※このSSには独自の設定やキャラの崩壊、グロテスクな表現が含まれています。そういった展開が苦手な方はご注意ください。
※これは『幻視の夜』『御柱の墓場』『天衣無縫』『魔法少女達の百年祭』『渡る者の途絶えた橋』『妖々跋扈』
 『Reincarnation』の外伝です。先にこれらのSSを読んでおかないと訳の分からないシーンがあります。
※このSSはゲームブック形式で作られています。あらかじめサイコロとメモ帳を用意してください。

































ルール説明

このSSはサイコロで出た目によって話が進む、一種の双六のようなゲームです。
プレイヤーは主人公のエリーとくるみを導き、幽香を助け出してください。
このゲームではエリーとくるみの精神力を表すメンタルゲージ(以下、MG)というものが存在します。
MGはイベントや戦闘で追い込まれる事で減っていきますが、ゼロになってもゲームオーバーになる訳ではありません。
初期値は2人とも50から始まるので減る度にメモ帳に記録していってください。
準備が出来たらスクロールしてください。すぐに始まります。ごゆっくりどうぞ。






かつて現代の世から忘れ去られた者達の楽園だった幻想郷、その姿は今はもうない。
今の幻想郷は紛争が起こり毒の霧が蔓延る地上の地獄、毎日妖怪の血が流れる破滅の世界となっていた。
最早、楽園とは程遠いその世界。だがそんな幻想郷に自らやって来た変わり者達がいる。
その者達とは現実世界と夢幻世界の境にある夢幻館に住む妖怪、エリーとくるみ。
二人は本来なら今頃帰って来てる筈の主人を探して此処までやって来たのだ。
主人の名は風見 幽香。幻想郷で集めた情報によると、永遠亭に連れて行かれたのを最後に誰も見ていないらしい。
噂ではとっくに死んだと言われているが、二人にはあの幽香が簡単に死ぬとはとても思えない。
生きているなら永遠亭で何か手掛かりが掴めるかもしれない、そう考え二人は永遠亭にやって来ていた。

「此処が永遠亭……」

迷いの竹林を抜け辿り着いた二人の前に姿を現した永遠亭は、見た目は普通の和風家屋に過ぎない。
だが屋敷の中から漏れ出す妖気は、禍々しく生物のように蠢き永遠亭を包み込んでいる。
噂では異形の者達の巣と呼ばれ、生きて帰って来た者はいないと言われる永遠亭。
所詮は噂と思いつつも竦み上がってしまいそうになる心を奮い立たせ、エリーは屋敷の中へと踏み出す。

「待ってエリー」

ところが突然くるみがエリーの服を引っ張り制止する。
何事かと思い振り返ると、くるみは真っ赤な瞳で屋敷中を見渡していた。
吸血鬼の目が何か捉えたのかもしれない。暫くエリーが待っていると、くるみは元の琥珀色の目に戻り口を開く。

「罠が仕掛けられてるわ」
「……罠?」
「ええ、不用意に入ろうとすれば蜂の巣にされる。解除も……難しそうね、他の入口を探しましょう」
「他の入口と言われても……」

罠ぐらいなら弾幕で吹き飛ばせなくもないが、相手の戦力も分からないうちから強行突破はしたくはない。
くるみの提案には賛成だが他に入口などあるのだろうか。
エリーが敷地の周りを探っていると、ふとある物に視線が行く。

「アレ行けそうじゃない?」

そこにあったのは、ただの古びた井戸。だが中からは屋敷の中から流れ出している妖気と同じ物が溢れ出している。
恐らく中で繋がっているのだろう。

「そうね、罠もないみたい」
「決まりね」

早速飛び込むエリーとくるみ。井戸の中は完全に枯れ果てているのか乾燥しきっていた。
やがて井戸の底が見えて来ると、くるみはエリーの背にしがみ付いて羽搏きゆっくり着地する。
安全に底に着いた二人が周りを見渡してみると、そこはプロペラが付いた機材が大量に置かれた空洞になっていた。
空洞には色とりどりのパトランプが付いた細い通路が幾つもある。
更に一際大きい通路もあるが、巨大なプロペラが回転している為こちらは通れそうにない。

「どうやら換気口だったみたいね」
「でも……なんでこんなにカラフルなの?」
「さぁ」

なんにせよ此処を拠点に動けば、探索にせよ逃げるにせよ都合がいい。
二人は各部屋を周り、情報を集めながら幽香を探す事にした。

※此処ではサイコロを振らずに選択肢から自由にお選びください。







勢いよく振り下ろされる幽香の腕。
それをお互いに逆方向にかわし、エリーとくるみは幽香を斬り付ける。
だが硬い角質化した肌は、斬撃を全く通さない。
狙うなら変化こそしているものの角質化していない体の前面か、頬で角質化の止まっている顔しかないのだが
体は前屈みな体制のせいで狙えず、顔を狙うのはどうしても躊躇ってしまう。
しかし幽香は二人の迷いなど気にする事なく、次々と攻撃を仕掛けて来る。

