308 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 15:56:35 ID:.NWpJB5U0
ある日、紫は博麗神社に行こうとしていた
隙間を使い、楽に辿り着く

「やっほ~霊夢遊びに来たわよ~」

その瞬間に、札が飛んできた
とっさだったため、紫は避けきれなかった

「きゃ!!!」


バッチっと電撃が走る
投げた向こう側には霊夢がいた

「痛いじゃない!どうしてくれるのよ!」

「それは、こっちの台詞よ!最近、人里で評判悪くなっているわよ!
 どうせアンタのせいでしょ!」

「なっ!私じゃないわよ!」

「煩い!!もう台無しよ!!!!」

無理矢理追い出す。バタンと戸を閉める音が聞こえる

「私じゃないのに・・・」

流石の紫にも今のはショックであった。少なくとも霊夢を信頼しているのに・・・・
 やはり、霊夢は私の事を信頼はしていなかったのか・・・・

しかし、紫のこれまで生きてきた経験には、「時間が経てば直る」というのがあった

「何で人里で評判が悪くなったのかしら?まぁ、霊夢と仲直りしてから、考えましょ」


とにかく、紫は、家に帰ることにした


309 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 15:57:47 ID:.NWpJB5U0

「はぁ、もう今日は寝るわ・・・藍~いる~」

返事は無かった。おかしい・・今日は、出かける事は聞いてない

「おかしいわね」

家中を探す。しかし、居ない・・・・

「コレは・・・流石に真面目に考えた方がいいわね・・・」


危機感と言う感覚がそう告げている
紫は探し続ける
しかし、見当たらない
すると、ゴソゴソと玄関に物音が聞こえた
紫は行ってみると、荷物を抱え込んだ藍の姿であった

「何をしているの?」

「紫様・・私はここを出て行きます」

「え?」

「もう、限界です。何でも私に押し付けるなんて・・・紅魔館のメイド長に聞きましたが・・・
 紅魔館より、厳しいらしいですね・・・私の仕事は・・・」

「それは・・・・」

言い返せない。つい、全て任せっきりになってしまう

「私は橙と共に住みます・・・有難うございました」

「藍!」

しかし、藍は無視して、出ていてしまった
ガクリっと力が抜けたように、膝をついた
ポツリと涙が流れる
家族が無くなった
今までの記憶が蘇る。蘇れば蘇る程、涙が溢れる

「うぐっ!!…エク゛ッ!うぁ、うわあああああぁぁぁぁん!!!」


ついに、大泣きしてしまう
いくら、彼女でも泣く時もある
それから、何日泣き続けたのか解らない
とにかく、誰かと居たかった。紫は隙間を展開する
幽々子の所に行って悲しみを紛らすか・・・


「幽々子?」

直ぐに隙間を展開し、会いに行く
幽々子は直ぐに、紫を見て、笑顔で


310 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 15:58:44 ID:.NWpJB5U0
「貴方、誰ですか?」


「え?」


冗談かと思ったが・・・本気で言っているようだ
紫は何も考えられなくなった


「幽々子様、少し、すみません」

そこに妖夢が現れた
妖夢は、ずんずん前に進み、紫に近づく

「幽々子様に何かをしたんですね・・・先日か記憶が無いんです」

「違う!私じゃないわ!」

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!」

妖夢が叫ぶ

「こんな事が!貴方以外に誰が出来るんですか!」

「何で、私だって言うのよ!」

カッチっと刀を抜く、紫の服が破れる
紫は妖夢の異常な殺気に怯え、この場を去った


適当な所に出た紫は考える
何でこうなってしまったのか・・・
いつも、恨まれ役は自分だが・・・さっきみたいに本気の殺意は向けられたことは無かった
紫は何も考えたくなかった。
隙間を展開しようとしていたが、隙間が出ない

「アレ?」


何度やっても、何度やっても、隙間は出ない
いや、境界や結界すらできない
紫はガタガタ震える
急に不安になった。なにしろ、紫は境界の力を使わなければ普通の女性・・いや下手をすればそれ以下である
今までい無かった経験が多すぎる。

