「私が死んだらこの世界は終わるのかな?」
そう尋ねると彼女はいつものようにそっけなく
「さあね」
と答えた。
「アンタの世界は終わるんじゃないの?私の世界はおわらないけど・・・・・・」
そう言って触れる彼女の唇は、暖かくて少し乾いていた。
私はその唇に誘われるままに彼女の体に手をのばす。
シーツを頭からかぶってしまえば、そこは白いシェルターのようだった。
私は私の唇で、甘い吐息を漏らす彼女の唇を塞ぐ。
まるでその息をすべて止めてしまおうとでもするように。
生命を紡ぐ事をやめさせようとするように。
やかて息苦しさに彼女が喘いで、私の体を離そうとするまでそれは続く。
何時の間にかまたその肌はしっとりと濡れ始めた。
私たちはそのシーツの海で溺れた子供のようにお互いの体にしがみ付く。
そして、再び私たちは深いなにかを感じ取るのだ。

 白い白い私たちの世界。
 小さな小さな私の世界。
 薄い布キレ一枚で守られた、かくも頼りなき避難所で、抱き合いながら私たちは待ち続ける。

この儚くも脆い世界が終わりを告げる瞬間を・・・・・・。

『END OF THE WORLD』





霧雨魔理沙は時間通りに目を開いた。

壁にかけられた時計が示している時間はきっときっかり六時。
ほんの数カ月前まではまだ薄暗かったこの時間。
それも最近はすっかり明るくなり、目を開く頃には部屋の中は白い光で満たされるようになっていた。
けど彼女が目を開いたのはそのせいではない。
昨夜寝ついたのがどんなに遅くても。
或いは早々に床に入ったとしても、魔理沙はきっちり同じ時間に目を開いた。
目覚し時計のベルの音を聞くこともなく。
どこか遠くで鳴くすずめの声。
いつもと変わらない朝。

魔理沙はその時が来るのをじっと待った。それまではどんなことがあってもここを動いてはならない。
ベッドの中息を殺して待つことしばし、ゆっくりと足音が近づき、ドアがノックされる。
「魔理沙、朝よ。起きなさい」
そして一日が始まる。
いつもと同じ一日が・・・・・・。
「おはよう、アリス」
魔理沙は身を起こしながら、カーテンを開けるアリスに、にっこりとほほえみかけた。
今すぐにこの日常が消えてなくなればいい。
部屋を出ていくアリスの後を見つめながら、浮かべた表情とは裏腹に心の中でつぶやいた。





「あら、霊夢、今日は早いじゃない」
霊夢の目の前には何故か台所を漁っている紫がいた。いつもより早く起きてきた霊夢を見て驚いたように声をあげた。
「紅魔館で用事があるのよ」
そうぶっきらぼうに答えながら、朝食を急いで食べた。
「霊夢たら、そんなに慌てて食べて・・・・・・」
むせながら、無理矢理牛乳でパンを詰め込み流し込もうとする霊夢の背中を、笑いながら紫はたたいてやった。
慌てないでと声を掛けながら、コップに入った水を差しだそうとしたとき、外から声がした。
「お迎えがきたみたいね」
そういって窓越しに、外を伺った紫はくすりと笑った。
「いってくるわ!」
そう言った霊夢を笑顔で見送った。







「魔理沙」
親友の声で魔理沙は我に返ったかのように顔をあげた。
「パチュリー?」
「具合わるそう。どうする?」
その言葉に魔理沙は苦笑した。
どうしてわかってしまうんだろう。
パチュリーは普段は鈍いくせに、こういうところだけは何故か時々やたらと鋭い。
「今から帰ればゆっくり寝られるし・・・・・・」
「ありがとう、パチュリー」
魔理沙は親友に向かって礼を述べたが、申し出には首を振った。
「大丈夫。それほどじゃないし、昼は霊夢と一緒に食べる約束してるから」
自分が一日でも行くのをやめたら霊夢は心配してしまう。
「別に病気ってわけじゃないしね」
そう言った魔理沙をパチュリーは心配そうに見つめた。
(病気じゃないから心配なのよ)
病気なら薬や医者で治せる。
だけど、この親友の病巣はまったく別の場所にあるのだ。
「あのね、魔理沙・・・・・・」
パチュリーは魔理沙が苦しむ理由を知っている。
けれど救うことができない。
おそらく、もし救えるとするなら・・・・・・。
パチュリーの脳裏に一人の姿が浮かぶ。
(お願い・・・・・・)
パチュリーは少しだけ胸に痛みを覚えながら心の中で呟いた。
「私はいつでも魔理沙のそばにいるから・・・・・・」
胸が痛んでも。
自分の恋が叶わなくても。
「ずっとそばにいるからね」
綺麗な綺麗な、そして大切な親友。
この友情はきっと恋より大事。
私は魔理沙が可哀相だなんて決して言わないわ。