「グギュアアアアアアアア!!」
「……うぅ…どうしたら…」
「兎に角まずは動きを止めましょ」

そう言ってくるみは妖力を自分の周りで具現化し始めた。
やがて出来上がったのは小型の爆弾、コロコロと転がり幽香の足下にばら撒かれる。

「だ、大丈夫なの!?」
「ちょっと痛いかもしれないけど、大怪我はしない筈………え?」
「………あ」

ところがなんと幽香は、転がって来た爆弾を丸呑みにしてしまった。
直後に聞こえて来る曇った爆発音、次いで幽香の口から黒煙が立ち昇る。
そして暫くふらふらと歩き続けると、幽香はその場に倒れてしまった。

「……………あの、幽香ちゃん?」
「………まずかったかなぁ…」
「……爆弾だから、そりゃあ…」
「エリー、味の事じゃないわよ?」
「えっ?」

すると幽香はゆっくりと立ち上がる。
気付いて慌てて駆け寄る二人。

「幽香ちゃん大丈夫!?」
「……ナントカ……ソレヨリ、ドウシテ逃ゲナカッタノ?」
「言ったじゃない! 私達、幽香ちゃんを助けに来たって」
「苦しむ幽香ちゃんを置いて逃げるなんて出来ないわ」
「だから一緒に帰りましょう、夢幻館へ」

エリーはそう言って幽香に手を伸ばす。
しかし幽香は首を左右に振ると、二人に背を向けてしまう。

「どうして…? 私達、幽香ちゃんがどんな姿になっても受け入れるつもりよ?」
「それに此処にいたら、また番人に使われちゃうのよ? それなのに…」
「違ウ! コレハ私ガ望ンデシタ事、誰ノ命令デモナイワ。………ソレニ……私ハ、モウ此処デシカ生キラレナイ……」
「そんな!」
「どういう事……?」
「私ガ正気ヲ保ッテイラレルノハ姫様ト鈴仙ノ能力ノオカゲ、外ニ出タラマタ暴レテシマウワ…」
「だったら私達がまた止めてあげる………だから……」
「…………ソコマデシテ一緒ニ暮ラシテモ、ナンノ意味モナイノヨ……」

そこまで言うと背中に四枚の翼を生やし、飛び立とうとする幽香。
必死に呼び止める二人だったが、幽香は二人の声を無視して飛び去ってしまった。

「……幽香ちゃん………」
「エリー、私達はこれからどうしたら……」
「………嘘よ」
「エリー……」
「幽香ちゃん、姫がどうとか言ってたわよね。きっとその姫が幽香ちゃんを利用する為に、こんな事をしてるのよ!」
「…………」
「その姫を倒せば幽香ちゃんも元通りになるわ! 行きましょ、換気扇が止まって入れるようになった通路があった筈よ」
「…………」

エリーは換気口のあった場所まで、駆け足で進んで行く。
だがエリーの後を追う、くるみの表情は暗い。
幽香が暴走した時の妖力の乱れは、確かに幽香自身の中から起きたものだった。
外から何者かが妖力を流し込んでる様子もあったが、それは幽香が暴走した後の話。
エリーの言う通り何者かの影響だとするには、少し状況がおかしいのだ。

「何してるの、くるみ」
「あ、ごめん」

だがそれを言ってしまえば、エリーが壊れてしまう気がしてとても言えない。
くるみは心の中に一抹の不安を残したまま、エリーと共に換気口の中へと入っていった。

※『花符』を取得







「…ッ!!」

振り下ろされた鎌を、エリーを引っ張ってかわすくるみ。
エリーは先程の戦闘で衰弱している為、かわしきれないと判断しての行動だ。
だがこちらの事情などお構いなしに、パルスィは攻撃を続けて来る。

「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる…」

どうやらパルスィは完全に怒りに呑まれてしまっているようだ。
今のパルスィと戦うのは危険だし、何よりエリーを掴んだままでは攻撃出来ない。
くるみは戦う利点がないと察すると、エリーを連れて一目散に逃げ出した。

「!! 待て! 殺す! 殺してやる!」

慌てて逃げるくるみと、鎌を振り回して追うパルスィ。
二人の距離は近付きも離れもせず、一定を保ったまま換気口のあった場所に近付いて行く。
そこでくるみは、ある事を疑問に思う。
そもそも姿が変わるまで目がなかった筈のパルスィが、どうやってこちらの位置を確認していたのだろうか。

「…………」

くるみの脳裏に、ある一つの可能性がよぎった。
外せば死、当たれば換気口に潜り込む時間が出来る。
決して分のいい賭けとは言えないが、このまま逃げ回っていても捕まるのがオチ。
ならいっそ逃げ切れる可能性に賭けてみるのもいいのではないか。
そう考え、くるみはパルスィの蜘蛛の目に弾幕を打ち込んだ。

