「ご‥ごめんなさい‥‥え、えっぐ‥幽々子さまぁ」
「よしよし、泣かないの妖夢‥‥もう追い出したりなんかしないから」
「でも‥でもぉ‥」

以前から幾度と無く魔理沙の白玉楼略奪を止められなかった妖夢に
怒り、追い出してしまった騒動からしばらく。
幸いにもよりは戻ったが白黒の強奪癖は相変わらず収まる気配がない。
妖夢は毎回毎回懸命に対処しているのだが、邸内や蔵の中すらも縦横無尽に
駆け抜ける魔理沙を捕らえることがどうしてもできない。
罠すら感知し、平然と回避するのだからもうお手上げである。
そうこう失敗を繰り返すうちに妖夢はますます萎縮し、白玉楼の物品と共に
自信も根こそぎ奪われかけている、これではいけないと幽々子は思った。

「‥分かったわ、妖夢。妖忌が聞いたら嫌がるでしょうけど、
 ここばかりは刀に頼りなさい‥
 楼観剣と白楼剣はそもそも人を斬り潰すのが専門じゃないし、
 代わりにこれであの白黒を葬って私達側の住人にするのよ!」

「グスン‥こ、これは‥で、でもそんなことしたら紅白が‥」

「実はね、もう話はつけてあるの。博麗の仕事は幻想郷の調和維持。
 白黒のやってる略奪はもう現世と霊界の天秤を崩してる行為だって
 もう認めてるのよ、だからやっておしまいなさい‥」

数日後、全く悪びれる様子もなくまた魔理沙が襲撃してきた。
罠を潜りぬけ、妖夢を軽くいなしてまた高速で略奪にいそしむ。
だが、魔理沙は妖夢を真横にかわした時に気づくべきだったのだ、
妖夢の刀がいつもの二刀では無く怪しい輝きを持つ一刀であったことを、
妖夢のいつもとは違う異な構えを。

「弄してしてくれた喃、これまでよくも弄してくれた喃‥」

空ぶったかに見えた横薙ぎの一閃を終えたあともなお、
妖夢の瞳孔が猫科動物のように見開いていたことを。
魔理沙はそれらと自分の腹部に起きた違和感を認知できなかった。




白玉楼の強盗を終えて脱出に計った魔理沙だが
腰の周りがじわりと重くなった。




失禁かとおもいきや
ドロワースを塗らすのは小便の色ではない。









妖夢の横を通りすぎた際、
自分の腹部に感じた「熱さ」の真相を知った時

霧雨魔理沙の心臓は停止した。






要は皮一枚、恐怖によっても人は死ぬのだ。


遠くの空中で臓腑と鮮血を撒き散らしながらホウキからズリ落ちる魔理沙の体。
霊魂が離れ、白玉楼に吸い込まれていく様をみながら幽々子は呟く。

「うーん、新記録のようね。七丁念仏改め七里狗盗なんて銘はどうかしら」













  • 魔理沙ざまぁ無いな -- 藤田 龍一 (2008-12-11 04:03:29)
  • 当然の報いと言っておく -- 名無しさん (2008-12-11 13:55:54)
  • まさかのシグルイ -- 名無しさん (2008-12-11 19:28:33)
  • 白黒が制裁を受けるのは好きだ。いいぞ、もっとやれ。 -- 名無しさん (2008-12-11 21:32:06)
  • 魔理沙の悪役率高いなw -- 名無しさん (2009-03-13 20:35:00)
  • さすがゴミクズw -- 名無し (2010-04-17 22:41:04)
  • マリサ叩きが多いのは、悪ノリが多いからなのだろう -- キング クズ (2016-06-27 03:57:45)
  • 魔理沙かわいそう・・・妖夢酷いな -- 名無しさん (2016-06-29 02:04:51)
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最終更新:2016年06月29日 02:04