胸の痛みをかくして、パチュリーは照れたように笑って見せた。







翌日は朝から雨だった。
雨の日は憂鬱になる。
それなのにいつもの時間に目が覚めてしまって、霊夢は起き上がって窓の外を見下ろした。
「え?」
そのときの私はどんな表情だったのだろうか。
「なんで・・・・・・?」
霊夢はパジャマのまま、急いで玄関の鍵を開けた。
「どうして・・・・・・」
「いつものクセで起きちゃって」
そこには傘もささずにずぶ濡れのままの魔理沙が立っていた。
「いつものって・・・・・・何やってんのよ!アンタ・・・・・・」
「会いたかったんだ・・・・・・」
霊夢は雫の伝う頬に触れた。
それは氷のように冷たかった。
「それにしたって傘ぐらい・・・・・・んっ」
霊夢の台詞を冷たい唇で塞ぎ遮る。
やがてそれを解放すると魔理沙は笑って言った。
「忘れてたよ」
触れた手は冷たくて、いつもは温かい唇さえ冷たくて・・・・・・。
どこかに生きている証が欲しくて・・・・・・。
「バカ・・・・・・」
自分が濡れるのも構わずに霊夢はその胸に縋るように顔を埋めた。
耳を済ましてその鼓動を聞く。

「濡れるよ・・・・・・」
「いい・・・・・・」
毎日会えるのに。
手を伸ばせば届くのに。
離れるのがどうしてこんなにも怖いのだろう・・・・・・。
「着替えておいで」
霊夢は顔を上げた。
「ここで待っているから」
そういって魔理沙はにっこりと微笑んだ。
「タオル・・・・・・持ってくる」
霊夢は頷いて家の中に戻った。
魔理沙に触れていた頬から、まるで涙のように冷たい雫が伝い落ちた。

「あれ~、霊夢・・・?」
霊夢はうつむいていた。
「最近調子でも悪いのか?」
伊吹 萃香がしたり顔で語るのを尻目に、霊夢は黙ってさっさと座り込む。
「しっかし、霊夢・・・・・・どこいってたんだ?ずぶ濡れだよ?」
確かに萃香の言うとおり、霊夢はずぶ濡れだった。
「忘れてた・・・・・・」
「え?」
霊夢は濡れた巫女服をハンガーにかけた。
「霊夢?」
「さすの・・・・・・忘れてた。傘」
霊夢はそっと首筋に触れた。
隠れて見えない場所に残された朱印・・・・・・。
あの後、霊夢は早朝の雨の河原で魔理沙に抱かれた。
窓の外ではまだ雨の音が響いている。
その向うに、まだ先ほどの自分たちが見えるような気がした。
霊夢は降りしきる水のカーテンの奥をぼんやりと眺めていた。


午後なると嘘のように雨はやんだ。
「じゃ、魔理沙の家にいこっか♪」
意気揚々とパチュリーは言う。
「え?」
「魔理沙がラズベリーパイ焼いてくれたのよね♪」
「なんでパチュリーがいるのよ?」
「それが、パチュリーのやつが昨日の会話を盗み聞きしてたみたいで」
「・・・・・・まぁ、いいけどさ」
「ありがとう魔理沙♪」
じゃれあいながら3人は顔を見合わせて笑った。
そのうち2人は恋人同士で。
そのうち2人は親友同士で。
そして3人の関係は、それでも変わらなくて。
ずっとずっと続いていけばいいのに。
霊夢は目の前で、自分をおいて魔理沙と掛け合いを続けている2人を見つめて思った。
そんな霊夢に気づいた恋人が、振り返って微笑む。
手を差し出され、霊夢は少し躊躇いながら隣に並んでその手を繋いだ。
太陽が傾いて、世界をオレンジ色に染め上げる。
幸せな幸せな、オレンジ色の世界。


「それじゃあ、私はもう先に帰ろうかな」
3人で魔理沙の家で魔理沙が焼いたパイでお茶を飲んで。
一しきりたわいのないお喋りで過ごしたあと、パチュリーは席を立った。
3人で過ごす時間は楽しい。
だがパチュリーもちゃんとわきまえていた。
「恋人」同士の仲に入っていってはいけない領域があると。
「また・・・・・・明日ね。魔理沙」
帰り際、玄関先で、そう言ってパチュリーは礼をしていった。
また明日・・・・・・。
霊夢は空を見上げた。
今朝はあんなに雨が降っていたというのに、今は嘘のように晴れている。
満天の星、星、星・・・・・・。
まるで絵に描いたような・・・・・・。
ゾクッと霊夢の背中に寒気のようなものが走る。
まるで、作りものの・・・・・・ような?
心の中の、目に見えない糸に何かが引っかかっている。
「なんだろ・・・・・・」
霊夢は釈然としない気持ちでもう一度空を見上げた。

「霊夢」
自分を呼ぶ恋人の声に、霊夢は我に返った。
玄関の扉を開けたまま魔理沙が霊夢を待っていた。
「霊夢は・・・・・・もう少しいいよね」
にっこりと笑う。
いつもの少ししたたかな微笑み。
ドキッ・・・。
今朝の情事を思いだし、霊夢の胸が大きく波打った。
「じゃあ、もう少しだけ・・・・・・」
魔理沙の腕が霊夢の体をぎゅっと抱きしめる。
感じても感じても、魔理沙が欲しい。
満たされても満たされても、もっと足りない。
切なくて切なくて・・・。
どこか足りない・・・心も身体も。
やりきれなさで気が狂いそうだった。
呼んで。呼んで。呼んで。
名前を・・・。自分を・・・。
そして離さないで・・・例えどんなことがあっても。
例えこの世が終わっても愛しているから。
「霊夢・・・」