「うぐっ………そんなもので私を止められるとでも思ったの!?」

弾幕によって目は潰されたが元々盲目の身、パルスィは構わずくるみを追い続ける。

「待てええぇぇ! 絶対に殺してやる!」

そのまま走り続けるパルスィを、くるみは棚の影から見送った。
パルスィが追いかけていったのは、くるみの羽を蝙蝠に変えたもの。
盲目の妖怪なら音や気配に反応するのではと考え、羽搏く音のする羽を切り離したのだ。
あの様子では暫くは追って来ないだろうと、エリーを掴んで換気口に入ろうとするくるみ。
ところがどうもエリーの様子がおかしい。何故か先程からぴくりとも動かない。
気になって、くるみはエリーを静かに起こそうとする。
すると、エリーの顔に一匹の蜘蛛がいる事に気が付いた。

「………ッ!!」

咄嗟にくるみは小蜘蛛を払い除ける。
だが次から次へと小蜘蛛は現れ、エリーの体を這い回り出す。
おかしい。どうしてこんなに。
疑問を持ち始めたくるみは、蜘蛛が何処から来ているのか気配を探ってみた。

「……………ヒィッ!」

途端にくるみはエリーを放り投げてしまう。
その瞬間、エリーの穴という穴から無数の小蜘蛛が這い出して来た。
目から、鼻から、耳から、口から、大量に現れた小蜘蛛によってエリーの体は骨と皮だけになる。
そして小蜘蛛達は真っ直ぐと、くるみの方へにじり寄って来た。

「…あああ……い、嫌ああああぁぁぁぁぁあぁあぁぁあぁぁぁぁ!!」

髪を掻き乱し目を見開いて、大声で喚き出すくるみ。
その声に反応して、くるみの背後からパルスィが迫って来ていた。
しかし今のくるみは完全に錯乱状態に陥っており、パルスィの気配に気付かない。
やがてくるみのすぐ後ろまで近付くと、パルスィは鎌でくるみの首を跳ね飛ばした。

「……やったわ、これでヤマメも戻って来てくれる………ッ!! そっちにいるのね! 今行くわ、待っててヤマメ!」







尾を振り回し、早苗はエリーを狙って次々と攻撃を仕掛けて来る。
だが時にかわし時に鎌で受け止め、エリーは迫りくる攻撃を防いでいた。

「何回やったって無駄よ、そんな攻撃じゃ私は傷つけられない」
「ああぁぁ……」

頭を抱え小刻みに震える早苗。
すると突然、早苗は部屋中を這い回り出した。

「………面倒な事を…」

蛇腹で動き回る早苗は音を立てず気配もない為、何処から襲って来るのか予測出来ない。
必死に目で追っても意外と素早いので、完全に捕捉するには無理があった。
攻撃が来るまで反応出来ないのか、そう考えていたエリーの頭にある作戦が浮かんで来る。

「くるみ、さっきこいつの気配は微弱だって言ったわよね?」
「ええ、ましてや動き回ってたら追うのは無理よ」
「………あいつが攻撃して来る一瞬だけ、どっちから来るかだけでも分からない?」
「…………やってみる」

そう言うと、くるみはエリーと背中を合わせ目を閉じた。
周囲をぐるぐると動き回る気配が、途切れ途切れに感じる。
そして一瞬強い気配が放たれ、こちら目掛けて振りかぶられた。

「来る! 右よ!」
「分かったわ!」

エリーは声に応じ、右に勢いよく鎌を振り下ろす。
ところが早苗の尾はエリーの左から襲いかかり、二人を薙ぎ払った。
そのまま壁のロッカーに叩きつけられる二人。
そこへ早苗の尾からカマイタチが飛ばされ、二人に追い打ちをかけた。

「きゃあああああ! く、くるみ! 右じゃなかったの!?」
「……うぅ…失敗したわ。私から見て右は、エリーから見て左よ…」

切り傷だらけになり、ぐったりとするエリーとくるみ。
くるみは打ち所が悪かったのか、エリー以上にダメージを負っていて暫く動けそうにない。
こんな状態で次にカマイタチを飛ばされたら危ない、そう思ったエリーは咄嗟に目を閉じた。

「……………」

すると早苗は意識がないと思ったのか、徐々に近付いて来る。
その隙をエリーは見逃さなかった。

「………隙ありっ!」
「…ッ!! ぎゃああああ!」

エリーは床に投げ出された鎌に妖力を送り、勢いよく早苗目掛けて飛ばした。
不意打ちは見事に決まり、早苗の体を斬り付ける。
すると突然、早苗は頭を抱え苦しみ出した。

「……あ、頭が……痛い……」
「えっ?」

エリーが斬り付けたのは胴体であり頭ではない。頭が痛いというのは少しおかしい。
ところが様子を窺う二人の目の前で、早苗の体が変化し始めた。
歯は牙のように尖り爪は鋭く伸び、攻撃的な姿になっていく。

