咲夜の腹を蹴飛ばし始めた。
「使えない上に!恩を仇で!返すなんて!本当に最低のゴミクズだわ!!」
「・・・さいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ・・・」
吸血鬼の本気の蹴りが生身の人間を襲う。
防御の出来ない咲夜にとって、それは絶望的な攻撃だった。
体中の骨が折れる音がした。
意識が朦朧としてきた。
咲夜が、自分が死んでいくことをハッキリと自覚した頃・・・
「あの!お嬢様!!」
あまりの恐怖に押し黙っていた魔理沙が、ようやく声を張り上げた。
「このカップ・・・にとりに頼めば直してくれると思う。」
「本当?」
咲夜を蹴り続けていた足が、ピタリと止まった。
「ああ。あいつら器用だから・・・これくらいならやってくれるぜ。」
「そうね・・・別にこんなカップ、どうでもいいけど・・・
魔理沙がそう言うのなら、折角だし直して貰おうかしら。」
レミリアがクルリと振り返る。
つまり、咲夜はやっと解放されたのだ。
「それじゃ早速行くわよ。魔理沙、案内して。」
「あ、ああ。」
「・・・なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんな・・・」
床に倒れたままの咲夜に、主は一切視線を向けなかった。
「咲夜、大丈夫か?」
カップを修理して貰った後、魔理沙は咲夜のことが気になって医務室を訪ねた。
しかし、そこに咲夜の姿はない。
「ここにいないってことは、意外と軽症だったってことなのか?」
もしそうだとすれば、彼女は今頃キッチンにいる筈である。
いつもなら夕食の準備が始まっている頃だ。
取り合えずキッチンに足を運んでみることにした。
「あれ?ここにもいないじゃないか。」
ここにも咲夜はいなかった。
もしかして永遠亭あたりに運ばれたのか、と魔理沙は考えたが・・・
「ん?何だ、これ?」
キッチンの机の上に一枚のメモがあった。
『魔理沙へ。夕食は鍋にあります。時間になったら取り出してください。』
かなり汚い字ではあったが、確かにそう書かれていた。
「夕飯作ったって事は、無事だったってことだな。良かった。」
特に深いことは考えず、魔理沙は安心した。
「それにしても、魔理沙をメイド長にして本当に良かったわ。」
「・・・でも、実質的な仕事は今まで通り咲夜が全部やっているんでしょ?」
「確かにそうだけど、あいつがメイド長になってから色々と良くなってるよ。」
「咲夜の心労が増えたこと以外は変わってないと思うけど?」
「パチェ、分からないの?魔理沙が来てから窃盗の被害が0になったのよ。
それまでは月に10件とか、ザラだったのに・・・」
「レミィ・・・あなたは大変な勘違いをして・・・」
コンコン・・・「お嬢様、お夕食の準備が出来ましたぜ。」
そこへ魔理沙が夕飯を持ってきた。
………
「美味しい!今夜の夕食、凄く美味しいわ!!!」
「そ・・・そうか。」
「美味しいわよ。今までに無いくらい。」
「確かに・・・私もこんなに美味しいのは初めて食べた。」
「ま、まあ。でも作ったのは咲・・・」
「流石、魔理沙ね。私が見込んだだけのことはあるわ。」
「いやぁ、あはははは・・・」
咲夜の最期の料理は、主を大いに喜ばせた。
その頃、紅魔館の廊下の一角で。
正に今、一人の命が消えようとしていた。
「はあ・・・はぁ・・・う・・・ぐぅ・・・」
折れた肋骨が内臓に突き刺さっているらしい。
息をするのも苦しい。
もう目の前は真っ暗で何も見えない。
せめて誰にも見られず死ぬというのが、彼女の最後の誇りのつもりだった。
「咲夜さん・・・」
「・・・誰?」
「私です・・・美鈴です・・・」
それを見られたのが美鈴だったのが、救いだった。
「美鈴・・・私ってもう・・・駄目なのかな・・・?」
「・・・駄目だと思います。今の咲夜さん、野垂れ死ぬ前の犬みたいです・・・」
「美鈴は、私の人生・・・どう思う?」
「悲惨です。私が見て来た限りでは・・・」
それを聞いて咲夜は泣き出したようだったが、もう涙は出なかった。
「私ね・・・ここに来る前の記憶なんて無いし・・・
お嬢様に尽くす以外の幸せなんて知らなかった。
だから、お嬢様の為に頑張れば・・・報われるって信じてたのに・・・」
「・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
咲夜さんは・・・自分の人生って何だったと思いますか?」
「お嬢様の・・・気紛れ。」
そう言って咲夜は静かに目を閉じた。
- なんとまぁ理不尽な -- 名無しさん (2009-05-13 20:39:49)
- 次は魔理沙の番か -- 名無しさん (2009-05-13 23:41:08)
- いずれみんなから見捨てられるレミリアが目に浮かぶ…… -- 名無しさん (2009-05-14 21:35:48)
- というか家事全般の要がここで消えるわけだからな &br()紅魔館終わったも同然だろう -- 名無しさん (2009-05-23 04:59:25)
- 咲夜が死んだのは大きな痛手だな &br()いつかレミリアいぢめになる -- 名無しさん (2009-05-23 13:18:52)
- というか見方変えればこれも一種のレミリアいじめになる -- 名無しさん (2009-05-23 21:46:22)
- 魔理沙がちゃんとメイドの仕事を完璧に出来るとは思えんな &br()と言うか皆何も言わないのか、文の新聞で書かれるんじゃ -- 名無しさん (2009-05-24 11:46:56)
- 人は失ったことに気付いた時強くなることができる -- 名無しさん (2009-05-31 01:40:19)
- というか、すでに咲夜が死んだ時点で紅魔館はおしまいだろう &br() &br()一方パチェは倒れてきた本棚の下敷きに…… -- 名無しさん (2009-06-01 08:19:29)
- 美鈴出奔→パチェ失踪→レミリアいぢめの完成 -- 名無しさん (2009-06-01 13:35:57)
- 咲夜が死んで魔理沙が家事をどうにかしようとする→紅魔館崩壊 &br()愛想を尽かしたバチェが消える、そして美鈴も消える &br()妖精も愛想を尽かし消える &br()残るは悪魔の契約で縛られた魔理沙とレミリアとフラン -- 名無しさん (2009-07-22 02:09:52)
