※キャラ崩壊注意
※特にお嬢様のカリスマが酷い
※かなりの悪ノリあり




------STAGE1------

「お嬢様。朝ですよ。起きてください。」
「う~ん。」

いつも通り、咲夜のモーニングコールで目が覚めた。

「今朝の新聞です。」
いつも通り、咲夜から文々。新聞を受け取る。

「え~と、一面は。何々?歌手のミスティア・ローレライ氏がゴールドレコード賞を獲得。
 受賞曲は『恋に盲目 ~Invisible Love~』?
 聞いたこと無いわよ、そんな歌。」
いつも通り、面白みのない記事が載っている。

「どうぞ、モーニングティーですわ、お嬢様。」
「うん。」
いつも通り、咲夜が目覚めの紅茶を振舞ってくれた。

「いや~。今日はいい天気ね。
 本当、太陽とか爆発すればいいのに・・・」
いつも通り、気持ちの良い朝だ。

「咲夜、今日の予定は?」
「はい、天気がいいので洗濯物でも干そうかと。お嬢様はどうします?」
「私は天気がいいから、家でゴロゴロしてるわ。」
いつも通り、図書館でパチェと紅茶でも飲むつもりだ。



「ところでお嬢様・・・」
「何?」
「ここでクイズです。」
いつも通り、咲夜が朝のクイズを・・・って、ちょっと待て。


「江戸時代、老中松平定信が1787年から1793年に主導して行われた
 幕政改革は一体、何でしょう?」

「何?何故いきなりクイズを?」
「さあ、答えは何でしょう?お嬢様。」

「知らないわよ。何で私がクイズに答えないといけないわけ?」

「・・・分からないと言う事ですか?」
「違う、答える気が無いのよ。」

「そうですか、残念です・・・」
咲夜はそう言うと、部屋から出て行った。

「ちょっと、これ片付けなさいよ!」
私は咲夜の後を追おうとしたが・・・

「あれ?何で!?このドア、開かない!!」
ドアがビクともしない。
私の力に耐えられるようなドアを作らせた覚えはないのに。



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・

突然、上から不気味な音が聞こえてきた。

「・・・天井が・・・下がってる・・・!?」

上を見ると、なんと天井がゆっくりとだが落ちてくるではないか。
このままでは私はペチャンコ、いくら吸血鬼でもひとたまりもない。

「ちょ、咲夜!?これはどういうことよ?洒落にならないわよ!!!」
慌ててドアの向こうの咲夜に訴えたが、反応はない。
確かに彼女の気配はするのだが。


「あああ!!!もう駄目!!早く開けてよっ!!」
もう天井は私の頭の上に触れてしまっている。

「・・・・」
「えっ?何!?」
「・・・・・・・・・・」
「ポケット!?私のポケットね!分かった!!」

小さな声ではあったが、確かに咲夜は「スカートのポケットを探せ」と言った。
言われたとおり、ポケットに手を突っ込むと・・・

...何かある!紙切れだ!!!

きっとここから脱出するヒントに違いない!
急いでそのメモを読み上げる。



「えーと。正解は『寛政の改革』?」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・待って!今更そんなこと言われ・・・ブギャ!」

ボリボリボリ・・・ゴリゴリゴリ・・・ベチャ!!



私は、ペチャンコになって、死んだ。






------STAGE2------

「お嬢様。朝ですよ。起きてください。」
「は!?」

いつも通り、咲夜のモーニングコールで目が覚めた。

「お嬢様、大分うなされている様でしたが、何か悪い夢でも・・・」
「何でもない・・・何でもないのよ、咲夜。」

咲夜が私の汗を拭き取る。
それにしても悪趣味で嫌味で後味の悪い夢だった・・・
いくらなんでも、クイズであんな目に遭うなんて・・・

「今朝の新聞です。」
いつも通り、咲夜から文々。新聞を受け取る。

「え~。何々?歌手のミスティア・ローレライ氏がゴールドレコード賞を獲得。
 受賞曲は『恋に盲目 ~Invisible Love~』?
 だから、聞いたこと無いって、そんな歌。」

