光の当たらない暗い密室の中で、不老不死の姫・蓬莱山輝夜は木でできた椅子に縄できつく縛られ目隠しをされていた
「くっ…私としたごとが…まさか迷いの竹林の中で後ろから襲われるなんて…」


時間は15分ほど前にさかのぼる。輝夜は暇つぶしのために永遠亭の周りに広がる迷いの竹林を散歩していた。すでに日は落ち、満月が空に浮かんでいた。竹林からは時折不気味な鳴き声が聞こえてきたが、不老不死である輝夜は恐怖心は抱かなかった。この竹林にはよく人間も足を踏み入れるのだがさすがにこんな夜にはだれ一人として人はいなかった。迷いの竹林は、夜になると周りがほとんど何も見えなくなる。ただでさえ迷いやすい構造になっている竹林だ。普通の人間なら足を踏み入れなくて当然である。今この竹林にいるのは、もともとこの竹林に住んでいる妖精や妖怪。それと一人の宇宙人だけである。2、30分ほど竹林を歩き回り、輝夜はようやく永遠亭に戻ろうとした。 その時だった。何者かが輝夜の背後に現れ、あっというまに輝夜の首を絞め気絶させた。


そして目が覚めた輝夜はいつの間にか竹林の中のこの小さな小屋にいたというわけだ。


輝夜「ぐっ…!!いいかげん姿を見せなさいよ!!!!」

縄で体を縛られた輝夜が憤りを隠さずに怒鳴る。するとギシギシと床を歩く音が聞こえ、照代の前に輝夜がよく知っている人物が姿を現す。

妹紅「やあ輝夜」

輝夜「藤原…妹紅…?」


輝夜の目の前に現れたのは、輝夜と同じ不老不死の身であり、輝夜の永遠のライバル・藤原妹紅だった。


輝夜「なぜこんなことをするの!?」

輝夜が動揺しながら妹紅に問いかけると、妹紅は「ああ?」と少しいらだった様子を見せ、輝夜の黒髪を強くつかんだ。

輝夜「ぐあっ!?」

輝夜はあまりの痛みに思わず声を上げる

妹紅「なぜだぁ?自分が犯した大を忘れたのか?」


妹紅が言う輝夜の罪とは、かつて自分の父親が輝夜のせいで大恥をかかされたことである。一般庶民からすればたいした問題ではないのだが、貴族であった妹紅にとってはかなりの屈辱であった。それだけではない。妹紅が不老不死になったのも、実は輝夜のせいだからである。輝夜は不老不死になることを自ら望んでいたわけだが、妹紅は別にそんなものを望んではいなかった。むしろ不老不死になったことでたくさんつらい経験をしてきた。 このような理由から、妹紅は輝夜の事をいまだに憎んでいるというわけだ


輝夜「だからって…こんなこと…正々堂々と戦いなさいよ!!」

輝夜がはなった言葉に対し妹紅はさらにいらだち、勢いよく輝夜の頬を平手打ちした。
パシィイイイン!!
部屋の中に甲高い音が響き渡る

輝夜「きゃあっ!!!!」

かなり強い勢いだったのだろう。輝夜の頬は一発殴られただけで赤くはれ上がり、唇からは鮮血が流れ出ていた。そしてその眼からは一筋の涙が流れ出る

妹紅「何が正々堂々とだ!!!!下衆な難題を父上に突き付けた女のくせに!!!!お前都など、戦う価値もない!!」

そういうと妹紅はさらに輝夜の顔面に渾身の勢いで拳をぶつける。
バキッ!!!!
今度は何か嫌な音がした。輝夜の鼻からは血が流れ出る。おそらく衝撃で鼻の骨が折れたのだろう。