- この調子だといずれレミリアいじめになるな -- 名無しさん (2009-07-22 23:55:27)
- これから本当は仕事なんて全く出来ない魔理沙がヤられるんですね、分かります。 -- 名無しさん (2009-08-26 03:07:39)
- 最初は罪を償うという名目でメイドになった魔理沙がレミリア相手にいつものだぜ口調で話しているのがすごく気になった。 &br()癖なんだろうし、もしかしたらレミリアがそうするように命令したのかもしれないが、もう少し敬語で離す比率を多くしても良かったんじゃないかと思う。 &br()これだと魔理沙とレミリアで裏を合わせて咲夜を虐めているんじゃないかと思いたくなる。 -- 名無しさん (2009-08-26 08:42:55)
- この後すぐに荷物をまとめて出ていくパチェと美鈴 &br()そして魔理沙の失敗を妖精メイドになすりつけ妖精メイドを虐めだすおぜう &br()そして妖精メイドも逃げ出していつのまにかフランとおぜうと魔理沙だけに &br()紅魔館解体 &br() &br()とここまで幻視した -- 名無しさん (2009-08-29 21:01:40)
- 泣いた -- 名無しさん (2009-10-23 17:34:29)
- レミリアは何を考えていたんだろう? &br()さくやさんが憎かった?魔理沙が大好きすぎた? &br()魔理沙の方がさくやさんより優秀だと信じてた? &br()さくやさんが信用できなくて「実は私が悪い」という魔理沙の声がミミに入らないほどに盲目だった? &br()いじめとしてはすばらしい、だがそれがわからなくて・・・ -- 名無しさん (2009-10-24 03:49:50)
- ただの気紛れです -- 名無しさん (2009-10-24 10:33:29)
- いやいやいやこれで終わりって理不尽すぎるだろwwww &br()オチなし?咲夜の中に秘められた力を引き出すためにいじめたとかそういうのなし? &br()それであんたゴミクズって・・・うーん。 -- J (2010-02-05 12:13:25)
- レミリアにとっては強さ=優秀さなんじゃないの? &br()だから今まででは館で一番強かった咲夜さんがメイド長だったけど咲夜さんより強い魔理沙が入ったから咲夜さんは一般メイドに格下げされたんだろう -- 砂時計 (2010-02-06 11:29:38)
- >魔理沙が来てから窃盗の被害が0になったのよ。 &br() &br()のセリフでお前は何を言っているんだと思ったのは俺だけじゃないはず。 &br() -- 名無しさん (2010-02-08 02:13:28)
- 咲夜かわいいよ咲夜 &br()これ以上の言葉はいらない -- 名無しさん (2010-02-26 14:43:59)
- いやいやいや… -- 名無しさん (2010-02-28 09:40:02)
- ゴミクズの称号は咲夜さんにも与えねば -- 名無し (2010-04-15 09:19:49)
- 誰だって自分が1番大事 -- Aーfd (2010-04-16 22:39:12)
- まあ咲夜さんは自分<レミリアみたいだったが。 &br()レミリアがいなければ死んでたから当然かもしれないが、ちょっと死ぬのが遅くなっただけだったな -- Aーfd (2010-04-16 22:41:31)
- いじめとしては、すごくいい -- 名無しさん (2010-04-17 21:47:27)
- いじめが前提にあるかぎりバッドエンドは当然なんだけどもね。 &br()ハッピーエンドを望んでいる俺がいる -- 名無しさん (2010-04-17 22:00:09)
- わぁお -- 咲夜好きな奴 (2010-05-23 15:47:56)
- R.M.スカーレットはブーメランが特技なのか? -- 名無しさん (2010-06-03 22:54:16)
- もう少し魔理沙には反発して欲しかったな。メイリンとパチェは心配してくれてたけど助けてはくれはかった。どちらかといえば助けられなかったのかな? レミリアって哀れだな。-- 壊れかけている生き物 (2010-06-08 00:13:48)
- 惨過ぎるーーーーーーー!!!!!!! &br()咲夜がーーーーーー!! &br()でもカップの所泣いたwwww &br()それでもまだレミリアの事を思っている咲夜に感動したww &br()実際こんなんじゃないんだーーーーーーーーーーー!! &br()咲夜とレミリアは思い合っているんだよ!!!! &br()後それから魔理沙!つったってないで助けてやれよ・・・ &br()なんか美鈴が優しい・・・・ &br()紅魔館オワタwww -- れみレミリ☆あうあう (2010-08-13 16:04:32)
- めーりんが唯一の良心 -- 名無しさん (2011-02-21 00:50:24)- 美鈴かわいいよ美鈴 -- きもけーねす (2011-12-09 15:48:09)
- せめて・・・・咲夜さんが、天国に行けますように・・・ &br()無理だろうけど・・・ -- 名無しさん (2011-12-11 00:49:58)
- 「貴方、大変な勘違いをして」←つまり、10件の窃盗全部魔理沙のしわざか。 -- 名無しさん (2012-01-20 00:54:43)
- ゴミリアに不覚にも吹いたwww &br()これは感情入るな、咲夜さん好きだから^^ &br()完全で瀟洒なメイドのプライドがズタズタになったんだろうな~ &br()たかが人間の少女に立場取られて仲間もいなくてハゲにされるっていう…むごいぞ、むごすぎるぞ← -- ゆかりん (2012-01-20 18:13:16)
- 大好きなレミリアのはずなのに初めて少し殺意がわいたw &br()↑の人と同じようにゴミリアには吹いたwww &br()ここには職人さんいっぱいいるネ!!まさにここのレミリアはうぜう様 &br()あといつのまに小学生沸いた。いくら咲夜さんがすきすぎるからって症状酷いぞお前ら。 &br()でも最終的にはレミリア死亡フラグたってっからいいんじゃないの? -- 梨弁当 (2012-03-03 16:13:00)