「どうぞ、モーニングティーですわ、お嬢様。」
「うん。」
「そおい!!!」ベチャ!
いつも通り、咲夜が目覚めの紅茶を私の顔にぶちまけ・・・

「・・・咲夜、これはどういうことかしら?」
「・・・?どうかしましたか?」

「分からない?」
「はっ?もしかして、紅茶が熱すぎましたか!?」

「ふざけるなぁ!!!」
ドガッ!!!
「きゃぁ!!!」

とぼける咲夜の顔を、思いっきり引っ叩く。
吹っ飛んだ咲夜は、ドアを突き破って廊下の壁にぶち当たった。

「ひ、酷いじゃないですか!?いきなり何するんです?」
涙目の咲夜が訴える。
「何するって・・・あんたこそ私に何したのよ?」


「今、凄い音がしたよ!?」
「何があった?」
朝の掃除をしていた妖精メイド達が寄って来た。

「朝っぱらから何の騒ぎよ、これは?」
パチェまで騒ぎを聞きつけてやってきた。


「お嬢様に・・・いきなり殴られたんです。
 私は・・・ただお茶を出しただけなのに・・・」
「違う!こいつがワザと私に・・・」

「レミィ?ちょっと図書館に来なさい。」
私の言い分は却下された。



「ちょっと今回は酷いんじゃない?咲夜も相当怒ってるわよ。
 『もうお嬢様には愛想尽きた。こんな館、出て行ってやる』だって。
 今、小悪魔と美鈴が必死で説得してるけど。」

「だから、そもそも咲夜が私に紅茶をね。」
「手が滑ったからって、殴ることはないでしょ?」
「あれは絶対ワザとよ!『そおい!!!』とか言ってたし。」

「そう言うけどあなた、紅茶がかかった割には服が綺麗ね。」
「・・・え?」

自分の帽子を手にとって見た。
確かに紅茶のシミなんて全く見当たらない。
あれだけ見事にかかったのに。

「何があったか、最初から説明して貰える?」
「う、うん。まず私が夢を見ていて・・・」
「夢・・・?どんな夢なの?」
「その・・・クイズ・・・」
「クイズ・・・?」



.........
「あははははは、うふふふふふふふ、おほほほほほほほほ、可笑しい!可笑しいわ!!」
「ちょっと、そんなに笑わないでよ!」

「だって!あはは、クイズですって!?うふふ、クイズに負けたら天井でペチャンコ!
 随分、楽しい夢よね!クスクスクスクスクス、ハハハハハハハハハハハ!
 ・・・あなた、病院行った方がいいわよ。」
「急に真顔にならないでよ!」

「ま、病院って言うのは冗談だけど、これで決まりね・・・全部夢よ。」
「だから夢って言ってるじゃない。」

「違う。咲夜に紅茶かけられたってのも、夢。
 きっと寝ぼけてたのよ。」
「そうなの・・・?」

「そうよ。全く、咲夜も災難だわ。夢の中のことで殴られるなんて。」
「・・・分かった。咲夜には後で謝っておく。」


「大体ね、咲夜がそんなことする訳ないじゃない。
 折角淹れた紅茶をあなたの頭にぶちまけるなんて。」
「・・・それもそうよね。どうかしていたわ、私。」


「ましてや、いきなりクイズだなんて・・・絶対にありえない。」
「うん、ありえない。ありえないよね、クイズなんて。」

「そう、クイズだけは、ない。」
「そうだよね。どう考えても、おかしいよね、クイズなんて。」

「そうよ、クイズとか、例え何があろうとも、それだけは、ない。」
「ええ、クイズなんて、まかり間違っても、ある訳が、ない。」



「と言うことで、ここでクイズです。」

「・・・へ?」


「アメリカ合衆国の5代目大統領は誰でしょう?」

「ちょっと!だからクイズはないって!」
「さあレミィ、正解は?」
「いや、だからさ・・・クイズなんて・・・」

「不正解って事でいいのかしら・・・?」
「ま、待って!答えるよ!答えるから!!」
咲夜の時の嫌な思い出が蘇る。

「アメリカ5代目の大統領は・・・・・・リンカーン?」

「レミィ・・・」
「どう?パチェ?」


「不正解。」ゴスッ!
「ブハッ!」
パチェが持っていた本で私を殴った。
後ろに倒れこんだ私に馬乗りになって、更に殴り続ける。

「ほら!いくら!吸血鬼でも!ミンチになるまで!殴られたら!死ぬでしょ!」
ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスっ!
「痛い!痛い!待って!そうだ、ワシントン!ワシントン!!」
ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!
「もう!遅い!そもそも!ワシントン違う!!」