輝夜「わ、わかったわ…ちゃ、ちゃんと謝るから…ゆ、許して…………ぐふッ!?」

輝夜がいい終わる前に、妹紅は輝夜の腹に強烈なけりを入れた

輝夜「ゲホッ……」

輝夜は床に血を吐きだす。

妹紅「謝ってすんだらこの世に死刑なんてものはないよ。」

輝夜「ぐっ……!!!!」

輝夜は妹紅をにらみつけ、必死に抵抗しようとする。
しかし妹紅はすかさず輝夜の頭をわしづかみ、床に強くたたきつけた。輝夜の体は椅子ごと前に倒れこむ

輝夜「がッ……!!」

今度は頭から血を流した輝夜が悲痛な叫びをあげる

妹紅「ホラ、謝るんだろ?しっかり地べたに頭付けて謝れよ。オラオラ」

げしっげしっ そういいながら妹紅は輝夜の頭を容赦なく踏みつける。そのたびに輝夜は痛そうな声を上げる。

妹紅「お前不老不死だから何やっても死なないよなぁ?」

妹紅は、ふとそんなことを口に出し、不気味な笑みを浮かべた。輝夜はその顔を見てぶるっと震えた。自分がこれからさらにひどい仕打ちを受けるのだと悟ったのだろう。

輝夜「お、お願い……こ、これ以上はやめて……」

恐怖に震えながら輝夜は懇願する。しかしその姿を見て妹紅は滑稽だと言わんばかりに高笑いする。

妹紅「あっはっはっはっはっは!!高貴なお姫様がゴミムシみたいに地べたに這いつくばっておびえながらお願いか?くっくっく…ほんっと笑えるよ!!!!喜劇なんか見てるよりよっぽど面白い!!!! ま、許す気なんて全くないんだけど♪」

そういうと妹紅はトゲのついた棒を持ってくる。いわゆる鬼の金棒というものだ。
妹紅はそれを手に持つと遠慮容赦なく輝夜の背中を殴りつける

輝夜「がああっ!!!!あぐぅっ!!!!ひああっ!!!!ぎゃあっ!!!!ひああっ…………」

輝夜の悲鳴とともに、背中から赤い血が流れ出る。
妹紅は金棒で輝夜を殴るのをいったん止め、輝夜の顎をがしっとつかむ

輝夜「がっ!?」

妹紅「…それにしてもお前は相変わらず綺麗な顔をしてやがるな。昔と何一つ変わらない…それに比べて私はどうだ。いつの間にか髪の色は白く染まってしまった。これじゃあ見た目すら普通の人間じゃない……」

そこまで言うと妹紅は憎悪を顔全体に表し、金棒を強く握りしめた。

妹紅「ほんっと綺麗な顔だよ……ブチ壊したくなるほどにな!!!!!」

妹紅はそういうと金棒を大きく振り上げた

輝夜「ひっ…!?」

輝夜はあわてて身を引こうとしたがもう遅かった。
ベキバキゴキッ!!!!
いろんな場所の骨が砕ける音がした。金棒は輝夜の顔面に直撃していた。輝夜の顔は血で真っ赤に染まり、原形をとどめていなかった