- 最後の方でパチュリーの「大変な勘違いをしている」というセリフが気になる。言葉通り咲夜がいなければ成り立たないという意味なのか?それくらいならレミリアもわかっているはず。他の意味があるのかもしれない。咲夜がいなくなることでパチュリーしかわからないことが。・・やっぱただのきまぐれかw咲夜も所詮ちょっと優れたお手伝いさんだっただけ。変わりはいくらでもできる -- 名無しさん (2012-05-02 13:26:34)
- 魔理沙が窃盗の犯人>魔理沙がメイド長になり、窃盗がなくなった>おぜうが警備を強化したと勘違い>パチュリーがそれを指摘・・・要するに、全部おぜうの勘違いかww -- 名無しさん (2012-05-22 00:29:24)
- レミィは大変な勘違いをしていきましたといったところか。 &br()咲夜はパチェを喜ばせるために魔理沙をわざと館に入れていた…とか? -- 名無しさん (2012-07-25 10:02:37)
- ↑あほか… 冒頭よくよめよ &br()パチュリーがまりさのこと殺そうとしてる &br()パチュリーどう見てもまりさのこと嫌ってんじゃん -- 名無しさん (2013-12-19 19:09:12)
- まさにバンパイアとしか言い様のないおぜう。 -- ドグラマグラ (2014-03-01 14:57:27)
- いつも咲夜の仕事を見ていた魔理沙が咲夜並みに仕事が出来るようになった(皿洗い以外)後日談を想像した拙者は鬼畜 -- 名無しさん (2014-07-19 00:34:27)
- 咲夜さんが紅魔館を広げているんだよね・・・ -- 名無しさん (2014-07-19 23:02:37)
- この手の小説でのおぜうのクズ率半端ないよね -- 名無しさん (2014-08-12 16:40:03)
- ゴミリアは爆発四散すべし 慈悲はない -- 名無し (2014-08-19 21:58:50)
- ゴミリアwww &br() -- リンちゃん (2014-08-20 18:44:34)
- レミリアは大変な咲夜いじめをしていきました。 &br()ダナ &br() -- サクラクサ (2015-03-18 21:43:18)
- 大切な一人の従者である咲夜を蹴り殺すとかレミリア正気なの? -- 名無しさん (2015-04-02 20:50:42)
- ↑二次創作の話ですから。この話でのレミリアは、咲夜のことは気まぐれで拾ってきた人間の一人としか思ってなかったってことだ -- 名無しさん (2015-04-16 17:22:29)
- 原作でのレミリアが咲夜を大事に思っているのはわかってるから、こういう話でも安心して見ていられる -- 名無しさん (2015-06-02 22:02:20)
- 咲夜ざまあ -- 名無しさん (2015-07-11 16:31:04)
- 。・゜・(ノД`)・゜・。。・゜・(ノД`)・゜・。 &br()咲夜ああああああああああああああああああああ &br()レミリアアアアアアアアアアアアアアアアアアア &br()(*`へ´*) (*`へ´*) (*`へ´*) &br() -- フランドール (2015-07-28 19:07:30)
- レミィは大変なブーメランを設置しました &br() &br() &br()あ、ゴミリアで良かったか。 &br() &br() &br()ゴーミーリーアーうー☆ -- 名無しさん (2016-01-01 07:01:14)
- ムワアああああああああああああああああああああああああ -- mario (2016-04-29 17:30:07)
- 咲夜ああああああああああああさああああんんんんんんんん -- フランドール (2016-04-29 17:32:56)
- いやアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ -- 霊夢 (2016-04-29 17:35:35)
- ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺様心にひびが入った -- ワリオ (2016-04-29 17:42:22)
- 近日、レミリア死刑 -- 霊夢 (2016-04-29 17:48:34)
- 荒れてるw &br()レミリア好きだがこれはゴミリアだw &br()うー☆w &br()ウザリアうー☆ &br() -- 勇者あああ (2016-04-29 19:47:17)
- くーそーゴーミーリーアーは粗大ゴミに出しましたww -- 和えDfdfhマリオ54 (2016-05-01 09:45:54)
- 死ねレミリアあだ名はゴミリアちゃん -- ジtlgsぅrhgs利lgkrsh振れwskへkルイージ8888889964 (2016-05-01 09:51:50)
- うーん一番好きな咲夜さんが倒れたから魔理沙家事できない美鈴出てくパチェ同じ小悪魔も妖精メイドも従者繋がり妖夢からの信頼失う白玉楼からもきらわれる -- 名無し (2016-05-20 02:18:09)
- 続き &br()うどんからも信頼消えて永遠亭からも信頼消えるね悪い言い方するが五大老婆からも信頼なし紫と霊夢関係で信頼無し霊夢が関わった時点で皆から信頼を失う オワタ &br()紅魔郷一番好き -- 名無し (2016-05-20 02:22:34)
- 咲夜さん!骨折れた時の痛さはよくわかるぜ! &br()ヤンチャしてた頃にポッキリいったからね! -- キング クズ (2016-05-20 04:09:11)
- レミリアファン唖然の名作ここに現る! -- 名無しさん (2016-05-21 15:57:27)
- Oh...... -- 名無しさん (2016-05-30 00:55:42)
- ›私が勝手に癇癪起こして、理不尽な暴力振るってるってことなのね?」 &br()はいそうです -- 名無しさん (2016-05-30 18:10:27)
- これ妖怪が人間殺したのと同じだから霊夢がでてレミリア退治されるよね? -- 名無しさん (2016-07-04 17:12:11)