恐ろしいパワーとスタミナで私を殴り続けるパチェ。
いつの間にか、持っている本は鉄製の棘付きに変わっていた。

「オラ!オラ!オラ!くたばれ!オラァ!!」
ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!ゴスッ!
目の前が暗くなってきたころ、小悪魔がプラカードを抱えて現れた。
満面の笑みを浮かべた彼女が、それを掲げる。


あ、『ジェームズ・モンロー』ね。勉強になるわ・・・






------STAGE3------

「お嬢様。朝ですよ。起きてください。」
「うわぁ!!!」

また咲夜のモーニングコールで目が覚めた。

「お嬢様、大分うなされている様でしたが、何か悪い夢でも・・・」
ジョボジョボジョボ・・・・
そういいながら彼女は、私の頭に紅茶をかける。
今度はポットから直接だ。

「あのさ・・・これって何?」
「え・・・何がですか?」
「いや・・・やっぱいい。」
いつの間にか服も乾き、私の手元には紅茶が淹れられていた。

「今朝の新聞です。」
「はい、『恋に盲目 ~Invisible Love~』なんて聞いたことないね。」

「・・・それじゃ質問を変えるけど・・・」
「???」
「なんでクイズなのよ?」


「これはクイズ異変だからですわ、お嬢様。」
「・・・やけにあっさり話したわね。」
「はい。ルールですから。」

「いいですか?今日、会う人達がクイズを出してきます。
 もしそれに答えられなかったら、お嬢様は死にます。
 知っての通り目覚めるところからやり直しになりますが。」

「ふぅん。でも紅茶かけられたのはどうして?」
「はい。同じ出題者からは二度とクイズは出されません。
 ただし不正解の場合、その人のお嬢様に対するカリスマポイントは0になります。」

「カリスマポイント?」
「お嬢様がその人にどれだけ慕われているかの数値です。
 高ければ高いほど尽くしてくれます。
 逆に低いと嫌われてると。簡単ですね。」

「なるほど。つまりあなたとパチェからのカリスマポイントは0になった訳ね。」
「正解。ほぼレベルマックスの二人が一気に0になったんですよ。
 ちなみに、カリスマポイント0というのは、無条件で嫌がらせされるレベルです。」

「紅茶のシミが落ちたりしてるのは?」
「大したことじゃないですよ。
 カリスマポイント0の人が合法的に嫌がらせできるように、の配慮です。
 いくらお嬢様が被害を訴えても、誰も味方してくれませんよ。」

「なるほど。大した異変だ・・・」
「もう他に質問はございませんか?」

「まだ一番大事なことを聞いてない。
 どうすればこの異変は解決できる?」
「とっても簡単ですよ。クイズに正解すればいいんです。
「やっぱり・・・」

「あ、それともう一つあります。」
「???」
「それは今日一日が終わることです。
 クイズを出題されぬよう、誰にも会わずに過ごせばいいんですよ。」

「・・・そんなんで本当にいいのか?」
「はい、とってもオススメですわ。」
「嘘だ。クイズ異変を謳っておいてクイズに正解せずに解決なんてありえない。」

「流石・・・ですね。
 確かに、今日が終われば異変も終わります。
 しかし減ったカリスマポイントまでは元に戻りません。
 つまり、このままだと私とパチュリー様に一生嫌われて過ごすことに・・・」

「そんなことだと思った。なんとしてでも正解して終わらすよ。」
「あら?私に嫌われたくないですか?」

「別に?ただ、こんな異変は早く終わらせたいだけ。
 そもそも一日篭もって解決なんて、私の好みじゃない。」

「・・・ファイトですわ、お嬢様。
 ちなみに私が考える、最悪のシナリオは・・・

 『幻想郷中の人妖にクイズを挑むも、全敗。
  数え切れないほど死の苦痛を味わった後、
  出題者がいなくなってタイムアウト。
  明日からお嬢様は幻想郷一の嫌われ者に』です。