それに答えるように魔理沙は微笑んで霊夢の名を呼んだ。
その直後。
糸が切れるように霊夢の身体が魔理沙の胸に崩れ落ちる。
「れい・・・・・・む?」
異変に気付き、息をつきながら魔理沙は恋人の名を呼んだ。
崩れ落ちた身体からの反応はない。
「霊夢、霊夢、霊夢・・・・・・」
魔理沙は恋人の願い通り名前を呼んでその身体を再び抱きしめた。
魂がぬけ落ちたようにぐったりとした身体を・・・・・・。

先ほどまであたたかった身体が急速に冷えていく。
唇から洩れていた吐息が止まる。
「霊夢・・・霊夢・・・嫌だ。もう・・・おいていかないでくれよ・・・」
その瞼は閉じたまま開く様子もない。

真夜中。十二時を告げる鐘がどこか遠くで鳴っていた。

「うわあああああああっ」
冷たい恋人の骸を抱いて、魔理沙は絶叫した・・・・・・。





「魔理沙!」
誰かに揺さぶられて、魔理沙は目を開いた。
「魔理沙、大丈夫?」
心配そうに覗き込んでる友人の顔を、魔理沙は横になったまましばらくぼんやりと見つめていた。
自分は何をしているのだろう。
何をしているんだろう。

そうだ・・・・・・。彼女を呼ばなくては・・・・・・。
「霊夢・・・・・・は?」
掠れた声で、魔理沙はそれだけ口にした。
一瞬だけ、泣き出しそうにパチュリーの顔が歪んだ。
だが、そのあと無理やりパチュリーは笑みを浮かべた。
「大丈夫だよ。廊下で待ってる。魔理沙がいきなり倒れたりしたからびっくりしたみたい。今は落ち着いているから呼ぼうか?」
パチュリーの言葉に魔理沙は頷いた。
「霊夢、魔理沙が目を覚ましたよ」
ドアが開いて、入ってきた恋人に魔理沙は安堵したように微笑んだ。
「魔理沙・・・・・・」
「大丈夫だよ・・・・・・霊夢」
ベットの傍らに立ち、心配そうに自分を見下ろす恋人の頬に魔理沙は手を伸ばして触れた。
「魔理沙・・・・・・」
温かいその感触に、魔理沙はほっと息をついた。
「よかった・・・・・・」
そんな二人を傍らで見つめながら、パチュリーは意を決したように口を開いた。
「魔理沙、まだ寝ていたほうがいいよ。いきなり倒れたんだから。魔理沙のことは心配しなくてもいいから・・・・・・」
まだ、けだるさを覚えていた魔理沙はパチュリーの言葉に頷いた。
ベットに身を埋め、再び瞼を閉じる。
手だけは恋人のそれを握り締めたまま・・・・・・。
「魔理沙・・・・・・」
やがてその吐息が規則正しい寝息に変わった。

「もう、手を離してもいいよ。魔理沙」
パチュリーの言葉に霊夢は首を振った。
「傍にいるって、約束したもの」
霊夢はそう言って、ベットの傍らにたったまま動かなかった。
「霊夢!!」
思わずパチュリーは声を荒げていた。
「なんでなの・・・・・・どうして・・・・・・」
「なんでって、それをアンタがいうの? パチュリー」
霊夢の言葉にパチュリーは絶句した。
「なんで・・・・・・」
霊夢の視線は魔理沙の顔を見つめたまま動かない。
薬が効いているのか、魔理沙が目を覚ます様子もなかった。
黙ったまま霊夢は魔理沙の寝顔を見下ろしていた。

「偽者なのに・・・・・・作り物なのに・・・・・・」
パチュリーは呟いてあとずさった。
霊夢はそんなパチュリーを不思議そうに振り返った。
「どうしたの? パチュリー」
霊夢はいぶかしむ様に首を傾げた。
「魔理沙を頼むっていったじゃない?傍にいるって約束したって言ったじゃない」
「やめて・・・・・・黙れよ!」
思わずパチュリーは叫んでいた。
「お前なんか、本物の霊夢じゃ・・・・・・」
「本物ってなに? 私は私よ」
霊夢の瞳が蒼白になったパチュリーをまっすぐに映す。
「アンタが言ったんだよ。魔理沙を・・・・・・見捨てないでって」
酷く、悲しそうに。そして寂しそうに。
「アンタが・・・・・・私に言ったんだよ。魔理沙を・・・・・・愛してって」
パチュリーは思わず悲鳴を上げるように叫んでいた。
「紫!」
ハウリングのような音をたててドアが開いた。
中から出てきたのは白衣を着た紫だった。