「あああああぁぁぁぁ! やめて、苦しい! だ、誰か助…け……」

しかしどうやら早苗自身の意志とは無関係に変化しているらしく、早苗はもがき苦しんでいる。
やがて全身の鱗が鋭く尖っていくと、早苗の体中から血が流れ出した。
そして最後に髪の中から大きな二本の角が現れると変化は終わる。

「……はぁ……はぁ……」

だが早苗自身の消耗は大きかったようで、荒い呼吸を繰り返しその場に手をついた。
ところが二人の気配に反応したのか、手をついたまま血に染まった顔をこちらに向ける。
その目は真っ赤に充血しており、先程までとは別人のように殺気が満ちていた。

「……な、何よ…」
「………ズルい」
「…は?」
「ズルいですよ……人の私がこんな姿になっているのに……妖怪なのに人の形をした貴方が…妬ましい…」
「……何を言って…」
「私も人に戻って何もかもやり直したい。もう一度、もう一度あの頃に戻りたい! 神社で暮らしていたあの頃に!
 その為には人の形が必要なんです! 貴方のその脚が! その皮が! だから………よこせえぇぇ!!」

殺気を放ち一直線に突っ込んで来る早苗。
エリーはそれを跳んでかわしたが、まだくるみが回復しきってない事を思い出し振り返る。
しかしくるみは向かって来る早苗を間一髪のところでかわすと、エリーの許へと飛んで来た。
ほっと一安心するエリー、だが通り越していった早苗の姿を見て驚愕する。
なんと血が怪しく光ったと思うと、完全に姿が消えてしまったのだ。

「くるみ!」
「……………ダメ! 全く気配がしないわ!」

音も立てず気配も発せず、挙句姿さえ見えない妖怪。
最早いるかどうかも分からないような相手に二人は息を呑む。
だが時折壁や天井に刻み込まれる斬撃の痕が、部屋の中にいる脅威の存在を知らしめていた。

「……このままじゃ…殺される!」

※サイコロを四回振り、出た数くるみのMGを減らす。







エリーとくるみは赤いパトランプの光る換気口を進んで行く。
やがて換気口が何かの部屋へと繋がっている部分まで辿り着いた。
辺りを警戒しながら蓋を開け、部屋の中に入る二人。
するとそこには、まるで事務室のような場所が広がっていた。
部屋の中には机が並び、様々な書類が置かれている。
天井では切れかかっているのか蛍光灯が点滅しており、部屋の中は薄暗い。

「幽香ちゃんの診察記録とかない?」
「探してみるわ」

今は兎に角、幽香に関する情報がほしい。
事務室ならカルテか何かある筈だ。
そう考えエリーとくるみは、それぞれ書類の山を調べ始める。

「………ないわね」

しかしお目当ての資料は見つからない。
数十分ほど探し続けたが、出て来るのは薬品調合の資料や古いカルテばかり。
ここ最近のカルテは何故か何処にもないのだ。

「……おかしいわ。古いカルテがあるのに、新しいカルテが見つからないなんて」
「…ねぇ……エリー……」

そこへ、くるみが一冊のノートを手にやって来る。
だが何故か顔色が悪く気分が優れないようだ。

「大丈夫? 休んでたら?」
「……この…部屋……おかし…い……うっ!」
「くるみ!!」

くるみは突然口を押さえ、その場に手をついて倒れてしまう。
咄嗟に駆け寄りくるみを抱きかかえるエリー。

「何!? 部屋がどうしたの!?」
「……………」
「しっかりして、くるみ!」

くるみは返事を返さず、ぐったりとしている。
どう考えても様子がおかしい。早く何か手を打たなければ。
必死に考え込むエリー。その時、今まで気づかなかったある事に気付く。

「………何か…いる?」

部屋の隅は暗くて見えないとはいえ、誰かが隠れているような感じはしない。
そもそも部屋の中に気配は感じられない。なら今、一瞬何かがいたような気がしたのは何だったのか。
謎の存在の脅威に焦るエリー。すると頭の中に一つの考えが浮かぶ。

「……感じるんじゃない………考えるのよ、エリー」

気配は感じられない、だが確かに何かいる。
この確かな感覚は何かがいる気配ではなく何かがいない筈がない違和感。
冷静に考えれば気付ける筈。エリーは必死に周りを確め始める。
点滅する蛍光灯。
山積みの資料。
並べられた机。
伸びる椅子の影。

「………ッ!」

その瞬間もの凄い勢いでエリーの鎌が飛び、椅子の上を通過しようとして何かにぶつかり落ちる。
同時に椅子の上に左腕を押さえた女性が姿を現した。
女性は黒い帽子を深く被り白い服にネクタイをしており、その腕は青い鱗に覆い尽くされている。

「驚いたわ。まさか電磁波を受け続けた状態から私を見つけ出すなんて」
「感覚を狂わせる能力でも持っているの? でもやるなら完璧にやるべきね、影が残ってたわ。
 くるみがおかしかったのも、その能力のせいね。吸血鬼は感覚が鋭いから辛かったでしょうに……。
 さて、貴方は何者? こんな小細工するぐらいだから味方じゃないのは分かってるけど」
「私は宇佐見 蓮子、妖怪よ。永遠亭を荒らす者は私達が見逃さない、覚悟しなさい!」

