867 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/12/25(火) 10:59:42 ID:PVF3VLFU0
クリスマスの朝フランが地下室の部屋で目を覚ますと袋がたくさん置いてあった
フランはクリスマスプレゼントだと思った

しかし喜んで中を開けると
腐臭を放つ生ゴミ。燃えるゴミ。燃えないゴミがごちゃ混ぜになって入っていた
全ての袋の中身がそうだった
明らかに昨日のクリスマスパーティーで出たゴミだった

フランはそのパーティーには参加させてもらえていなかった

これはなんだと憤慨するフラン
するとゴミ袋に紙が貼ってあるのに気付く

『 フランへ
  紅魔館の経費削減のため、館内で出たゴミは全てあなたの能力で処理することにしたわ
  あなたも紅魔館の一員なら、少しは貢献なさい
  そしてこれは、あなたが能力を制御できるようにする訓練も兼ねているわ
  これから毎日運んで来るから、部屋がゴミだらけになるのが嫌なら
  しっかり自分の力をコントロール出来るようにしなさい
                           紅魔館当主レミリア・スカーレット』

それを読んだ時、フランは怒り狂って地下室で暴れ回った
暴れ回ったあと、その場で泣き崩れた
どれだけ泣いても、誰も地下室にやってくる者はいなかった

その紙の内容通り、次の日から紅魔館で出たゴミがフランの部屋に運ばれて来た
断ろうにも、咲夜が時を止めてから中に放りこんでいるので、拒否することが出来ない

流石に自分の部屋が汚れるのは嫌なので自分の能力を使い処理する
破壊するのに失敗して部屋中にゴミが散らばることがあった
生ゴミの腐臭に頭痛がした
そのにおいのせいで、ただでさえ来客の少ない地下室にはだれも来なくなった

フランは紅魔館のゴミを必死に処理し続けた
毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日嫌々ながらもこなした

そんな生活が続いて数ヶ月が過ぎた
そしてレミリアが久々にフランの部屋にやってきた
「フラン、私よ元気にしてた?」
扉を開けると、ひどい悪臭がレミリアの鼻をついた
「何よこれ!?」
地下室はひどい悪臭で満ちており、床の色は変色しており、部屋中にはハエなどの虫が飛び回っていた

お嬢様のレミリアは生ゴミ処理の悲惨さを知らなかった

フランはベットに座りながら自分の能力で羽虫を一匹一匹潰していた
その目は虚ろだった

レミリアはこんな酷い環境に妹をずっと放置していたのを後悔した
「フラン?」
呼んでも返事が返ってこない、だがその声に気づいたのかフランはレミリアのほうを向き、二人の目が合う
「フラン、すぐに体をキレイにしましょう。咲夜を呼んでこの部屋も掃除させるわ」
「またゴミが来た・・・・」
「え?」
フランがレミリアに向かって手をかざし、“何か”を握り潰した
レミリアの羽が消し飛んだ
「痛い!!!フランやめなさい!」
「今日のゴミはしゃべるんだ・・・・・」
またフランが手を握る。今度は両足が消し飛んだ
「フラン!!どういうつもり!?」
床に倒れこんだレミリアが痛みでもがきながら叫ぶ
「ああ・・・・・ゴミが動いて部屋が汚れる。汚れる、汚れる、汚れる、汚れる、汚れる、汚れる、汚れる、汚れる・・・・・」
壊れた音楽機器のように同じ言葉を繰り返す
「ちょっと!フラン落ち着いて!」
「汚いのやだ、汚いのやだ、汚いのやだ、汚いのやだ、汚いのやだ、汚いのやだ、汚いのやだ、汚いのやだ」

この数ヶ月でフランは能力のコントロールは完璧になった
しかし日々やってくるゴミの量とその処理に精神に支障をきたしてしまった

「わかった!もうゴミ処理はさせないから、ちゃんと謝るから、今から私の部屋に行きましょう、ね?」
フランにはレミリアが認識できなかった
自分の部屋にくるもの=全てゴミ
今壊しているのも姉によく似ているがここにある以上それはゴミに違いない
そう思い、いつもやっているように部屋にゴミが飛び散らないようにフランはゴミを処理した

ゴミを処理したあとフランはベットに戻り、羽虫を潰すのを再開した
「ねえ、お姉さま。私はいつまでこれを続ければいいの?」

それに答えることが出来る者はもうこの幻想郷にいなかった