「やれやれ・・・・・・。本体の調整がまだ完了していないから、これで間に合わせようって言ったのは貴方でしょう。パチュリー?」
そう言って溜息をつくと、紫は霊夢の方へ向き直った。
「霊夢、向こうで話したいことがあるわ。少しだけなのでいいかしら?」
霊夢は身を竦めると、名残惜しそうに握っていた恋人の手を離した。
紫に肩を抱かれるようにして病室の入り口へ向かう。
すれ違いざま、霊夢はパチュリーに向かって言った。
「私は・・・・・・私よ。パチュリー」
パチュリーは顔をあげた。
「魔理沙の中のイメージでも、パチュリーの中のイメージでもない・・・・・・」
霊夢の瞳がパチュリーを見つめる。あのころと同じ、自分が、そして魔理沙が愛した強気な瞳。
「まだまだね・・・・・・・パチュリーは」
そう言って寂しげに笑う。
「だから・・・・・・私は・・・・・・」
パチュリーは口を覆った。
「霊夢・・・・・・。霊夢なの?」
霊夢はフッと寂しげに微笑み、紫の腕の中に崩れた。
「あ・・・・・・」
呆然とパチュリーはそれを見つめた。
「予備バッテリーではこれが限界でしょう。所詮作り物ね」
紫の台詞を否定するようにパチュリーは呟いた。
「でも、霊夢よ・・・・・・」
「パチュリー?」
パチュリーの頬を一筋の涙が零れ落ちた。
「でも霊夢だ。あれは霊夢よ。お姉霊夢なんだ・・・・・・」
パチュリーは半狂乱になって叫んだ。
「だって笑った。まだまだねって言った。私のこと責めてた・・・・・・。それでも偽者だなんて・・・・・・」
「そういう風にプログラムしてあるんですよ。パチュリー・・・・・・」
「プロ・・・・・・グラム・・・・・・」
涙に濡れた目でパチュリーは友人を見上げた。
作り物の魂に、与えられた心に刻まれたシナリオ・・・・・・。
パチュリーは壁に崩れ落ちるようにへたり込んだ。そして再び鳴咽した。

「ですが・・・・・・本物なのかもしれませんね。少なくてもこの世界の中だけでは・・・・・・」
紫の声が、静かな病室に響く。
フッと自嘲的な笑みを浮かべると紫はパチュリーの背を向け、霊夢の体を抱いてドアへと向かった。
再びキーンと耳が鳴るような音がして扉が開く。
そこへと踏み出す前に、背中を向けたまま紫は呟いた。
「私は魔理沙さんのことは、別に可哀想だとは思いません・・・・・・」
パチュリーは顔を上げなかった。
「ですが・・・・・・貴方は少し可哀想だと思います・・・・・・パチュリーさん」
そしてドアは静かに閉まった。
パチュリーと、眠ったままの魔理沙を置き去りにしたまま・・・・・・。

「可愛想・・・・・・だって・・・・・・言うの・・・・・・」
涙を流しながらパチュリーは喉の奥で嗤った。
「ヒドイ人・・・・・・」
その声は鳴咽と、さほど区別がつかなかった。







暗い部屋。
壁一面には地図が映し出されていた。
日本のどこからも忘れられた世界。幻想郷。
その一部が赤く反転していた。
部屋の中には無数の気配が蠢いている。
「データが足りないな・・・・・・」
その中の一つが呟いた。その声に反応するようにいくつかのパネルが開く。
「かといって、これ以上ラボの規模を広げるわけにもいかないだろう」
そのいくつかが、別なデータによって掻き消される。
「第一あの地層からは、これ以上のデータは見つからないとされている」
その声に、溜息をつくように別の声が呟いた。
「報告ねぇ・・・・・・」
ピッと音がして、大きく一人の少女の写真が映し出された。
部屋の中が一気に静まり返る。
「まだ肝心の『博麗 霊夢』が見つかっていないのに?」
「無理ですよ! 地域と時代を特定されている他の人物からの復元はともかく・・・・・・」
その中の一つが荒々しく叫んだ。
「あの時代に何人いたと思ってるんです?」

その台詞を制するように、もう一人の声がそれを遮った。
「その中の人間の、たった一人の生き残りである『霧雨魔理沙』が、唯一欲してる人間なのだよ
だからこの研究を完成させるためにはどうしても必要なんだよ」
その言葉に気配達は一斉にどよめいた。
「『博麗 霊夢』の遺伝子は早急に見つけてくれ」
「わかった」
言い争いがあった後、紫がそこへきた。
「『博麗 霊夢』の方、やはり起動時間が十八時間を越えると問題がでてくるわね」
「今回のように魔理沙の目のまえで倒れられては、記憶を消しても精神的に影響を与えるかもしれない」
「夜の十二時前には家に帰らなくてはならないようなプログラムに書き換える必要があるわ」
それを聞いて誰かが答えた。
「まるでシンデレラだな」
そう言った気配の方を向いて告げた。
「もう魔理沙は気づいているのかもしれないわね」
そう言って紫は部屋を出ていった。