- ここのれみりゃはゆっくりなみにあほなんだねーわかるよー -- ちぇん (2016-07-25 17:17:00)
- 咲夜空間操れるし、死んじゃったら紅魔館の家具とか図書館とか縮んでやばいことになるじゃん。 &br() -- RRR (2016-07-30 18:52:58)
- 咲夜が死んだ(殺された)事によって、 &br()美鈴が出てく &br()パチュリーも出てく &br()妖精もメイドやめる &br()フランは…残るか、美鈴かパチュリーと一緒に出てく &br()あとは悪魔の契約に縛られた魔理沙と信頼を失った小汚いコウモリ &br()ってか腐れみりゃ勘違いし・す・ぎw &br()咲夜が死んだら家事全般ほとんど機能しなくなるやんw &br() -- reverse (2016-08-13 17:04:11)
- フランはあんなクズになって欲しくないw &br()咲夜が死んだから、従者繋がりの妖夢=白玉楼にも &br()嫌われて、霊夢にも嫌われて、射命丸がこれをネタに &br()新聞書いて幻想郷中に広める。居場所をなくした紅魔館メンバー &br()なんてことしてくれんだよ…幻想郷で居場所をなくし &br()紅魔館でも居場所をなくす。 &br()美鈴に嫌われパッチェ先輩にも親友としてみてもらえなくなって、 &br()フランには毛嫌い。メイドやめる。紅魔勢にヤバイことしてくれはった &br()コウモリ。幻想郷で殺しは大罪。 &br()霊夢に退治されてれみりゃ死ね! &br() -- れみりゃ死ねっ! (2016-08-13 17:12:14)
- 咲夜が死んでからたったの2日後、紅魔館はめちゃくちゃに &br()なった。何故なら紅魔館の元メイド長。十六夜 咲夜がこの世 &br()を去ったからだ。それは紅魔館の主、レミリア・スカーレット &br()の理不尽すぎるイジメにより…、 &br()霧雨 魔理沙が家事全般をできないため、咲夜がやっていた仕事 &br()のほとんどは妖精メイドにやらせることなった。 &br() &br() &br()魔理沙「…お嬢様。紅茶が入りましたのぜ」 &br() &br() &br()レミリア「えぇ…そこに置いといてちょうだい」 &br() -- 続きの小説を予想した、 (2016-08-24 19:35:00)
- レミリア・スカーレットは、紅魔館を支えてきた者の1人。そのメイドが死んだ今、主の信頼は落ちる一方だった &br() &br() &br()レミリア「ねぇパチェ…」 &br() &br() &br()パチュリー「……何かしら」 &br() &br() &br()レミリア「最近貴方、私に冷たくないかしら」 -- あいか (2016-08-24 19:38:12)
- パチュリー「…咲夜が死んでから、魔理沙の失敗を一般メイドになすりつける様になったんですってね。 」 &br() &br() &br()レミリア「…メイド長の犯した失態の責任者に罰を与えてるだけよ。なすりつけるなんてのはやめてくれないかしら」 &br() &br() &br()パチュリー「はぁ…レミィ…貴方は物が取られるのが0件って言ってたけど、魔理沙がメイド長をやる前は、10件あったわよね?」 &br() &br() &br()レミリア「え?えぇ…そうだけど。私が何か間違ったことでも言っているの?」 &br() &br() &br()パチュリー「…貴方は勘違いをしている。」 &br() &br() &br()レミリア「…はあぁ?」 &br() &br() &br()パチュリー「その10件はね、魔理沙がほぼ毎日とっていくからよ。別に魔理沙がはいってきた事で盗難が無くなったわけじゃないわ」 &br() &br() &br()レミリア「…ぇ」 &br() &br() &br()パチュリー「レミィ…貴方は咲夜より珍しい人間に酔っていただけなのよ。」 -- 398大好き (2016-08-24 19:57:54)
- レミリア「なっ…!なんですって!?私が!人間に酔っているって!?」 &br() &br() &br()パチュリー「貴方は咲夜が珍しいから拾ったのでしょう?咲夜は貴方に忠誠を誓い、慕っていた。それをあんな扱い…レミィ、正直言って貴方に失望したわ」 &br() &br() &br()レミリア「…はぁ!?だから何?あいつは私の所有物だ。この館のものみんな私を楽しませんだけの玩具…っ貴方は黙って私の親友として居ればいいのよ!!!」 &br() &br() &br()パチュリー「…そう……それが貴方の言葉ね」 -- レミィくたばれ (2016-08-24 20:11:35)
- パチュリー「なら、私はあなたの紅魔館に在る図書館には居たくないわ。 &br()…レミィ、あなたはいつの間にか運命の歯車を壊していたのね。もう、後悔したって遅いわ、コア、ココア、美鈴行くわよ…」 &br()勝手にすいません! -- ララキキ (2016-09-13 21:34:31)
- 咲夜[お嬢様今まで、ありがとうございました] -- 東方大好き (2017-11-14 20:10:39)
- 咲夜[お嬢様といれて、とれも嬉しかったです。] &br()咲夜[まりさ、お嬢様を頼んだわよ。私の最後のお願い聞いてもらえますか?] -- 東方大好き (2017-11-14 20:15:16)
- 勝手にすみません -- 東方大好き (2017-11-14 20:16:20)
- レミリア最低だな 見損なったわ -- ロリこん (2018-01-14 14:39:00)
- 似たコメントがあった。だけれどここで言わせてもらいたい!咲夜が死んで機能しなくなり、混乱し、崩壊する紅魔館を見たい!いやマジで。バッドエンドになっていくようすをガチで見てみたい!! -- エミッサリープレデター (2020-02-12 00:58:33)
