小町いぢめ




ある日、あたいはいつものように仕事をサボって河原で寝っ転がっていた。
なぜサボっていたのか?
決まっているだろう。いい天気だからさ。


小町「だいたいあんな小さいボートなんかで霊を運ぶってことが間違いなんだ。
そんなに霊を運びたいんなら、もっと大きいボートを用意するべきなのさ。」


うっかり独り言がでる。ま、いい。どうせあたいの愚痴なんて誰も聞いてくんないんだからね。

??「分かったわ。もっと大きいボートがあれば働くのね。」

後ろから声が聞こえた。あたいは驚いて振り返った。
しかしそこには誰もおらず、ただ彼岸花が咲くのみであった。

おそらくあたいの聞き間違いだろう。映姫様の声ではなかったし。
っと。そろそろ退社時間だし、帰るとするか。

あたいはその声を聞き間違いと認識して、家に帰った。

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小町「こ、こ、これは一体???」

翌日、いつも通り仕事場である自分専用の船着場に着いたとき、あたいは驚愕した。
あたいのお気に入りの船がなく、代わりにどでかい鉄の船が浮かべてあった。


そいつはかつてのあたいの船の数十倍はある大きさで、鉄で作られた頑丈なものだった。


船に乗ってみても、入り口がなかなか見つからなかった。
その結果、入り口の丸いハッチを開けて中に入ったのはしばらく後だった。

ごつくて大きい印象の外見とは裏腹に、中は意外と質素であった。
数人しか眠ることのできない寝室や変なメーターやバルブが沢山ある部屋くらいしか部屋らしいものはなかった。

寝室で寝ようとすると、一枚の紙切れがおいてあった。


その紙からあたいは次のことを理解した。

この船が”Uボート7型”という船であること。
あたいが漕がなくても勝手に進む機能を持っていること。
霊魂をおよそ一度に百体近く運搬できること。
この船は120m程まで水中に潜ることができ、また水中での行動が可能なこと。
魚雷という誘導式の爆弾が10本ほど積んであること。


あたいは歓喜した。
これで仕事の効率も上がるから、あたいの給料も上がる!!
それにサボりたいときはこの船を川に潜らせれば見つかることはない!!

もう誰にもあたいを”曲直庁のお荷物”とは呼ばせない!!



それからあたいは周りのやつらに船のことを気付かれないように細心の注意を払いながら働いた。

毎月ダントツびりだったあたいは、船を手に入れてからは毎月トップの座を独占するようになった。

周りは皆、あたいの豹変振りに驚き、あたいへの態度を変えた。
四季様でさえ、最近は私に説教することもなくなった。
そして私への給料はかつての数倍にまで上がり、四季様の給料を追い越した。


勿論あたいは仕事以外の時も船を有効に利用した。

かつてあたいのことを馬鹿にしてきた死神はみんな、船もろとも魚雷で粉々に吹き飛ばして河に沈めてやった。
犯人探しは必死で行われたが、犯人が水中を潜行する船だとは誰も気付かなかった。


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あたいは今、船の中で寝ている。

船は今、川の中を潜行中だから見つかることもない。
こんな最高のサボり場所は他にないだろう。

あたいは幸せをかみ締め、笑みを浮かべた。
その時であった。



ドォーーーーーン!!!!!



爆発音が聞こえ、船が大きく揺れる。
あたいは飛び起きて、爆発音のした所へ向かう。


爆発を起こしたのはボイラー室であった。
潜行中にエンジンの使いすぎで熱を持ち、爆発したらしい。

船の中には水が入ってきていた。
すでに脛の辺りまで浸水している。


小町「な、なんでっ!!浮かべ!!浮かべぇ!!」


あたいは浮上させるために操舵室へ向かい、そこで必死に船を浮上させようと操作するが、深度は深くなるばかり。
すでに深度は140mに達していた。


あたいの心の中に、死の恐怖が一気に広がる。


小町「たっ、助けてっ!!あ、あたい、死にたくない!!」

あたいはただ叫ぶ。その声が誰かに届いてくれることを祈り、叫び続けた。

小町「ゆ、許してよ!!も、もうサボりなんてしませんからぁ!!!」

あたいの叫び声が船の中に響き渡る。
水はすでにひざまで達している。
水深も160mを越えた。


パインッ!!ガン!!

水圧で配管を抑えるボルトが弾け飛ぶ。ボルトはあたいの腰すれすれをかすめ、壁にめり込む。


小町「うわああ!!ひぃいいいい!!」


あたいはもう泣きじゃくっていた。
すでに腰は抜け、立つことさえできない。


小町「四季様ぁ!!百時間でも千時間でも説教を聞きますからぁ、助けてくださ・・・・・」グワシャッ!!!


