755 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/11/02(金) 23:30:54 ID:lc9mj.fg0
東方で細かいことを気にしては負けだ

魔理沙とかを無理矢理都会に住まわせたい


756 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/11/03(土) 00:02:57 ID:KYPSHOWM0
そして新宿に放置したい。


757 名前:名前が無い程度の能力[sage] 投稿日:2007/11/03(土) 00:21:58 ID:QqVzXAFA0

ガチャ

魔理沙が玄関のドアを開ける。
8畳のアパート。暗い部屋。
ふっと鼻をかすめる、下水と、コンクリートの臭い。
この臭いだけはいつまでたっても慣れない。

チン

今日も遅くまでバイトだったので、魔理沙は帰りに買ったコンビニの弁当を温める。

もぐ……

味気ないカルボナーラ。
やっぱり自分で作ったほうがおいしい。

もぐもぐ……

静か。
外ではうるさいほどに車が走り、壁からは隣の住人が歩く音がするが、
動物や虫の鳴き声の届かないこの部屋は、不気味なほど静かだった。

ピッ

テレビの電源をつける。
同じような格好をした人間が、ワイワイと中で騒いでいる。
こんなの……何が面白いんだろう。
でも消す気にはなれなかった。
誰でもいいから、そばで何か喋っていて欲しい。

夕食を食べ終えると、弁当のからを片付ける。
シャワーを浴びて霊夢やアリスのところに遊びに行こうかと無意識のうちに立ち上がったが、
窓から見える無機質なコンクリートの壁が、魔理沙を現実へと引きずり戻す。
空を見上げても、きらめく様な星も、眩しいくらいの月も、そこには無い。
冷たいコンクリートと味気ない暗闇だけ。

そうだ、明日もバイトだった。

魔理沙はハッとそう思い出し、メモ帳を確認する。
気付かない内にため息をついていた。

――行きたくない。

楽しくない。
みんな、優しくない。
でも、行かなきゃ怒られるし……。

魔理沙は布団にもぐりこむ。
まだ冷たい布団の中。
寒い……。
つっと涙が流れる。

何してんだろ、私――
霊夢、アリス、誰でもいいから、
誰か助けてよ。

このまま眠ってしまって、もうずっと目覚めなければいいのにと思った。

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最終更新:2008年02月21日 18:54