- 連コメすまん( ノ;_ _)ノ &br()魔理沙っていろいろ凄いご主人様(皮肉)が死んだら自由になれるのかな?とりあえず、 &br()このまま、周りの信用失う &br() ↓ &br()なんやかんやあってご主人様(物理)と悪魔に(物理的に)魂を売ったパツキンさんいがい &br()出てく &br() ↓ &br()なんやかんやでレミリアくたばる &br() ↓ &br()魔理ちゃん自由に &br()ってのが1番のハッピーエンドなのかな?でも世間的にはハッピーエンドでも館的にはバッドエンドだよね。これどう足掻いても完璧なバッドエンドはないとしてもハッピーエンドでもなくなる、なんとも言えない暗いエンドになるんじゃない?そういうエンドでも完璧なハッピーorバッドでもいいから続きが見たくなってくる。 -- エミッサリープレデター (2020-02-12 01:11:10)
- 大日本帝国万歳 -- 名無しさん (2020-12-22 00:08:23)
- 天皇陛下万歳 -- 名無しさん (2020-12-22 00:08:47)
- 反日は許さない -- 名無しさん (2020-12-22 00:09:06)
- レミリア・スカーレット・・・・。 &br()怖い・・・。 -- 名無しさん (2023-01-14 11:39:29)
- 残虐(非人道的)ヤバリア &br()作者と違うけど続き書いてみよっかな! -- エピック (2023-08-23 11:29:04)
- 途中まで書いたのにデータが消えた -- エピック (2023-08-23 12:26:13)
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2023-08-23T12:26:13+09:00
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紫vs映姫:14スレ189
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1045.html
「 へぇ、ここが…… 」
妖怪、八雲 紫が「無縁塚」へ足を踏み入れる。
現世との境界が非常に薄くなっているのを感じ取れる。
冥界とも近い為 気が付けば死んでいるかもしれないという生物にとって非常に危険な場所。
紫がこんな場所を訪れた理由は、とある人物に挨拶をしに来たからだ。
無論、それが唯の挨拶である筈も無いが……
四季映姫・ヤマザナドゥ
生命の終着点を司る神、閻魔である。
地獄の管理者の神ともあればその力も計り知れないものがあるだろうが、
この頃の紫は 神を超えるだけの力を持っているという 自信があった。
幻想郷の殆どをその手中に収めてきた紫は、ついにその手で地獄をも自分のモノにしたいと考えたのだ。
幻想郷を愛するが故、あらゆる物を自分の物にしてしまいたい。そんな独占欲がどこまでも紫を動かした。
昼間だというのに薄暗く、彼岸花の咲き乱れた なんとも辛気臭い場所だ。
しかし 雄大に咲き誇る「紫色の桜」……それだけは紫の目を掴んで離さなかった。
「 綺麗…… 」
その美しい桜を目の当たりにした紫は、ますます支配欲に駆られた。
そう、閻魔さえ力で抑え込んでしまえば 地獄やこの桜だって私のモノ。
手を伸ばし、桜に近寄る紫に 声が かけられた
「 紫色は罪の色…… あなたにピッタリの名前ですね 」
「 ! 」
振り向いた紫に ゴテゴテした帽子と、その体には少し大きめの堅苦しい制服に身を包んだ少女が微笑んでいた。
「 その桜には罪深い人間の霊が宿る。そしてそれに魅入られる貴女もまた、さぞ罪深いのでしょう。
幻想郷の管理者、スキマ妖怪 八雲 紫 でしたか。お噂はかねがね 」
「 貴女は? 」
「 幻想郷担当の閻魔、四季映姫・ヤマザナドゥです。どうぞよろしく 」
ぺこりと頭を下げる映姫。
紫は唖然とした。こんな小娘が閻魔とは。
自然と口の端が上がってくる。どうやらここを手に入れるのもそう難しくはなさそうだ と。
「 こんな所に生者が訪れるなんて珍しい……来る途中に死神に止められませんでしたか? 」
不思議そうに首をかしげる映姫。 その仕草には毒気を抜かれてしまう。
「 死神? ……いいえ、ここに来るまでには誰にも合わなかったけれど 」
「 まったくもう小町ったら、また昼寝でもしているのかしら?あとでお説教に行かないと 」
困った顔をして顔を紅くし、プンプンと怒るその姿からは何の力も感じない。とても神とは思えぬ姿だった。
戦いに向け、久しぶりに本気を出す事になりそうだと気を入れていた自分が馬鹿馬鹿しい。
今日は地獄で この閻魔を椅子にでもしながら 友と酒でも飲もうかしら
などと考えながら さっさと本題に入る事にした。
「 閻魔様。 私、折り入って閻魔様にお願いがあってこちらに来ましたの 」
「 ? 聞きましょう 」
何知らぬような顔で見つめる映姫に胡散臭く微笑みつつも、紫は自分の後ろに密かにスキマを開いた。
「 地獄、私のモノにさせて頂きますわ 」
大量の霊力を込めた弾幕を一斉にスキマの中に打ち込み、映姫の背後に開いたスキマを弾幕の出口にして繋げる。
破壊力を重視した為 密度は浅いが、ほぼゼロ距離から さらに背後からの弾幕だ。
先手必勝、避けきれる筈も無い。
「 おや 」
呆けた声を出し、攻撃に反応した瞬間 映姫は直撃を受け、その爆風が辺り一帯を吹き飛ばした。
「 あっはっはっはっは……呆気ない呆気ない! 閻魔? 神様? ほんと、名前だけで全然大したこと無いじゃない 」
スキマ能力の真髄はこんな単純な物では無いのだが、それを使うまでも無かった。
自分の力は、まさしく無敵なのだと再確認できる。
「 それはそれは。ご期待に沿えず、申し訳ありません 」
高笑いする紫に対し、煙の中から声が聞こえた。
「 え…… 」
煙の中からトコトコと歩いてきた映姫の体には 傷一つ無かった。
本気を出せば桜も含め、辺りがムチャクチャになってしまうので力を抑えた とはいえ 殺すつもりで放った攻撃だ。
ポンポンっと服についた汚れを手で払いながら、ニコリと笑って語りかける映姫。
「 地獄を我が物にーっ ですか。夢を大きく持つのは結構ですが、それには叶えるだけの力が必要ね 」
「 ……ッ 」
紫が構えなおすと、映姫が異様な迫力を出し始めた。
小さな体の閻魔から来る気迫に思わず後ずさりをしそうになったが 紫のプライドがそれを許さなかった。
「 やれやれ、体に教えなければ解りませんか……少し 殺りあってみます?