そう言って蓮子は右腕を帯電させながら襲いかかって来た。

※サイコロを一回振り、出た数くるみのMGを減らす。







「行っけええぇぇ!」

吊るされた鎖に巻き付くさとり目掛けて、くるみの弾幕が炸裂する。
だがさとりは宣言通り、弾幕が飛んで来る前に別の鎖に渡ってかわす。
まさにくるみの心を読み、被弾位置を先に知っているからこそ出来るかわし方だ。

「ようやく分かってくれたみたいね。私を撃ち落とす事は出来ないって」
「!! そんな筈ないでしょ!」
「心にも思ってない事を喋るのね。本当は心の中は不安と動揺で満たされているというのに。
 諦めなさい、貴方に勝ち目はないわ。私には隠し事は一切出来ないのだから」
「ぐっ…!」

悔しいがさとりの言う通り、くるみにも自分の心が読まれている事が薄々分かる。
だからこそ虚勢を張り、絶望しないよう自身を奮い立たせているのだ。

「そんな強がり、いつまでも続くものじゃない。本当は分かっているでしょう?」
「五月蠅い!」

必死に弾幕を張って、さとりの言葉を聞かないようにするくるみ。
そこへエリーの鎌がくるくる回って通り過ぎ、さとりを狙って飛んで行く。
くるみが驚き振り返ると、そこには回復したエリーが立っていた。

「無意識のつもり? 軌道が完全に頭に浮かんで………違う、貴方の狙いは私じゃなくて……」

そう言うと慌てて鎖から離れようとするさとり。
すると鎌は鎖の一つに絡まり、放電し始めた。

「ぎゃあああああああああああああああ!!」

巻き付いていた触手を外すのに手間取っていたさとりは、鎖から流れた電気で感電する。
やがて香ばしい匂いを辺りに振り撒くと、さとりは水中に落ち沈んで行った。

「軌道が読めても、かわしきれなきゃ意味無いものねぇ」
「……この階層にはあいつがいただけみたいね、上に行きましょ」

その後、二人は手掛かりを求めて上の階層を探し続ける。
しかしそれらしき物は何も見つけられなかった。

「幽香ちゃんがいなくなったのが夏頃、少しばかり時間が経ち過ぎたみたいね」
「此処で何かあったのは分かるのに………幽香ちゃん…」

幽香の身を案じ不安になる二人。
改めて一刻も早く幽香を助け出さなくては決意を固めると、二人は換気口の中へと入っていった。

※『水符』を取得







鎌を投げ飛ばし、鈴仙とミスチーを狙うエリー。
だがこの視界では、とても当てる事なんて出来はしない。

「こっちだよ~」
「………くっ!」

暗闇の中に鈴仙の挑発だけが響き渡る。
ところが次の瞬間、

「え? ちょっとなにするの!?」
「チュインチュイーン!!」
「この! 捕まえたわ!」
「ヂュイーン!!」
「キャーミスチーがー!」

突然鈴仙達の動きが止まり騒ぎ出した。
鈴仙の気配がする場所からは、一緒にくるみの気配もする。

「くるみ!? 何をしてるの!?」
「エリー、私のいる場所を狙って! 私の力じゃ倒せないの!」

どうやらくるみは、エリーの見えない所で戦っているようだ。
確かにくるみの言う通り、今鎌を飛ばせばミスチーに当てる事が出来る。
だが正確な場所が分かってる訳ではないので、下手をすればくるみに当たるかもしれない。

「早くして! もう持たないわ!」

しかしこのまま手を拱いていても、かえってくるみが危険だ。
エリーは覚悟を決め、思いっきり鎌を投げる。すると、

「ヂュイーン!!」

何かに鎌が突き刺さる音と同時にミスチーの鳴き声が聞こえて来た。

「だ、だいじょぶミスチー!」
「ヂュイーン!!」
「え? ちょっと、どこいくのー!? あ~れ~……」

そのまま去っていく鈴仙とミスチーの気配。
やがて完全に気配が遠くに消えると、暗闇も消え元通りの景色が広がっていった。
だがエリーは景色の中に、肩から血を流したくるみの姿を見つける。

「大丈夫!? まさか鎌が…」
「いいえ、少し突かれただけよ。それより手掛かりを探しましょう」

そう言ってくるみは、エリーを部屋に入るよう促した。
それから暫くの間、近くの部屋などを調べる二人。
すると、とある部屋でエリーは手掛かりになりそうな物を見つけ出した。