呼んで。
呼んで。
呼んで。

この世界のどこにいても、私には聞こえるから・・・・・・。

夜中、別れる前の晩、少女は魔理沙にそう言った。

「霊夢を手放せば、世界が終わってしまうような気がするよ」
そう言って魔理沙は少女に口付けた。
「さあね」
いつもの笑みを少女は浮かべた。
「世界ってどこからどこまでのこと?」
魔理沙を見つめて少女は言った。
「終わらないわ・・・・・・。たとえ人類が滅びても、地球がなくなっても、私やアンタが死んでもね」
それは酷く客観的で、そして酷く主観的な意見だと魔理沙は思った。
「それって私やアンタが死ぬだけなんじゃない?」
それでも呼んでほしいと少女はねだった。
だからこそ呼んでほしいのだと・・・・・・。
「霊夢・・・・・・」
願い通り呼ばれて少女が嬉しそうに微笑む。
「アンタが呼んでくれれば、私は存在できるよ。たとえ世界が終わっても・・・・・・」
この世のどこにもいなくなっても。
「アンタが呼んでくれるなら、それが私だもの・・・・・・」

そして少女は魔理沙の前から姿を消した・・・・・・。

「夢?」
朝きっかり六時。
魔理沙は目を覚ました。
「あ・・・・・・」
枕には涙の沁みが出来ていた。
泣きながら目を覚ますのは何年ぶりだろう。
悲しい夢でも見たのだろうか?
楽しい夢でも見たのだろうか?
それは、そこから離れたくないと、流した涙なのだろうか・・・・・・。
夢の内容は覚えてはいなかった。
魔理沙は頬を伝った涙を手の甲で拭った。
「魔理沙、時間よ!起きなさい」
アリスがいつものようにノックする。

「おはよう、アリス・・・・・・」

いつもの朝。
けど・・・・・・。
戻ってきたくなかったんだ。
きっと・・・・・・。
この世界へは。
何故か魔理沙はそう思えてならなかった。
だけど・・・・・・。
ここ(現実)には霊夢がいる。
いや。
ここ(現実)にも霊夢がいる。
「霊夢・・・・・・」
魔理沙は恋人の名を呼んだ。
どうしてこの世は霊夢と自分だけで完結しないのだろう。
恐らく・・・・・・先ほどみていた夢のように。
霊夢のいない終焉が、死ぬよりも恐ろしい。
そんな恐怖に苛まれながら、始まる一日。

いっそこの世界が終わればいい。
霊夢のいない未来が存在するならば・・・・・・。

魔理沙は呪詛のように、心の中で呟いた。

「おはよう、霊夢」
「おはよう」
いつものように迎えにきた恋人に、霊夢はそっけない調子で挨拶を返した。
「どうしたの?」
「なんでもないわ・・・・・・」
霊夢は慌てたように目を逸らした。
「もしかして、またおはようのキスして欲しかった?」
その台詞にあきれたように、だが少し顔を赤らめて霊夢は言った。
「アンタって奴は朝っぱらからなに考えてるんだか・・・・・・」
「霊夢のことかな」
魔理沙はさらりと呟いて微笑んだ。
「・・・・・・」
今度は真っ赤になって絶句する霊夢に、更に畳み掛ける様に魔理沙は言った。
「霊夢のことしか考えてないよ。ずっと・・・・・・」
「バカ・・・・・・そんな恥ずかしいこと・・・・・・んっ」
魔理沙は霊夢の言葉を遮る様に唇を重ねた。
ずっとそばにいてもいい。
ずっと愛し合ってもいい。
そんな証がもしもあるのなら・・・・・・。
「霊夢?」
「なんでもない。もう行きましょう?」
そう言って歩き始めた霊夢の後姿を見て、魔理沙は少しだけ寂しげに微笑んだ。







紫はこの世界をラボ(研究所)と呼ぶ。研究のために、幻想郷だけを精密に復元した世界だ。
『彼ら』にしてみれば、この考えられないような規模の箱庭も、ただの一室の研究室に過ぎないのだろう。
それどころか、モルモットを入れた小さなケージとしか思っていないのかもしれない。
『彼ら』が地球にやってきたときは、もうすでにそこは原始植物と一部の下等生物しか棲まない惑星だったらしい。
地表は殆ど海で覆われ、大地は深い氷の底に沈んでいた。
その底に知的生命体の遺跡を発見したとき、彼らは狂喜したそうだ。
それもそうだろう。何億光年という広大な宇宙を超えて、はじめて見つけた『研究対象』だったのだから・・・・・・。
その遺跡を調べていけば行くほど、『彼ら』はそこに棲んでいた人間や妖怪という生物の不可解な生態に夢中になった。
文化・技術・精神・・・・・・。
外の世界と呼ばれた人間の独自の歴史でいう2010年という年に、その人類は何らかの理由によって一瞬にして滅亡した。
当時いくつかの国家に分かれていたその中の最大にして、最強の国が行き過ぎた兵器開発をし、その使用方法を誤ったという説が有力だ。
そしてそれと同時に、その世界から忘れられた存在、幻想郷もまた消滅した。
だが、何せ余りに予想外に一瞬で全世界をそれが消し去ってしまったために、データが残っていないのだ。
だが、それ以前については、『彼ら』は遺跡から実に正確な情報を読み取ることができた。
『彼ら』は精神エネルギー、つまり思念を遺跡から抽出する事に成功した。『彼ら』はこの世界を知りたがった。
そして知れば知るほどそれに愛着を覚えた。そしてついに思いついたのだ。