すると、草むらから誰かがやって来る

「だ……誰!??」

「アラ?」


出てきたのは、アリスであった
知り合いで少し、ホット瞬間、糸が紫の首に絡みつき、絞める

「うぁああ!!ウク゛ァ……!!!!」

「私の人形を何処にやったの?」

「ううぅぅ……私じゃ……」

「日が沈むまで、返しなさい」

紫を開放し、何処かに去って行く
紫は涙を流しながら震える
今までは強力な能力のおかげで、どうにかなっていたのに………
何もかも、体験したこともない出来事
紫は不安になる

「やだぁ!やだよ……恐いよ……エク゛ゥ……」

「誰だ?」

そこに、妹紅が現れる
紫は恐怖した。また見に覚えない事で私を責める
もうやだ、恐い………

「うあああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」

紫は逃げてしまう

「あっ!おい待て!」

妹紅は、紫が泣いていることが解った
それ故に、ほっとけなかった
普段、鍛えている妹紅にとって、紫の速さなど、遅いほどだ。すぐに追いついた


「いやああぁぁぁぁぁあああっっっ!!!」

「おい!本当にどうしたんだ!?」

手首を掴み、抑えるが、暴れる。
妖怪にすら、恐れられている妹紅は、紫の恐怖が異常な事を悟る


311 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 15:59:36 ID:.NWpJB5U0
「何があったかは知らないが、慧音の所に行こう。力になってくれるかもしれないからな……」

強引に、紫を引っ張る
すぐに、家に着いた
家には慧音が居て、妹紅が紫の様子がおかしいと言う
紫は次第に、二人を信用し、今までの事を話す
何故境界を使えなくなったかは、解らない


とにかく、紫を一人にしておくのは、不味い気がした慧音は家に紫を、置いておくことにした
境界の力さえ戻れば、いつも通りになると考えていた
そして、ある日の事であった、ズラズラと男達が慧音の家の前に来た

「何だ!お前達は!」

「慧音様。慧音様の家に、悪魔が住んでおられると聞いて」

「悪魔だと!?」

「ハイ。ここ最近の農業の荒れ具合、妖怪達の暴走………すべて、ここに住んでいる悪魔の仕業だと判明したのです」

「なっ!根拠はあるのか!?」

「それが………我々にも解らないのです………しかし、何故か、あの妖怪が犯人だと思います」

「まさか………」

幻想郷に原因不明の事件が起きた時に、強制的に紫を疑うようになっているのか………
まるで、決まり事のように

「慧音様はお優しい。必ず悪魔も守るであろう………それこそ慧音様………
 故に……」

数人の男に取り押さえられる

「ぐぅ!」

「しばし、取り押さえます………行け」

数人の男が家に入りこむ

「紫!!逃げろ!!!」

しかし、あっけなく彼女は捕まった。今日は妹紅が居ない
村の中央で、両手を縄で縛られ、吊らされる
半分破れた服。目が虚ろになっている
村の人達から歓声があがる
まともな慧音は村の人がおかしく見える

「まさか………紫が境界を使えなくなったことに関係があるのか?」

紫が空を見上げる。ここはもう、紫の知っている幻想郷じゃない
どうして?
そう思うと涙が流れてきた

「何でぇ?………エグッ………私……何にもしてないのに………」

紫の体に炎を点ける。ゴウゴウと燃えていく
ここに異変が起きた。幻想郷が燃えだした

「そんな………紫は………幻想郷の心臓だと言うのか?」

慧音は驚愕の表情になるが、すぐに普通になる
まるで、死を覚悟したかのように
村人が気づいた時には遅かった
幻想郷は燃え尽きて…………静かに幕を下ろした













  • なんと言う幻想郷虐め -- 名無しさん (2009-03-03 11:07:08)
  • なぁに、神主の体内アルコール度数が急上昇したと思えばどうという事は無いさ -- 名無しさん (2009-03-03 15:15:23)
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最終更新:2009年03月03日 15:15