「……ちょっと、くるみ」
「…………何それ?」
「日記帳みたい。幽香ちゃんの事、何か書いてあるかも」

そう言ってエリーは日記帳をパラパラと捲り出す。
そしてあるページで止めると、内容に目を通し始めた。

『○月×日
 今日、井戸から妖怪が入って来たという報告を受けた。
 だから換気口には鉄格子を付けておいた方がいいと言ったのに。
 これもDEN-06が換気口に頻繁に入り込むせいだ。
 あいつ私の事嫌いなんじゃないかってくらい、よく私といる時暴れる気がする。
 仕方ないので井戸にセンサーをつけて対応する事にした。
 これで一先ず安心出来るだろう。

 ○月△日
 井戸から入って来る妖怪が後を絶たないので、換気口にパトランプを付けてみた。
 これで侵入者が何処を移動中か一目瞭然だ。我ながらいい仕事したと思う。
 ついでに換気口から行ける場所に警備担当を決める事にした。
 どうせ合成妖怪達は一日中のほほんとしているのだ。
 こんな時ぐらい、お師匠様が与えた力を活用してもらわなくてば。

 追記
 今日うっかり本人にDEN-01と言いかけてしまった。
 これは私とお師匠様しか知らない合成妖怪の仮称。
 日記には悪口も書いているので、見られてもバレない為の最終防衛ラインにしている。
 幸い、すぐ言い直したので気付かなかったようだが危ないところだった。
 なんか頭がくらくらしてきたので、今日はもう薬打って寝る事にする』

「どうやら私達が忍び込んでた事は、筒抜けだったみたいよ」
「それですぐ襲って来たのね」

その後も二人は日記帳を読み進める。
しかし何処までいっても、幽香の幽の字も出て来なかった。

「……仕方ないわ。もうこの辺りには何もないし、連中の戦力が少し分かっただけでも収獲よ」
「どうする? 換気口は見張られてるんでしょ?」
「でも向こうから攻めて来ないところを見ると、中は安全と考えてもいいんじゃない?」
「………確かに確実に一人づつ相手に出来るなら、下手に囲まれるよりはマシよね」
「じゃあ戻りましょ」

部屋を後にし換気口の方へ戻っていく二人。
その前に見覚えのある妖怪が姿を現した。

「ふっか~つ!」
「貴方さっきの…」

それは先程襲って来た鈴仙だった。

「さっきはしてやられたけど、ミスチーのかたきはわたしがとるよ! もちろんミスチーは、げんきだけどね!」
「今度は一人でいいの?」
「へへ~ん、わたしのなかまはミスチーだけじゃないも~ん」

そう言って鈴仙は指を天井に向け、声を張り上げる。

「カモ~ン、うっつほー!」

※サイコロを二回振り、出た数くるみのMGを減らす。







アリスはグリモワールをペラペラ捲り、あるページで止め何かを唱え始める。

「みのむしぶらりんしゃん美味そにみえる、なんぼ美味そでも喰ろてはならぬ。
 喰ろたら一生生き地獄。召術『ヘルズバグ・マンディブル』!!」

その言葉に反応するかのように、魔法陣は一ヶ所に集まり大きくなる。そして、

「!!」

中から巨大な蟲の大顎が飛び出し、二人に喰らい付こうとして来た。
咄嗟に転がりかわすエリーと、空を飛んでかわしアリスの方へ向かうくるみ。
アリスはくるみに狙いを定めると、光の弾を放った。

「くっ!」

放たれた弾幕は弧を描き、くるみを追って軌道を変える。
一気に加速し弧の内側に入ってかわしてみるも、光の弾は更に曲がり追跡の手を緩めない。
止むを得ず壁にぶつけ弾幕を消すべく、壁際に移動するくるみ。
その隙にアリスはグリモワールを捲り新たな攻撃の準備をし始めた。

「金と愛情秤にかけりゃ、君の心もゆらゆらチン。召術『ジャッジメント・チェーン』!!」

次いで魔法陣から出て来たのは大量の鎖、エリーとくるみを狙い何処までも伸びる。
弾幕を消す為、壁際にいたくるみは同じ要領で鎖を壁にぶつけて難を逃れたが
何もない部屋の中央にいたエリーはそうもいかない。

「しまっ………うっ……ああっ!」

四肢と胴体を鎖に絡み取られ、徐々に魔法陣の中に引き寄せられるエリー。
魔法陣の中には不気味な光が灯り、見慣れない景色が広がっている。
恐らく召喚された怪物の住んでいる世界なのだろう。
このままではエリーは異世界に引き摺り込まれてしまう。
だがアリスもこの隙にと言わんばかりに、何やら長い呪文を唱え始めている。

「……アリスを倒せば鎖も消える筈、それまで待っててエリー!」

くるみはアリスを倒す事を優先し、勢いよく弾幕を放った。
突然飛んで来た弾幕に、慌てて詠唱を止め弾幕で打ち消すアリス。
だが対処するのが少しばかり遅かった。

「………えっ? あきゅぅ!!」

煙の中から現れたくるみの拳が、アリスの頬を捉える。
そして怯んだアリスの頭を掴むと、思いっきり壁に叩きつけた。
そのままズルズルと滑り落ち、床に倒れるアリス。
同時にエリーを捕えていた鎖も、魔法陣共々消滅した。