 私もそうなることを期待しておりますわ。」

「チッ、嫌われたものだな、私も。」
そう言って部屋を出た。






さて、これからどうしようか?
勇んで飛び出したものの、誰のクイズを受ければいいのやら。
不正解は怖いが、手当たり次第当たればいいのか・・・?
いや、やっぱり死ぬのは怖い。ここは一つ・・・

ゴスッ!
「痛!!」

パチェと小悪魔が後ろから本を投げつけてきた。
私と目が合うとそのまま逃げ出した。
足元にあった本もいつの間にか消えていた。

...やっぱり、早いところ解決しよう。



「あ、お嬢様。おはようございます。」
「ああ、おはよう。」
私は門番の所へ行った。
暇そうな奴ということで選んだだけだ。

「これからどこかへお出かけですか?」
「いや、あなたに用があるのよ。」

「私に用って・・・・・・?」
美鈴の顔が引きつった。

「いや、実はね・・・」
「お嬢様、ごめんなさい!これからは真面目に働きます!!」
「え?いや・・・何?」

「確かに、最近たるんでました。でも、これからは心を入れ換えて真面目に・・・」
「ちょっと、何か勘違いして・・・」

「私、ここ以外に行くところないんです!
 どうか、解雇だけはご勘弁を!!」
「だから、そんなこと私は一言も・・・」

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい・・・」
「そうじゃなくて、私はただ・・・」

「夕飯なしでいいです。休憩なしでいいです。家畜のように扱われても構いません!
 ですからどうか・・・!どうか・・・!解雇だけは・・・!
 お願いします!何卒、ご容赦下さい!
 私に悪い所があれば、直します。言われたことは、何でもします。
 それこそ、馬車馬のように働いて働いて働き続けます!
 この紅美鈴、たとえ何が起ころうと・・・ここでクイズです。」

「ニヤリ。」



「それではいいですか、お嬢様?」
「いいわよ?どんな問題でもいいから出しなさい?」

「では、8番目のメルセンヌ素数は何でしょう?」
「へ・・・?メルヘン素数?」

「さあ、正解は何ですか?お嬢様。」
「・・・・・・・・21?」


「・・・はい、ではお通り下さい。」
「う・・・うん・・・」

美鈴に促されて、門を通った。
勘で言ったが、これはもしかして・・・正解なのか?



ブルルルルルルルルルルルルルルルル・・・・
「不正解です!お嬢様。」

ああ、やっぱり。この不気味なエンジン音は・・・

私が恐る恐る後ろを振り向くと・・・
ホラー映画に出てくるような巨大な芝刈り機に乗った美鈴がいた。
案の定、私を轢きに来た。

「お嬢様、逃げないでくださいよー。」
「馬鹿言うな!逃げるに決まってるじゃない!」

私は必死に逃げるが、鉛のように体が重く走ることが出来ない。
もちろん飛ぶことも出来ない。
間もなく追いつかれてしまった。

「さあ!スプラッタ行きますよ!」
私は轢き殺される直前に、確かに見た。
芝刈り機のバンパーに正解が書いてあるのを・・・


『2147483647』・・・分かるか!こんな問題!!

ボキボキボキゴキャゴキャゴキャブシッブシッブシッブシッ・・・・・・






------STAGE4------

ザパーン!
「お嬢様。朝ですよ。起きてください。」

今度の咲夜はバケツ丸々一杯の紅茶を浴びせてきた。
「・・・ああ、ありがと。」

「それにしても気合入ってるわよね・・・」
「分かりますか?わざわざ美鈴からラーメン鍋を借りてきたんですよ。
 私もあれで紅茶淹れるなんて初めてで、緊張しました。」



.........
「あはははははははははは!お嬢様!よりによって美鈴に出題されたんですか?」
「何が可笑しいのよ!」
取り合えず今あったことを咲夜に話してみた。