それらを、滅びる前の姿のままに正確に復元させることを。

そのきっかけとなったのが一人の人間だった。その人間は奇跡的に、そのままの姿で保存されていた。
何かが墜落したと見られる小さな穴の中からそれは発見された。
幾人、幾百もの生き物、妖怪が存在した幻想郷の中でただ一人、まるで何かに守られるかのように彼女一人だけが無傷で氷の下に眠っていたのだ。
『彼ら』によって、「霧雨 魔理沙」は数億年の時を経て、再び息を吹き返した。『彼ら』はこのたった一人の残された人間を溺愛した。
そして、『彼ら』は、魔理沙の為だけに世界を与えたのだ。
研究・・・・・・という名目をつけて・・・・・・。

『彼ら』は実態をもたない生命体だった。
正確には数億年という宇宙の旅をするために、その実体と精神エネルギー、つまり思念を切り離したのだ。
『彼ら』が実際に実験に参加したり、干渉したりすることはできない。
その代役として、『彼ら』は、その地表に残された思念と遺伝子から復元された魔理沙の周囲の人間に、その役目を委ねた。
その当時一番魔理沙と深く関わりを持った人間たち・・・・・・。
幻想郷に住む、霧雨 魔理沙の親しい者達を自分たちの代役にしたのだ。

『彼ら』は魔理沙を愛した。
魔理沙のために全て与えた。
親友も。
家族も。
恋人さえ。





「霊夢・・・・・・」
あれは本物の霊夢ではない。『彼ら』は霊夢だけは復元できなかった。
遺伝子も、残留思念も見つけ出すことが出来なかったからだ。
あれは、魔理沙のイメージの中の、魔理沙の望む霊夢だった。
だから悲しくない。悲しくなんかない。
あれは本物の霊夢ではないのだ。本物であるはずがない。
パチュリーは自分に言い聞かせるように思った。

「霊夢・・・・・・」

世界が終わったあの瞬間に、恋も終わればよかったのだ。
「霊夢のとこ、行ってあげてよ」
世界が終わる前・・・・・・人間が滅びる前の晩。あの前の晩、パチュリーがそう言うと霊夢は悲しげに、そして怒ったように頷いた。
その時は恋より大事だと思ったのだ。
儚げで、綺麗な魔理沙が好きだった。
可哀相な魔理沙。
寂しがりやの魔理沙。
自分のほうが恵まれてるなんて思い上がっていた。
だから霊夢自身が、何を望んでいるかさえ知ろうともしなかったのだ。

だから・・・・・・。
「消えてしまいたい」
最後に霊夢は小さくつぶやいた。
「私はもう消えるわ。アンタ達は勝手に自分の望む私を呼べばいい・・・・・・」
「パチュリー・・・・・・私が何が欲しかったかわかる?」
パチュリーは黙って首を横に振った。
今ならわかる気がする。霊夢が何を欲していたのか。

もう消えると霊夢はパチュリーに告げた。
最後に思い出したように、パチュリーを振りかえって笑った。
「みんなで外の世界くらいは、行ってみたかったかも」
それがパチュリーが聞いた、霊夢の最後の台詞だった。
「みんなで・・・・・・。それは親友として・・・・・・だよね・・・・・・」
もちろん魔理沙も・・・・・・。
霊夢は親友としていたかったのだ。魔理沙でさえ。

「外の世界・・・・・・か」
今となっては外の世界どころか、幻想郷の一部しかないのだ。
そしていくら『彼ら』がしらみつぶしに捜しても、霊夢は永遠にみつからないだろう。
『彼ら』は残った「思念」と「遺伝子」という媒体で人間を復元する。
霊夢の心は消えてしまった。
私が消してしまったのだ。
魔理沙への恋愛感情と、霊夢自身の願いの間で揺れることに耐え切れずに霊夢は、自分の心を消してしまったのだ。
それの後押しをしてしまったのが私・・・・・・。
残されたのは、私と、魔理沙の想いだけ。
だからもうこの世に本物の霊夢を復元することは出来ない。
この世界は魔理沙のためだけの世界だから。
魔理沙のためだけの霊夢しか存在しないのだ。

小さな小さな偽者の世界。
脆い、想いだけで作られた世界。
その中で、偽りの幸福を与えられた魔理沙・・・・・・。

彼女を、可哀相だなんて思わない。
少なくても・・・・・・今の自分よりは。
だが、それでも選ぶ権利だけは与えられていなければ酷すぎると思った。
だから、話そう。全てを。本当の真実を。
今から自分がやろうとしていることは、残酷なことなのかもしれない。
それでもやらなくてはならないとパチュリーは決意した。
何故なら・・・・・・。
もう、世界は終わっているのだから・・・・・・。