「やったのね、くるみ」
「ええ、でも……どうする?」

くるみは乱れた髪を梳かすと、気を失っているアリスを指差しエリーに問う。

「このまま置いていったら凍死するわ、せめて外には出してあげましょう」

その言葉にくるみは、やれやれと肩をすくめて扉を開けた。
エリーはアリスを背負い手術室に連れ出す。
そして二人はアリスをその場に残して、換気口の中へと入っていった。

※『凍符』を取得







「あら? 貴方達、一体何処から入って来たの? ………そう、それは気の毒に。此処は博麗大結界の中の亜空間よ。
 ……帰り道なんて無いわよ? 此処に一度入ったら、もう二度と出られない。ご愁傷様ね。
 ………私? 私はいいの。ほら、私を殺しに来る輩がいるでしょ? 彼女達の相手をするのが、今の私の楽しみなの。
 貴方達も早く諦めて、此処での生活を楽しんだらいいわ」






10

勢いよく振り下ろされる幽香の腕。
それをお互いに逆方向にかわし、エリーとくるみは幽香を斬り付ける。
だが硬い角質化した肌は、斬撃を全く通さない。
狙うなら変化こそしているものの角質化していない体の前面か、頬で角質化の止まっている顔しかないのだが
体は前屈みな体制のせいで狙えず、顔を狙うのはどうしても躊躇ってしまう。
しかし幽香は二人の迷いなど気にする事なく、次々と攻撃を仕掛けて来る。

「グギュアアアアアアアア!!」
「……うぅ…どうしたら…」
「何か、何か突破口がある筈よ……」

くるみは真っ赤な目で足下を睨み、地面から幽香の腹目掛けて弾幕を放つ。
だが幽香は全く怯まない。どうやら弾幕の威力では殆どダメージを与えられないようだ。

「………ダメ、やっぱり鎌か爪じゃないと…」
「でもあれじゃあ……」

攻撃が通らず困り果てる二人。
すると幽香は再び熱線を放とうと、口に妖力を蓄え始めた。

「ま、まずいわ。あれに当たったら……」

熱線に巻き込まれれば即死は免れない。
急いで止めようと、エリーは幽香の許へ走り出す。
そして幽香のすぐ傍まで来ると、

「幽香ちゃん、ごめん!」
「グガッ!」

思いっきり顎を突き上げるように殴った。
そのまま上を向いた幽香は、熱線を天井に放つ。
なんとか熱線を防ぐ事に成功したエリー。
だが幽香は拳を放った直後のエリーを斬り付けて来た。

「うぐああっ!」

ギリギリで身を反らし、致命傷は避けたエリー。
しかし完全にかわしきれた訳ではなく、三本の爪痕がエリーの体を赤く染める。

「……あああ……痛い、痛いよぉくるみ…」
「エリー!」

慌てて駆け寄ろうとするくるみだったが、一足早く幽香が倒れるエリーの上に姿を現す。
そして止めを刺そうと、大きく腕を振り上げた。

「…ぁぁ……嫌……待って……」
「やめてえええぇぇぇ!!」

※サイコロを二回振り、出た数エリーのMGを減らす。






11

「ああああああああああああああああああ!!」

錯乱し滅茶苦茶に暴れるくるみ。
一方のパルスィは冷静に結晶を使い、攻撃を防いでいた。
更に隙あらば結晶を飛ばし、攻撃に転じて来る。
だがくるみは飛んで来る結晶をかわすと、再び斬撃を繰り出していた。

「……はぁ……はぁ……だったら……」

やがて若干理性を取り戻したのか、距離を取るくるみ。
するとくるみの手に妖力が集まっていく。
妖力は次第に形を持ち始め、暫くするとオレンジのハンドパペットを作り出した。
人形は大きく口を開くと、中に大量の氷弾を作り出す。
そしてその口をパルスィの方へ向けると、氷弾を一気に打ち出した。

「うっ……そんなものっ!」

パルスィは結晶を出し、氷弾を防ごうとする。
だが大量の弾幕を結晶だけで止めるのは無謀に近い。
防ぎきれなかった氷弾はパルスィの体に当たり、その部分を凍りつかせていった。

「あ、ああああ……そんな……」

やがてパルスィを守ろうと、大量の小蜘蛛が闇の中から姿を現す。
ところがそこは氷弾飛び交う戦場、現れた傍から小蜘蛛達は氷像へと姿を変える。
そのうちにパルスィも全身が凍りつき、身動き出来なくなってしまった。

「……………」

凍りついているとはいえ相手も妖怪、パルスィは時々カタカタと震え動き出そうとしている。
一方でくるみは限界に達したのか、そのまま気を失い床に落ちていった。

「くるみ!」

それをエリーは床にぶつかる直前で受け止める。
幸い外傷は殆どないが、精神的なダメージは大きい筈だ。
何処かで休ませようとエリーはくるみを抱きかかえて、その場を離れる事にした。
暫く歩くと元々入って来た換気口が見えて来る。
するとくるみは目を覚まし、エリーの腕から離れ起き上った。