「だって、美鈴ですよ?いつもお嬢様が虐めてる美鈴。
 よっぽど嫌らしい問題出されたんでしょうねぇ?」
「ああ、あれを直ぐに解くのは流石の私でも難しかったかな・・・」

「でもちょっと待って?その言い方だと、まるで・・・」
「そうですよ?カリスマPの低い人ほど難しい問題を出します。
 その証拠に、私とパチュリー様の問題はそれほど難しくなかったでしょう?」

「・・・なるほどね。つまりあなたとパチェを失った今、道は険しい訳だ。」
「はい、その通りです。」

「コツは分かった。つまり仲の悪い奴には会わずに、仲のいい奴に会えばいいのね。」
「そういうことです・・・が、お嬢様?
 私とパチュリー様並に仲のいい人なんているのですか?」

「霊夢・・・とか。」
「巫女が・・・?私より仲がいいと?」

「少なくとも!赤の他人よりはずっとマシよ。」
「そうですね。そういうことにしておきましょう。」
「・・・この機会に乗じて、随分と言いたい放題だな。」

「あら?私は一番最初に言ったじゃないですか?
 『残念です』って。
 割と簡単な問題だったし、あれで正解してくれると思ったんですよ?
 それをお嬢様が回答放棄なんてするから・・・」

「分かったよ・・・お前なりに心配してくれていたんだな・・・」

「ええ、ですが・・・」

「???」

「カリスマPの無くなった今はお前なんか大嫌いです。
 本当は顔を見るのも嫌なんですよ?
 正直、死ねばいいと思ってます。
 でもお嬢様がクイズに負けて酷い目に遭ってる姿を想像すると・・・
 スッキリ爽やかな笑いが・・・プププ」

「もういい!
 お前は本当に良く出来たメイドだ。
 異変が終わったら、1ヶ月間雑用2倍よ。」

「私がお嬢様なんかの命令に従うとでも?」
「従うさ。カリスマPはマックスだったんでしょ?」
「戻れば、の話ですがねぇ。」






部屋を出ると、パチェと小悪魔が私に吹き矢を撃ってきた。
滅茶苦茶痛いが今はもう奴らに用は無い。
霊夢だ。霊夢なら、きっと私を救ってくれるはず・・・
とにかく、誰にも会わずに神社まで行かなくては。






「おねーーーーさまーーーーーあーーーーそーーーーぼーーーーー!!!!」
「なんでよりによってお前が出てくるのよ!!!!!」

ヤバイ、今の状況はとてつもなくヤバイ。
およそ一番会ってはいけない奴に会ってしまった。
何とかクイズを出される前に振り切らないと・・・



.........
「あれ、お姉様がいない?どこいったんだろう?」
私は廊下の角を曲がる際に、物陰に隠れてフランをやり過ごすことにした。
古典的だが、使ってみれば意外と効果的。この調子で・・・

「お姉様。ここでクイズです。」
「・・・あれ・・・?」

フォーオブアカインド・・・古典的な囮作戦にやられたのだ。

「ま、待って!フラン!!」
フランのことだ、どれだけの難問が待ち構えているか分かったものではない。
さっきの美鈴以上の難問だと思っていいだろう・・・

「じゃあいくよーお姉様!」
「ひぃ!待ってってば!」


「私の誕生日はいつ?」
「へ?」

「私の誕生日だよ?お姉様。」

.........
「フラン・・・あんたって子は・・・」

「さあ、答えは何?」


...
......
.........
「分かるか!」ガシィッ!!
フランの尻に回し蹴りを食らわせた。


ドドドドドドドドドドドドドドド・・・・・・
次は何が起きるのだろう?なんかもう、どうでも良くなってきた。

そんなことを思っていると、廊下の向こう側から濁流のような水が流れてきた。
ああ、流石フランね。吸血鬼の気持ちが分かってるじゃない・・・

「ごぼ、ごぼぼぼぼぼ・・・・」
その後、私は水流に流され、やがて水流は川になり、母なる海へと辿り着いた。
暗い暗い海の底で物言わぬ貝になったのだ。
しかも体中に鎖が巻き付いて離れない。


