天子との激戦でゆかりんの傘布が破れてしまった。
そのままにしておく訳にもいかないので霖之助に修理を頼むゆかりん。
霖之助は技術が無いので他をあたれと言ったが、霊夢の服等を修繕していることを言及され
止むを得ずゆかりんの傘の修理をすることに。
しかし霖之助は本当に傘の修理などやったことが無いので、時間をくれと言ってその日はゆかりんを帰らせた。



数日後、香霖堂に遊びに来ていた魔理沙が帰ろうとすると、外は大雨だった。
霖之助の部屋から勝手に傘を拝借する魔理沙。それは霖之助に預けられていたゆかりんの傘だった。
店番をしていた霖之助は、裏口から出て行った魔理沙がそれを持って行ったことに不運にも気付かなかった。

家に帰る途中で雨が傘から漏れていることに気付く魔理沙。
傘は修理中で耐久性が落ちており、しかも日傘だから雨に弱いのは当然。何時の間にやら傘は穴だらけに。
だが魔理沙はそれを「持ってくる傘間違えたぜ」程度にしか考えていなかった。

そんな魔理沙でも、家に帰ってからその傘がゆかりんの持っていたそれと同じ物だということを思い出した。
途端に真っ青になる魔理沙。たまたま同じ形をしているだけでこれは別の物だと自分に言い聞かせる。
もしこの骨組みが露わになったボロボロの傘がゆかりんの物だったら、と考えただけでも恐ろしい。

一方、霖之助も魔理沙と同じく真っ青になっていた。店中どこを探してもゆかりんの傘が見当たらない。
客から預かっていた物を無くすなど店主としてあるまじき失態。ましてや相手は幻想郷の大妖怪。
機嫌を損ねれば自分の首など比喩では無しに一瞬で飛ばされる。

霖之助が魔理沙の発言を思い出したのと、魔理沙が慌てて香霖堂に引き返してきたのは同時だった。
魔理沙の手には見るも無残なゆかりんの傘。預かり物をこんな形にしてしまい絶望する霖之助。
その彼の口からそれがゆかりんの物だと聞かされ涙目になる魔理沙。



そしてついに、ゆかりんが香霖堂にやってきた。もちろん傘を受け取る為に。
覚悟を決めてジャンピング土下座で謝る二人。すると意外にも、ゆかりんはあっさりと許してくれた。
一安心の二人だったが、人の大事な物を壊してしまったという心の傷だけは残る事になった。

実はゆかりんは腸が煮えくり返るような思いだった。その傘はかなり前から使っていたお気に入りの物だった。
何度も修理して大事に使ってきたのに、骨組みにだらしなく垂れ下がった布という悲惨な状態ともなると、
もう布を張り替えるしかない。それはもう新しい傘であって、自分の愛用品であるとは言えないだろう。

態度には出さないものの、真面目で几帳面な霖之助を信頼していたゆかりん。しかしそれは簡単に裏切られた。
そして当然ながらその怒りの矛先は、傘を勝手に持ち出した魔理沙にも向けられた。
しかし魔理沙も霖之助も知らぬ仲では無いし、今烈火の如く怒ったところで関係が気まずくなるだけ。
それよりは自分が耐え忍んで、今後も今まで通りの付き合いを続けるのが賢い選択だとゆかりんは悟ったのだ。



結局、三者三様の遺恨を心に残したままこの話は終わった。
ゆかりんが魔理沙や霖之助の前に姿を見せなくなったのは、きっと気のせいだろう。






  • なんかリアル過ぎ吹いたw
    現実大人の対応ってこんなんだよね…
    切ない -- 名無しさん (2009-10-02 05:51:51)
  • 客から預かったものはそれ専用の場所に保管しましょうねw -- 名無しさん (2009-10-02 07:20:12)
  • 可哀想なゆかりん…
    それとジャンピング土下座にチャレンジしたら、
    下顎痛めた -- キング クズ (2016-06-27 02:57:56)
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