パチュリーはポケットから無線機をとりだした。
発信の合図とともにディスプレイに相手の名前が表示される。
「霧雨 魔理沙」。
それを目で見て確認すると、魔理沙が通話のボタンを押した・・・・・・。

通話が終わった時、もう無線機の充電は切れかかっていた。
魔理沙は無線機の電源を切ると、ベットの上にそれを放り出して自分も仰向けに寝転んだ。
白い、白い天井が見える。殆どなんの模様もない白い天井。
あるのは微かな塗装の斑と、薄い、ほのかな沁みのようなものだけだ。
だが、それを覚えていると霊夢は言っていた。
はじめて自分に抱かれた日、霊夢は耐えるようにそれをずっと見つめていたのだ。
自分の肩越しに・・・・・・。

魔理沙は通話中、パチュリーの話を聞きながらすべてを思い出していた。

自分に抱かれながら、霊夢は何を思っていたのだろう。
誰を想っていたのだろう。
抱かれながら、悲しいほどに霊夢は強請った。
名前を呼んで欲しいと・・・・・・。
本当は誰に呼んで欲しかったのだろう・・・・・・。

電話を切るとき、パチュリーは「ごめんね」と一言呟いた。
あれは自分への謝罪だったのだろうか。
それとも・・・・・・。

呼んで
呼んで
呼んで・・・・・・。

霊夢の声が、魔理沙の中でリフレインする。
自分たちは全てを間違っていたのだ。

三人でずっと居たかった。恋よりも大事だと思っていた。それは霊夢の願い。

魔理沙を愛していた。けれど姉の魔理沙への想いを知ってしまった。
だから、魔理沙を向くように姉に願った。それはパチュリーの願い。

けれど、私は何を願っていたのだろう。霊夢が欲しかった・・・・・・?
間違いではない・・・・・・。けど、違う。
パチュリーの願いを聞き入れて霊夢の願いに気づかなかった。だから、霊夢の心は消えてしまった。
本当の自分の願いはなんだったのだろう・・・・・・。わからないまま・・・・・・。

想いだけが形作る世界の中で、霊夢だけが偽者だった。
パチュリーの話を聞いて全てを思い出して、この世界の違和感と嫌悪感の理由に、魔理沙は初めて思い当たった。

この世界が終わればいい。
ずっとそう願っていた。
祈っていた。
霊夢を抱きながら。
霊夢の声を聞きながら。
霊夢と自分だけで完結する世界の終焉を望んでいる・・・・・・。
この作られた世界で、きっと霊夢もそう・・・・・・。
この世界の霊夢はきっと終焉を望んでいる。

その時、玄関のチャイムが鳴り響いた。
魔理沙は自嘲的な笑みを浮かべた。それを鳴らした主はわかっている。
ここはそういう世界なのだ。

魔理沙はゆらりとベットから立ち上がって階下へ降りていった。
アリスの気配ももうすでにない。
魔理沙は玄関のドアをゆっくりと開いた。
「ようこそ・・・・・・」
そこには誰よりも愛した恋人が立っていた。
魔理沙は少し微笑むと、部屋へと招き入れた。

全てが終わる場所に、魔理沙はやはり自室のベットの上を選んだ。
白い白いシーツの上に全裸の霊夢を横たえる。
その身体に自分も生まれたままの姿になって覆いかぶさりながら、魔理沙は想いをこめて囁いた。
「愛してるよ・・・・・・霊夢」
「私も・・・・・・」
そう答える声が痛い。
苦しげに歪んだ魔理沙の顔を、包み込むように霊夢は腕を伸ばした。
「私は、魔理沙を愛しているのよ」
少し、悲しげに霊夢は呟いた。
そして霊夢は魔理沙の背中に腕をまわした。
「愛しているわ・・・・・・」
ずっと、ずっと、ずっと。
「魔理沙の傍にいる・・・・・・」
その腕の中で魔理沙は堪えきれず鳴咽した。
「だから、呼んで・・・・・・魔理沙」

呼んで。
呼んで。
呼んで・・・・・・。

求めて。
求めて。
求めて・・・・・・。

「霊夢、霊夢、霊夢・・・・・・」
魔理沙は涙を流しながら少女を抱いた。
それは本物だった。
この世界では本物だった。
少なくとも・・・・・・このときの魔理沙の想いの中では・・・・・・。

もうそれだけで満足だった。

「証なんていらないよ・・・・・・霊夢・・・・・・」
魔理沙は霊夢に口付けた。
そして霊夢の居ない未来も要らない。
欲しいのは終焉。
霊夢とともに迎える最後・・・・・・。
偽りの永遠など、欲しくないのだ。

真夜中を告げる鐘が鳴る。
腕の中の恋人の身体がそれが合図のように崩れ落ちた。
最後にもう一度だけ、魔理沙はそのもう吐息を紡がない唇に口付けた。





魔理沙は机の引き出しから瓶を取り出す。それはもうずっと魔理沙が隠し持っていたものだ。
パチュリーに真実を告げられるずっと前から、魔理沙は終焉を望んでいたのだ。
恋人の身体を横たえて、自分もその隣に横になると、魔理沙は一気にそれを煽った。
そして静かに瞳を閉じた。
恋人のもう冷たくなった手を握り締めて・・・・・・魔理沙は永遠の眠りについた。