心配はいりませんよ…… 当たっても死なないようにしてあげるから 」
最後の一言が、紫の逆鱗に触れた。
スキマに素早く入り込み、映姫の真横へとワープすると、先ほどより遥かに強烈なエネルギー弾を叩き込んだ。
無縁塚の上空で行われる神と妖怪の戦い。
その戦いが終わるのに 長い時間はかからなかった。
「 ううっ……ぐ……! 」
地面に頬をつけた八雲 紫が、信じられない といった顔で映姫を見上げる。
先ほどまで見下ろしていた閻魔を、今度は足元から見上げる事になるとは。
どれだけ力を込めた攻撃が命中しても 生と死の境界を弄ろうとも、あらゆる手段を持って攻撃しても
映姫は平然とそれに耐えて見せたのだ。
挙句 スキマでの移動先を見切られ、姿を晒した瞬間に
映姫の持っていた棒で何度か叩き伏せられ この有様だ。
どういう訳かその棒の重みは 並の重さではなかった。
「 神と妖怪の差……それほど簡単に埋まる物では無い。
貴女の力は妖怪の粋をハミ出てはいるけれど、その力の使い道を誤ってはなりません。
幻想郷のバランスを気にかけ、人間に適度に恐怖を与える貴女の行動は 妖怪として模範的と言えましょう。
ですが、貴女は私の判断では 非。つまり 今のままだと地獄に行く事になります。
幻想郷への過剰な愛が貴女の罪……その愛が、妖怪や神相手のトラブルを生む事も少なくない。
そう、貴女は少し独占欲が強すぎる。そもそも愛というのは…… 」
今まで勝利のみを掴み取ってきた紫が、床に突っ伏し あろう事か説教を受けている。
ボロボロになった体と服、そしてプライドを見つめ直した時、悔しさからか 何百年かぶりに涙を流しそうになった。
倒れこんだ自分に くどくど説教を続ける閻魔。 紫にとって耳障りな雑音でしかなかった。
そして何より 偉そうなその顔へ怒りがこみ上げてきた。
力押しの勝負ではとてもこの女には敵わない。 冷静に事実を受け入れるが、そこで諦める紫ではなかった。
油断した。相手はこんな姿でも 神……
冷静に策を練って戦えば まだ何か勝機がある筈、それだけの能力を、私は持っている。
ここで退くのは敗北ではない。
策を練り、この女への対抗策を見つけるのだ……
紫は一度逃れようと、スキマを作るために手を動かしたが……
その瞬間、紫の手首を 映姫のカカトが容赦なく踏み潰した。
「 うぐぁぁあっ!! 」
「 敗者は大人しく 人の話を聞くものですよ。 私が話をしているというのに 一体どこへ行こうと言うのです? 」
とても小さな体で踏んだとは思えない程の、尋常ではない痛みを感じた。
「 ぐぅ……っ! ぁあ…… 」
「 言い忘れていたけど 私、人の心を読めるのよ 」
映姫の顔は先ほどまでと打って変わり、まるで能面のような 全くの無表情だった。
しかしその気迫からは明らかに、説教を聞こうとしない 紫への怒りを感じた。
「 う……うぅ…… 」
紫は改めて、考えなしに閻魔に喧嘩を売った事自体が失敗だったと痛感した。
自分の力を過信しすぎた故の無様な失態。 私らしくもない。
「 後悔先に立たず……貴女の頭脳なら、色々な戦い方が出来たでしょうに。
それとも幻想郷で力を振るっている内に、自分に敵う者はいない なんて過信しちゃったのかしら?」
これも心を読まれたのだろうか。
痛い所を突かれ、押し黙るしかない紫。
「 さっきも言ったけれど、このままでは貴女は地獄行き。
けど貴女に説法を説いても、聞き入れる性格では無いようね……どうしたものかしら 」
もちろん聞き入れる気は無い。映姫はそんな紫を見下ろしながら うんうん と唸っている。
何とかしてここから逃げ出さなくては…… そう考えながら、体を起こした。
「 あぁ、そうだわ。地獄の罰 少し体験してみますか 」
「 え……? 」
フラフラと立ち上がった紫に思わぬ言葉を投げつけ、手元に出した鏡を広げる映姫。
下から ゴボッ という泡のはじける音がしたかと思うと、紫の体が地面へと沈み始めた。
同時に 、紫の足には 腕に掴まれたかのような感触があった。
「 !? 」
足を見ると、紫の足元一体が血で出来た池のようになっており、
辺りに咲き誇った彼岸花がドロドロと溶けて変貌し、 血で出来た人間の手のような形を取り 足を掴んでいた。
飛んで振り切ろうとするも、足を掴んでいる腕の群れは 想像以上の力だった。
「 その彼岸花にはね……寂しく死んだ者達の魂が沢山宿っているの。貴女の力で振り払うのは 無理よ 」
「 何!? 何なのよこれ!! 」
「 数ある地獄の中で 最も優しい罰……血の池地獄よ。
地獄を軽く見ている貴女のような者には、実際に味わってもらうのが手っ取り早いでしょうし 」
「 じょ、冗談じゃないわ! 離っ…… 」
紫は足を掴んでいる血の腕を攻撃しようとしたが、その前に腕が勢いよく池の中に沈み、
あっという間に紫は 深い血の池の底へと引きずりこまれた。
「 がぼっ……! う……! 」
とっさに引きずりこまれた為、大量の血液が喉へと流れ込み紫の吐き気を誘った。
人間の血でも 妖怪の血でもない。
あらゆる生物の血が混じり、腐りきったかのような異常な臭いと味だった。
その吐き気のせいで一気に体の空気の殆どを吐き出してしまった。
足を掴んでいる腕の群れは今だ紫を離そうとせず、さらに深く沈んでいく。
このままではマズいと思い、スキマで逃れようと手を伸ばす。が……
スキマが 出ない。
紫の顔が さっ と青ざめた。
「 閻魔の裁きから 逃れる事は出来ない…… 」
紫の視界に四季映姫が写った。
足を血の腕に掴ませ、紫と同じように池の中に沈んで入ってきたのだ。
血の池の中で平然とし、どういうワケか声を発している。
しかしそれを気にしている暇も無い。
呼吸が出来ずガボガボと残り少ない息を吐き、苦しみのあまり喉を掻き毟る紫の姿を無表情で見つめていた映姫は
すっ と腕を前に構えた。
「 ! 」
足を掴んでいる血の腕と同じような手が、紫の周囲に現れ始めた。
池の中の血がどういうワケか固形化し、その一つ一つが鋭く爪を立て 手刀の形を取っている。
まさか……
映姫が指をパチン と鳴らすと同時に、大量の手刀が 紫の体を貫いた。
激痛と溺れから来る苦しみが、僅かに残った酸素と冷静さを一気に奪う。
「 が……ごぼっ……! ッ……!! 」