あたいは最後の命乞いを言い終わる暇さえ与えられず、船もろとも水圧で押しつぶされた。

































小町かわいいよ小町

  • Uボートに音響探知魚雷搭載と
    潜行中にエンジン使うとな!? -- 名無しさん (2009-09-09 00:27:03)
  • ネタとしては面白かったが、実在の船の名前を出すんだったらもう少しUボートと潜水艦について調べて欲しかった・・・
    こういうねたは気にする人は物凄く気にするものだから -- 名無しさん (2009-09-09 01:39:42)
  • 小町には水深なんてものは意味を成さないような気がしないでもない -- 名無しさん (2009-09-09 15:19:45)
  • 死神が死んだらやっぱ裁かれちゃうのかね?
    何にしてもUボートの唐突さに吹いた、誰かの関わりがあれば違和感なく読めたかもわからん。 -- 名無しさん (2009-09-09 16:58:58)
  • 機関士の魂を雇うべきだったな -- 名無しさん (2009-09-09 21:59:49)
  • 水面までの距離を能力で操ってUボートごと上がってしまえば絶対しなないよなこれ -- 名無しさん (2009-09-13 06:04:59)
  • パニクってそんなとこまで考えがいたらなかったんだろうな -- 名無しさん (2009-09-13 23:40:37)
  • 「他の死神を魚雷で吹っ飛ばした」のくだりに吹いた。 -- 名無しさん (2009-09-14 11:27:22)
  • スノーケル付きもあったから、潜行中にエンジン使ってもおかしくないだろ -- 名無しさん (2009-09-14 12:18:39)
  • >>船は今、川の中を潜行中だから見つかることもない。
    とある以上、けっこうな深度にもぐってると考えた方がいいんじゃないか?
    -- 名無しさん (2009-09-15 00:30:09)
  • いっそ陸奥あたりにしてくれれば……でかすぎるか -- 名無しさん (2009-09-17 01:37:41)
  • この手の艦は深い深度を潜航するときはバッテリーでモーター回してるから潜っていられる時間に限りあるし
    大概が夜に浮上してディーゼル回してバッテリー充電してその電力で昼間潜るパターンで行くから自由に潜ったり浮いたりしてらんない。 -- 名無しさん (2009-09-18 02:19:42)
  • ってか閻魔の給料って死神が追い付けるぐらい低いのか -- 名無しさん (2009-09-18 08:19:07)
  • っていうかこの船くれたのが誰なのか知りたい -- 名無しさん (2009-11-18 02:28:07)
  • 普通に考えるなら紫
    だけどたまにこういう作品は「それが出来た」って理由だけでやっちゃう場合も有るから、誰だかわからないし重要な問題でもない -- 名無しさん (2009-11-18 23:35:54)
  • なんだこりゃあwwwww -- 名無しさん (2009-11-19 11:06:01)
  • Niceboat. -- 名無しさん (2010-04-02 14:05:16)
  • いいえ、ケフィアです -- 名無しさん (2010-04-02 17:27:15)
  • ↑マジか -- 名無しさん (2010-04-03 01:55:18)
  • Uボートの誘導魚雷(G7だったっけ?)は一本で家一軒建つほど高価だったらしい…全弾誘導弾とは何と豪勢なUボートw -- 名無しさん (2010-04-08 23:01:50)
  • どうせだし調べた
    魚雷のお値段


    94式酸素魚雷 2億円
    91式航空魚雷 1億円
    89式潜水艦魚雷 1億円
    61cm魚雷 7500万〜1億円
    海上自衛隊の魚雷 2000万円 -- 名無しさん (2010-04-10 10:00:38)
  • 売れ -- 名無しさん (2010-04-11 00:29:34)
  • 幻想郷での2億円は現代の貨幣価値に換算するとやはり2億円
    博麗神社の賽銭2万年分に値する……!! -- 名無しさん (2010-04-11 08:07:27)
  • 外界の一円は幻想郷では千円の価値だったはず -- 名無しさん (2010-04-15 16:08:10)
  • 俺億万長者じゃね -- 名無しさん (2010-04-15 16:34:41)
  • こんな高価なものを戦時中はボコスカ撃ち合っていたのか・・・
    いろんな意味で恐ろしいな -- 名無しさん (2010-04-15 17:20:21)
  • ↑↑↑知らんかったわ…ごめんなさい -- 名無しさん (2010-04-15 20:44:08)
  • 距離を操る程度の力はどうしたwww -- 名無しさん (2011-10-28 21:37:10)
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