モニターからは点滅が次々に消えていた。
「この分ではもうパチュリーさんも消えているでしょうね・・・・・・」
紫は静かに呟いた。
『彼ら』は魔理沙の自殺を知ると慌てて復元を要求してきた。だが、紫は首を横に振った。

「無理よ。魔理沙は自分で自分の心も消してしまった」
心と身体がなくては、人間は存在できない。
どんなに精密に身体を作り上げても。
どんなに正確な記憶を再現してインプットしても。
心がなければそれは人間とはいえないのだ。

人類自身も、その拙い研究で永遠の命を夢見た。
クローンという、新しい容れ物を遺伝子によって再現することによって。
もう一度死んだ人間を生き返らせようと試みた。
だが、ついに世界が終わるまで、それが成功したという証明は為されなかった。
恐らく、あの時世界が終わらずに存えたとしても、その試みは永遠に成功しなかっただろうと紫は思う。

人は「想い」で生きているのだ。
それは決して一人の想いではない。
その時代に生まれて、そして誰かと出会って、その時に過ごしてはじめて「生きている」といえるのだ。


たとえたった一人その想いを、再び蘇らせた「容れ物」に注ぎ込まれたとしても、生きかえったといえるのだろうか。
世界は世界ごと生きているのだ。

紫はモニターのスイッチを切った。
「『人間』は与えられた箱庭で生きていけるほど、単純な生き物ではないのですよ」

人間の生きていた時代は終わったのだ。
作り物の世界では人は生きていけない。
欲しいものだけを与えられては満足しない。
偽りの世界では、少しずつ、少しずつ、その違和感に耐えられずに壊れてゆくのだ。
「心」が生きていけない世界なら、いっそ消えてしまうことを望むから。

「後はあなたがたの望む世界を勝手に作って遊んでください。私たちはモルモットにはなれません」
そう言って、紫もスキマから取出した銃で自分の頭を撃ち抜いた。

消えてしまった想いを抱いて再び水の星は、永い永い眠りについた。
誰かが死んでも世界は終わらない。
星が滅んでも世界は終わらない。ただ「その世界」が終わるだけ。
だが、終わってしまった世界は取り戻すことは出来ないのだ。その変わり新しい世界がどこかで生まれる。

別の「想い」を抱いた、新しい世界が・・・・・・。

~fin~

  • トゥルーマン・ショーとAIとタイムマシンと2001年宇宙のたびあわせたような感じだ
    紫自身は本物だったのか -- 名無しさん (2009-10-29 18:37:32)
  • ごめん。そのタイトル全部わからんw -- 名無しさん (2009-10-29 19:05:41)
  • 全部映画よ
    特に箱庭って部分はトゥルーマン・ショーと似てる
    ただし悲惨部分はAIだな -- 名無しさん (2009-10-29 19:10:59)
  • 映画なのか。
    暇なときにレンタルで見てみようかな。 -- 名無しさん (2009-10-29 19:55:33)
  • 色々と考えさせられた良い話だった。 -- 名無しさん (2009-11-08 02:22:41)
  • いじめSSなのに泣いた。
    偽霊夢や偽パチェリーや紫も救われねぇ……

    魔理沙も『彼ら』もみんなも幸せになってほしかったなぁ… -- 名無しさん (2009-11-16 18:52:27)
  • みんな、ちょっとこれを見てくれ。
    つttp://www34.atwiki.jp/konataowata/pages/222.html
    えっと···うん···どーいうことなんだろうね。 -- 名無しさん (2009-11-17 22:33:55)
  • 作者が一緒。
    こなたのとことここのSSは同じ人が書いたもの。
    というか名前とかその他改変しただけ。
    詳しくは29スレ見ていただければ分かる。 -- 書き主=SF655 (2009-11-17 22:58:37)
  • そーなのかー。wikiしか見てないから知らなかったぜ。 -- 名無しさん (2009-11-17 23:02:59)
  • wikiしか見てない人って結構いるんだろか? -- 名無しさん (2009-11-17 23:16:16)
  • いると思うよ俺もそうだし
    -- 名無しさん (2009-11-21 20:42:34)
  • 見てきたがクリソツだな・・・。 -- 名無しさん (2009-11-22 04:36:04)
  • まあ自分の創作物だろうと
    名前すげ替えだけってのはちょっとなあ -- 名無しさん (2009-11-22 05:40:02)
  • 読んでて凄く違和感あったのは、そういうことか。
    登校シーンが浮かんだりしたよ。 -- 名無しさん (2009-11-24 07:12:40)
  • なんかやるせないってか悲しいってか・・・胸が苦しくなる -- 名無しさん (2011-04-04 01:55:24)
  • 違和感感じるところを若干修正。 -- 作者 (2012-02-04 18:12:13)
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最終更新:2012年02月04日 18:12