「 おやおや……地獄を我が物にする筈の妖怪が、その程度の痛みで みっともない声を出すものではありませんよ 」
無表情の映姫が口元を歪ませ、血の池の中にいるというのにクスクスと笑って見せた。
同じ池の中にいる紫は 叫び声にすらならない。
手刀が全て紫の体に突き刺さると、突然足を掴んでいた腕が消え去り 体の中に空気が流れ込んできた。
「 がはっ! はぁッ…… はぁ…… ゲホっ…… 」
激痛と恐怖で膝を付き、体を抱きしめる。全身から止め処なく汗が溢れ出てくる。
今まで絶対的な力で相手を打ちのめしてきた紫にとって、今の様などうしようもない状況は 全くと言っていい程経験が無かった。
把握しきれない力の差が、恐怖となって襲ってくる。
辺りを見ると、そこにあるのは血の池へ変貌する前の 何ら変わりない無縁塚だった。
あれだけ貫かれた体は何ともない。というより 全身を血に沈められた筈の服には
血の一滴さえ 付着していなかった。
幻覚だったのだろうか? しかし 今も体に残るこの痛みは……
紫は自分を囲んでいる彼岸花の群れが 今にも腕へと変貌して動き出すのではないかと怖気づき
花の咲いていない方へと転びそうになりながら、無様な姿で逃げ出した。
「 理解できましたか? それが地獄で行われている罰ですよ 」
ビクリと体が震えた。
声の方向を見ると 爽やかに微笑む四季映姫の顔があった。
「 さっきの罰を、だいたい九百年繰り返す……現状の貴女の罪だとそんな所かしらね 。
今の血の池が 『身体的』 な罰の一例よ。 まぁ身体的に優れた妖怪の貴女にとっては 大した事無かったでしょうけど。
次は 『精神』 の罰……妖怪には大概、こちらの方が効果的なのよね 」
大した事が無い? 冗談ではない。
楽しそうに手鏡を触って見せる映姫。 この女はまだ何かやるつもりだ。
紫は久しく感じた 恐怖 に耐え切れず、プライドも忘れて懇願した。
「 い……嫌……ご ごめ なさい、助、助けて…… 」
「 言った筈ですが? 後悔先に立たず と。 ふふ、心配はいりません……死にはしませんよ 」
「 ま、待って……! 嫌、やめて……! 」
パタンッと鏡を閉じる音がしたかと思うと、紫は闇に包まれていた。
自分以外には何も無い空間。 また錯覚なのだろうか? 当然、スキマは出ない。
先ほどの痛みや恐怖を味わうのはもうゴメンだ。
このまま怯えて待っていてもどうにもならない。 冷静さを取り戻そうと呼吸を整えた。
恐怖を押さえ込み、状況を打開しようと頭を回転させ必死に策を練る。
「 落ち着け、落ち着くのよ……あの女は『精神』の罰と言っていた…… 恐らく錯覚や幻聴の類に違いない…… 」
『 そう、今から見せるのはただの幻覚よ。ただし、近い将来 きっと現実になる物でしょうけど…… 』
闇の中に閻魔の声が響く。
その声に再び冷静さを失いかけたが、これから来るのが幻なのだと解っていればどうという事はない。
そう思った紫に 聞き覚えのある声で絶叫が轟いた。
その尋常ではない叫び声に 紫が飛び上がりそうになると、頬に生暖かい液体が飛び散った。
その液体の臭いは、先ほど池の中で散々味わった 血の臭い……
「 ひ……! 」
ぼんやりと闇の中から浮かび上がる光景に、紫は言葉を失った。
幻想郷で肩を並べ 友として過ごしている妖怪達が皆、鬼に惨たらしくは殺され 再生し また殺されという凄惨な光景だった。
殺され続ける者達の中には 先にこの世を去っていった かつての仲間も少なくない。
片腕や足を失い、ほどんと原型を留めていない友人達が、紫を虚ろな表情で見つめ 助けてくれと うめき声を上げる。
床を這いながら 友が紫に手を伸ばす。 その手を掴もうと、紫もまた手を伸ばした。 もう幻覚だという事など 考えもしなかった。
その瞬間、友人の顔が鬼の金棒に叩き潰され 鮮血が紫へと飛び散った。
生暖かい血の感触は、とても幻覚とは思えない リアルなものだった。
「 あ……あああ、あ…… 」
轟く絶叫。 無残な光景。
まさに地獄だった。
目を瞑り、耳を塞ぎ その場にうずくまった紫だったが、その幻覚や幻聴は 目を 耳を閉じても脳へと流れ込んでくる
『 幻覚だから耐えられる とでも考えていたのでしょう? けどこれは いずれ貴女に訪れる地獄の光景。
これが『精神』の罰…… そう、大切な者達のそんな姿を見ていたくなければ そもそも地獄に落ちなければ良いのです 』
「 嫌……! もう嫌ぁぁぁぁ……! やめて……やめて! お願い……許して……! 」
淡々と話す映姫の口調が、紫にどうしようもない無力さをさらに重く感じさせる。
幻覚だろうと幻聴だろうと、自分の愛する者達の死に続ける姿や悲鳴など、とても聞き続けてはいられない。
映姫の見せた地獄は5分程度の物だったが、紫にはそれが永遠とも思える長い時間に感じられた。
「 ……うぅッ …… ひっぐ …… ぁ …… 」
閻魔の見せる地獄が終わっても、あふれ出る涙が止まらない。
幻覚がやっと終わったのだと判断出来る辺り、自分の気が触れていない事に安心した。
「 ……これが 地獄 です。
貴女が考えている程 地獄は甘いものではない。 あの光景を再び味わいたくなければ 善行を積む事です 」
心も体も疲れ果てた紫には もう映姫の意見に抵抗する気力は無かった。
頭を回す事でさえ、今はもう したくなかった。
「 見守る事を覚えなさい……少し家で大人しくしている事、それが貴女に出来る善行よ。
もう帰って休みなさい。ここは生きている者が長く留まるべきではありません 。
貴女が地獄に落ちることがない様、願ってるわ…… 」
映姫が背を向けると、瞬く間に姿が見えなくなった。
一人無縁塚に残った紫。 完全な敗北だった。
手も足も出ないとはまさにこの事。傷一つ付ける事もできず、挙句無様な姿を晒す事になった。
先ほどまでの自分を思い出しただけで、激しい自己嫌悪に襲われる。
久しく思い切り泣いた紫だが 全くスッキリした気分にはなれず、沈んだ顔のまま スキマへと消えていった。
無縁塚には 残された彼岸花と紫色の桜だけが、寂しそうに揺れ続けていた。
それ以来、八雲 紫は 異変の時や結界の管理の時、人間達をからかったりする時以外に
殆ど顔を見せる事が無くなった。惰眠を貪る様になったのである。
共に過ごした妖怪達も、少しずつこの世を去っていった。
今地獄ではあの光景が繰り返されているのだろうか?