すると、お隣の貝の口がカパッと開いた。
正解は『3月25日(仮のものです)』。
「ぼべんべ!ぼべんべ!ぶばん!!(ごめんね!ごめんね!フラン!!)」






------STAGE5------

ズシャァーーー!!!
ウーーーーウーーーーーウーーーーー・・・
「お嬢様。朝ですよ。起きてください。」
「ぶぼ!ぶべべべべべべ!!!!!」

遂に咲夜は中庭に止めたポンプ車から放茶してきた。
ご丁寧にサイレンまで鳴り響いてる。

「どうですか?お嬢様。
 消防署の人にも無理して貰ったんですよ。」

「分かった。次こそは正解するから。」



部屋を出た瞬間、鉄パイプを持ったパチェと小悪魔に襲われた。
門を出ようとした時、美鈴に唾を吐きかけられた。
しかし、ようやく館から出ることは出来た。


「もう館の中に危険は無いけど・・・」
ここからが問題だ。神社までの道程は結構長い。

いつもだったら雨と日光以外に私を遮るような敵はいないが。
しかし今は違う。
白黒、ブン屋、子鬼etc・・・
連中は私のことをどう思っているか分かったものではない。
恨みを買うことに関しては自分でも自信はあるのだ。
最悪の場合、神社に辿り着くもそこで彼女らと鉢合わせなんて可能性も・・・

と、そこで湖の畔で遊ぶ小さな影を見つけた。
...氷精だ。

...そうだ、奴にしよう!
別に特別仲がいいという訳ではないが、恨まれてもいないはず。
仮に恨まれるようなことをしていたとしても、どうせ忘れてる。

...そして何よりも、奴は馬鹿だ。
どうせ奴の頭では大した問題も出せないだろう。



「おーい、そこの氷精!」
「ん?あんた私になんか用?」
私は氷精の目の前に降り立った。

「あれ!?もしかして!!!」
氷精を傍で見守っていた大妖精が私を見て驚いた。

「チルノちゃん、ちょ、ちょっといいかな?」
大妖精が氷精の腕を掴んでヒソヒソ話を始める。

「あの吸血鬼、紅魔館のレミリアさんだよ?」ボソボソ
「ん~?誰だっけ、そいつ」
「す、凄い怖いんだよ!まさかとは思うけど何か怒らせるようなことしたの?」ボソボソ
「ううん?あんな奴、見るの初めてよ。」
過去に何回かあったような気がするが、私を忘れてるとは好都合だ。

「今日は氷精、あなたと勝負をしにきたのよ。光栄に思いなさい?」
それを聞いた大妖精が青ざめた。

「あ、あの!レミリアさん!チルノちゃんが何か悪いことしたなら謝ります!
 この子はまだ子供なんです!
 というか、永遠に子供なんです!
 しかもちょっと頭が可哀想な子供なんです!
 どうか、見逃してやって下さい!」