「もう大丈夫なの?」
「……うん、ちょっと記憶が曖昧だけど…なんとか…」
「そう」

それを聞き、一安心するエリー。
やがて二人は蜘蛛が付いて来ていないか確認すると、換気口の中へと入っていった。

※『土符』を取得






12

雷雲が光り、先程より遥かに強力な電撃が雷雲から放たれる。
だがエリーは臆する事無く蓮子に向かって行った。

「貴方が雷を操るなら、私はこの部屋のあらゆる物を操るわ!」

そう言ってエリーが合図すると、机や椅子がエリーを守るように浮かび上がる。
それらは電撃を受け一度は崩れ落ちてもエリーが妖気を送り込むと、再び浮かび上がって盾となった。

「さっきの椅子もそうやって操ってた訳ね」

蓮子は何度も雷雲に電気を送り、二撃目三撃目を繰り出す。
だがそのどれもが、浮かび上がった盾によって防がれる。

「きりがないわ……」

そうしている間に、エリーは蓮子の目の前までやって来た。
大きく鎌を振り、蓮子に何度も攻撃を繰り返すエリー。
だが紙一重のところでかわされ続け、逆に爪で左肩を貫かれてしまった。

「うぐっ!」
「次の一撃で……貴方も終わりね」

勝利宣言を高らかにする蓮子。しかしエリーは、むしろ待ってましたと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべている。

「……やれるもんなら……やってみなさいよ…!」
「!! ……何……そ、そんなのはったりよ!」

蓮子は一瞬取り乱すも、エリーに突き刺した右腕を帯電させ始める。
そして電撃が放たれる瞬間、

「…がっ!?」

エリーは右手の鎌で蓮子の左肩を突き刺した。
しかし鱗に覆われた肩に斬撃は通らない。鎌は鱗に挟まって止まったに過ぎないのだ。
だがエリーにとっては鎌が蓮子の左肩に当たってさえいれば、どうでもいいのであった。

「がああああああああああああ!!」
「し、しま…ああああああああああああああ!!」

蓮子の放った電撃はエリーの体を伝い鎌に流れ、蓮子自身に戻って来る。
お互いの体をぐるぐると電気が流れる忍耐勝負。
暫し続いたその戦いは、蓮子が手を引き抜き床に倒れて気絶した事で決着がついた。

「……これで…くるみを連れて…換気口に逃げれば…」

勝利したとはいえ、今の戦いで受けたダメージは大きい。
もし騒ぎを聞きつけ他の住人までやって来たら、今度こそ一巻の終わりだろう。
エリーはそう考え、ひとまず安全な所に隠れようとした。
ところがその時、右腕に異様な感覚が走る。

「えっ…………ヒィッ!!」

その感覚は、まるで腕中を蟲が這いまわるような感覚。
思わずエリーは腕を振り回した。
ところが感覚はなくなるどころか、体中に広がっていく。

「嫌、嫌ああああああぁぁぁあぁぁああぁぁ!!」
「どうしたのエリー!」

そこへ慌てて駆け付けたのはくるみ。蓮子を倒したおかげで、電磁波も治まり完全に回復したようだ。

「取って! 蟲が! 蟲があああぁぁ!」
「落ち着いて! 蟲なんて何処にもいないわ!」

くるみの言葉にハッとなるエリー。
もしや蓮子の言っていた『終わり』とは、この事なのではないだろうか。
そして今、蓮子が倒れているにも関わらず感覚は元に戻らない。
それ即ち蓮子をどうにかしたところで、もうこの感覚の異常は治らないという事だ。

「嫌あああアアあああああアあああああアアアアアああああああ!!」
「エリー! しっかりしてエリー!」

それから、くるみはエリーを連れて必死に永遠亭を脱出した。
しかしエリーの状態は悪くなる一方で、奇声を発したり暴れたりするようになっていく。
そしてついに脱出してから四日目に、くるみが寝ているエリーを起こしに行くと
エリーは全身を掻き毟り血塗れの状態で死んでいた。







  • 分割が多くて読むのが大変な人へ
    fuku7583.txtあたりに3分割程でまとまった原文があります -- 名無しさん (2010-08-25 23:13:59)
  • 話が分岐していて話の内容だけじゃなく、次の展開がどうなっているのかなどを想像したり、サイコロのでる結果や、自分が選んだ道によって二人がどうなるのかが変わったりするのは、よんでてすごく楽しかったです。 -- 名無しさん (2010-09-06 23:06:54)
  • すげえwww
    けどすぐ死んだw -- 名無しさん (2010-12-27 22:41:07)
  • 9で喋ってるのは霊夢か? -- 名無しさん (2011-06-18 00:48:28)
  • よくもまあこんな読みにくくまとめたもんだ・・・ -- 名無しさん (2012-10-02 22:24:13)
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