輝夜「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

獣のような声が室内に響く

妹紅「うん。いい顔になった♪さあ~ってと。次は何をしてやろうか♪」

輝夜「ハア…ハア…おね…がい…もう…これ以上は…なに…も…ゴフッ!!」

輝夜は息を切らしながらとぎれとぎれの言葉を吐く。口からはドボドボと血が流れ出る

妹紅「嫌だっていってんのが分かんないのか?バカだなあ。 あ、お前焼かれるのは好きか?」

輝夜「そ、そんなの嫌に決まってるじゃない!!!!!」

輝夜は文字通り顔を真っ青にして言った。すると妹紅は輝夜の服をびりびりと引き裂いた

輝夜「ああっ!?///」

輝夜は、恥ずかしさからか赤面した。

輝夜「っ…!!!!ぐ、愚民風情に私の肌を晒すなんて……!!!!」

妹紅「恥ずかしいか?言っとくけど、私はお前の意見なんて聞いた覚えはないぞ?そもそもお前に発言権はない。じゃ、そういうことで遠慮なく焼き肉にしてやるよ」

妹紅はそういうと掌の上に火の玉を作りだした。そして、その火の玉を輝夜に投げつける

輝夜「!?熱いッ………!!!!!!!ああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!」

燃え盛る炎の中輝夜は縄で縛られて動けない状態のままもがき苦しむ。輝夜の美しい黒髪は炎に焼かれて炭になっていく




30分ほどが過ぎ、ようやく輝夜を包んでいた炎は妹紅によって鎮火された。しかし輝夜はすでに意識もうろうとしており、自我を保っているのがやっとといった様子だった

妹紅「あ~あ~。綺麗な髪の毛がぼさぼさになっちゃったよ…これじゃあもうなくても同じだよな。」

そういうと妹紅は輝夜の髪の毛をわしづかみ、力任せに引き抜いた。
ブチブチブチッ!!!!
何本かの髪の毛が抜ける音がした

輝夜「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

再び輝夜の悲鳴

妹紅「さてと。もう疲れただろ?今日はこれぐらいにしといてやるから風呂にでも入りな。」

妹紅は、さっきとはまるで人が変わったような優しい顔を見せると、小屋の隅の風呂桶まで輝夜を誘導した。
輝夜は自分で風呂に入ることもままならない状態だったので、妹紅は輝夜を抱きあげて風呂桶の中に入れてあげた。
輝夜は初めのうち、妹紅はひとまず許してくれたのだと思っていた。自分に対する仕打ちはもう終わったと。 しかし、輝夜は意識が回復してくるのにつれて気づいてしまった。この風呂桶の液体が水ではないことに。

輝夜「これは…………!!!!」

輝夜がとっさに風呂桶から飛び出ようとしたときにはもう遅かった。妹紅はすでに小屋の外に出ており、窓の外から風呂桶に向かって火を放った。 そして次の瞬間。
ゴオオオオオオオオオオッ!!!!!!!
炎は激しく燃え上がり、あっという間に小屋全体を包み込んだ。

輝夜「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

輝夜は今までで一番大きな悲鳴を上げた。輝夜の全身はさきほどよりも凄い勢いの炎に包まれていた。そう。風呂桶の液体は油だったのだ。全身に油を浴びた輝夜は激しく燃え盛りながら暴れまわる。炎に焼かれ、椅子と縄は焼け落ちたが、死ぬことができない輝夜はいまだ苦しみ続ける。

妹紅「あははははははははははははははははははははははは!!!!!!!さいっ……こうだよ輝夜!!!!!その踊り、見てて飽きないよ!!!!!」

妹紅は笑いながら輝夜に向かって叫ぶ。

輝夜「もこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

輝夜は力を振り絞って妹紅に襲いかかろうとする。しかし、あと少しで妹紅に手が届きそうなところで、妹紅に炎を噴射射れ、その勢いで地面へ突き飛ばされる。

妹紅「そうそう。あと、この小屋の周りは結界で囲むってあるから、私と結界の外側にいるもの以外は逃げだせないよ。ま、要するにお前のことなんだが。せいぜいお仲間が助けに来るまでそこでもだえ苦しんでいるんだな。じゃ」

妹紅はそういうと竹林の奥へと消えさった。




翌日になって心配になって輝夜を探しに来た永琳と鈴仙に発見された時の輝夜は、この世のものとは思えないほどひどい火傷を負っており、精神面においては完全に自分を失っていた。ただ、うわごとのように「ごめんなさい妹紅」と何回も何回も繰り返していた。不老不死ゆえに、死ぬことはないが、火傷はあまりにもひどく、永琳の手にも負えないほどだった。さらに、輝夜は両手両足の感覚を失い、一人では歩くことも物をつかむこともできなくなっていた。永琳曰く、あと千年もすれば完治するらしい。しかし、不老不死の姫、蓬莱山輝夜はあと千年間、一歩も外に出られず寝たきりの状態になってしまった。











初投稿です!!2月25日現在中3です!!輝夜をこよなく愛しています!! 勉強さぼって書いてました^ ^; 誤字あったらごめんなさい> < また暇があれば別の派死も書こうと思います^ ^