「何よ、大ちゃん。あたいはどんな勝負でも受けて立つわよ?」
「しっ!チルノちゃん、それは絶対に駄目!!」

...どうやら美鈴の時の様なじれったい思いをしそうだ。


「あのね・・・私は別に怒ってなんか無いの。分かる?」
「分かるわよ?最強のあたいに弟子入りしたいんでしょ?」
「誰がそんなこと言った!?」
「チルノちゃん!悪魔の甘言に耳を傾けちゃ駄目だよ!」
「だから!何も腕っぷしの勝負だとは言ってないわよ。頭の良さを競うの!」
「ふふん、つまり強さじゃあたいに勝てないから、他の分野で勝負って訳ね。」
「そんなこと言ってないわよ!単にあなたとクイズ勝負したいだけ!!」
「クイズって何か分からないけど、つまりあたいが最強なのね?」
「チルノちゃん、クイズ知らないの!?」
「まずそこから説明しないといけないの!?」
「あの、代わりに私がクイズ出しますから・・・」
「嫌!あなたはいい!!この氷精に出して貰わないと困るの!!」
「チルノちゃん、やっぱり何かしたんですか・・・?」
「とにかく、クイズってなんなのさ?」
「例えば、『上は洪水、下は大火事、これなんだ?』みたいなので・・・」
「じゃあ、それにするわ!」
「待って!これは悪魔の罠よ。きっと正解されたら魂取られちゃうんだよ!」
「いらないわよ!こんな馬鹿の魂!!」
「馬鹿って言うな!馬鹿って言う奴が馬鹿なのよ!!」
「チルノちゃん、駄目よ!!挑発に乗っちゃ駄目!!ここは大人しく・・・」
「大ちゃんはここまで馬鹿にされて悔しくないの!?」
「私が一番悔しいわよ!こんな馬鹿の相手するなんて!!」
「あの・・・でしたら・・・どうか私たちのことは放っておいて下さい。」
「そうも行かないのよ!こっちは色々と深刻な問題が・・・」
「いいから、早く勝負しようよ!どうせあたいが勝つんだから!」
「勝負の土俵に上がれてない癖に生意気言うな!!」
「お願いです。どうか見逃してください。チルノちゃんも反省してますから・・・」
「この馬鹿が何を反省してるって言うのよ!」
「だから!もういつも通りの勝負でいいじゃん。早くやろうよ。」
「何回言えば分かるんだ!私はクイズがしたいの!クイズじゃないと困るの!」
「どうしてそんなにチルノちゃんとクイズに執着するんですか・・・?」
「いい?これには深い訳があってね・・・」
「もうそれは聞き飽きたわ。」
「まだ一度も言ってないじゃないの!!?」



...おかしい。いつまで経っても『ここでクイズです』が出てこない。
空回りして一向に進まない会話だけが延々と続いていく。
まさか、馬鹿は出題者になれないとか・・・


「お!珍しい組み合わせだな!」
「あ!白黒!!」

そんなことしている内に魔理沙に見つかった。
これは最悪だ。こいつには相当の恨みを買っている筈。
先週も右腕を吹っ飛ばしてやったばかりだ。

「いやー、河童の技術って本当に凄いよな。
 こんな高性能な義手や義足を作れるんだから。
 ほら、炎とかも出せるんだぜ?」ボォォォォォ
魔理沙が機械仕掛けの右腕と左足を見せ付ける。

「良かったじゃない。格好いいわよ、凄く。」
「いや~、お前も付けてみるか?絶対気に入るぜ?」
右腕と左足のこと、相当根に持っているらしい。

「わ、私は結構よ。用事思い出したから帰るわ・・・」
「そんなこと言うなよ。安いとこ紹介してやるからさ。」
とにかく私は、いつクイズが飛んでくるかヒヤヒヤしていた。
そこに・・・


「あやややや・・・皆さんお揃いで。」
わぁ、ブン屋。

私は奴からも恨みを買っている。
1週間ほど部下と一緒にフランの部屋に閉じ込めたりしたから。

「珍しい組み合わせですよねぇ?一体何をしているんですか?」
「それがね・・・こいつが私にクイズ出して欲しいって。」
「クイズ・・・何だそりゃ?」
「ふふん、白黒。クイズも知らないなんて馬鹿よねぇ。」
「いや、そういう訳じゃなくてな・・・」
「チルノちゃん、もう行こうよ・・・」


「あれ?レミリアさん、どちらへ行くんですか?」
「あ・・・いや・・・急用を思い出して・・・」

「さっきから何か怪しいぞ、お前。」
「これは事件の匂いがしますね。」
「な、何でもないわよ。」

「事件のキーワードはクイズですかね?」
「そうだな・・・取り合えずクイズ出してみるか。」
「待って!それは止めて!」

「そうだな・・・例えば・・・」
「そうですね・・・こんな問題は・・・」
終わった。全て。


「さて、ここでクイズです。」


「ん?」

私はその声のした方を向いた。
出題者は・・・氷精だ!