そう考えた事もあったが 映姫に見せられたイメージを思い出すと、すぐに忘れようにした。
そして時は流れ……
「 スペルカードルール? 」
博霊の巫女、霊夢が きょとんとした顔で尋ねる。
「 そう。私みたいな力ある妖怪相手なんかに、ただの人間が対等に戦えるような決闘のルール…… 画期的だと思わない? 」
吸血鬼異変が終わりを迎えた、今後の事について妖怪達と巫女が相談していた最中
そのルールを提案した妖怪。勿論、紫であった。
「 へぇ…… うん。いいと思うわ。これと言って問題点も見当たらないし…… 」
「 そうでしょ、そうでしょう? 私、一生懸命考えちゃったわぁ 」
「 どうせ今思いついたんでしょ それ 」
「 うふふ、どうかしら 」
実際に 考えた結果である。
自分はその辺の神に匹敵する力がある事は自覚している。
とはいえ、神の中でも特に力のある存在には やはり種族でどうする事も出来ない壁が存在した。
それは人間が 私を相手にして勝つ事が出来ないように。
では、そのような神を相手に、自分が対等に戦う為に何をすれば良いのか? と考えた末の結論だ。
問題点は、妖精や人間なんかも自分と対等に戦える事になるという事だが。
しかし、それでも紫には自信があった。
対等な立場ならば…… 頭脳での勝負ならば誰にも負けはしないのだと。
一見フェアな勝負に見えるルールだが、実力でどうしても覆せぬ差が出るであろう事は予想していた。
そして覆らないのは、自分の勝利である事も。
「 夜摩天よりも力があればどうとでもなる…… 本当の力っていうのは やっぱり頭(ブレイン)よね 」
単純な力より 頭を使うほうがやっぱり私には向いている。
幻想郷全体にそのルールが伝わるまで、それほど時間はかからなかった。
八雲 紫は着実にリベンジに向けて計画を進めていた。
いずれ訪れるであろう閻魔との再会に、紫は薄気味の悪い笑みを浮かべていた。
「 今度は同じ屈辱を 貴女に見せて差し上げますわ 」
その紫を、手の平の上に乗せ 眺める者がいた。
浄頗梨の手鏡で様子を伺っていた四季映姫・ヤマザナドゥである。
「 …… 少しはマシな答えを期待していたのに。
残念だわ。心を入れ替えて善行を積んでいるかと思えば、こんなに黒い感情が残っていただなんて 」
机から立ち上がり、幻想郷の方面へと向かっていく映姫に 小町が尋ねる。
「 ありゃりゃ、四季様。寮に戻らないんですか? こんな時間に どこに行かれるんで? 」
「 お説教 」
紫の想定外は、その再会が思ったよりもずっと早く訪れた事であった。
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- 能力的にも映姫様>ゆかりんだしな、いいもの見させてもらった -- 名無しさん (2009-05-30 23:34:19)
- うっはこりゃいいwww &br()ゆかりんもえすwww &br() &br()ぜひ続ききぼんwww &br() -- 名無しさん (2009-06-02 21:27:10)
- これは普通に面白かった -- 名無しさん (2009-09-12 23:54:29)
- プライドズタズタにされる紫がこんなにいいとは思わなかった &br() &br()だから紫は映姫様に頭があがらないんですね -- 名無しさん (2009-09-15 15:58:38)
- また紫の思惑通り、悪巧みENDか・・・と思いきや &br()最後の最後までやられっぱなし踊りっぱなしのピエロな紫は珍しいなw -- 名無しさん (2009-09-26 10:10:48)
- 紫ざまぁwww &br()無様なゆかりん可愛いよ! -- 名無しさん (2009-09-26 11:19:04)
- えいきっきは強いなー。 &br()流石閻魔。 -- 名無しさん (2009-11-07 12:27:59)
- プライドズタズタなゆかりんがいいと思うと同時に、えーき様が図に乗っているだけにも見える &br()不思議! -- 名無しさん (2009-11-07 17:35:36)
- 映姫様は実力派のいじめっこキャラを制裁出来る少ないキャラで &br()しかも自分自身さえ平等にいじめてるといういぢめスレのヒーローなんだぜ -- 名無しさん (2009-11-07 22:08:01)
- ↑なんか吹いたwww -- 名無しさん (2010-02-14 23:49:52)
- ↑上に同じく(爆) -- 外道 (2010-02-15 15:06:38)
- 紫も傍観を決めるって事は、ほんの少しは反省してたんだよね。 &br()本当にほんの少しだろうけどね。 -- 名無しさん (2011-06-06 19:11:51)
- 映姫ファンには悪いけど、閻魔強くしすぎだろ、と思った。 &br()彼女が何か失敗したり問題起こした時には誰が物申すのか・・・ -- 名無しさん (2013-07-13 15:43:43)
- 最高や… -- 名無しさん (2014-03-03 01:35:44)
- このあとまた紫がフルボッコにされるのか・・・ -- 名無しさん (2014-03-03 18:23:17)
- 腕がつぶされるとこで最高に興奮しますた -- 名無しさん (2014-03-31 14:20:53)
- ざまぁwwwババァざまぁwww一生冬眠してろwww穀潰しめがwwww -- 名無しさん (2015-10-25 02:35:55)
- 映姫さんですらこんなに強いのなら変なTシャツのあのお方とかどうなっちゃうの -- 名無しさん (2015-10-31 18:16:13)
- レミリアが1人勝ちでおk? -- 名無しさん (2015-11-28 20:50:27)
- 映姫最強すれ -- 名無しさん (2015-12-02 01:15:12)
- 『幻想郷で冬眠しまくっている穀潰しは誰なのでしょうか?』 &br()足を引っ張った人、ウィーケストリンクを書きなさい。 -- 名無しさん (2016-09-29 01:06:42)
- 真面目な話、今の東方って、弾幕ごっこではなくガチで戦うと紫や霊夢より強い奴たくさんいるよね…(強いどころか、瞬殺しそうな奴もいるし) &br()もしその中の誰かが一人でも幻想郷に攻め込んできたら、あっという間に幻想郷は壊滅させられちゃうかもしれないんだよね。怖いね -- 名無しさん (2016-10-09 10:42:28)
- 形は違えどループオチって怖いね -- 名無しさん (2016-12-13 19:37:53)
- 紫のその後が気になる &br() -- 草 (2023-08-20 07:48:40)
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2023-08-20T07:48:40+09:00
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