「ふふふ、遂に来たわね。さあ、どんな問題でも出しなさい。」
その場で胡坐をかき、ドシリと構える。


「じゃあいくわよ・・・
 東京都が策定した7箇所の副都心。
 新宿副都心、渋谷副都心、池袋副都心、
 上野・浅草副都心、大崎副都心、臨海副都心・・・
 最後の一つは?」



「えと・・・銀座?」



「「「「不正解!」」」」
その場の全員が言った。




ヒュゥゥゥゥゥゥゥ
「さ、寒い・・・!」
突然、気温が激しく下がり湖面が凍結しだした。
ブリザードのような寒気が容赦なく私の肌を刺す。
「サムイ、サムイ、サムイ、サムイ、サムイ・・・・」
やがて私は動けなくなり・・・凍ってしまった。



そして遥か未来・・・
「博士!見てくださいよ!これ。」
「こ、これは・・・氷漬けの吸血鬼じゃないか!?」
「凄いですよ!世紀の大発見ですよ!?」
「ああ、とっくに絶滅した吸血鬼がこんなに完全な姿で見つかるとは・・・」
「早速、研究所に持ち帰って実験ですね。」
「ああ、ひょっとしたらクローンなども作れるかも知れんな!」


「ところで博士・・・?」
「うん?」
「東京都の副都心の最後の一つって何でしたっけ?」
「『錦糸町・亀戸副都心』だよ、キミ。」


「ああ、意外なとこなのね・・・」

(続く)






  • 魔理沙がハガレンみたいになっとるww -- 名無しさん (2009-05-07 03:47:59)
  • フランのクイズに関しては全く弁解の余地なくお嬢様の自業自得wwwマジ死んで詫びてくださいw -- 名無しさん (2009-05-07 15:08:26)
  • フランのクイズが本当は一番簡単じゃね?身内だし
    つまりフランにはそこまで嫌われてなかったということか。 -- 名無しさん (2009-05-07 21:03:58)
  • この間やってた「世にも奇妙な物語」で石原良純が出てた話を思い出した。

    フランのクイズは確かに実は一番簡単だと思う。
    そしてそのフランの信頼にも気付かないダメ姉。 -- 名無しさん (2009-05-09 00:58:37)
  • フランのクイズは一番楽だろ・・・
    ってかこのお嬢様無茶苦茶だww -- 名無しさん (2009-05-10 12:50:03)
  • メルセンヌ「素数」って言ってるのに合成数答えちゃうお嬢様って……w -- 名無しさん (2009-05-13 19:22:04)
  • 咲夜が毎回すごいww放茶ってwww -- 名無しさん (2009-05-30 21:03:53)
  • ん?レミリアを少なからず恨んでるであろうフランが自分の誕生日って事は、咲夜もパチュリーもレミリアをあまり好いてないことにならないか? -- 名無しさん (2009-08-09 08:35:46)
  • まぁ問題は495年もの間誕生パーティーしてたかどうかという。でもなきゃ覚えられんww
    覚えてない→恨む→難しいってことじゃ? -- 名無しさん (2009-11-14 10:30:18)
  • 何を言っとるんだ
    フランちゃんお姉さまが大好きだったってことだろ -- 名無しさん (2009-12-22 20:13:51)
  • 適当に答えても1/366だしな
    門番の問題に比べればとんでもなく簡単だな -- 名無しさん (2009-12-23 10:32:49)
  • フランちゃんカワイソスカリスマ以前の問題だろw -- 名無しさん (2010-03-14 23:48:14)
  • 最後には映姫様のクイズに間違えて地獄に堕ちるんですね -- 名無しさん (2010-07-26 21:09:47)
  • フランちゃんのクイズは異変時じゃなくても間違えたらカリスマ0だなw -- 名無しさん (2010-07-26 21:10:41)
  • 毎回死に方と問題がなんかベタだなww -- 名無しさん (2011-08-17 13:46:24)
  • ちなみに私が考える、最悪のシナリオはってまてよ?大嫌いな奴の結末は最高のシナリオって言うはずだよな?と言うことは咲夜の本音は完全にはレミリアを嫌って無いってことか? -- 名無しさん (2011-08-25 22:03:02)
  • ベクトルを間違えた完全で瀟洒なメイド長 -- 名無しさん (2014-05-30 13:02:34)
  • 全部の問題の正解を覚えていたのは俺だけで良い -- キング クズ (2016-07-03 02:59:59)
  • レミリアワロタ(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎ -- フランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいいフランかわいい (2017-03-28 12:33:34)
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